USBドライバ周りでどの行でなにをしているのかをまとめる。

[lemolatoon]

relates #7 https://github.com/lemolatoon/lemola_osv2/pull/7/commits/89acec103acdc9f5139f0f1cdeb44f38f155bbde 時点

[lemolatoon]

xhcのmemory mapped IOのベースアドレスを取得する

PCIデバイスの探索

kernel/src/pci/register.rs

pciデバイスをすべて探索し、Vec<PciDevice>につめる

• crate::pci::register::scan_all_busが該当の処理
• crate::pci::register::PciDeviceの構造体は、
  • vendor_id, device_id, class_code, header_typeというデバイスの情報
  • デバイスと一対一に対応し、PCI Configuration Space を読むときのアドレスを作るときに用いるbus, device, functionの情報を持たせている。

xhcのデバイスを見つける

kernel/src/main.rs

pciデバイスを探索し、class_codeが(0x0c, 0x03, 0x30)のものを探す。

• crate::pci::register::ClassCode::is_xhci_controllerの呼び出しで判別
• 今のところ、xhciのmemory mapped ioのベースアドレスが 0x800_000_000 となっているのでこれは合ってそう。

memory mapped IOのベースアドレスを計算

kernel/src/main.rs

• PciDevice::read_barを呼び出し、BAR0とBAR1を結合したアドレスの下位4bitをマスクしたものがベースアドレスになる。
• 実際QEMU上では 0x800_000_000 がベースアドレスになったのであっていそう。
• https://wiki.osdev.org/PCI#Header_Type_0x0

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xhcの初期化をする。

簡単な目次

• crate::xhci::controller::XhciControllerの各メンバを埋めていく。
  • XhciController::newメソッドでやっている
• xhcデバイスの初期化
  • 所定のレジスタに書き込む
• DeviceContextの初期化
  • バッファを用意したり、レジスタに値を書き込んだり
• CommandRingの初期化
  • trbのバッファを用意して初期化
• CommandRingを登録
• EventRingの初期化
  • trbのバッファを用意して初期化、primary_interrupterに書き込み。
• PortConfigureStateの初期化（ソフトウェア側で用意した）
  • ソフトウェアはどのポートとやりとりしていて、各ポートがどんな状態なのかを持つ。

以下、より詳細な手順

xhcのmemory mapped IOの各値にアクセス可能にする。

kernel/src/xhci/controller.rs

• 内部的に xhci crate を使用。
• mmioのベースアドレスと、物理アドレスから仮想アドレスのMapperを渡せば、xhci::Registers::new で返される xhci::Registers の各メンバのメソッドから、mmioの各レジスタ値にアクセスできる。
  • 現段階では、仮想アドレスの設定はしてないので、Mapperとしては、同じアドレスをそのまま返すものを使用。

xhcデバイスの初期化

https://www.intel.com/content/dam/www/public/us/en/documents/technical-specifications/extensible-host-controler-interface-usb-xhci.pdf#page=80

kernel/src/xhci/controller.rs

• extendedCapabilitiesListの中で、もしUsbLegacySupportがあれば、XhciController::request_hc_ownershipを呼ぶ

  • QEMUから起動しているときはUsbLegacySupportがないため呼ばれない
  • https://www.intel.com/content/dam/www/public/us/en/documents/technical-specifications/extensible-host-controler-interface-usb-xhci.pdf#page=519
  • HC BIOS Owned Semaphoreを１にする

  -operational.usbcmdの内、interrupter_enable, host_system_error_enable, enable_wrap_eventをfalseにする。

• XhciController::reset_controllerを呼ぶ
  1. operational.usbsts.hc_haltedを見て、1 (true) であることを確認
  2. operational.usbcmd.host_controller_resetに 1 (true) を書き込む。
  3. operational.usbcmd.host_controller_resetが 0 (false) になるまで待つ
  4. operational.usbsts.controller_not_ready が 0 (false) になるまで待つ

DeviceContextの初期化

• capability.hcsparams1.MaxSlotsEn(number_of_device_slots)を読み、10との最小値を扱うスロットの数にする。
  • QEMU上では10になる
• operational.config.max_device_slots_enabledを決めたスロットの数にする。(10)
• DeviceContextBaseAddressArrayPointerを初期化する。
  • 長さが max_slots + 1, 64 byte alignment, 4096 byte の倍数をまたがないような配列(DeviceContextBaseAddressArray)を確保する。
  • これらは Device 構造体を指すポインタの配列になっている // TODO: これについて追記する
  • はじめは 0 で初期化する。
• scratchpad_bufferを初期化する。
  • *mut [u8; 4096]が要素である、64 bytes alignment, 長さが、capability.hcsparams2.max_scratchpad_bufferの、4096byte の倍数をまたがないような配列Aを確保する。(A: Box<[*mut [u8; 4096]>)
  • ↑で確保した A の要素を、0 fill した [u8; 4096]へのポインタで初期化する。
  • 要素となるそれぞれの配列も 4096 byte境界をまたがないようにする。
• DeviceContextBaseAddressArrayの 0 番目の要素として、 ↑の配列Aへのポインタを代入する。
• operational.dcbaapに、DeviceContexBaseAddressの領域の先頭へのポインタをsetする。

CommandRingの初期化

kernel/src/xhci/command_ring.rs

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とりあえず #11 で動くようになったのでclose