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【選択課題】日本の高齢者を良い意味で巻き込むことができるか?(福王案) #158

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1, "Pokémon GO"をプレイしてみて

 "Pokémon GO"が日本でリリースされてからⅠ週間が経過した。私は初日から、駒沢公園・世田谷公園などのスポットや、地元の町で"Pokémon GO"をしてきた。その中で私が一番もったいないと感じた事は、ほとんどの高齢者の方が"Pokémon GO"をプレイしていなかったという事実です。そこで、高齢者の方々を"Pokémon GO"に引き込むためにはどうしたら良いか考えてみた。

2,課題設定の理由・背景

 現在、日本の65歳以上の人口比率は26.9%である。そして、2060年には日本の65歳以上の人口比率は39.9%になると推測されている。こうした高齢化社会が進んでいる中で、高齢者のQOL(生活の質)の現状はどうなっているのか。  ここで高齢者のQOLの_問題点_を指摘すると、 ・高齢者の単独世帯・夫婦のみ世帯の増加(全世帯の20%を超えている) ・要介護者や健康不安者の増加 ・老々介護の増加  ...など課題が山積みだが、一方で近年_QOLの向上_が見られる点がある。 ・グループ活動に参加した経験がある高齢者の割合の増加(平成25年度-61.0%) →参加者のうち ・48.8%が新しい友達ができたこと         ・46.0%が生活感に充実感ができた と感じている。 ・世代間交流を求める高齢者は、平成25年度で59.9%と増加傾向 →世代間交流のために高齢者の31.7%が交流機会の設定が必要と考えている。

 つまり、私は高齢者(社会全体)のQOLを上げるために、"Pokémon GO"をきっかけとした世代間交流のある地域コミュニティーの創出が、(私たち学生でもできる)現実的な策であると考えた。

3,地域コミュニティー創出の課題とその回答

 高齢者にとって地域コミュニティーに対する需要は拡大している。しかし、私たち若者にとって地域コミュニティーに対する需要は小さい。なぜなら、若者にとって地域コミュニティーのインセンティブがほとんどと言っていいほどないからである。だからこそ、若者にとって地域コミュニティーのインセンティブを創り出す必要がある。  例えば、 ・協力モード(仮)で、協力者が高齢者であったり、協力者間の年齢差が拡大していくことで、  →・ポケストップから入手できるアイテムのレア度が高くなる(限定アイテムが出る)   ・たまごの孵化距離を2倍換算する 等

4,課題の実践

 課題の実現性を計るため、高齢者の方にインタビューしてみた(検証が不十分である点は承知しています)。

叔母70代(普段スマホゲームをしていないで、私が一通り教えました)  googleのアカウント登録やアプリのインストールは難しいけど、ゲームの操作自体は簡単だと感じた。ポケモンのことはあまりよく知らないけど、若い子との共通話題になるかもしれない。 世田谷公園にいた男性70代(初めてのスマホゲームが"Pokémon GO")  中学生の孫に一通り教えてもらった。孫に世田谷公園にレアなポケモンがいるから来た。ipadなら画面が大きく、目があまりよくない自分でもプレイできる。孫と一緒に"Pokémon GO"をやるのは楽しいが、日中にプレイするのは厳しい。孫には自分の長年暮らしてきたこの町について"Pokémon GO"をやりながら教えてあげたい。

 二人の高齢者にしか話を聞いていないが、二人とも若い世代との交流ができることが期待できる点で"Pokémon GO"を評価していた。

5,まとめ

 今回の案では、ある程度自立している元気な高齢者ばかりに焦点を集めてしまった。高齢者の中には寝たきりの方々、常に他者のサポートが必要な方々もいる。そういった方々にも注目すると(妥当かわからないが)、介護施設と小・中・高校が協力して"Pokémon GO"のワークショップをやってみるのもいいのかもしれない。   最後に、高齢者を"Pokémon GO"に巻き込むには若い世代の力が必要不可欠である。そして、若い世代を動かすためにはインセンティブが必要である。そのために、NIANTICの方々に上で紹介した協力モード(仮)のようなシステムを創り出していただきたい。高齢者と一緒に若い世代がプレイすることにより、若い世代のポイ捨てを抑制させたり、高齢者が若者に注意したりして、ゴミ問題も改善するかもしれない。

.参考資料

 ・総務省 統計人口 http://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.htm  ・内閣府 平成28年度版高齢社会白書 http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/zenbun/28pdf_index.html