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Sleep Hygiene for Optimizing Recovery in Athletes: Review and Recommendations #185

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0. 論文タイトル・URL

Sleep Hygiene for Optimizing Recovery in Athletes: Review and Recommendations https://europepmc.org/backend/ptpmcrender.fcgi?accid=PMC6988893&blobtype=pdf

1. その論文の目的・どこのリサーチか

2019年にカリフォルニア大学サンディエゴ校が、79件の研究から抽出された40件の研究について、アスリートの睡眠に関するシステマティックレビューを行いました。

2. (先行研究とこれまでの問題)

睡眠は私たちのような一般市民だけでなく、アスリートにとっても重要なものです。 むしろアスリートの方が重要ともいえるかもしれません(まあそんなことはありませんが。) 昔は睡眠の重要性があまりわかっていなかったため、寝ている時間があるならトレーニングすべきだ! と考えられていますし、現在でもそう考える人は一定数いるかもしれません。 しかし、ことアスリートの睡眠に関する研究はそう多くはなく、 睡眠不足によって認知能力、疲れるまでの時間、筋力、正確さ、反応速度などが どのように変化するのかをレビューした研究はあまりなかったのだそう。

4. 方法

そこで本研究では1980年~2018年に研究された、79件の研究から抽出された40件の研究について、アスリートの睡眠に関するシステマティックレビューを行いました。

5. 結果

その結果、次のようなことがわかりました。 ・オリンピック選手レベルのアスリートですら、平均6.5~6.8時間しか睡眠を確保できていなかった ・多くの研究で、アスリートが回復するためには、通常の睡眠時間から2時間増やすこと(最大9時間睡眠)が推奨されていた ・睡眠時間がいつもよりたった2時間少ないだけで、パフォーマンスが大きく低下することもわかった ・アスリートの睡眠が改善することで、 └テニスサーブの精度 └水泳や陸上競技におけるスプリントタイム └バスケットボールのフリースローやスリーポイントの精度 └疲れるまでの時間 └眠気、活力、気分、認知パフォーマンス なども改善された。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 健康的な睡眠のための行動TOP10 そこで、健康的な睡眠のためにはまず何から始めればよいのか?というところに 迷う方も多いかと思いますので、カリフォルニア大学が推奨する10の行動もご紹介いたします。

1.眠くなるまでベッドに入らない ・眠くなければ、ベッドから出て、眠くなるまで他のことをする。 2.定期的な就寝前のルーティンを行う ・リラックスして寝る準備をする(読書、温かいお風呂など) ・リラックスできる行動をすることで、眠気を高める 3.毎朝、同じ時間に起きるようにする ・週末や休日を含む 4.昼寝はなるべく避ける ・どうしても昼寝をしたい場合は、20分以内にする ・午後3時以降の昼寝は避ける 5.ベッドは睡眠のためにのみ使用し、テレビ、コンピュータ、電話など、他の活動には使用しない 6.カフェインはなるべく取らない ・どうしても取りたい場合は、昼食の直後を避ける(消化を妨げてしまうリスクがあるため、少なくとも30分は空けた方がよい) 7.アルコールはできるだけ避ける ・どうしても飲みたい場合は、寝る直前は避ける ・少量であれば問題ないという研究もあるが、あまり推奨はしない 8.タバコを吸わない、ニコチンを使用しない 9.寝る直前の激しい運動は避ける ・激しい運動は、コルチゾールを上昇させるため、睡眠を妨げるため 10.寝室は静かで、できるだけ暗く、少し涼しいくらいにする ・18℃~19℃くらいがベター

6. 結論・まとめ

この10の推奨事項を見て、「なんだ、普通のことじゃないか~」と思う方もいるでしょう。 この10の行動は個人的には「前提条件」と捉えていますが、同時に、この10個の行動をしっかりと守っていれば 睡眠の質はある程度確保されている、もしくは睡眠の質が高い人であるといえるでしょう。 これをやっても睡眠の質が低い場合は、何らかの原因が別にある、もしくは「睡眠時間が遅い」などが考えられますかねー。

7. どんな使い方ができる?

私もまずはこの10個の行動を守ることから始めるのが良いかと思います。 ここで紹介されているものは基本中の基本ですが、 入眠前に電子機器を使用しないことや、カフェインを摂取する時間、 入眠前のルーティンやリラクゼーションはしっかりとできていないこともありました(最近は改善中、、)。

もし睡眠に悩んでいるようであれば、10の行動を厳守できているか自分に当てはめて考えてみてください。 実行できている場合はよしですが、実行できていない場合は、自分の日常行動のどこからうまくいかない習慣的行動が発生しているのか、振り返ってみるのもよいかもですー。