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マルチパラダイムデザイン読書会
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日本語版と原著との関係 #12

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iteman commented 8 years ago

本書がここに至るまでに感慨深い経緯がある。マルチパラダイムデザインの仕事は、その開始を1991年にまで遡ることができる。マルチパラダイムデザインは、1つの研究組織で行われている2つの研究分野――C++プログラミングとドメインエンジニアリング――の申し子だ。私が初めてマルチパラダイムデザインを話題にしたのは、1992年だっただろうか、ドイツのミュンヘンで開催されたオブジェクト指向プログラミングのカンファレンスのことである。その後、何度か同様のプレゼンテーションを行ったが、その度に有用なフィードバックを得ることができた。1994年5月にそのようなプレゼンテーションを1冊の本の形式にまとめ、Addison-Wesleyにその原稿を持ち込んだのは1995年のことである。本書の第1版は、1998年10月に出版された英語版である。第1版は、C/C++ユーザ協会から贈られるその年のブック・オブ・イヤー賞の次点となり、DevX, Object Spektrum, C Vuなどの雑誌からの称賛を受けることができた。 その年のACM主催のOOPSLAカンファレンスで、私はVrije大学ブリュセル校のTheo D'Hondt教授に出会った。そのとき、私たちが話し合ったのは、私が「マルチパラダイムデザインの研究を続けて、それで学位をとる」という思いつきだった。その研究を進め、実際に学位論文が受理されたのは、2000年5月である。学位論文ではC++へのマルチパラダイムデザインの適用を拡大し、同時に、この研究の哲学的および設計論的な基礎を深めている。本の構成も少々変更して、アイディアの表現形式を改善し、統合性を増すように考慮した。 皆さんがいま手にしているのは、その学位論文を元にしたものである。学位論文の読者ではなく、実務者を対象にして改良するというステップを踏んでいるが、第1版を出版した後、私が経験した実務や学位論文のための研究で得ることのできた「マルチパラダイムデザイン」に対する改善と成果のすべてが盛り込まれている。事実、皆さんが手にしているのは、「マルチパラダイムデザイン」の第2版である。第2版の最初の出版が日本語版であると皆さんにお伝えすることができるのは、大きな悦びである。 ― 新装版 マルチパラダイムデザイン p.xi 日本語版に寄せて

iteman commented 8 years ago

Coplien氏による「日本語版に寄せて」によると、日本語版と原著の関係は以下のようになる。