Closed 9rnsr closed 1 month ago
現在のFlexIDでの計算結果は、消化管の残留放射能について50年の預託期間の後半になるほど対OIR値で過小になる傾向があり、この問題が影響している可能性がある。
なおLungでもいくつかのインプットで似た傾向が見えるが、肺を構成する線源領域は基本的にインプットで全てコンパートメントとして明示されているため、この問題との関係性は低いと考えられる。
肺についても本問題が影響していた。 https://github.com/9rnsr/FlexID/pull/125#issuecomment-2409026259 を参照。
OIR Data ViewerのHelpでは、Skeleton*
についてのみ「体内動態モデルにて明示されている場合に」という条件がついている。
bone surface, bone volume, bone marrow systemic compartments, if they are explicitly specified in the biokinetic model, and corresponding blood fraction activity
従来処理では動態モデルで明示されたコンパートメントの残留放射能のみを合算していたため、結果的にOIR値と合致する数値となっていた。言い換えるとここにOtherからの数値を加算してしまうとOIR値より過大な結果になってしまうため、Skeleton*
についてはOtherからの寄与を合算しないよう処理する必要がある。
96 で実装した集合コンパートメントの残留放射能を計算する機能は、集合コンパートメントを構成する線源のうち、体内動態モデルにおいて明示的にコンパートメントとして定義された箇所の数値を合算する手法を取っている。
しかしこの方法は、コンパートメントとして定義されていない線源領域については考慮できていない問題がある。例として消化管は
St-cont
,St-wall
,SI-cont
,SI-wall
,RC-cont
,RC-wall
,LC-cont
,LC-wall
,RS-cont
,RS-wall
の10個の線源領域で構成されるが、これらのうち*-wall
はOIRのインプットでは基本的に明示されておらず、従って現在の計算処理ではその残留放射能が消化管の残留放射能として加算されていないことになる。コンパートメントとして明示されていない臓器・組織の残留放射能は、線源領域Otherのコンパートメントで計算された残留放射能を元に数値を出す必要がある。この場合は、血液を含まない線源領域の重量比を使うことが一つの方法として考えられる。