Closed arisin closed 10 years ago
おまけ
全てにintを放り込むことができ、<中身の型>定義できる。
これを実現する仕組みが「テンプレート」です。JavaやC#など近年この機能を取り込んだ言語では「ジェネリスク」と呼ばれる機能です。
簡単な、テンプレート関数の例を書きましたので参考にどうぞ: http://melpon.org/wandbox/permlink/D2sqhijNr5ZL9nV2
テンプレート関数ははじめは標準ライブラリー等々にあるものを上手にすらすらと利用できるようになればそれで良いでしょう。自分でテンプレート関数や、この後で紹介するテンプレートクラスを自在に作って楽しめるようになるのはまだもう少し先の事で大丈夫です。
おまけ2: テンプレートクラス
http://melpon.org/wandbox/permlink/Sj24YzsSbPicHBYh
自作でstd::vectorのもどき品の型を作っちゃう事も案外簡単。(実物のstd::vectorはもっと多機能で洗煉されているのだけど、それはまたおいおい勉強していけばよいのです。)
おまけ3: std::array と C配列(=ネイティブ配列)、ついで程度にstd::vectorとCポインター配列
おまけ4: C++標準ライブラリ−のコンテナーとその仲間たち
※本来はmap/set系は実装が二分木とはC++言語仕様書では規定されていません。unordered系も実装がハッシュとは規定されていません。同様の検索性能を発揮するデータ構造としてはスキップリストなどもあります。ただ、現実として実際にはmap/set系は二分木、unordered系はハッシュと考えて差し支えありません。
これで全部です。そして、標準ライブラリ−またはその互換をうたうコンテナーを使うと何が便利かというと、
#include <algorithm>
この一言によって、コンテナーという「データの集合」に対して柔軟にアルゴリズムを適用できるようになります。まあ、それはまたの機会に。
閉じます。
全てにintを放り込むことができ、<中身の型>定義できる。
・std::stack スタックデータ構造を実現するコンテナー ・std::queue キューデータを実現するコンテナー
この2つはFIFOとFILOの内部データ構造を実現するので、入れる順序と取り出す順序に特徴がある。 *一番手前または一番先頭に入れたものにしかアクセス出来ない。
・std::list 双方向連結リストを実現するコンテナー
要素を前後の要素のアドレスを示すポインターとともに保持するので、前・後ろ・任意の中間地点への挿入が容易。ただし、N番目の要素を取り出したい時、最初のやつの次の次のN番目の・・・と辿らなくてはならず、ランダムアクセス性能が悪い。
・std::forward_list 単方向(前方)連結リストを実現するコンテナー
・std::array 単なる配列を実現するコンテナー
単なる配列だが、ランダムアクセスという強い武器がある。 arrayは作る段階で最初からサイズを決める。決まったサイズのぶんだけのメモリーを確保し、隣同士で連速したメモリー領域N個分作る。 なので、N番目の要素はX、M番目はYと、コンパイルした段階でどこのメモリーに入っているか決まるため、アクセスが高速。 ただし、要素数を変えることができず挿入もできない。
・std::vector 単なる配列だが、実行中に要素数を任意に可変できるコンテナー
vecotrは、arrayと基本的には同じだが、要素数を任意に可変できる。 予めN個分の枠を裏でこっそり作り、基本的にはarrayのように高速にランダムアクセスできる。 さらに、要素を追加する時に、予め作っておいた領域が足りなくなるときには、裏でこっそり新しく倍容量の領域を確保し、いままでの領域のデータを全部そっちにコピーします。表面上は、vectorは容量がスムーズに可変できるarrayというすごく便利なもの。 でも、もちろんこの裏で新たに・・・というのはとても重い処理なのでvectorを使う時には予め、これからN個いれるから用意する v.reserve(100); とかできる機能もある。
通常はstd::vectorを使っておく。
使い方例サンプル:http://melpon.org/wandbox/permlink/0cFw5IYi9om2hkBG