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The effect of mindfulness meditation on sleep quality: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials #171

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0. 論文タイトル・URL

The effect of mindfulness meditation on sleep quality: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6557693/

1. その論文の目的・どこのリサーチか

2020年にコロンビア大学らが行ったマインドフルネス瞑想が睡眠の質に及ぼす影響について調べたメタ分析になります。

2. (先行研究とこれまでの問題)

マインドフルネス瞑想は、文字通り、マインドフルネスと瞑想を掛け合わせたもので、やり方は基本的は ・椅子または床に座る →座り方に決まりはなく、椅子に腰掛けても床にあぐらをかいてもOK。ただし、深い呼吸ができるように背筋はよく。 ・呼吸に意識を向ける →肩の力を抜いてリラックスし、目は閉じるが半目に。ゆったりと自然なペースで呼吸をし、意識を呼吸だけに向ける。

だけです。あとはもし呼吸に注意を向けていた時に、他のことに気がそれてしまったとしても、また注意を呼吸に戻します。 あとはこれを繰り返すだけですね。 マインドフルネス瞑想は、

過去や未来の反応性を強化する代わりに、現在の瞬間の認識を培うことは、染み付いた認知パターンとその後の不適応行動を変える働きをすると考えられる。

などと言われていまして、そのメリットとしても、

・反芻思考の減少 ・ストレスの軽減 ・感情的反応性の低下 ・重要な経験に対する公平な再評価の促進

などが挙げられます。 瞑想が睡眠の質にあたえる影響についてはこれまでの研究でも長く議論されていまして、いまだに知見は一貫しておらず、マインドフルネス瞑想を支持する効果は、効果なしから中程度の正の効果までさまざま。

これまでにマインドフルネス瞑想と睡眠に関する4つのメタ分析があったそうですが、RCTではなかったり、データが少なかったりと精度としてもいまいちな結果だったようなのですな。

3. その論文の目的(具体的に)

そこで本研究では、 (1) マインドフルネス瞑想は、特定のアクティブコントロールや非特定のアクティブコントロールと比較して、睡眠の質を改善するか (2) その効果は長期的に持続するか を明らかにすることを 目的にメタ分析をおこなっております。

4. 方法

RCTを含む、睡眠の質とマインドフルネス瞑想やMBSR,MBCTなどに関する3303件から18件と1654名のデータを抽出しメタ分析を行いました。

5. 結果

・睡眠治療と比較した場合においては、マインドフルネス瞑想の睡眠の質に対する効果はなかった。 しかし、その結果におけるエビデンスも低かった。

・対照群と比較した場合には、マインドフルネス瞑想は睡眠の質を有意に改善していた(しかもプラセボのバイアスリスクが低いため精度はたかめ)

・また、5~12ヶ月のフォローアップでは、マインドフルネス瞑想はエビデンスに基づく睡眠治療と効果に差はなく、対照群と比較して睡眠の質を有意に改善した。

・ただし、やはり特に介入初期の数週間は、症状が悪化することが珍しくなく、トラウマ、精神的不安定、中毒、人生の大きな変化の経験があると、感情の反応性が高まる傾向にある。

6. 結論・まとめ

結論としては、

・睡眠治療と比較すると効果があるとは言えない ・しかし、何もしない群と比較すると明らかに改善している ・5カ月~1年ほど続ければ、睡眠治療をするのと同じくらいの効果が得られる可能性がある

という結論でした。 いやー私もアイルランドにいる間は半年間メンタル安定のために毎日20分の瞑想を行っていましたが、帰国してからはきっぱりやめてしまっていまして、睡眠の質もガタ落ちしていたのですが、この結果を見るとやはり長期的にやり続ければ、かなり改善する傾向が見られたので、瞑想は続けたもの勝ちな結果でしたね。

7. どんな使い方ができる?

昔の人のように、テクノロジーや大きなストレスがなければ瞑想などしなくても良かったのかもしれませんが、 瞑想は現代に生きる上での個人治療、個人療法とも呼べるべき、自分が安定するために行う所作・ルーティンのようなものとして取り入れるのがいいのかもしれないなーと改めて思った次第であります。 私もこの結果を読んで奮起したので、また地道に続けていきます~。ではでは。