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推薦システムのアルゴリズム Algorithms of Recommender Systems #904

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推薦システムは、新しい分野で学会などで盛んに研究しているようなレベルなので、日本語でよいまとめなどはほとんどない。WEBのプログラムなどが最近はコモディティ化している中で、まだまだオタクの分野であると1時間くらいググって認識。10年後はまた話が変わっているかもしれないが、プレーヤーがそもそもかなり少なそう。

目次

第 I 部: 推薦システムとは何か,またその設計指針や分類について
第 II 部: データの入力,嗜好の予測,そして推薦の提示からなる推薦システムの実行過程について
第 III 部: さまざまな嗜好の予測アルゴリズムのを紹介
第 IV 部: 推薦システムに関連する話題や、さまざまな状況での推薦を紹介
第 V 部: 関連資料の紹介とまとめ

第 I 部: 推薦システムとは何か,またその設計指針や分類について

推薦システムとは何か

推薦システム:どれに価値があるかを特定するのを助ける道具 情報を参照できる状態にあるにもかかわらず,それを識別できないという状況が生じた.この状況を『情報過多 (information overload) 』 [Maes 94](情報爆発 (information explosion) や情報洪水 (information overflow) )という.この状況に対処するため,利用者にとって有用な情報を見つけ出す推薦システムは考案された。

推薦システムの分類と目的

推薦の個人化の度合いの3段階

  1. 非個人化 (no personalization) 全ての利用者について,全く同じ推薦をする場合である.例えば,編集者による推薦や,売り上げ順位リストなどである.推薦システムというときは個人化かつ自動化されたものを想定するかもしれないが,こうしたものも広義には含める。

  2. 一時的個人化 (ephemeral personalization) システムを利用する一つのセッションで同じ入力や振る舞いをした利用者には、同じ推薦をする場合である。例えば、利用者がある本を閲覧するという行動をシステムに対してしたとき,その本に関連する情報を示す。

  3. 永続的個人化 (persistent personalization) たとえ同じ入力や行動をシステムにしている利用者でも,利用者の個人情報や過去の利用履歴に応じて異なる推薦をする場合である.例えば,過去の購入・利用履歴に基づいて推薦したり,年齢に応じて推薦するアイテムを変えたりする。

推薦システムの運用目的の分類

推薦システムの利用動機の分類

備忘録 (reminder) 既知のアイテムを思い出させる. 類似品 (more like this) 比較などのため既知のアイテムに類似したものを探す. 新規アイテム (new items) 自分が確実に好むであろう,未知の新製品を探す. 視野を広げる (broden my horizon) 他のジャンルにも自分の関心を広げる.

推薦システム設計の要素

機械学習の基本的な定理であるノーフリーランチ定理によれば「万能アルゴリズムは存在しない」。よって,アルゴリズムは,推薦システム を利用する目的や,推薦を実行する環境の制約に応じて選択する必要がある。