プロパティをも監視する状態変数の実装方法

[168iroha]

背景

• 一般のオブジェクトを状態変数として持つ場合に、プロパティの変更が状態変数の変更として扱われない問題がある

要件整理

• オブジェクトのプロパティの変更検知できるようにする
• プロパティ自体は状態変数ではない

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方法論

• State.value経由でProxyを用いて与える方法が最も安直かつ（使い方さえ限定すれば）使いやすい
  • プロパティのみ利用するとき、そのプロパティが元のインスタンスからデタッチされたことについてはインスタンスとアクセスキーペアのリストを保持しておいて、アクセス毎にチェックを行うことで判別は可能
  • StateContext.lockやStateContext.unlockを駆使すれば、単一操作における変更の通知を1回に固定することが可能
  • ただし、得られるプロパティはProxyでラップされているため、そのProxyを自己のキーに対してインスタンスに再設定し、再度同じプロパティを取得するとProxyで2重にラップされてしまう問題がある
• 一般にオブジェクトの操作は複数の操作によって1つの変更操作が完了するといったものも存在するため、一般のオブジェクトのプロパティの変更の検知は困難
  • そもそもの話、プロパティの変更がオブジェクトの変更として検知されないという問題であったが、裏を返せば何をもってしてオブジェクトを変更として扱うかという問題が生じるため非常に難しい
• 一般に操作性を重視するならばProxyを用いた実装になると思われるが、移植性が非常に悪くなってしまう

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あらゆるケースを考えると一般のプロパティの変更検知とその運用（単一操作の検知だけに限定すればできる）は困難なため、強制的に状態変数を変更したことにするメソッドを設けた方がいい気がする。

以下はイメージ

const state = useState(ctx, { a: 1, b: 2 });
// 以下の操作では変更の通知が実行されない
++state.value.a;
++state.value.b;
// 以下の操作により変更の通知が実行される
// 上記の2操作がstateを変更する一連のステップ
state.update();

ただ、現状はまだ必要に駆られていないため、実装は保留する（絶対に必要なシチュエーションが思いついていない）。