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The Use of Virtual Reality to Influence Motivation, Affect, Enjoyment, and Engagement During Exercise: A Scoping Review #52

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0. 論文タイトル・URL

The Use of Virtual Reality to Influence Motivation, Affect, Enjoyment, and Engagement During Exercise: A Scoping Review https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/frvir.2020.564664/full?&utm_source=Email_to_authors_&utm_medium=Email&utm_content=T1_11.5e1_author&utm_campaign=Email_publication&field=&journalName=Frontiers_in_Virtual_Reality&id=564664

1. その論文の目的・どこのリサーチか

2020年に南オーストラリア大学が行った、VRの使用が運動中のモチベーションや楽しさ、エンゲージメントに与える影響について調べた系統的レビューになります。

2. (先行研究とこれまでの問題)

運動不足は長年深刻な問題になっているのは言わずもがなですが、運動不足を引き起こしている要因に、運動中の感じ方、経験する楽しさ、過去の運動経験、運動に対する信念などが、運動回避につながる強い影響因子となっていると言われていたりします。 (運動やスポーツで良い体験や経験をしてこなかったら楽しいと思えないのはわかる気がしますねー) 最近の研究(Bird et al., 2019)では、運動中にVRを使用することで、楽しさ(人がどの程度気持ちよく不快に感じたり、元気になったりしているか)の要素がプラスに影響することが示されています。

3. その論文の目的(具体的に)

これまで、VRが運動の文脈でどのように利用されているのか、具体的には運動中の体験にどのような影響を与えるのかなど、正式にまとめられておらず、この分野におけるVRの有用性を総合的に判断することは難しいと言われています。そこで本研究ではこれまで行われた、運動中のモチベーション、感情、楽しさ、エンゲージメントに影響を与えるためのVRの利用を評価した既存の文献をまとめることを目的としてメタ分析を行いました。

4. 方法

970件の研究のうち、スクリーニングされた25件の研究(n=994)を対象に分析を行いました。 ・使用されているVR技術の種類(高没入型と低没入型)、 ・実施されているVR戦略の種類(アバターやエージェントなど) ・VRを用いた運動が利用されている集団(健康な人、臨床的な人) 本レビューでは、これらの特徴の関数としてVRが運動体験のアウトカムに与える影響を解釈することを目的としています。

使用していたVRは Oculus Rift、PlayStation VR、Samsung Gear VRなどの没入感の高いヘッドマウントディスプレイ(HMD)VRを使用しています。12の研究では、視覚刺激を提供するためにコンピュータ、テレビ、またはプロジェクターで構成される低没入型VRを使用しており、任天堂wiiなども使われていました。なので、VRだけを使用した研究ではなく、VRなどの没入感が高い研究と、VRを使わない没入感が低い研究を比較できるようなデザインになっているようです。

5. 結果

その結果わかったこととして、 ・没入度の高いVRは、没入度の低いVRやVRを使用しない運動よりも有益な効果があった。

・仮想アバターエージェントは運動中のモチベーションやエンゲージメントをポジティブに変化させる効果が高いのに対し、没入感は運動中の楽しさをポジティブに変化させる効果が高かった

6. 結論・まとめ

まだVR研究は多くないので確かなことはわかりませんが、没入感が高いHMDを使った運動は、楽しさを向上させやすいことがわかりました。楽しさの状態が高いとたとえ運動の強度が厳しくてもこなせてしまう可能性もあるということですね。 ただただキツいだけの運動や楽しくない運動は、仮に強度が低くても続けられなさそう、、。

7. どんな使い方ができる?

VR界隈だけでなく、没入感をいかに高めることができるか、そして楽しませられるかが、運動の成功のポイントになってきそう。 (もし鬼滅の刃のVRゲームなどが出たらどれだけ激しいトレーニングにも耐えられそうな気がしますね笑) それでは~