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Slackで報告されていた繰り返し構造を描画して、構造情報がどのような値を保持しているのかを確認した。
繰り返しの開始点であるGalNAcを選択したところ、アノマー情報がb
、アノマー位置が1
、親側の結合位置が?
になっていた。一方で、この糖鎖構造をWURCSに変換すると以下のようになる。
WURCS=2.0/2,2,2/[a2112h-1b_1-5_2*NCC/3=O][a2122h-1b_1-5]/1-2/a4-b1_a?-b3~n
aに該当するGalNAcのアノマー位置が1であるにも関わらず、出力されたWURCSはa?-b3~n
になっていた。
また、b1-4で結合したGlcNの中央の2糖に繰り返し構造のブラケットを挿入した。
↓
この繰り返し構造をWURCSに変換すると、以下のものが得られた:
WURCS=2.0/1,4,4/[a2122h-1b_1-5_2*N]/1-1-1-1/a4-b1_b4-c1_c4-d1_b?-c4~n
繰り返しの開始位置のGlcNの構造を確認すると、アノマー情報がb
、アノマー位置が1
、親側の結合位置が4
なのに対し、
WURCSの表記はb?-c4~n
になっていた。
以上のことから、GlycanからWURCSGraphへ変換する際に、繰り返し構造の開始点の単糖のアノマー位置を正しく参照できていないと考えられる。
報告では以下の構造が上がっていため、同様の繰り返し構造を描画して検証を行った。
GlycanBuilder2で繰り返し構造のブラケットを生成する際には、ユーザーが選択した単糖間の結合情報を参照する仕様になっている。例えば、選択した繰り返し構造の終点の単糖の親側の結合位置がb1-4
だった場合は、繰り返しのブラケットの親側の結合位置にも4
が割り当てられる。
↓
今回のケースでは単糖間の結合位置が4
、繰り返しの結合位置が?
になっていることから、以下の手順で編集をしたと考えられる。
4糖のGlcNの描画
繰り返しブラケットの挿入
結合位置の編集
3の結合位置の編集操作で、繰り返しのブラケットの結合位置が編集されずに標準状態の?のままになっていた。キャンバス上のブラケットを選択すると、左のメニューで結合位置の変更が可能である。下図では繰り返しのエンドブラケットを選択した状態での結合位置の編集メニューを表示している。
これはシステム上の問題ではないが、GB2の操作方法の周知が不十分であると考えられる。こちらに関しては、後ほどユーザー向けの操作ガイド等を整理する際に検討が必要である。
WURCSへの変換機能に問題が見られていることから、GlycanToWURCSGraphの繰り返し構造のオブジェクト変換時の解析処理に問題が見られていると考えられる。このことから、GlycanBuilder2の当該機能の処理を直接修正する方針が考えられる。しかしながら、糖鎖構造の可視化や糖鎖テキストの変換を行うソフトウェアのシステム構成の分割と統合を検討しているため、そちらの作業を踏まえて修正を行う必要がある。これらのことから以下の作業を計画する。
TODO: 作業期間を見積もる
{Gal(β1-4)GlcNAc(β1-3)}n
When trying to draw this structure in gb.glyconavi.org, I can only get this far:
which ends up with the following WURCS: WURCS=2.0/2,2,2/[a2122h-1b_1-5_2*NCC/3=O][a2112h-1b_1-5]/1-2/a4-b1_a?-b3~n
But it should be: WURCS=2.0/2,2,2/[a2122h-1b_1-5_2*NCC/3=O][a2112h-1b_1-5]/1-2/a4-b1_a1-b3~n