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Reduced Stress and Improved Sleep Quality Caused by Green Tea Are Associated with a Reduced Caffeine Content #85

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0. 論文タイトル・URL

Reduced Stress and Improved Sleep Quality Caused by Green Tea Are Associated with a Reduced Caffeine Content https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5537891/

1. その論文の目的・どこのリサーチか

静岡大学の2017年の研究で、カフェイン含有量の少ない緑茶、低カフェイン緑茶(LCGT)がストレスと睡眠の質に及ぼす影響を調べた研究になります。

2. (先行研究とこれまでの問題)

緑茶にはテアニンというアミノ酸が含まれておりまして、これが抗ストレス作用を持っていることがわかっております。 ですが緑茶にはカフェインも含まれているので、睡眠前に飲むとカフェインの作用で中途覚醒してしまうので意外と注意が必要だったりします。

また、緑茶は低温の水で溶出されたときに、テアニンとカフェインの割合は、熱水で溶出したときよりも高くなることがわかっているので、室温の温度で飲んだ場合は通常よりも高い効果を発揮してしまうみたい。

3. その論文の目的(具体的に)

そこで本研究では、**緑茶のストレス軽減効果を唾液アミラーゼ活性(sAA)で測定し、睡眠、および主観的な疲労(倦怠感)を測定しました。

**# 4. 方法

40人の参加者に4週間にわたって実験を行いました。一週目はウォッシュアウト(体内のカフェインを水で洗い流す)を行い、 2週目にクロスオーバーデザインで、参加者にはわからないように、ランダムに標準のお茶を飲むグループと、低カフェインのグループにわけて緑茶を接種してもらいました。3週目にも同様にウォッシュアウトを行い、4週目にもランダムに標準のお茶を飲むグループと、低カフェインのグループにわけて緑茶を接種してもらいました。 そのあとお茶を飲んだ期間のあとには、 ・アミラーゼ活性の測定 ・主観的ストレスと体調 ・睡眠 ・主観的倦怠感 を測定します。

5. 結果

低カフェインを飲んだ場合は主観的ストレスは低くなる傾向があった ・唾液アミラーゼ活性のレベルは、通常の緑茶グループよりも低カフェイングループの方が有意に低かった ・深い睡眠のマーカーであるノンレム睡眠(N2 + N3)の比率は、低カフェインを大量に摂取した参加者で有意に高かった ・EGCG(エピガロカテキンガレート)がテアニンの抗ストレス効果を阻害する ・早朝の覚醒時間はSGTからLCGTに変更することによって短くなる傾向があった。

6. 結論・まとめ

結論としては、低カフェインであることによって、テアニンの効果を妨げずに抗ストレス作用を発揮できるのですが、 EGCGというカテキンがテアニンの効果を抑制してしまうので、それらの割合(相互作用)が重要ということになります。そのため、 低カフェインでありつつ、テアニンの量を増やすことで最も高い抗ストレス作用を促す、という結論になりました。

あとは、朝目覚める時間が低カフェイングループの方が早くなったのですが、これは睡眠の質が高くなったからではないか、ということが述べられていました。

7. どんな使い方ができる?

特にこだわりがないのであれば低カフェインにした方が睡眠の質やストレス関しては改善がみられるかもしれません。 しかしテアニンの割合も重要になってくるので、可能であればテアニンのサプリを接種するのも良いでしょう。 別の研究ではテアニンを接種したグループとプラセボ条件では、テアニンを接種したグループはPMSの改善がみられるなどの効果もあるので、ストレスフルな方はテアニンもおすすめですね。

この論文では述べられていませんが、サプリに抵抗がある場合は運動量を増やすことが一番手っ取り早いかと思いますが、 体調や妊婦さん、小さいお子さんがいる方は難しい場合もあるので、自分にあった方法を探してみてくださいね。