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7 Types of Rest You’ve Been Missing #190

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0. 論文タイトル・URL

7 Types of Rest You’ve Been Missing https://www.quickanddirtytips.com/articles/7-types-of-rest-youve-been-missing/

1. その論文の目的・どこのリサーチか

皆さんにとって「休息」とは何でしょうか?睡眠やリラックスすることを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、充分な睡眠をとっているにもかかわらず、「疲れが取れない」と感じる経験を誰もがすることがあります。

例えば、 ・睡眠時間は確保していたはずなのに、気分が乗らない。 ・ベッドに入っても頭が冴えている感覚がある。 ・前日の夜に遅くまで仕事をしていたからか、朝起きてからすぐに仕事のことで頭がいっぱいになっている感覚がある。 などなど。確かに、睡眠は身体的な回復と感情的な回復のどちらも担っていますが、実は意外なことに、睡眠だけでは疲れが取れないことがわかっています。睡眠以外の休息方法を知ることで、睡眠だけに頼ることなく休息を取ることができ、さらには睡眠による回復効果をしっかりと支えられるようになります。

2. その論文の目的(具体的に)

そこで今回は、2021年に心理学者のサンドラ・ダルトン・スミス博士が先行研究のサーベイを行い、現代人が常に疲労している理由と、その対策について7種類の休息法を紹介しておりました。基本的にはどれも使いやすいものになっているので、覚えておくだけで人生のいかなる時にも使える知恵となってくれることでしょう。

3. 結果

1.フィジカルレスト(Physical Rest) 身体的な休息には、受動的な休息と、能動的な休息の2つがあります。 ・受動的な休息:昼寝、睡眠 ・能動的な休息:ストレッチ、ヨガ、呼吸法、筋弛緩法、温浴、マッサージ

受動的な休息は言わずもがな、睡眠です。身体を休めるためには睡眠が最も効果的だと思っている人も多いでしょう。確かに睡眠は有効ですが、能動的な休息も組み合わせると回復を促進できます。

能動的な休息はアクティブレストとも呼ばれ、身体の疲れを取る際には睡眠以外にもストレッチ、ヨガ、マッサージなどが効果的です。休息の方法は、体のどこにどれだけの負担がかかっているかによって異なります。例えば、一日中座って過ごすことが多い人は背中、肩、首、腰などに緊張が蓄積されますし、立ち仕事の人は腰や太もも、脚に疲れがたまりやすいでしょう。

そうした場合には、夜にヨガやストレッチを行うことで、体の緊張をほぐし、リラックスさせることができます。身体的な休息といえば深い睡眠を想像するのが自然ですが、睡眠だけでなく能動的な休息も組み合わせることで、より疲れが取れやすくなるのですな。

2.メンタルレスト(Mental Rest) 2つ目は精神的な休息、メンタルレストです。「思考の休息」と考えるとわかりやすいでしょう。 例えば、ネガティブなひとりごとや反芻思考、過去の出来事への後悔、判断ミス、騒音、臭いなど、無意識的に疲れを引き起こす要素は多く存在します。また、常に思考に取り憑かれたり、HSPのような感度の高い人は、思考を巡らせたり刺激に敏感に反応しやすいため、疲れやすい傾向があります。そのため、メンタルレストの方法を知っておくことは、自分の生活の質にも関わってきます。以下ではメンタルレストの方法を2つ紹介します。

・タスクにかかる精神的負荷を予測する 多くの人はタスクにかかる時間しか予測しません。「この仕事はどのくらいかかるだろう」「掃除や買い物、洗濯など、大体2時間くらいかな。それが終わったら本を読んで記事を書こう!」といった具合です。しかし、実際に行動してみるとうまくいかなかったり、想定よりも時間がかかったり、疲れたために取り組むことを避けてしまうこともあります。研究者によれば、これはタスクに伴う精神的負荷を予測して行動していないためです。つまり、精神的負荷の大きいタスクの後には、メンタルを休める時間の余裕や休憩を取る必要があるということですね。 私も「やる気がしないなー」と感じた時にはまず取り組み始めてからやる気が出ると考えていますが、実際には疲れている時には着手すらしたくないこともあります。そんな時には、「15分目を閉じてベッドに寝転がる」や「瞑想をする」「とりあえず小説を読む」といった自分なりの「メンタルレスト行動」を決めておくと良いでしょう。

・瞑想 精神的疲労を回復させる方法として、瞑想は効果的であることがわかっています。一日の中に10分~15分でよいので瞑想の時間を確保するだけでも、脳の疲れが取れますので、瞑想は推奨ですね。 私も寝る前に基本毎日行っています。特にHSPの人は、そうでない人よりも情報をたくさん吸収してしまうため、脳活動を休める時間をとってあげるだけで、だいぶラクになると思います。

3.エモーショナルレスト(Emotional Rest) 3つ目は感情的な休息です。メンタルレストは「思考の休息」でしたが、私たちには「感情の休息」も必要でございます。職場の人間関係で疲れることもありますし、SNSを見て自分と他人と比較して、気づかないうちに精神がすり減ることもあります。嫌なニュースを見て気持ちが落ち込むこともあるでしょう。誰かが不満を言っていることを耳にして、ネガティブな気分になることだってあります。

こうした要因によって感情的な疲れがたまると、睡眠だけでは感情を十分に回復することはできません。そのため、感情の休息を取る必要があります。以下ではその方法を2つご紹介します。

・自分の感情を他者に打ち明ける 現代人の多くは自分の感情を抑えており、自分をさらけ出すことができず、そのせいで疲労が回復できないケースが多くあるといいます。例えば、失恋した経験がある人は、そのことを友人に話して気持ちが楽になったという経験はありませんか?これと同じように、自分の感情をさらけ出すことは、感情的疲労の回復に役立ちます。

・心を癒すものに触れる機会を増やす 自分の心が癒されるものであればなんでもかまいません。動物の赤ちゃんの動画でもよいですし、ペットと遊ぶことでもよいです。週末に緑がたくさんある公園でピクニックをするのもよいでしょう。感情的疲労の回復のためには、心が癒されるものに触れることが一番なのです。

4.スピリチュアルレスト(Spiritual Rest) 4つ目はスピリチュアルレスト(精神的休息)です。精神というとメンタルレストやエモーションレストと近いところもありますが、根本的な違いとしては、「心の休息」といったところになります。 例えば、自分よりも偉大なものへのつながりや、他人とのつながりを感じられるコミュニティに所属して感じるような心の安心感に近い休息です。 私たちは他者とのつながりを感じることや、大自然とのつながりを感じることで、心が安らぐことがありますが、これも重要な休息の1つになります。旅行に行って新しい体験に触れたり、海に行ってぼーっと眺めていたり、瞑想をするときに、自然音や波の音を聞くこともスピリチュアルレストになりますので、「心が疲れたなー」「人や自然とのつながりを感じられていない」という方はスピリチュアルレストを増やしてみるとよいでしょう。

5.ソーシャルレスト(Social Rest) 社会的休息は、他者との関係性を休めることです。スピリチュアルレストも他者とのつながりによる休息で回復するため、一部重なる部分がありますが、ソーシャルレストは「自分にとって程よい社会的なつながりのバランスを見つけること」が本人にとっての休息になります。 ソーシャルレストが不足している人の特徴としては、孤独を感じる、離れているように感じる、親密な関係を維持するのが難しい、他者から孤立する、自分を酷使する人に惹かれる、などが挙げられます。 ソーシャルレストでは、まず自分がどのくらい社会的な関係を望んでいるかを知ることが大事です。内向的な性格で、出社すると他者とのつながりが多いと感じてしまう人は、一日の終わりに一人で過ごす時間が社会的休息につながりますし、逆に、外向的な人がひとりで黙々と作業していることは、社会的な欲求が満たされないため、休息できていない状態になります。その場合は他者とのつながりを増やすことが休息につながります。

6.センサリーレスト(Sensory Rest) 6つ目は感覚的休息で、これは感覚を休ませることによる休息法です。 人は常に何らかの刺激を感じ続けています。外の騒音や臭い、スマホの通知や画面の光など、こうした刺激によって疲労してしまうため、メンタルレストで思考の休息も必要でしたが、同時に感覚を休ませることも効果的な回復のひとつになります。 感覚を休ませることは、良好な睡眠のためにも入眠前が効果的ですので、できれば入眠の30分前は感覚を休ませるために、 ・SNSに触れる時間を減らす ・スマホやPC、ゲームなどの光の刺激に触れない ・通知をオフにする ・ノイズキャンセリングのイヤホンをつける などの感覚を休ませることで、睡眠による休息も促進されやすくなります。

7.クリエイティブレスト(Creative Rest) 最後は創造的休息です。これは疲労感に直結していないのでわかりにくいのですが、「いいアイデアが浮かばない」「頭に靄がかかっている感じがする」といった経験をしたことがある人も多いでしょう。創造性は「革新的であること」「既成概念にとらわれないこと」「創意工夫すること」などの能力なので、行き詰まりを感じたり、インスピレーションが湧かなかったり、新しいアイデアや問題解決策を生み出せないときには、創造的な休息を必要としています。

創造的休息を促進する方法としては、 ・美術館や演劇を鑑賞する ・大自然のような畏敬の念を感じる体験をする などが挙げられますが、 ・普段は読まない漫画を読んでみる ・気になっているドラマやアニメを見てみる ・山登りをしてみる ・温泉に行く といった「普段はやらないこと」をやってみることもクリエイティビティを刺激してくれるので、「マンネリとした毎日を送っているなー」と感じる方はやってみてもよいかもしれません。

6. 結論・まとめ

以上、7つの休息法でした。 ほとんどの人は、身体的休息の「受動的な休息」しか行っておらず、睡眠=休息だと捉えているため、寝ても疲れが取れないということが多いのですが、休息は様々な種類があるので、寝て回復しない場合は、今回ご紹介した休息を試してみてはいかがでしょうか。 ちなみに私もこの記事を執筆しながら、「何かしっくりこないなー」と感じておりましたが、 ・睡眠を十分に取れていた ・日中にランニングを行った ・気になっていたアニメを見た こうした休息法を実践してみたところ、筆が進み、仕事が終わった後でも頭が働き、身体の疲れもあまりない状態だったため集中して書き進めることができました。