Java17 対応

[yuuhayashi]

「citygml-osm」のJava実行環境に関する問題点

'citygml-osm'の動作条件ポリシー

本プロダクトは、「'JOSM'が動作する環境なら'citygml-osm'も動作する」というポリシーのもと、 "citygml-osm"のJava動作環境を「JOSM」のJava実行環境に合わせております。

「JOSM]の実行条件

2023/11/3現在の「JOSM」では「Java 11+」と表記されていますが、「Java 11+」の部分は「Azul Java 21」のページにリンクされており、「Java 21」が推奨されているように見えます。

また、「JOSM」を起動すると、起動画面に「Java 17 」が推奨されてい ます。

JOSM README では、「JRE 8, or later.」となっており、'''JOSM’’’と同じ実行環境とする場合には、LTS版だけでも下記の Java バージョンに対応しなければならなくなります。

• Java 8
• Java 11
• Java 17 (JOSM推奨)
• Java 21 (最新Java)

「citygml-osm」と Javaのバージョンとの関係

一方で、'citygml-osm'では、統合フレームワークに'Apache Camel'を利用しています。（Camelを利用しているおかげで貧弱なマシンでも100時間を超える処理を実行できるようになっています） ところが、Javaの実行環境によって、利用できる'Camel' のバージョンが異なります。

• 'Camel 2.x' - Java 8, 11
• 'Camel 3.0 - 3.14' - Java 8, 11
• 'Camel 3.15 later' - Java 11, 17
• 'Camel 4 later' - Java 17, 21

現行(citygml-osm v1.4.13 以前)では '''Camel 2.x''' を利用していたため、

• Java 8, 11 で動作できていましたが、"Java 21"では動作しませんでした。('Java 17’では動作する場合としないケースがあります）

'Camel'のバージョンをかえたパッケージをJavaの実行環境ごとにリリースすることで問題は解決するのですが、個人でこれをやるほどの労力をかけられない。というのが現実です。

現行の「citygml-osm」が対応しているJava実行環境を表にまとめると、

Java version	citygml-osm 対応可否	JOSM 対応	コメント
Java 8	〇	〇	JOSMの動作環境
Java 11	〇	〇
Java 17	×	〇	JOSMが推奨している
Java 21	×	〇	最新のJava。JOSMのwikiページで推奨されている

となっていますが、今のままでは「'''JOSMが推奨しているJava17では動作しない'''」ことになります。

'citygml-osm'の動作条件ポリシーの変更

「JOSM」が推奨している「Java 17」を動作条件とするように変更します。

Java version	citygml-osm 対応可否	JOSM 対応	コメント
Java 8	×	〇	JOSMの動作環境
Java 11	〇	〇
Java 17	〇	〇	JOSMが推奨している
Java 21	×	〇	最新のJava。JOSMのwikiページで推奨されている

となります。 現在のところ、Java21はサポート対象外となりますが、Camelの開発が進めば Java 21 もサポートされると見込まれます。

懸念点

• "Java 8"は、普段 Java を意識しない一般コンシューマが利用していると思われます。この層のユーザに「Java 17」をインストールさせる（必要性を認識させる）のはなかなか難しいかもしれません。
• "Java 21" を利用しているユーザ層は２つに分かれると思います。一つは "Java" の意識が高いユーザ(積極的に最新版を使う方たち)。もう一つは「JOSMを新規にインストールした人」(JOSMのインストール時に"Java 21"をインストールした)。前者の場合は Java実行環境を一時的に"Java 17"に切り替えていただけることが期待できますが、後者の場合は「Javaの切り替え」はハードルが高い操作になると思われます。

[yuuhayashi]

v2.1.0 で対応しました。