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【SBI】WSL で Windows 用の exe ファイルを作成してみる #8

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2024/06/20のメモ

1. WSLの準備

まず、WSLがインストールされていることを確認し、必要なパッケージをインストールします。

WSLのインストール

もしまだWSLをインストールしていない場合は、以下のコマンドでインストールします。

wsl --install

2. 必要なパッケージのインストール

MinGW-w64とその他の必要なツールをインストールします。

sudo apt update
sudo apt install mingw-w64

3. PythonスクリプトをC言語に変換

Pythonスクリプトを直接コンパイルするのは難しいため、まずC言語に変換する必要があります。これにはCythonを使用します。

Cythonのインストール

まず、Pythonとpipがインストールされていることを確認し、Cythonをインストールします。

pip install cython

PythonスクリプトをCに変換

以下のようなシンプルなPythonスクリプトを例として使用します。

example.py:

def hello():
    print("Hello, World!")

if __name__ == "__main__":
    hello()

このスクリプトをCに変換します。

cython --embed -o example.c example.py

4. MinGW-w64でコンパイル

次に、MinGW-w64を使用してCソースコードをWindows向けの実行可能ファイルにコンパイルします。

x86_64-w64-mingw32-gcc -o example.exe example.c -lpython3.8

ここで、-lpython3.8はPythonランタイムライブラリをリンクするためのオプションです。実際のPythonのバージョンに応じて調整してください。

5. 実行可能ファイルの確認

生成されたexample.exeをWindows上で実行するために、WSLのファイルシステムからWindowsのディレクトリにコピーします。

cp example.exe /mnt/c/Users/your_username/path_to_directory/

その後、Windows上でexample.exeを実行して動作を確認します。

まとめ

これらの手順に従うことで、WSL上でPythonスクリプトをWindows向けの実行可能ファイルにクロスコンパイルできます。

stovecbr commented 2 weeks ago

2024/06/21のメモ

  1. Cythonを使用してPythonコードをCコードに変換し、その後コンパイルする
    • CythonはPythonコードをC言語に変換し、そのCコードをコンパイルするためのツールです。

以下に、具体的な手順を説明します。

手順1: WSL上にMinGW-w64をインストール

まず、WSLにMinGW-w64をインストールします。

sudo apt update
sudo apt install mingw-w64

手順2: Cythonのインストール

次に、Cythonをインストールします。

pip install cython

手順3: PythonスクリプトをCファイルに変換

次に、PythonスクリプトをCファイルに変換します。以下は、example.pyというPythonスクリプトをCファイルに変換する例です。

example.py

def hello():
    print("Hello, World!")

if __name__ == "__main__":
    hello()

Cythonで変換

まず、Cython用のsetup.pyを作成します。

setup.py

from distutils.core import setup
from Cython.Build import cythonize

setup(
    ext_modules = cythonize("example.py")
)

次に、setup.pyを使用してCファイルを生成します。

python setup.py build_ext --inplace

このコマンドを実行すると、example.cというCファイルが生成されます。

手順4: MinGW-w64でCファイルをコンパイル

生成されたCファイルをMinGW-w64を使ってコンパイルし、Windows向けの実行可能ファイルを生成します。

x86_64-w64-mingw32-gcc -o example.exe example.c -lpython3.8

ここで、-lpython3.8はPythonのバージョンに応じて変更してください。Pythonのヘッダーとライブラリが必要ですので、Pythonのインストールディレクトリを指定することも考慮する必要があります。

注意点

まとめ

上記の手順により、WSL上でMinGW-w64を使用してPythonスクリプトをWindows向けの実行可能ファイルに変換できます。この方法では、中間のCファイルが生成され、そのCファイルをMinGW-w64でコンパイルして.exeファイルを作成します。

1. Pythonの動的リンクライブラリ(DLL)の必要性

2. Pythonのヘッダーとライブラリの必要性

3. Cythonの互換性

4. クロスコンパイルの難しさ

5. 実行ファイルのテスト

具体的な手順の補足

まとめ

WSL上でMinGW-w64を使用してPythonスクリプトをWindows向けの実行可能ファイルに変換することは可能ですが、上記の注意点を考慮する必要があります。特に、依存関係の管理や環境設定が重要です。クロスコンパイルは強力な手法ですが、適切な設定とテストが求められます。

Pythonでは、DLLは主に二つの目的で使用されます:

  1. ネイティブ関数の呼び出し:Pythonはctypesライブラリを通じてDLL内の関数を直接呼び出すことができます。これにより、PythonからCやC++のコードを利用することが可能になります。

  2. 拡張モジュールの作成:Pythonの拡張モジュールは、Pythonのインターフェースを持つDLLとして実装することができます。これにより、Pythonのコードから直接CやC++のコードを呼び出すことができます。

ただし、DLLはWindows特有の技術であり、LinuxやmacOSでは使用されません。これらの環境では、同様の目的で共有ライブラリ(.soファイル)や動的ライブラリ(.dylibファイル)が使用されます。

しかし、特定のケースでは、WSLからWindowsのDLLを間接的に使用することが可能です。これは、WSLからWindowsの実行可能ファイル(.exeファイル)を呼び出すことで行います。この実行可能ファイルがDLLを使用することで、間接的にWSLからDLLの機能を利用することができます。

例えば、Pythonのsubprocessモジュールを使用して、WSLからWindowsの実行可能ファイルを呼び出すことができます:

import subprocess

# Windowsの実行可能ファイルを呼び出す
subprocess.run(['cmd.exe', '/c', 'path\\to\\your\\executable.exe'])

この方法を使用する場合、実行可能ファイルがWSLのファイルシステムにアクセスできるように、適切なパスを指定することが重要です。WSLのファイルシステムは、Windowsからは\\wsl$\\の下にマウントされます。

ただし、この方法はあくまで回避策であり、本質的にはWindowsのDLLを直接WSL上で使用することはできません。DLLが提供する機能をWSL上で直接使用する必要がある場合、同等の機能を提供するLinuxの共有ライブラリを探すか、ソースコードから直接コンパイルするなどの方法を検討する必要があります。