Epub読み込みの高速化

[tor4kichi]

モチベーション

epub内コンテンツの読み込みタイミング制御をより細かく行えるようにしたい。

課題

• 読み込みの粒度制御が無い
  • epubのcontentを最初に全て読み込む実装であり個別の読み込みに対応していない
• html等のデータ取得から実利用までのコピーコスト
  • html等の取得時の返り値がbyte[]しかないので、コピーコストが掛かっておりパフォーマンス低下に繋がっている

修正方針

• EpubReaderとは別のReader実装を新設する形で既存コードへの侵害を無くす
• xxxRef としてコンテンツ読み込みを遅延させる設計をhtmlやimage等にも適用していく
  • EpubContentHtmlRef 等
• htmlやimageのRefとして詳細化した実装でデータの Stream を取得するメソッドを提供する

[tor4kichi]

計測したところ一番時間が掛かっていたのは DOMContentLoaded でした。

特に WebView.InvokeScriptAsync に50%から80%の処理時間が使われています。小さなページであれば50%でそこまで影響がありませんが、大きいページになると80%で200ms のうち 160ms がスクリプト実行に使われているようです。

対策としては

• "eval" を使わないコードに変更する。
  • 事前にjsのメソッドを流し込んでおいて必要な時に InvokeScriptAsync で呼び出す（本来こういう使い方が想定されているはず）
• それでも不十分であればWebView2を試してみる。

[tor4kichi]

JS内の計測もしたところページ数計算のために実行される querySelectorAll の処理時間が支配的だった。

ただ、column-count によるページ数計算は代替処理が考えられない。内部的なページ数計算が公開されていないなど実行時計算に難がある。

[tor4kichi]

WinUi2のWebView2はデバッグが困難？かもしれない。Scriptをawait しても動作が帰ってこないことがしばしば発生する。

[tor4kichi]

js等を高速化するよりも、EPubRendererを多重配置して先行読み込みさせる方向にシフトした方が良さそう。