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feat(route/pixiv): add language attributes for novels #17667

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Involved Issue / 该 PR 相关 Issue

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Example for the Proposed Route(s) / 路由地址示例

/pixiv/user/novels/79603797
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New RSS Route Checklist / 新 RSS 路由检查表

Note / 说明

This PR also removes the metadata such as likes and comments because they are updated quickly, inessential and not internationalized.

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http://localhost:1200/pixiv/user/novels/79603797 - Success ✔️ ```rss 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels 勘違いものばっかり書きます。 マイピクは不健全なやつとかボツ集とかあります。作者の癖に従ってるやつばかりなので気をつけてください。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://s.pximg.net/common/images/no_profile_s.png 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels Thu, 21 Nov 2024 16:00:53 GMT 5 NRC退学RTAを決めたい俺と古巣 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br><br>今回は勘違い要素薄めになっちゃったな…。どっちかっていうとペル先輩掘り下げ回となっております。人生いろいろあるよネ!<br><br>次はアンケートで多かった番外編を書こうと思います!一つ前にアンケートがあるからもし見たいものがあったら投票してくれると嬉しいです!<br><br>あとシャイニーを聞いてください</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 Mon, 11 Nov 2024 08:15:19 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新速度が神 ついに視界が曇り始めたヴィル・シェーンハイト 更新通知で息してる サニーくん可愛いね…活きがいいね… 幼馴染揃って高校デビュー失敗 全方向に性癖を歪めさせる男 NRC退学RTAを決めたい俺と休めない休暇 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>読了後推奨!<br><br>続いたね!映画の「ジー○ーさんでーーす!!」が好きで、つい…出来心で…。でも彼と違ってうちの部長は三つ目のお願いで自由を願われなかった人だね!何かを擦り合わせた時にお願い事を叶えてくれるとっても素敵な人なのに!<br>いつも思うけど勘違いもの難しいね〜。でもこりずに書くよ!ええっ、部長がそろそろ退学に向けて走り始めた!?そんな!!この先何も考えてないのに!!止めといて副部長!!<br><br> <br> <br> <br> <br> <br>追記<br>スカリーくんってとんでもない男な気がするんですけどなんですか彼は<br> <br> <br> <br><br>さらに追記<br>一応最終回までの折り返し地点に来たから番外編でも書こうかなって思う!アンケートする!<br>もしどうしてもこのイベントのストーリーがいい!とかこの効果の魔法薬がいい!とかあれば言ってね〜。</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23297715 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23297715 Tue, 29 Oct 2024 07:55:25 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新が生きる糧 特定の男性に人生を狂わされそうな時の(無駄な)対処法百選 完璧にタイミングを分かってる()新聞部部長 呼ばれて飛び出る新聞部部長() 人生狂わしてくタイプの魔神 アンケートに全部がない NRC退学RTAを決めたい俺とモストロ・ラウンジ <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>誰かの地雷たくさんあります<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br><br> <br> <br> <br> <br>続いたよ。びっくり!今回は先輩特に何もしてないよ。ペルフェットの穏やかな日常って感じ。最近新聞部に囚われつつあります。<br><br>話は変わりますが、映画の曲の中の「時間がないのよさっさとおし!」みたいなセリフが結構好きです。焦らせて正常な判断力無くしてる感じ?<br>重い男が少なめだから、そろそろ増やしたいね〜の気持ちで書いた。やっぱ勘違いもの難しいっすね。でも好きだからいっぱい書きたい。いっぱい増えてほしい。</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150991 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150991 Sun, 06 Oct 2024 13:34:30 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 待ってました! 更新感謝!! 続きを全裸待機 性癖の歪む音がした このシリーズ大好き!!! ポキっと歪んだ性癖 【ほのぼの】みんなで成長を見守るしかなくなってきた【一家】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>すみません気が狂って蛇足の蛇足という訳のわからないものを出します。私は悪くないです。<br><br>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>捏造しかないです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br>矛盾もあると思います許してください<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください。<br><br> <br>読了後推奨<br><br>話は変わりますが、私は青監や日本のサムライブルーのおかげでサッカーのイメージカラーが青となっています。そこで会長の目の色とゼーリヒの目の色を思い出してみましょう。<br>サッカーといえばやはり白黒のサッカーボールでしょうか。私はそのイメージがあります。そこでゼーリヒの髪の毛の色を思い出してみましょう。そう、もうわかりますね?<br><br>サカギルは<br><br>ありま<br><br> <br> <br><br>もしどうしてもどうしてもどうしてもドドドド不健全ゼゼギルが見てぇよ〜!!見なきゃ死んじまうぜ!!!といった方がいらっしゃいましたら、こっそりこの先を見てください。<br><br>よくわかりませんが、ここを出てプロフィールに行ったところにマイピク申請があります。よくわかりませんが、そこで申請するとお望みのものがあるそうです。よくわかりませんが。<br> <br> <br> <br> <br>追記 サカギルもあるよ(錯乱)</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23088981 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23088981 Fri, 27 Sep 2024 13:37:20 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ブルロちゃんねる 久々の脳焼き 更新ありがとうございます!!! ギャン泣きゼゼくんwww やはり脳焼き…脳焼きしか勝たぬ この更新が生きる糧 夢ルーロック1000users入り NRC退学RTAを決めたい俺とマジフト大会 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誰かの地雷たくさんあります<br>なんでもいいよ!といた方は見てくれると幸いです。<br><br>続きました。おどろきもものきさんしょのき〜♪感情の表現の仕方が一生わかんないよー!勘違いものの書き方もわかんないよー!助けてー!オクタとかめちゃくちゃ勘違いもので感情重めにしたいのにわかんないよー!!!</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22897280 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22897280 Sat, 31 Aug 2024 04:27:20 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 待ってました!!!! 続きを全裸待機 もっと評価されるべき!! twst夢5000users入り NRC退学RTAを決めたい俺とそうはさせないアイツら <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/05/07/16/11/ci22708674_af2948ff722374f661ba32ae847874e7_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>これはtwst夢小説となります!<br>矛盾、キャラ崩壊、誤字、その他様々な皆様にとっての地雷があるものと思われます!<br>許すよ!大丈夫!という方は見てくれると光栄です!<br><br>久しぶりに祖母の家に行ったら机の上に新聞紙があったので書きました。性懲りも無くロクデナシトンチキ勘違いもの〜重めの男どもを添えて〜です。作者は六章七章未履修監督生なので続くかはわかりません。</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22708674 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22708674 Sun, 04 Aug 2024 14:38:33 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 伝説のはじまり シリーズ化希望 温度差が酷い twst夢10000users入り あなた様でしたか ギルくんと小ネタ! <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは本編軸と関係あるやつもあればないやつもあります!補足的なアレです!<br>矛盾もあります!<br>キャラ崩壊あります!<br>地雷あります!<br>女体化あります!<br>なんでもおっけー!な人だけ見てください!<br><br>今回はいつもよりほのぼので愛憎の愛多めでお送りしております!<br><br>これはひどい!ってなったボツネタとか、こんなのが見たい!っていうリクエストをなんとか書き直したりした小ネタの集合体です。なので結構ぶつ切りです。<br>見なくても本編には全然影響無いから大丈夫だよ!<br><br>もし二足歩行の気分が乗ったり、面白いな!と思う小ネタを提案してくださったりしてくださったらコッソリここに追加していきますね。<br><br>追記<br>増えたよ<br>増えすぎたかもね<br>Xでちょくちょく言ってた個人ルートが増えたからもしそういうのが苦手だったら自衛してね</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22135663 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22135663 Thu, 09 May 2024 14:02:45 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 待ってました! 何回キメてもやめらんねぇなコリャア‼︎!脳が焦げるぜ! やっばりインゲボルグは各方面に激重感情を募らせてるなー、ウン 全方面に歪んでる 一生続けてくれてもエエんやで??(続いて下さいお願いします) 夢ルーロック3000users入り 夢ルーロック5000users入り 【気になる】みんなで成長を見守るスレ【あの子】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>蛇足蛇足蛇足〜!!<br><br>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>捏造しかないです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br>矛盾もあると思います許してください<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください<br><br>だって息子くんの話が読みたいっていっぱいあったから!(言い訳)<br>私の好きなように書いていいよって言われたような気がしたから!(言い訳)<br>番外編の後日談ならもうあんまり性癖とか隠さなくていいかなって思ったから!(言い訳)<br>どうせなら一番書いてて楽しかったスレ形式で書こっかなって…(言い訳)<br>四万五千字書いてるの控えめに言って頭がおかしいよ。<br><br>読了後推奨のやつ<br><br>インゲボルグ・フォン・ファーレンハイト<br><br>何も知らない。何もわからない。ウキウキではじめての専業主夫してたら急に息子が全方位宣戦布告して怯えてベットに立て篭もった。最近の悩みは、息子が可愛すぎて喧嘩してても、まぁ若い頃はヤンチャすべきだよね…と思ってしまうこと。<br><br>サッカーは嫌いじゃない。かといって好きでもない。<br><br>ゼーリヒ・フォン・ファーレンハイト<br><br>父命。<br>よくも殺したなと殺してくれてありがとうおかげで俺のところに堕ちてきました、が同居してる難儀な男。父の前以外では常に治安が悪い。<br><br>ローゼ<br><br>止まった時計の針を眺めてたら急に誰か来て<br>「もう2024年だよ?」とか言いながら時計をぶち壊されて思わず笑っちゃった人。この後ポルシェに乗った。<br><br>追記<br><br> あの!ゼーリヒくん目線の視点のやつを付け足した結果五万字に届きそうになってしまいました!!ごめんなさい!!性癖なんです許してください!!!</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22024153 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22024153 Mon, 22 Apr 2024 10:17:18 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ブルロちゃんねる 待ってた!!!!!!!吐血 ありがとうこざいますありがとうこざいますありがとうこざいます 感情の大洪水(健全) 更新ありがとうございます!!!!! サッカー選手のSAN値がピンチ生きてる〜? ギル様春のban祭り 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、凡人に戻ろうと思う <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>本編おしまい!!!<br><br>アテンション!<br>捏造しかありません<br>地雷たっぷり<br>キャラ崩壊もあります<br>矛盾や誤字脱字もあると思います<br><br>それでもいいよという方はぜひ!<br><br> これで一旦本編は終わりです!今まで読んでくださったみなさん、ありがとうございます!たくさんのコメントや評価を見てニヤニヤさせてもらいました。チマチマある小ネタを拾ってくれる人もいてびっくり。さくっと終わるシリーズにしようと思っていたのに意外と続いちゃいましたね。書いてて楽しかったので結果オーライ。終盤の方結構駆け足ですいません…。<br> 主人公の最期をどうするかは最初から決めていたけどなんか寂しくなったからラスト付け加えちゃった。<br><br>読了後推奨のヤツ<br><br>スレでもちらっと出てきた息子くん<br><br> 父さん!(キラキラお目目)(純粋無垢)(父さん大好き)(外野は黙ってろ)<br><br>スラム生まれのシンデレラサッカーボーイ。このあといろんなところから殺意を受けるけどインゲボルグに育てられるため精神がオリハルコン。ノーダメ。最推しと暮らせる毎日。とりあえず父さんを殺した選手を殺すぐらいの選手になることを目標としている。<br><br>もしどうしてもどうしてもどうしても見たいというものがあればこっそり教えてください。善処します。善処。</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21859249 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21859249 Wed, 27 Mar 2024 10:14:05 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ッカァーーーー最高!!!! 世界一豪華な葬式 待って、お願い、終わらないで、もっと続いてください! 夢ルーロック5000users入り メンタルオリハルコンのシンデレラボーイ 【番外編】インゲボルグくんといろいろ! <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>捏造しかありません!<br>キャラ崩壊があります!<br>地雷もあります!<br>誤字脱字矛盾も多分たくさんあると思います!<br>本編とは違う番外編なのでいろいろと違うところがあります!<br><br>なんでも許せるよという方は見ていってください<br><br>叔父さんと女体化の話二本立て<br>今回も文字数が多いよ!<br>叔父さんの話はインゲボルグくんの家庭の話が出ます。苦手ならスルー推奨。<br>女体化のヤツは恋愛要素といえるほどかと言われると微妙だけど、ぽいのがあるから気をつけてください。苦手ならスルー推奨。続きは気が向いたら。<br>会長やめたいって言ったら最初に助けてくれるのは叔父さんなのかもしれない。主人公は気づかない。お家芸。<br><br>いつも評価やコメントありがとうございます。みなさんのコメントが面白くてちょくちょくお話の中にも採用したりしてます。他のやつもニヤニヤしながら見てます。気持ち悪いね。</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21739216 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21739216 Sat, 09 Mar 2024 03:33:30 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 続きをお恵みください 更新ありがとうございますぅぅぅぅ! もうあるから多分何もしない サーチ・アンド・デストロイ 続きを全裸待機 男主 夢ルーロック5000users入り 【我らが】いい加減にしろインゲボルグ【会長】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください<br><br>番外編も本編もかなり行き詰まっているので息抜き程度の落書きとなります<br>本当に雑な小説ですが、書いてるうちに四万字…よんまんじ!?!?となってしまったので上げます<br>適当に何も考えず書いたのでツッコミどころまみれだと思いますが許してください<br>それでもよければ是非見ていってください</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21670711 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21670711 Tue, 27 Feb 2024 11:11:18 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い ブルロちゃんねる Chu!傾国でご・め・ん! ジュッ 全人類がこの質量で拗らせてると思うと笑えてくる 夢ルーロック5000users入り 続きを全裸待機#男主 スイスの擬人化した神がギルくんいやギルさまでしょ? 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、引退カウントダウンを始めたい <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてます<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br> いっぱい書いちゃった…。ここから先何も考えてないのに…。とりあえず息抜きにアンケートをやってみたかったのでアンケートします!アンケートとか言いながらゆくゆくは全部書くかもしれません!ワガママですいません!主人公よりはマシだと思って許してください!おふざけも入れましたすいません!<br><br> 叔父さんは私の癖によって生まれた人です通してください。</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21561066 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21561066 Sun, 11 Feb 2024 09:38:13 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機!! 夢ルーロック5000users入り 続きを土下座待機 なにこれおもしろい 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、そろそろ家に帰してほしい <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/07/30/45/ci21490964_6bc03cd9a9d54abbd9f58b1f64c3c4c9_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてるかもです<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br>ルビの振り方がわかった!<br><br>前回の作品を見ていただいた読者の皆様、本当にありがとうございます。思っていた三千倍ぐらい評価をいただき戦々恐々でした。この時期に全裸は寒かろうということで頑張って書いてみましたので暇なら見ていってください。<br><br>頑張って終わらせようと思ったのにU-20編だけで三万弱書いてしまった…。本編完結は次か、次の次ぐらいになると思います!</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21490964 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21490964 Tue, 30 Jan 2024 21:58:10 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機!! カイトモ 2位は僅差で胃薬 続きを全裸待機 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、なぜか崇められている <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/23/18/34/16/ci21445993_718fd91bd3d1c03a39ca1c63e1d8052e_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてるかもです<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br>一気読みしてハマった!暇だったら続くかも!<br><br>追記<br> いろんな人に読んでもらえて作者もビックリしております。今頑張って続き書いてるので、もうしばらくお待ちください!</p> <p> </p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21445993 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21445993 Tue, 23 Jan 2024 09:34:16 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機 夢ルーロック10000users入り 続きを土下座待機 あなたが神か 伝説の始まり ```

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http://localhost:1200/pixiv/user/novels/79603797/true - Success ✔️ ```rss 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels 勘違いものばっかり書きます。 マイピクは不健全なやつとかボツ集とかあります。作者の癖に従ってるやつばかりなので気をつけてください。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://s.pximg.net/common/images/no_profile_s.png 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels Thu, 21 Nov 2024 16:00:56 GMT 5 NRC退学RTAを決めたい俺と古巣 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br><br>今回は勘違い要素薄めになっちゃったな…。どっちかっていうとペル先輩掘り下げ回となっております。人生いろいろあるよネ!<br><br>次はアンケートで多かった番外編を書こうと思います!一つ前にアンケートがあるからもし見たいものがあったら投票してくれると嬉しいです!<br><br>あとシャイニーを聞いてください</p> <p> </p> </div> <hr><article><p><br></p><h2>チャート14、文化祭</h2><p></p><p> 山と積まれた本を手に取り、背表紙を見る。9。物語。</p><p>「小説の棚〜小説の棚〜」</p><p> 赤紫色の背表紙をなで、手を離す。本は重力に従って落ちる…ようなことはなく、蝶々のように軽やかに舞い上がりするんと本棚の中に滑り込んだ。俺はそれを見届けたあと、次の一冊を手に取った。<br> <br> 本が好きだ。そう言うといつも意外そうな顔をされるが、何を隠そう俺の実家は本屋さんである。電子書籍より実物の本が好き。本屋さんも図書館も好き。だからいつもだるそうな司書に『本の買付の間、しばらく雑用頼んでい〜い?』と頼まれたとき、俺は快諾した。両親の手伝いをしていたからおおざっぱなことはわかる、と。</p><p> チリーン</p><p> 受付のベル音だ。手に持っていた次の本をワゴンに置き、俺はふらふらカウンターに向かって歩き始めた。</p><p>「おまたせしまし…た、ぁ」<br>「…」</p><p> 利用者を目にした瞬間俺は言葉を失いかけたが、意地で愛想よく笑みを浮かべながら貸し出しの用意を始めた。</p><p>「よぉ」</p><p> 長かった休暇も終わり、生徒は続々と普段の学校生活に戻り始めている。レオナ・キングスカラーもその一人だったんだろう。返却ボックスには本が数冊入っている。カウンターの下からインクスタンプを取り出す。期限は二週間。Dayを14に設定し、NAMEの欄に利用者の魔力を少し込めてもらう。数秒経って”レオナ・キングスカラー”の名前が浮き上がった。 本の裏表紙を開き、貼り付けてあった紙にペタリと押す。</p><p>「ずいぶん楽しい休暇を送ったんだってな?」<br>「それなりに」<br>「聞かせろよ。どこからどこまで、お前の悪趣味な計画通りに進んで、どんな褒美を得たのか。」</p><p> 俺はペッタン!と力強くスタンプを押した。</p><p>「期限は二週間後です。三日前にはインクが赤く光って、一日前には定期的に振動します。期限が過ぎたら罰則があります。ご利用ありがとうございました。」</p><p> ふう、やりきったぞ。キングスカラーは、黙って席を立とうとする俺を見て、手を一度振った。<br> 透明な手に引っ張られたかのように本棚を飛び出た数十の本が俺の目の前に積み上がった。これが……厄介クレーマーを相手するときの気持ち……!</p><p>「俺は読書家で。」<br>「…素晴らしいですねー」</p><p> 座り直してスタンプを持つ。</p><p>「なにがあった?」<br>「知らない間にバイパーがオバブロった。俺は何にも関係してないけどな。」<br>「タコ野郎の話とはずいぶん違うようだが?」</p><p> ぺた、ぺた、ぺたと続けざまにスタンプを押す。彼は他の利用者を気にもとめず、椅子を引きずってきてドカリと座り込んだ。どっかいけよ。</p><p>「主観と客観は違うだろ?」<br>「ハッ、どうだか」</p><p> 俺は過去最高速度でスタンプを押した。</p><p>「それに俺は、何も得られてねぇよ。」</p><p> 嘘だ。俺は心中にやにやしながら数十冊の本を持ち運びやすいように紐でくくった。</p><p> 退学。おお退学。数百人のうち数人しか得られることのできぬ素晴らしき不名誉。不肖ペルフェット、この称号を学園長の手から奪いとるためだけに生きてきた。ゴロゴロ転がっている俺より優れた生徒ども。頭が良い、魔力が豊富、運動神経がいい、金持ち、顔がいい。常に劣等感を刺激され続ける毎日。正直しんどい。俺にはもう退学しかないのだ!<br> そんな中転がり込んできたこのチャンス。これを逃すようなアホはいないはずだ。学園の汚点、オーバーブロットをした生徒を納めた、たった一本の動画。これをネタにして学園長を脅す!そして退学!!道が見えてきた。俺の進むべき覇道がなァ!!</p><p>「以上です。重いので持ち運びにはお気をつけて。」</p><p> ぱんぱんとエプロンについたホコリを叩いて立ち上がった。</p><p> なんか…ついてくるんすけど。え?怖。キングスカラーは楽しくもない俺の観察をし始めた。軽く恐慌状態だ。なんで?何が目的で??理解できないことをするのはやめろよ!</p><p>「なぁ、なに?仕事の邪魔」<br>「寮長会議」<br>「……はん?」<br>「今日の放課後は寮長会議だ。お前にも招集がかかってる。聞いてなかったのか?」<br>「うっげ。そういやあれ今日?オンボロ寮なんて呼ばなくていいってのに…」</p><p> クックッと喉を鳴らして笑ったキングスカラーは細かい日時と集合場所を教えて去っていった。なんだ、それだけだったのか。疑って悪い。…あれ、寮長会議って鏡の間だったよな?なんでオンボロ寮前集合…?今日はちょっと趣向変えてんのかな。</p><p> </p><p>「お前ら〜!俺寮長会議行かないとだからしばらく任せるぞ〜〜!!!」<br>「はーい!」<br>「任せてくださいよー!」</p><p> 最近新聞部は二ヶ月後に控えている文化祭のため非常に忙しい。パンフレットを出したり、広告の印刷を請け負ったり、本業の新聞を作ったり、出し物の用意をしたりと休む間もないほどだ。そんな中放課後抜けることになるのは申し訳ないが、みんなには頑張ってもらおう。うわー!寮長会議行きたくねぇー!!絶対行かなきゃダメぇ!?</p><p>「はぁ…行くかぁ……」</p><p> 扉を開ける。オンボロ寮前に人がいた。早いなぁ。もう集まってるよ。</p><p>「ごめんキングスカラー。待たせた?こんなとこで会議やんの?」<br>「遅すぎて一眠りしようかと思ったな。会議は鏡の間だ。」<br>「え?じゃあそっち集合で良かったじゃん。」<br>「うるせぇな、遅刻グセのあるお前を迎えに来てやったんだからありがたく思えよ。」<br>「恩着せがましい……」</p><p> 俺は競歩みたいにずんずん突き進んでいくキングスカラーの足の長さにひいこら言いながらついていった。</p><p> 鏡の間。マレウス・ドラコニアを除いて他の寮長はすでに揃っていた。生身じゃないやつもいたが。自分の寮につながる鏡の前で堂々と寮服を皆が着こなす中、くたびれた制服一つの俺は少し気まずく、端の方でできるだけ小さくなって座った。</p><p>「ペルフェットも来たの?あら…学園長、理由は?」<br>「ええ、少し彼とお話ししたいことがあってですね!それに学祭も迫っていることです。“全寮参加”が望ましいでしょう?」<br>「くふふ、なるほどのう」<br>「なにがなるほどなんだ!?ペルフェット!ジャミルが出禁解除だって言ってたぞ!!いつでもスカラビアに来いよ!!」<br>「最近忙しいから無理だわ。早く始めてくれません?」</p><p> それからというもの、学祭運営委員長リドル・ローズハートが淡々と進行する会議を俺は黙って聞いていた。飲食、クラフト系のブース。文化部の発表。研究発表。そして『VDC』。文化部の発表と飲食の話だけは俺は耳を澄ませて必死に聞いた。それ以外は虫の羽音のようなものだ。研究をしたいわけでも歌って踊りたいわけでもないし。</p><p> 二月上旬に行われる、全国魔法士養成学校総合文化祭。その会場がNRCに決まってからというもの、先生も生徒も学園丸ごとひっくり返ったかのような大騒ぎを続けていた。世界的な祭りがここで行われるのだからそれも当然か。だからといってオンボロ寮が何かするわけでもないので俺は呼ばれなくて当然のはずなんだけどな…。</p><p>「…インフルエンサーたる…」<br>「……押し寄せるファンの……」<br>「…対価の要求を……」</p><p> よくできた資料だなぁ。弟も来るだろうか。これをもとに案内プランとか立てて…いや俺行き当たりばったりの権化として名高いから、突撃!弾丸学祭ツアー!とかしたいよな。謎飯いっぱい食いたい。一期一会を楽しみたい。</p><p>「…です、ペルフェットさん。」<br>「はぁ…タコ野郎。またテメェはこいつになんでもかんでも振りやがって、一人じゃ何もできねぇのか?八本も手があるくせに。」<br>「いいじゃない?適材適所よ。」<br>「フヒ、キャリー乙。おんぶに抱っこですな!」<br>「じゃあイデア先輩がやったらどうですか?ボクの威信にかけてお手伝いしましょう。」<br>「アッ…拙者持病の腹痛が…」</p><p> え?待って。聞いてない。聞いてなかった。何?ご飯の話?みんなで仲良くご飯食べよーみたいな。それはないか。オケ、おっけー…?落ち着け俺。今の俺はオンボロ寮代表兼新聞部代表。無様を晒すわけにはいかない!</p><p>「手伝い?それならいくらでもしてやるよ。」<br>「…ほう?」</p><p> 意外や意外、俺の言葉に反応したのはそれまで聞いているのか聞いていないのかよくわからない態度で会議に出席していた学園長だった。</p><p>「どれだけの支援を考えているので?」<br>「どれだけぇ?」</p><p> なにその質問。変なの。その時ぶぶっとポケットに入れていたスマホが振動した。ちょい待ち、と呟いてスマホを取り出す。</p><p> ……待てよ、母さん?母さんから、メッセージ??</p><p> 俺は恐る恐る画面を開いた。<br> </p><p>『顔が見たいわ。文化祭、行ってもいい?』</p><p> <br> ほとんど反射的に、俺は学園長に顔を向けた。</p><p>「全部」<br>「えっ?」<br>「このイベントが無事に何事もなく終了できるために必要とされる全部のことを、俺は協力する。」<br>「…待つのじゃ。お主…まさかそれだけのことが起きるのか?」</p><p> 急に水を打ったように静まり返った鏡の間で、俺は恐怖を抱きながら首を横に振った。なんだよ。なんの話?何が起こるのかって…そりゃもちろん、文化祭の馬鹿騒ぎだろ。誰かが調子乗ってボヤ騒ぎ起こしたり未成年飲酒したり。それぐらい起こったっていいじゃん。</p><p>「起こるだろ。普通に。何言ってんの?」<br>「何言ってんのはアンタよ!!説明の一つや二つしなさい!!!」<br>「んぇー?でもさシェーンハイト。諦めよう?こんだけデカいイベントだぜ?避けられないことも一つや二つあるって…」<br>「ジョルナーレくん、防ぐことはできますか?いえ、学園長命令です。防ぎなさい。」<br>「やってはみますけどぉ…多分無理だと思うっすね!まあそこまでひどいことにはならないだろうし?それに俺の力と新聞部の力をフルで活用しても目の届かないところはありますよ。どんだけの規模でやると思ってんですか。」</p><p> ね、と俺は念押しした。無理なもんは無理。できないことはできないと言おう!そうしないと大変な仕事を押し付けられるからな!</p><p>「わかりました。治安維持委員会を設置します。」<br>「そりゃよかっ…なんだって?」<br>「治安維持委員会です。委員長はペルフェット・ジョルナーレくん。あとのメンバーは君に任せます。何があってもこのNRCを守ってください。よろしいですね?」<br>「ちあん……えっ、俺?俺ですか?」</p><p> 首を振って横を見てみる。みんな顔を背けた。何が円卓会議だ。何が平等な寮長会議だ。誰も俺を救おうとしねぇじゃん!上座も下座も無くみんなで助け合う場じゃないのかよ!!</p><p>「んなこと言われても…」</p><p> まあ、そろそろ退学するし、最後に学園のためになんか頑張っておくのも悪くないか。</p><p>「全力は尽くしますよ。できる限り。失敗しても責めないでくれると嬉しいです。」<br>「はいっ!ここですアーシェングロットくん!!」<br>「お任せを学園長!対価は後ほど!!」<br>「は?おいおいおい待てって!おい!なんで契約書が出てくるんだよ!おかしいだろ!!ヴワー!!!」</p><p> 俺は金ピカの契約書にサインをした。いつかの悪夢の再来である。対価は新聞部の施設の拡充だそうだ。さてはこいつら最初から結託していやがったな…?これだから寮長会議は嫌なんだ!毎度毎度俺の知らないところで何かしら裏取引だの権力闘争だのやってんだから!</p><p>「それではこれで解散ッ!…あぁもちろんジョルナーレくんは残ってくださいね。」<br>「…はぁい」</p><p> 来た。</p><p> 怪訝な顔をして去って行く寮長陣を見送り、俺は黙って学園長についていった。ここだ。ここだ!ここなのだ!!</p><p>俺の悲願。</p><p>退!!!学!!!</p><p> 先日俺はジャミル・バイパーオーバーブロット事件に巻き込まれ、悲しいかな宝物庫での窃盗品が全て失われた。しかし!何も悲しいことばかりではない!何を血迷ったか、アーシェングロットはその様子をマジカメライブで流したという旨の情報をご丁寧にも映像付きで俺に送りつけた。もちろん焦った。だが俺は天才。そこでこう閃いた。</p><p> ここで全ての責任を俺が被れば、退学できるのでは?</p><p> まさに天才。神才の所業。ありがとうアーシェングロット。キスしてあげたい気分だ。<br> それを学園長に提案し、なんのかんのと時間稼ぎをされつつもとうとう今日!今!!俺は学園長に呼び出された!!!よっ、待ってました!おまんが権力者!!</p><p> ワクワク。ワクワク!俺は両手をこすったり揉んだりしながら学園長室に足を踏み入れた。</p><p>「…がくえんちょ、」<br>「ありません」<br>「…何がですか?」<br>「映像が、です。」</p><p> 俺は彼が何を言っているのかわからず目をパチパチさせた。</p><p>「そもそもバイパーくんのオーバーブロット動画は、ありません。」<br>「いやいや…俺はしっかりこの目で、」<br>「フェイク動画です。アーシェングロットくんは侮れませんね。動画自体は存在しますが、それがライブ公開されたといつのは真っ赤な嘘、偽りです。」<br>「………はァ?」</p><p> ま、待て。待てよ。そんなのってアリ?じゃあ俺があんなに頑張ったのは!こんなにウキウキこの日を待ったのは!!なんだったんだよ!?!?話が違う!!俺は、今日、ここに、退学を、</p><p>「君の考えはわかっています…無理矢理私を呼び出して事件の後始末かつ早急な沈静化、アジームくんを寮長にしたスカラビアの一件の説明ですね?私も君には聞きたいことが山ほどあるのですが、まぁいいでしょう。今回は私からのサービスです!私、優しいので!!」</p><p> そこからの話を俺はよく覚えていない。茫然自失、全てを失った気分だった。椅子に浅く腰掛け、宙を見る俺を見て何を思ったのか学園長はペラペラペラペラ弁を回し、俺の退学の主張は無効だ!と訴えた。その窓から飛び降りてやろうかと思った。</p><p>「と、いうわけです!おわかりですね?」<br>「…ハイ」<br>「いやぁよかったよかった!それでは文化祭も…頼みますよ?」<br>「…ハイ」</p><p> そんなのってありかよ!!!</p><p>「「「文化祭治安維持委員会??」」」<br>「そうなんだよ、押し付けられちまった。」</p><p> 説明しよう、文化祭治安維持委員会とは!?</p><p>「二月上旬に行われる全国魔法士養成学校総合文化祭。この世界でも指折りのちょービッグイベントである!そうなるとやはり出てくるのは不届きな調子に乗った参加者ども!喧嘩をし、無銭飲食をし、出し物を壊し、やりたい放題好き放題の阿呆ども!それを<ruby>滅 <rt> メッ</rt></ruby>し、文化祭の治安を維持するのがこの委員会の仕事だ!!」<br>「また厄介ごと押し付けられたんですか?」<br>「言うなそれを」</p><p> オンボロ寮につくなりなんなり、どうだったー?とワラワラ囲まれた俺は一切合切を丁寧に説明してやった。あまりの仕事量に忙殺されかけているウィザベルを助けながら。</p><p>「誰か手伝ってくんね?委員会一人しかいないんだよ。」<br>「えぇー?めんどそっすよ。」<br>「部長が『絶対に何かが起こる』って言ったんですよね。じゃあ死んでもごめん!たとえお昼寝してる美女に声をかけるような仕事だったとしてもやりたくないっす!」<br>「お前ら…思いやりの心とかないわけ?」</p><p> もともとあんまり期待してないけど。それにしても、俺は司書さんに頼まれた書庫の整理や部活の出し物でただでさえ忙しいって言うのに…それに加えて治安維持委員会?たまったもんじゃない。誰かに押し付けられないか?</p><p> そしてなにより、母さんが来る。俺は母さんが好きだ。優しくて美人で聡明で自慢の母親。反抗期も特になく、出来るだけ文化祭を一緒に回りたいという気持ちだけあった。なんで…治安維持なんて…。</p><p>「はぁ…最近、運が無いなぁ…」</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート14 裏、狩人</h2><p></p><p> 的を絞る。弓を引く。弦をビンと弾いて、手応えを確かめる。一連の動作を清涼な雰囲気すら持って終わらせたルーク・ハントは、深々と鏃が突き刺さり軟体生物のようになったウサギを持ち上げた。</p><p>「ハント!」<br>「…オーララ、インクの君!」</p><p> ルークは声が聞こえるよりも早く気配を感じてそちらを向いていた。ペルフェット・ジョルナーレ。かつて…いや、今もかろうじてポムフィオーレに籍を置いている級友だ。しかし実を言うとルークとペルフェットはほとんど同じ寮で過ごしたことはない。途中でサバナクローから転寮してきたルークと、途中でポムフィオーレから出ていったペルフェット。悲しいかな、喋る機会はほとんどなかった。</p><p>「君がこんなところにいるなんて珍しい!どうかな?今からこのウサギを捌こうと思うんだけど、焚き火を囲みながら君と語り合える名誉を私に与えてくれないかい?」<br>「アンラッキーなウサちゃんだな。で、残念だけど今日はそういう話じゃないんだ。文化祭の時、暇?」</p><p> ルークはキュッと目を細めてペルフェットを観察した。ツヤのない跳ね放題の銀髪。首筋は隠れている。発汗はナシ。目の色は青黒く瞳孔が捉えにくいが何かしら嘘をついている兆しは見えなかった。</p><p>「とても残念だ…。私はVDCを盛り上げるという重大な仕事を毒の君から仰せつかっている。」<br>「マジ?あーあ、もうだぁれもいやしねぇ。ぼっちでやるかー。」<br>「孤独とは時に何よりも恐ろしい毒となるものだよ、インクの君。一体何があったのか、聞かせてくれるかい?」</p><p> ルークは常々ペルフェットに対し強い違和感を覚えていた。天才と呼ばれる彼。悪魔的と呼ばれる彼。だがその動きはまるで寝床を無くしたリスのように一貫性が無くジタバタと暴れ回っているようにさえ見える。そのはずが、全てが収束していく恐ろしさたるや。自然の摂理を捻じ曲げるかのごとく美しく整えられる手腕たるや。並大抵のことではない。つまり、ルークは。</p><p> ルーク・ハントは、ペルフェット・ジョルナーレが苦手だった。<br> </p><p> 許しがたい事態だ。狩人たるもの恐怖を悟られてはいけない。その点全てを悟ってくるペルフェットとの相性は最悪だと言えた。お世辞にも澄んでいると言いがたいあの濁った目で見つめられるのは腹を空かせたクマと見つめ合うより恐ろしいことのように思う。</p><p>「治安維持委員会に任命されたんだけど、ビックリするぜ?なんと委員が俺しかいないんだよ!ビビるだろ?俺が一番ビビってるぜ!」<br>「マーベラス!学園のために動く君は美しい!」<br>「だっろー?俺美しいの!…でもやっぱ一人は無理だから誰かに助けて欲しいんだよ。いい人紹介してくんね?」<br>「ポムフィオーレの寮生たちはみんな素晴らしいよ。一人一人いいところを紹介してあげたいぐらいさ。」</p><p> 彼がやろうと思えば一人で全て処理できることなどわかっている。しかしペルフェットは仲間を望んだ。そこにはきっと標的がある。必要とする人間がいて、その人にしかなせない仕事があって、それによってペルフェットの目標も達成される。ならば本来彼の脳内で『メンバー』は決まっているはずだ。ルークが口を出す話ではない。</p><p>「ふふふ……私に隠し事かい?」</p><p> だが、それがルークの敬愛するヴィルにも関わる可能性があるのなら話は変わってくる。ダメ元でルークは口角を上げてみた。いつも通りの口調で。いつもより少し声を張り上げて。</p><p>「….ねぇよ、そんなもん。」<br>「インクの君!まるで大事に恋心を抱え込む乙女のような反応じゃないか!!聞かせてほしいな!ぜひ聞かせてほしい!!」<br>「でぇいうるさーい!無いったら無い!!なんにも無いの!!どっかいけー!!」</p><p> 自分から関わってきたにも関わらず、ペルフェットは両耳をおさえてバタバタと足を動かし逃げていった。足跡は残り、音をうるさい。狩人には向かないだろう。</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート15、下準備</h2><p></p><p>「強制招集の時間よ。」<br>「助けてーッ!!!ウィザベル、助けてーッ!!!!」<br>「さようなら先輩」</p><p> 治安維持委員会委員長として猛々しく会場のあちこちにカメラを設置する業務に勤しんでいた(決して学園長からの雑用ではない)ある日のこと。俺は“元”寮長のヴィル・シェーンハイトに強制招集ならぬシンプル誘拐をされた。バケーションではユウくん。文化祭では俺というわけだ。次、ウィザベルな。</p><p>「なんすか…俺忙しいんだって!」<br>「アンタ、今年のVDCにはアタシも出ることは知ってるのよね?」<br>「あー、寮長会議で言ってたなそんなこと。」<br>「アンタって男は…まぁいいわ、ルークに聞いたのよ。」<br>「何を?」</p><p> 俺は先ほどあったルーク・ハントと可哀想なウサちゃんを思い出した。自然界とは残酷だ。あのアンラッキーなウサちゃんはハントに射抜かれ絶命してしまっていた。</p><p>「人、探してるんですって?」<br>「まぁ…探していると言えば探してるな…。」<br>「ちょうどアタシたちも一緒に出る生徒を探してたところなの。オーディションが今から始まるわ。落ちた生徒はアンタの好きなようにすればいい。これ以上ない提案じゃない?」<br>「いや、それ、シェーンハイトのメリットは?」<br>「あら」</p><p> スーパーモデル。その笑顔は伊達ではない。寸分の狂いもなく整えられたヘアスタイル。計算され尽くされたアイシャドウとリップの色の組み合わせ。のしかかるような美の暴力で俺を圧倒しながら、シェーンハイトはゆっくりと輝く唇を動かした。</p><p>「誰が審査員が一人だと言ったの?」</p><p> ツイてない。本当に、一から百まで、頭からつま先まで、最近の俺はいいことナシだ。退学の件は無かったことにされ、面倒な仕事はさらに増え、なんと古巣のゴタゴタまで!立つ鳥跡を濁さず?俺に言わせればそこら中に糞尿を撒き散らしたい気分だ。俺、もしかして退学できなかったりするのかな…。</p><p>「伸び代のある瑞々しくエネルギッシュな踊り!ボーテ!百点!!」<br>「小手先のテクニックだけ。アタシの基準には遠く及ばないわ。」<br>「「…………」」<br>「えっ、あ。えと…俺は上手だと思ったけど…歌がちょっとアレだったな。五十点?」</p><p> なんだよコイツら、ゼロか百しかないのか?俺が…!バランサーになるしか…!!<br> 懐かしきポムフィオーレのボールルーム。ここはダンスやストレッチなど室内で体を動かしたいポムフィオーレ生のために設置されたプレイルームのようなものだ。そこの一角で俺はやたらきらめかしいハントとシェーンハイトに両脇を固められ、次々やってくる試験者たちの評価を行っていた。といっても俺はダンスも歌もからきしなのでありふれた批評しかできないが。基準は弟より上手いかどうかである!</p><p>「なぁ、なんでこんなに人が来るんだ?歌って☆踊って☆がそんなに好きなのか?いつからRSAに…」<br>「優勝者の賞金は百万マドルよ。」<br>「ひゃっ…なぁるほど。そりゃ来るわ。」<br>「動機はどうあれ、目標のために奮闘するその姿は美しい!ボーテ!百点!!」<br>「あのガバガバ判定機どうにかしてくんね?」<br>「今更どうにもならないわ。」</p><p> 諦めて次の参加者を呼ぶシェーンハイトに、これは長くなりそうだぞと俺は気合を入れた。</p><p>「ペルフェット!?ペルフェットじゃないかー!!なんでこんなところにいるんだ?金に困ってるのか?いくらでも出すぞ!!」<br>「金くれんの?マジ?」<br>「審査員の買収はアウトね。」</p><p>「ゲェーーーーッ!?!?なんでいるんっスかー!!!」<br>「いちゃ悪いか?」<br>「尻尾巻いて逃げるのはいいけれど、このアタシに無駄な時間を取らせないで。」<br>「やるっスけどぉ…」</p><p>「あっ、ペルフェットさん!こんにちは、いるとは思わなかったです!兄さんも…」<br>「オルトくんじゃん。歌って踊る…ロボってどうなの?シェーンハイト。」<br>「…判断が難しいわ。」<br>「だそうだ。でも俺が見たいから!やって!」<br>「もちろん!」</p><p> ふぅ、とひと段落ついた頃にはもうほとんど終わっていた。次が最後かな。</p><p>「よろしくお願いしゃー…あっ!?!?」<br>「あっ!ペルフェット先輩!?」<br>「ふな!?お、お前〜!!」</p><p> おいおいおい、ユウくんと仲良しの三人組じゃんかよ。まさかまさかこんなところに来るとは…そういうイメージなかったわ。シェーンハイトとなにやら二言三言交わした彼らは審査に立ち向かい出した。少しおバカじみたところはあるが、トラッポラとスペードはバケーションの時、ユウくんの危機を聞きつけわざわざ公共交通機関を乗り継いできた友人思いの連中でもある。俺的にはポイント高め。</p><p> ちょっと。ちょっっっぴり。他の人よりも怪しいかな〜位のパフォーマンスレベルだったが、俺はやりきった彼らに惜しみない拍手を送った。結構よかったよ。うん。</p><p>「じゃあ俺、落ちたやつの勧誘してくるわ〜。」<br>「ええ、審査ご苦労様。」<br>「素晴らしい審査眼だったよインクの君!!是非これからも…」<br>「今忙しいから無理」<br>「おーらら…」</p><p> 基準に届かなかった者、一人一人にあてて手紙を送る。丁寧に万年筆を走らせて、フラれないといいなーなど考えて。それを見て字が綺麗だね、とハントが声をかけてきたので俺の機嫌も爆上がりだ。だっろー?俺字綺麗なんだよ。馬鹿みたいに字ばっか書いてきたからな!</p><p>「お前らは…へぇー!あの三人組も呼ぶの!?見る目あんじゃーん。」<br>「毒の君の決断さ。そうだろう、ヴィル?」<br>「えぇ、それに…ペルフェット、アンタが拍手したの、彼らだけよね?」</p><p> 俺は肩をすくめた。</p><p>「そうかもな」<br>「これで全てよ。いつ帰ってもらってもいいわ。精々この祭りで何も起こさず、このアタシが世界で最も輝く場面を脳裏に焼き付けることね。」</p><p> 俺は何人かに宛てた手紙をハントに渡し、彼が弓矢でそれを正確に届けてくれることを祈りながらポムフィオーレを去った。途中何人かの寮生と目があったが、見事に逸らされてしまった。悲しいことだな。</p><p>「RSA放送部と顔合わせぇ!?」<br>「そうです先輩。どうやら今回の文化祭、放送やアナウンス、司会は基本的にRSAに任せるそうで。ほら、うち放送部が無いでしょう?」<br>「それはそうだが…なんで顔合わせしなきゃなんないんだよ、俺たちが。」<br>「広告は僕たちが出すからじゃないですか?それに合わせて放送することもあるでしょうし…」</p><p> オンボロ寮に帰ってくるやいなや、また新たな面倒ごとに巻き込まれる予感に俺は頭を掻き回した。やるしか、ないか…。</p><p>「おーいおいおい!ペルフェット・ジョルナーレじゃねぇの!!みすぼらしい姿になったなぁ!?」</p><p> くそったれ。コイツかよ。<br> 俺はふい、と顔を背けた。頭に響くキンキン声だ。サニー・グランキオ。俺の幼馴染。やたらとでかい図体にド派手な見た目をしたうざい男。まさかRSAに行っていたなんて。しかも放送部。最悪。<br> パステルブルーとパステルピンクの目に優しくないオッドアイを光らせ、サニーは馴れ馴れしく俺と肩を組んだ。大量につけられた金の髪飾りがジャラジャラ揺れる。こいつの後ろの席にだけはなりたくないな。反射凄そう。</p><p>「し、ん、ぶ、ん、ぶ!!ハッ!!過去の遺物だ!!そうだろ?白くて黒くて、たかだかインクと紙のかたまりに誰が見向きするってんだ?時代はテレビだ!オレを見ろよペルフェット!!」<br>「ヤダね。目がいてぇもん。」<br>「……なっ、はぁ゛!?お前が言うべき言葉は『輝かしいですねサニー様!』だろうが!!」<br>「キショ。変な性癖押し付けんなよ。」</p><p> いるよなー洗脳して様呼びさせようとするヤツ。な、バイパー。<br> ウィザベルから話を聞いた直後、慌てて学園長に連絡をとり、新聞部と放送部が協力して今回のイベントを盛り上げましょう!と言われたときはカラスの正気を疑った。NRCとRSAの部活が手を取り合って、ナカヨクだァ?ムリムリ。狂人の発想だ。</p><p>「…お、お前はいつもそうだ!!このサニーをいつもいつも…ッ!……いいや、ははーん?ペルフェットォ…さてはお前、妬んでるんだな?この!サニーの!芸術を!!」</p><p> ウザ。何こいつ。うるせぇし。滔々と動く画面の素晴らしさ、喋る人間の面白さ、色のついた景色の美しさ、そして着飾った自らのゴージャスさ!を語るサニーにずっとウンウンソウダネ!と笑いかけられるほど俺は辛抱強い性格の人間じゃない。NRC新聞部、そしてRSA放送部の人間が固唾を飲んで見守る中、我慢の限界を迎えた俺は一つ舌打ちをした。</p><p>「黙れよサニー。」<br>「は?」</p><p> ポケットに突っ込んでいたインクの瓶の蓋をこっそり開ける。服をつたい、肌を撫で、影にぽちゃりとインクが落ちた。そのまま影を渡り数滴のインクは一縷の糸のようになってサニーの足に巻きついた。人差し指をクンと動かす。サニーは間抜けな顔をしてすっ転んだ。ざまみろ。</p><p>「い゛っ…!?」</p><p> 顔を歪めたサニーに笑いかける。いい眺めだ。ヤツは地面に肘をついてすぐに立ちあがろうとした。なんてこった。胸に虫が!これはいけない!</p><p>「助け合って行こうぜ?お互いが不幸にならないように。」<br>「ど、の口…ぐ!」</p><p> 真っ白な制服に靴の跡をつけてしまう申し訳なさを噛み締めて、俺は彼の顔を覗き込んだ。ほんと、ゴメンね?あの時は。</p><p> </p><p>「もういじめねぇからよ。」</p><p> <br>「………ッ!!!この、」<br>「NRC新聞部!!撤!!収!!」</p><p> 茹でガニみたいに真っ赤になったサニーを見て俺は笑いながら駆け出した。ウィザベルが頭を抱えている。悪役けってーい!でも俺より弱いくせに噛み付いてくるやつは弱いものいじめしたくなるんだもーーん!!<br> ん?アイツ、RSAに行ったのならもしかしてそれなりにメチャ強になったのか…?やっべ。まぁもう顔合わせウィザベルに頼んどけばいけるだろ。知らんけど。</p><p>「ふざけんなよ!次はオンボロ寮乗っ取りか!?」</p><p> サニーに喧嘩を売った次は、VDCメンバーがオンボロ寮を使いたいと既に準備を進めていた。なんなんだ。なんなんだよ本当に最近はさぁ!!!あと治安維持委員会全員に辞退されたんだけど!!!俺ぼっち!!!ふざけんな、絶対退学してやるこんなとこ!!!<br> 四週間も滞在することになった彼らに俺は苦しんだ。ボンジュール!とか言わないでほしいハント。俺その明るさについていけるほどテンションアゲじゃない。クローバーの手土産ぐらいしかアゲるものがない。</p><p>「ふんだりけったりだ…」</p><p> “絶対退学する”略して“絶退”をスローガンに掲げる俺にとって、ここ最近の現状は辛すぎる。ドヤドヤと乗り込んできたシェーンハイト率いる一団に寮の一部を占有され、俺は半泣きで自室に篭った。ハント…これから俺のことは自室の君No.2と呼んでくれ…。</p><p> 夜。インクが飛んでも汚れないよう、新聞部共通のクラブウェアを着た俺はぼんやり椅子に腰掛けて唸る印刷機を眺めていた。<br> 文化祭が約一ヶ月後に迫る中、やはり危機感が出てきたのか急にポスターの印刷の依頼が舞い込んだのだ。それだけならまだいいのだが、夜中に、大量に。明日の朝にしてくんねーかなーとは思ったが俺は偉い部長。黙って階下に降り、VDCのために頑張る彼らを起こさずにごぅんごぅんと悲鳴をあげる印刷機を一撫でし、インクストレージを引き出して補充を入れた。クラブウェアは簡素なデザインのツナギだが、無いよりはマシの精神。かっこいいしな。</p><p>「はらへった〜…!」<br>「おい、こんなことしたら…」<br>「早く食べちまうんだゾ!」</p><p>「んっ?」</p><p> 談話室の向こうから声がする。ぐったりと体を投げ出していた俺は深く椅子に腰掛け直し、機械に足を乗せて扉を見た。あの声は…トラッポラとスペード?それにグリムもいるな?何してんだこんな時間に。ははーん、わかったぞ!腹が減ったんだな?わかるわかるこの時間は間食したくなるよな〜!<br> でも…。</p><p>「ヴィル先輩に怒られるぞ!」</p><p> いやそうだよな。シェーンハイトに食事制限されてたよな。俺強化合宿説明会の時みんなの後ろで寝転びながらスナック食ってたら馬鹿怒鳴られたもん。</p><p>「なぁにしてんの。」<br>「「「!?!?」」」<br>「今から何が起こっても俺は寝てたってことで通すからな?自己責任で頼むわ。」<br>「ふな!何してるんだゾ!ペルフェット!!」<br>「こっちのセリフ」<br>「すんませんペルフェット先輩!!自分が全部…」<br>「びっっっっ……くりした!なんで…ッ、やっぱ、バレてたっすか?」</p><p> 茶目っ気たっぷりに頬をかくトラッポラと今にも泣きそうなスペードの年相応な態度に絆されて俺はコクンと頷いた。</p><p>「バレバレ。やるならもっと上手くやれよ。」</p><p>「なにを、上手くやるんですって?」</p><p> シェーンハイト!!<br> 声を聞いた瞬間俺はその場で仰向けに倒れて寝たふりをした。蹴られた。ヒールがいてぇよ。</p><p>「いでっ!!いてて…んぁ?なんかあったのか?悪い悪い、印刷してる間に寝ちまってて…。どうしたトラッポラ!スペード!!グリム!!なんでそんな青い顔をしてるんだ!?可哀想に…今毛布を持ってきてやるからな!!」</p><p> 俺は逃げた。脱兎の如く。もう帰らないぜ!毛布!?自分で用意しな!!</p><p>「幸運を祈る、三馬鹿!!」</p><p> 途中、誰かとすれ違った気がした。</p><p> それはそれとして、ウサギは好きだ。逃げ足が早いところとか可愛いところとか俺に似てる気がする。可愛いし。可愛い。俺可愛いよな?ウサちゃんハントにハントされちゃってたけど…。紙をバリバリ食って作業を遅らせるネズミより遥かに可愛い。</p><p> 次の日の午前中。</p><p>「ん、こらしょ」</p><p> 店舗の壁、コロシアムの壁、校舎の壁にあらゆるポスターを貼り付ける。魔法の力を借りても丸半日かかった作業は終わりの兆しを見せていた。これが終わったら、前もって設置しておいたカメラの様子をシュラウドに確認してもらって…あとは、新聞部の出し物の動作確認をして…俺、今回結構働いてるなー。ぼっちだけど。</p><p> こいつを除けば。</p><p>「兄さん、兄さん、ペル兄。サニーさんには会ったんだよね。なんで僕には会おうとしないのに?彼には?あったとか?冬季休暇一回も連絡くれなかったよね。父さんも母さんもすごく心配してたのに。」<br>「邪魔〜。お兄ちゃん仕事してるだろ。見えねーの?」</p><p> 弟は無言で俺からポスターの束を半分取り上げて黙って貼り付け始めた。仕事のできる弟を持ててお兄ちゃん嬉しいよ。</p><p>「サニーさんが『ペルフェットなんてぶちのめしてやったぜ!』って言ってた。」</p><p> 俺は片眉を跳ね上げた。お灸が足りてなかったみたいだな。</p><p>「アイツやっぱりRSAってガラじゃないだろ。」<br>「兄さんもNRCってガラじゃない。」<br>「お前は俺を過大評価しすぎ。…終わった?次は東側な。」<br>「兄さん!話聞いてって!」</p><p> テコテコ足早についてくる弟を振り切るように歩を進める。三桁通知を未読無視したのがいけなかったのか、弟は悲痛な声を出して俺がいかにNRCにいてはならない存在か説得しようとした。</p><p>「心配しなくてもすぐにやめるって言ってるだろ…。」<br>「いつ!!」<br>「わかんない、けど…そのうち…」<br>「にぃさ、」</p><p>「見つけたぞペルフェットーー!!!!」</p><p> きぃん!と頭を突き刺す声に俺は唇を歪めた。<br> <br>「うわでた」<br>「サニーさん、ああ見えて兄さんのこと大っ嫌…大好…うぅん、なので…」<br>「知ってる」</p><p> まさかあいつ、RSAから走ってきたのか?ぽいな。膝をガクガク震わせ、シャンシャンうるさい頭を振りながらサニーは俺の前に立ち塞がった。長くなりそうだ。俺はセリオにもたれかかって、偉いことに話を聞いてやることにした。</p><p>「なんで!お前!出てこないんだよ!!やたらうるさいヒツジの獣人寄越しやがって!!!」<br>「自慢の部下なんだよ。かわいーだろ?」<br>「アイツオレたちの予算案を全否定して変えやがったんだぞ!!おかしいだろ!?」<br>「愛嬌だよな」<br>「なんでお前は来ない!?」<br>「浮かれ金ピカ成金野郎みたいな知り合いと話すの無理。ゴキブリと対話した方がマシ。」<br>「にいさん…」<br>「は、はんっ!オレにそんな口を聞けるのも今のうちだ!!見てろ!!ヴィル・シェーンハイトとネージュ・リュヴァンシェの頂上争いを他でもない我が放!送!部!が独占ライブしてお前たちの名声を叩き落としてやる!!残念だったなペルフェット!!新聞なんて古臭いものに執着してるからいけないんだ!目を覚ませよ、エ?お前ももっと早く現代技術の素晴らしさに気づいていればなぁ?このサニー様のように輝けたというのに!!」<br>「だからなんでお前RSAなんだよ」<br>「兄さんが絡まないともっと良い人なんだよ、サニーさんは。よく海鮮料理作ってくれる。」<br>「おい!!言うな!!!」</p><p> 装飾が日光に反射して目に光がチラチラ当たる。マジでだるい。何コイツ。俺を見返すために全力尽くしすぎだろ。</p><p>「おーぼえてーろ!!!」<br>「走ると転ぶぞ、お前鈍臭いんだから。」<br>「ハ!?オレが、いだぁっ!!!」</p><p> インクを足に纏わり付かせて足を掬うといとも簡単に彼は地面の上をのたうちまわった。たのしー。一番生を実感するわ。</p><p>「兄さん、あんまりいじめないであげて…。そういえば、父さんと母さんも文化祭に来るんだって。聞いた?」<br>「えっ、父さんも?母さんは聞いてたけど。マジかよ。うぇ、めっちゃ頑張らないといけないじゃん。なんでよりによって文化祭に来ちまうんだよ…」<br>「そのぐらいじゃないと兄さんに会えないんだもん。帰ってきてくれないし!」<br>「悪かったって…深い理由があるんだよ。」</p><p> 深い理由が。口に含ませるようにそう言うと、セリオは目を伏せて黙り込んでしまった。はーあ。思春期ってやつかしら?彼にもいろいろあるんだろうな。てかそろそろ行っていい?ダメ?俺仕事がたくさんあるんだよ。</p><p>「…てつだう」<br>「あんがと。途中までな。」</p><p> 諸々済ませて自分の寮に帰る途中、セリオから『これ兄さんの知り合い?』と海に向かって叫ぶフェルミエとスペードの写真が送られてきた。何俺を置いて青春してるんだアイツら。ずりぃだろ。悔しかったので『しらない』とだけ返しておいた。</p><p> 今日はもう疲れた。そうフラフラ寮に帰ると、俺は談話室の暖炉の前で何やら物思いに耽るシェーンハイトを見つけてしまった。ちょっとばかり気まずいな。</p><p>「ペルフェット」<br>「バレてた…。何?」<br>「来なさい」</p><p> 女王に逆らうのは恐ろしい。嫌がる足を無理に動かし、パチパチと柔らかな拍手のような音を奏でる暖炉の前に辿り着き、シェーンハイトのそばに腰を下ろした。</p><p>「アタシは、VDCに全てを賭けてるわ。」<br>「ああ」</p><p> それは、この一ヶ月のシェーンハイトの頑張りを見ていればなんとなくわかる。まさに粉骨砕身の働きだ。</p><p>「その上で不確定要素は全て消しておきたいの。言ってペルフェット。何が起こるの?」</p><p> 俺は彼の顔を見た。彼は迷子の子供のような、珍しく眉根を寄せた苦しそうな表示をしていた。</p><p>「アンタになんかあったら治安維持委員会委員長として俺が助けにいってやるよ。てかそもそも火の粉は自分で払うタチだろ?」<br>「もちろんよ、でも…」<br>「天下のヴィル・シェーンハイトがそんな顔すんなって!なんとかなるなる!」<br>「…そうね。いつにも増して能天気なジャガイモだこと。ペルフェット、ペルフェット、アタシは…美しいかしら?」<br>「もち」</p><p> 俺はピースサインを突き出した。入寮した最初の日、談話室での細かい説明会で俺はシェーンハイトの右斜め後ろに立っていた。その時チラリと彼の顔を見て、この世にこんな綺麗な人間がいるもんなのかと驚いたのを覚えている。心配しなくてもシェーンハイトはぶっちぎりの美人だ。<br> それに、何を隠そう俺はシェーンハイトに弱い。それはポムフィオーレを出ていった負い目もあるし、退寮のきっかけとなるやらかしうんぬんもある。俺は彼に嘘がつけない。</p><p>「そう…ネージュよりも?」<br>「ネージュ?ああ、あのネージュ、ネージュ・リュ…まぁいいや、アイツ可愛い系じゃん。綺麗系のアンタとは比較できないだろ。俺の顔の好みはシェーンハイトだな!俺昔から美人の年上の、包容力があるナイスバディーな金髪お姉さんと結婚したいって思っててさ!」</p><p> 彼はしばらくの間呆然と暖炉の炎を見た後、ゲラゲラと心底面白いコメディ映画を見たかのように笑い出した。目には涙さえ浮かんでいる。面白くって仕方がないらしい。一方めちゃくちゃ笑われてる俺は男の夢だろうが!と勇ましく怒った。さらに笑われた。この野郎!</p><p>「それがアンタの本音なのね?ふふ…もう、いつでも帰ってきていいのよ!」<br>「やなこった。まだ揉めてるんだろ?寮の中での俺の扱い。気まずいったらありゃしねぇよ。俺は一悶着が起こってるところにわざわざ突っ込むようなバカじゃないし。」</p><p> 俺がなかなかポムフィオーレに帰ろうとしない理由の一つには、あそこでの俺の扱いがある。毎月一日目にあるポムフィオーレでの定例会議、そこで話題になるのはもっぱら『ペルフェット・ジョルナーレの処遇をどうするか?』だ。引き戻すべき、という意見もあれば、あんなの無理、といった意見もあり寮は真っ二つに分かれている。元はと言えば俺の責任だが、やるならどうぞご勝手に!俺はここを動きません!というスタンスなので巻き込まないで欲しいのが正直なところ。<br> <br>「初耳ね。趣味なのかと思ってたわ。」<br>「なわけねーよ」<br>「オーララ!こんなところにいたのかいヴィル、ペルフェット。君たちの小鳥の囀りのような麗しい会話に、この私も混ぜてくれないかな?」<br>「何が聞こえてんのコイツ」<br>「いつものことよ。ルーク、エペルのリンゴジュースを持ってきて、三人分でお願いね。」<br>「ウィ!」</p><p> ルークが持ってきたリンゴジュースは驚くほど美味しかった。これはウィザベルも喜ぶぞ。アイツリンゴジュースが大好きだから。</p><p>「君たちは美しい!」</p><p> リンゴジュースで酔っ払ったようにルークはそう言い続け、俺とシェーンハイトは顔を見合わせて苦笑するばかりだった。</p><p>「ヴィル、君の輝かんばかりの美貌も!ペルフェット、君の圧倒的な知能も!私は君たちを時に恐ろしいと思うが、それ以上に、あぁそれ以上に!愛している!!」<br>「ふふ、えぇ、そうね。ありがとう。」<br>「実にぼーて!ってやつな、むしゅー。発音合ってる?」</p><p> ルークは嬉しそうにジュースを飲み干した。</p><p>「私が今まで聞いた中で最も美しい発音だよ、インクの君!」</p><p> <br></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート15 裏、立入禁止</h2><p></p><p>「何故来たペルフェット!我が寮の敷居は跨がせないぞ!」<br>「ごめんごめん、すぐ出てくからよ。」</p><p> ペルフェット・ジョルナーレ。あぁなんと憎たらしい響き!<br> 紫色のベストはどこに?我が寮に相応しき者にだけ与えられた腕章は?アメジストのような魔法石は?</p><p> ああ!憎たらしい!!</p><p> 例えば。そこに小さな花があったとして。踏まれれば折れる儚い生物があったとして。<br> それを観察し、誰も気づかなかったその花の存在を指摘し、そして最後に「あー綺麗だった」と踏み躙っていくのがペルフェットとという男であった。</p><p> 元より私はペルフェットが嫌いだ。ボサボサの髪の毛に手入れの手の字も知らないような肌、目元にはいつも色濃いクマがあり、猫背気味で、おまけに口も悪い。どこをとってもポムフィオーレには相応しくない。努力している様子も見られず『奮励』なぞクソ喰らえという態度にはいつも苛立たされた。</p><p> 嫌いだ!</p><p> 毎月初めの定例会議で、決まって議題に上がるペルフェットの処遇。多数決で決まるソレに私はいつもポムフィオーレの敷居を跨がせてはならないと票を入れた。一度は『合わない』と出て行った人間だ。なぜ引き戻そうとするのか。皆最初は口を揃えて相応しくないと言ったはずなのに、彼が生き生きと新聞部として活躍するのを見て、やはり寮にいてもいいのでは?ところりと意見を変えたのは何故なのか!ポムフィオーレ生たるもの一度決めた意見は最後まで貫き通すべきだ!</p><p> そう、私は間違えていない。なぜなら。</p><p>『なぁ、一緒に激ウマコッテリ豚骨ラーメン食おうぜ。』<br>『今が何時だと思ってるんだこの馬鹿者め!贅肉がつくぞ!?』<br>『いいのいいのそんなこと。ここ食事制限が厳しすぎるだろ?飯食お!な!黙っててやるから!』</p><p> ベットの脇からひょっこり顔を出して、ペルフェットはニコニコと最悪な堕落への道に手招きした。この時間に、大量の油。なんと恐ろしい悪魔のような提案か。</p><p>『全くなんだいこの髪の毛は!』<br>『んなこと言ってもうち海岸沿いにあるしなー…。髪の毛が潮風でゴワゴワになっちまうんだよ。』<br>『…ッ、貸したまえ!私が髪質に合うトリートメントの選び方を教えてやろう!!』<br>『マジ?ありがとう!』</p><p> ヤツの何の裏表もない笑顔を覚えている。丁寧に手入れしてやった銀髪の指通りの良さも、バランスの良い食事を食わせてやった時の肌艶の良さも、静かに本を読んでいた時の落ち着きも、徐々に元気が失せていったあの一年も。</p><p> 私は間違えていない。なぜなら、</p><p> <br> 私だけは全てを覚えているから。<br> </p><p>『なぁなぁ、ラッキー』</p><p> ラッキー、とは私のあだ名だった。トランプ。ダイス。ルーレット。全ての賭け事において私は一度たりとも負けたことがなかったが、私に言わせればペルフェットがアンラッキーなだけだった。</p><p>『べんきょ、おしえてー』</p><p> 間の抜けた声。へらへらした薄い笑み。わかんねーよー、とグッタリ投げ出された体。アレは全部嘘だったのか?私が見るペルフェットはいつでもどこでも、狡賢く、悪知恵はよく働かせるものの少し頭が足りない愚かな男であった。四人部屋であったはずがたまたま人数が合わず、二人部屋となった時の私のルームメイト。<br> 何があったのか、あの一年。ペルフェットの顔は徐々に暗くなっていった。側から見てもわかるほど追い詰められていった。誰も彼に興味が無いから誰も気づかなかっただけで。</p><p> ペルフェットは学校が嫌いなようだった。</p><p> 友人の一人も作らず教室の隅でくだらなそうにクルクルと万年筆を回し、課題と授業に苦戦し、ポムフィオーレではグサグサと見た目についてひたすら注意を受けて。本人なりに頑張ろうとはしていたのだろうが、不幸なことに彼にはあらゆる点で才能がなかった。勉強の才能も魔法の才能もメイクの才能も。私が見る限りは。</p><p> だから寮を出ていったと聞かされた時は、ああもう退学するんだなと思ったしそれも妥当だと思った。大雑把で少し馬鹿で、憎めないルームメイトではあったが。</p><p> ある日、鏡舎の片隅に置かれた紙の束を見つけるまでは。<br> </p><p>『新聞、同好会?』</p><p> 私は見事に裏切られたわけだ。ポムフィオーレたる証を全てゴミ箱に突っ込み、彼は心底楽しそうにキャンパスライフを楽しみ始めた。“天才”として。…悪い冗談だろう?ヤツは天才じゃないから苦しんだのに。平凡だから誰にも見向きされず落ち込んでいったのに。</p><p>『なぁラッキー!』</p><p> 昔のような笑顔で、新聞部同好会から部活の部長に。平凡で何の取り柄もない男から誰もがその一挙手一投足を見守る天才へと孵化した男を見て思った。</p><p> ああ、これで、</p><p>『聞いたぞ!映研の奴らがまた賞を取ったんだってな!?すげぇじゃんお前!』<br>『寮長の尽力が大きいのだよ、馬鹿め』<br>『またまたー。あ、でも大賞は俺が前紹介したRSAの作品だったな。すげー偶然もあるもんだ。』<br>『この大馬鹿者め!』<br>『はぁ?!なんでだよ!!俺悪くないだろ!!』</p><p> 無邪気な笑顔で天才に相応しい振る舞いをするこの男はもうポムフィオーレにいるべき人間ではなかった。奮励。なるほど、確かに、彼は奮励の精神を持っていたのだろう。私たちが見つけられなかっただけで。大切に守るものができた時にようやく彼は奮励の精神を見せ、立ち上がり、新聞部を守った。素晴らしいことだ。美しいことだ。</p><p> それがたとえ、彼と過ごした一年が丸々虚像であったと思い知らされるようなことでも。<br> 出来が悪く、なんのかんのと性根が優しく、気の抜けた笑顔でイタズラに誘ってきたペルフェットが全て嘘だったとしても。</p><p>「ウィザベル、たぁすけてぇー!!」<br>「はぁー…何してるんですかまた先輩は…」</p><p> また何か面倒ごとに巻き込まれたのか、ドタバタと隣を走り去っていったペルフェットの楽しそうな横顔。染み込んだインクの重い香り。弾んだ声。憎たらしいあの姿。</p><p> 戻ってくるな。あんなヤツを引き戻すための票など入れてやるものか。あの顔を見るためにまたヤツと同室になるなんてごめんに決まってる。これでいい。ああこれでいい!</p><p> お前なんて、二度と。</p><p>『ラッキー、ヤベェ!魔法薬かっぱらっちゃった!一緒に隣室の人ビビらせに行こうぜ!』<br>『何してるんだ馬鹿者!』</p><p> 二度と。</p><p>『なぁ…魔法史のレポートってやった?全然終わらなくてさぁ…今日のデザートやるから手伝って!』<br>『提出日が明日の朝の?なんでお前はいつもそうギリギリまで放っておくんだ!』<br>『ごめんってー!』</p><p> 二度と!</p><p>『ラッキーってさぁ…NRCいて、一番楽しかったことって何?』<br>『私か…?うぅん、そうだな、私は…友人と、馬鹿なことをするのが案外楽しかったかもしれない。』<br>『へぇ!お前友達とかいるんだ、性格悪いのに!』<br>『…黙りたまえ馬鹿!!!そういう、お前は?』<br>『俺?』</p><p>『俺かぁ、』</p><p> <br> <br>『無ェな、そういえば。』</p><p> 二度と戻ってくるんじゃない。大嘘つきのルームメイトのための居場所など、元々ここには無いのだから。</p><p> <br></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート16、本番</h2><p></p><p> とうとう運命の日がやってきた。</p><p> 全国魔法士養成学校総合文化祭の、日が!!</p><p>「お前らーちゃんと準備できたかー?できたなー?動作確認オッケー?」<br>「オッケーっす部長!」<br>「よし!じゃあ俺ちょっくら治安維持してくるわ!」<br>「頑張ってくださいねー!」</p><p> 機械の隙間からオイルを差し込んだり、ガタガタ悲鳴を上げる機械と格闘しなんとか音を抑えようとしている部員たちに投げキッスを送って俺はコロシアムに向かった。ブーイングを食らったが知ったことではない。泣いて喜ぶべきなのにな。</p><p>「『校門の入り口、カラスさんの足元にいるわ。』また変なところに…えと、あっ!かぁさーーん!」</p><p> うねる銀髪を肩に届かぬあたりで整え、真珠のピアスを耳につけた小柄な女性が、俺にそっくりな目元を柔らかく緩ませニコリと微笑んだ。</p><p>「会いたかったわ!ペルフェット!」<br>「母さん!久しぶり!父さんは?」<br>「あの人ならセリオにどうしても渡したいものがあるって先にそっちに行っちゃったの。しばらくしたら合流すると思うわ。…それにしても…なに!?その目は!!そのかりんちょりんの体は!!食べてるの!?」</p><p> ガッ!と彼女は俺の腰を掴んだ。</p><p>「たべ、たべてま、」<br>「購買でパン!とかじゃないでしょうね!ありえないわ!!ああもうもっとご飯持ってくればよかった!とりあえずこの袋に、」<br>「うわ何このタッパーの量」<br>「カルボナーラ、ピッツァ、フォカッチャもあるわ。このスープボトルはミネストローネよ、それからカルツォーネとミートボールのトマト煮と」<br>「母さん、母さん?多くない?」<br>「何言ってるのこのゴボウさん!セリオから話は聞いてたけどまさかここまでだなんて…!今日は何かお仕事あるの?」<br>「そうそうある!すごくある!俺やんなきゃいけないことが結構あって、」<br>「ご飯が先よ!」<br>「はい…」</p><p> 俺はこうなった彼女に逆らえない。というか我が家に母を止められるものはいない。治安維持などとうに放り捨て、俺はあと三、四時間もすれば開場されるイベントエリアの外側のベンチで母と共に少し早めのお昼ご飯を食べた。</p><p>「お友達とはどう?上手くやれてる?」<br>「まあね。」<br>「今日はどんなお仕事があるの?」<br>「何かあった時に連絡が来るからそれに対応しなきゃいけないのと…あとは、この後から始まるパープルステージでのVDCを新聞部部長として取材もしないと。」<br>「たくさんなのね!」</p><p> そうだね、と頷くと同時に耳障りな声が頭上のスピーカーから鳴り響いた。<br> <br>『あー、テステス、これはリハーサルです。紳士淑女の皆様、ご来場ありがとうございます…』</p><p>「まぁ!これってサニーくんの声!おっきくなったわねぇ…ほら、覚えてる?あの子よあの子、あなたについて回ってた…」<br>「覚えてるよ母さん」</p><p>『第三エリアの同人誌即売会では…』</p><p>「同人誌即売会!?!?!?!?」<br>「落ち着いて母さん」<br>「あのど田舎じゃ一生かかっても開催できない同人誌即売会ですって!?私のティーンからの夢、同人誌即売会ですって!?」<br>「第三エリアは右だよ。」<br>「あなたも行くのよペルフェット!!物語とは生み出された瞬間から美しいもの!!その輝きを目にせず死ねというの!?」<br>「そこまで言ってないよ母さん。あとまだ開場してないからやめてね。」<br>「行くわよ!!」</p><p> 俺は一度こうと決めたら猪突猛進、突き進むしかなくなる母に頭を抱えた。</p><p> そう、あれは、母に会うほんの少し前。パープルステージにて。</p><p>「おおい、こっち照明ズレてんぞ!」<br>「うっす!すぐ直します!」<br>「馬鹿野郎、誰だこんなとこにロープ放置してんのは!」<br>「はーい、追加の資材通りまーす!」</p><p>「やー、やってんなー。」</p><p> ステージの設置を担当するのはムキムキゴリゴリでお馴染みサバナクロー寮だ。一応様子を見に行ってくださいね、とローズハートにも念を押されたもののキングスカラーとは色々あったのであまり行きたくはなかった。で、ギリギリまで粘ったのだがここらが潮時だろうという俺の判断だ。</p><p>「やってんの?ハウルくん。」<br>「…ッ!?あ、ウス。性格なコントロールの浮遊魔法が意外と難しくて苦戦してるところです。」<br>「な!むずいよな、アレ!」</p><p> 分かるぜその気持ち。俺はニコニコしながら何度も頷いた。なんなら俺もそれ下手。全然できない。なんであれ手ぶれ補正つかないんだろうな?</p><p>「おいおい、お出ましか?」<br>「きん、ぐすからー…」</p><p> 運動着に身を包み、髪を一本にくくったキングスカラーはいつのまにか俺のすぐそばに立っていた。一応にへらと笑いかけてやる。媚を売っとこう。誰にでも。</p><p>「ここか?」<br>「…あん?」</p><p> 彼は小さく鼻を鳴らした後、もう一度俺に声をかけた。</p><p>「やっぱり“ここ”で何が起こるのか?」<br>「なんっ、何言ってるんスかレオナさん!ここはパープルステージっスよ!?世界中の人が観に…待ってください、やっぱり?」<br>「この性悪が言ったんでな。学園祭では何かが起こる。しかも最悪なことに、ペルフェットの手に負いきれない可能性があるんだとよ。」<br>「…………はっ?な、んスか、それ……」</p><p> 俺を置いたまま話は進む。キングスカラーとバイト戦士ブッチはひどく深刻そうな顔をしながら俺をチラチラと見た。なんてこった。また俺の知らない話だ。すごいな、俺の知らないところで俺は“何かやらかすけど絶対に解決する男”として認定されてるようだ。そのペルフェット・ジョルナーレって人、ワンチャン俺と同姓同名の他人だったりしないか?</p><p>「どういうことですか!?説明は!!俺たちはここを設営する責任が!!」<br>「まぁ落ち着けハウルくん。何もおこりゃしねえよ。な?そうだな、もしどうしても心配ってんなら…」</p><p> その場しのぎ、苦し紛れに俺は口を開いた。ぐりんと視線が集まる。もうこの場から逃れるには適当なことを口走ってなぁなぁのうちに収めるしか無さそうだ。</p><p>「ステージは、できるだけ頑丈にな。」<br>「…ご忠告どうも、ペルフェット。」<br>「どういたしまして〜」<br> <br>「帰しちゃっていいんスか?」<br>「むしろ来ただけでも奇跡だ。アイツの場合は。」</p><p> そんな言葉を聞きながら俺は踵を返してスタスタ帰った。まったく…人をなんだと思ってるんだ!ステージなんていくら頑丈でもいいんだから!バイブス上がった誰かがドカンと一発いくかもしんないんだし?</p><p> こういうやりとりがあった。だからコロシアムを通って、サバナクローとまた顔を合わせるというのはできれば避けたい。</p><p>「ちょっと遠回りしていこ?」</p><p> そう言うと母はダッシュで出店の準備をしていた生徒からいらなくなった袋を剥ぎ取り、マドルの両替を行ってソワソワと校門前に向かい始めた。</p><p>「母さん、そっちじゃないけど…」<br>「ねえ、ペル?私は本屋の店主の妻であり、それ以前にマナーあるオタクよ。」<br>「う、うん…。」</p><p> 彼女は凛と背筋を伸ばし、懐からベレー帽を取り出して被り直した。</p><p>「創作者側でもないのに先行入場でめぼしいものを漁ろうだなんて浅ましいことはしないわ。整理券を手に取り、水筒で水分補給して、スマホで神絵師神字書き様方の出店位置を確認してから手土産と共に挨拶するの。」<br>「何言ってるかわからない…でもまぁ、母さんがそうしたいならそうすればいいと思う。学生の出し物だから、あんまり、その、強い期待は…」<br>「学生だから何!?熱よ!!創作とは熱!!いかに技術があるかじゃないの!!いかに狂ったかなの!!!!」<br>「たすけて…せりお…たすけて…」</p><p> 怖かった。母の情熱が怖かった。元々彼女は創作者側の人間であったらしいが、俺は詳しいことは知らない。聞くと少し気まずそうな顔をするので聞いちゃいけないんだ!と幼心に思ったぐらいである。ちなみに父は微妙な顔をし、弟は何もわかっていなさそうな間抜けヅラを晒していた。</p><p>「私は開場時間を待つわ。開場したらアナウンスが流れるのよね?拍手すればいいのよね?ああっ、大変!こんなところで初めての即売会参加なんて夢にも思わなかった!もっと下調べしてくれば…!悔しい!スケッチブックとか持ってくればよかった!サインが!!顔に書いてもらおうかしら!?」<br>「じゃ俺行くね…」<br>「もうっ、いつになったら始まるの!いいえ落ち着きなさい、こうしている間にも創作者様たちはコツコツ準備を進めてらっしゃるの…!敬意を持って、何時間かかろうとも待つのよ!夫がデートに遅刻したら待たないけど今回ばかりは話が違うの!!」<br>「寒いから風邪ひかないようにね。」</p><p> 母さんが戦場へと向かうことが決まり、俺はまたぼっちでポツンと佇むこととなった。何と戦ってるんだろう彼女は。わからない俺が悪いのか?</p><p>「あっ、ペルせんぱーーい!!」<br>「ユウくん!」<br>「股下何センチですか!?」<br>「こんにちは。今日も楽しそうだな。」</p><p> 彼はへへへと頬をかいた。ユウくんのマイブームは『股下何センチ?』である。本人曰くそれは挨拶らしい。ので、俺も挨拶で返している。</p><p>「ペル先輩ペル先輩ペル先輩!」<br>「なんだよ。なんで俺の周りをグルグル回ってんだよ。」<br>「VDCのマネージャーをすることになったんですけど、そうなると新聞部部長で治安維持委員会の委員長もしてるペル先輩と全然お話しできなくて寂しかったんです!」<br>「ええ〜!!可愛い後輩だなユウくん〜!!!」<br>「うえっへへへ!」</p><p> 笑い方は微妙だがな。</p><p>「ユウくんは今からリハーサルの方に行くのか?」<br>「はい!先輩は何してたんですか?」<br>「ちょっと前まで母親と一緒にいたんだ。」<br>「エッ!?!?生み出してくださった方!?!?」<br>「言い方が気持ち悪いけどそうだな。実は今回両親だの弟だの幼馴染だの身内が大集合してて…できれば何も起こさず終わらせたいんだ。父さんは弟の方に会いにいったからしばらくこっちには来ないが、母さんならその辺にいるから会えると思うぜ。」</p><p> 見た目だけなら俺そっくりだし、見ればわかるはず。…今はちょっと正気を失ってるからなんともいえないが。</p><p>「ペル先輩、VDCは見に行かなくていいんですか?」<br>「あー…あそこか…」</p><p> もちろん行くつもりではあったのだが、なんにせよあそこにはサニーがいる。MCついでに俺のことをディスってくる可能性すらあるのだ。めんどくさい。馬鹿にされるなんてたまったもんじゃないね。</p><p>「面倒ごとが起こるから行きたくはねぇな。あとからこっそり行く分には問題なさそうだし、そうしようかと思ってるぜ。」<br>「…それは…ペル先輩が言ってたっていう、『ペルフェットの手に負いきれない事件が起こる』ってことですか?」<br>「そりゃ話が大きくなりすぎてるな。この世には俺の手に負いきれないことばっかだよ。」</p><p> ユウくんは少しばかり顔を固くして険しい視線を地面に向けながら、俺の手を握った。</p><p>「きて、くれませんか」<br>「無理な相談だな。今日はやらなきゃいけないことがたっぷりある。」<br>「対価は払います!」<br>「いらねぇよ。後輩からなんかぶんどろうってほど俺も性格終わってないし。」<br>「ポムフィオーレだから?」<br>「あん?」<br>「先輩が今回手を出しにくいのは、ポムフィオーレの寮長と副寮長が深く関わってるからですか?」</p><p> ほほう、そう来たか。確かに一度離れた場所の人間と会うのは気まずい。退職した職場の人間とお茶できますか?って話だ。</p><p>「ウィザベル先輩に聞いたんです。ペル先輩は元々ポムフィオーレ寮生で、いろいろあって出てきたんだって…。」</p><p> ああ起こしたよ。事件なら起こした。“いろいろあって”俺は退寮処分を受けたが、この学園の転寮手続きはあり得ないほど面倒臭いので俺は一応籍を置いているだけ。細かいところを語るとあまりにアホらしくて説明するのも嫌になる。悲しいことだ。</p><p>「よく考えたらペル先輩のこと何も知らなかったなって思うんです。あんなに助けてもらったのに。今まで何があったのかとか、どんなご飯が好きで、どんなところで育って、どんなことをされると嬉しくて、悲しいのか。なんにも…。」<br>「ミステリアスで素敵なお兄さんだろ?」<br>「そうやってまた煙に巻こうとする!!」</p><p> 俺は大人しく両手をあげてゴメンゴメンと呟いた。しょーがないじゃん。俺の人生マジで薄っぺらすぎて語るところがないんだよ。調子乗ってたらボコボコにされました、ぐらいしか言うことがない。それを可愛い後輩に?死んでもごめんだ!ダサすぎ!<br> しかもチヤホヤされるのが好きで貶されるのが嫌いだなんて子供っぽい返しをしたくない。時間ちょうだい。大人っぽい返し考えるから。</p><p>「そんなに俺のことが知りたいわけ?大好きじゃん。」<br>「大好きです!!!!」<br>「お、おぅ…。強いね言葉が…。しょうがないなぁ。そんなに言うならリハーサルぐらい覗いてやるよ。」<br>「はい!それが終わったら、一緒にたくさんお話ししましょう!」</p><p> ユウくんは俺よりも黒みが強い瞳をキラキラ輝かせた。どうしてだろう。俺よりも色彩は濃く暗いはずなのに、俺より生命力に満ち溢れている気がする。俺は一体どこでこれを落としてしまったんだ……。</p><p>「あっ、どこで道草食ってるのってヴィル先輩が!早く行きましょペル先輩!このままじゃ二人揃って怒られますよ!」<br>「俺もぉ!?罠だろこんなの…。」</p><p> </p><p> はいほー、はいほー、たのーしいうったー!</p><p> はいほー、はいほー…</p><p> <br> 俺はやけに耳に残る歌にバッグを漁った。ああ、耳栓持ってくりゃよかったな。こんなに容量もあって謎の道具もたっぷり入れてるのになんで耳栓に限って見当たらないんだよ。別に歌は嫌いじゃないが、こういう子供っぽすぎる童謡はあんまり長く聴きたくなるもんでもない。</p><p>「心が洗われるような歌声…流石はネージュ・リュヴァンシェだ!」<br>「リハーサルでこれとなると、やはり本番でも…!」<br>「意気込みをお聞かせください!」</p><p> わじゃわじゃと群れる記者たちの声、人の多さ、その中心で端然と微笑むネージュ・リュヴァンシェ。俺はこの世で最も優れた、強者への感知機能(副作用として妬み嫉みが伴う)をフル活用して結論をはじき出した。</p><p> オレ、アイツ、キライ。</p><p> なんだあのキラキラは。なんだあの勝者の余裕は!腹立たしい!しかも顔めちゃくちゃいいし!おい!!俺にもなんか一つぐらいよこせよ!!顔の良さでもいい!くれ!!</p><p>「はぁー…気分悪りぃわ。」</p><p> あんなもん見せられていい気分になるNRC生の方が少ないだろ。キラキラニコニコ、パーフェクト笑顔。優しい歌声。誰にでも分け隔てない笑顔。あれでなんの裏もないなんて反吐が出るね。俺が虚しくなる。</p><p>「ペルフェットォ!!!」<br>「もういいよ。お前俺のこと大好きすぎるだろ。ハニーとか呼べよ。振り向くから。」<br>「ぬかせ!!!」</p><p> 三度目ましてだなサニー。そりゃまぁそうか。ここはステージ。コイツが司会をするステージだ。いないわけがない。馴れ馴れしく肩に絡めてきた手を叩き落として数歩分距離を置いた。そろそろガツンと一発痛い目見せてやるか…。</p><p>「どうしたんだ、え!?初耳だなぁ!!新聞部の席があるんだったか!?まぁ聞けよ。オレたちの席がどこにあるのか。どーこだ!」<br>「公衆便所の前」<br>「ステージの目の前でーす!!!」<br>「あっそ」<br>「おいおいどこにいくんだ?まさかあの天下のペルフェット様が逃げようとしている!?ははー、最高の気分だ!」<br>「よかったな。」<br>「おい!聞けって!!なぁ、…っ、待ってよ!!」</p><p> ずべしゃ!!と後ろで音がした。転んだな。手は貸さない主義だから無視させてもらう。<br> …サニー。やっぱり、おまえ…絶対にそうだろうとは思ってたが俺は空気を読んでみんなの前では黙っててあげた。でも、でも…。</p><p>「お前、ハイスクールデビューでイメチェンしてキャラ変しようとしたけど中途半端なんだろ。」<br>「う、うる、うるさいうるさいうるさい!!!黙れ!!!オレは失敗してな゛いもん゛!!!!」<br>「うるさいのはお前だろアホ間抜け。ついてくんじゃねえよ。ご自慢のゲンダイギジュツで余すところなくあの二人の対決でも撮ってこい。」<br>「ゔぅ〜〜〜!!!!」<br>「赤ん坊が…」</p><p> これだから幼馴染ってやつは嫌なんだよ…顔見たらアヒルの子みたいについてこようとしやがる。しかも鳴きながら。俺はお母さんじゃない。くんじゃねぇ!</p><p> ドタバタと昔のように追いかけっこをしながら、一目散に走り込んだところは舞台裏だった。舞台裏。VDCの。子供の頃、サーカスがど田舎の地元に来てくれたのが嬉しくて嬉しくて、俺はサインをもらいに舞台裏に潜り込んだ。そこで出演者のど修羅場に会ってから俺は舞台裏ってとこが苦手だ。</p><p>「はぁ…はぁ…!だからついてくんなっていってんだろ…!もういいよな!?相手してやったしさぁ!!いじめられたいのか!?ア!?」<br>「…だって…」<br>「う!る!さ!い!」<br>「お前が聞いたんじゃん!」<br>「黙れ!俺が望んだ回答は『ごめんなさいもう行きますね』だ!!それ以外は喋んな!!」<br>「このいじめっ子野郎が!!なんでもかんでもお前の思う通りになると思ったら大間違いなんだからな!!」</p><p> ワァワァ口喧嘩をすること三分。こんなことしたって意味がない。生産性がない。俺たちは俺たちの仕事をするべきだ。そうだろ?だからもう、和解を…</p><p>「するわけねーだろヴァーーーカ!!!!」<br>「お仕置きが足りねぇみたいだなこの成金カニ野郎!!!『虚構は…』…あっ?」<br>「はっ?」</p><p>「「え???」」</p><p> もわり、と足首を優しく何かが撫でた。</p><p> 俺たちは取っ組み合った姿勢のまま硬直状態に陥った。煙。煙。煙。足元を覆い隠す、煙。紫色。ワァ毒々しい色!奥さんご覧になって?多分毒ですわ!</p><p>「なぁ、これ、毒か…?」<br>「かもな。ちょっと手足がピリピリする。」<br>「ふぅん」</p><p> 俺たちは顔を見合わせた。</p><p>「「ギャァァアアアアアアア!!!!」」</p><p> ドン!と同時に走り出す。こういう時ばっかり息が合うよな、俺たちって。そうだろサニー?</p><p>「サニー!お前俺よりデカいんだから俺を抱えて走れよ!!毒吸いたくねぇよ俺!!」<br>「無理に決まってんだろ!!馬鹿!!」<br>「は!?……あ、待てよ?俺たちってどこに向かって走ってる?」<br>「出口だろ!」<br>「出口ってどこ?」<br>「しらねぇけど、走れば…」<br>「ここってコロシアムだよな」<br>「うん」<br>「コロシアムって円形だよな」<br>「うん」</p><p>「走ったらよ、一周して毒煙の発生源に辿り着いちまうんじゃね?」</p><p>「ばや゛ぐい゛え゛よ゛!!!!」</p><p> サニーは地面を転がりまわって泣き始めた。頼りになるのは自分だけ。VDCで毒ガス事件だって?治安維持委員会の俺がどれだけ責任に問われるかわかったもんじゃない!やばい!怒られたくない!!!</p><p>「サニー!おいこの能無し!起きろ!いいか!?リハーサルとはいえまだステージには準備してる奴らがいるだろ!?なんとかしてアイツらを避難させて…!」</p><p> ゴォ…ン、ととてつもない轟音がした。重いものが床を叩く鈍い音と衝撃が連続で何度も体を震わせて、俺は両手をだらんと下ろした。</p><p>「遅かったか…」<br>「どうなってんだよ!こんなことが起きちまったら、おれの、おれのきゃりあが…」<br>「そんなもん元から無いだろ。おい、兎にも角にも逃げるぞ。いちにのさんで飛び降りる。オッケー?」<br>「わかった。オレは風魔法を地面に向かって全力で飛ばすから、お前は空中に浮いてる岩に当たらないように水魔法で押し返せ。おんぶで行くからな。絶対に離すな!」<br>「お前そんな状況判断できるキャラだった?」<br>「うるさい!この三年でオレは変わったんだ!!行くぞ!!いち、」</p><p> サニーの背中にしがみつく。この雰囲気。ピシピシと肌に当たる小石。圧縮された魔力が空気に滲んだ重圧感。</p><p> オーバーブロットだ。</p><p>「にの、」</p><p> 誰が?この膨大な魔力は誰のもの?<br> サニーの背中で伸び上がって下を見下ろした。あれは、もしかして、シェーンハイト?</p><p> シェーンハイト???</p><p> 俺たちが今行こうとしてるのは…地獄????</p><p>「まっ、」</p><p>「さーん!!」</p><p> ダン!と力強く床を蹴る音がした。俺の制止は間に合わず、ごうごう耳元で風を切る音と浮遊感を味わいながら俺たちは重力に逆らわず落下した。</p><p>「あの岩どかせ!!」<br>「どっせーーい!!!」</p><p> ばしゃーんと水流で行手を塞ぐ岩をどかし、強い上昇気流で落下の勢いを殺し。それでなんとか死なずに着地!ああ視界がぐるぐるする。ゴロゴロ床を転がって、かふっと咳しながらなんとか体を起こす。頭が痛い。ふらふらする。俺こんなことばっかりやってるな…。</p><p>「インクの君!どうして…」<br>「げっほ、げほ、うぇ…!はぁ…。治安維持委員会のものでーす。治安維持に参りましたぁ!」</p><p> いぇーい!と両手を挙げると、ハントは本当にしょうがないなというふうに笑顔を見せた。ちなみにサニーは俺の下敷きにしている。なんか叫んでるが無視することにした。</p><p>「我らが愛しき毒の君のために、手を貸しておくれ。」</p><p> ハントの言葉に体が固まった。俺が?手を?<br> 救うためとはいえ、シェーンハイトに危害を加えて大人しくさせるために?</p><p> 無理だ。</p><p>「ペル先輩!!あとでいくらでもお叱りは受けますから!!」</p><p> 無理。</p><p>「何がステージは頑丈に、だ。無理に決まってるだろ…。責任とってなんとかしろペルフェット!!!」</p><p> ああ、俺は何もできない。<br> 魔力が少ないとか、運動神経がそこまで良くないとかいう話じゃなくて。本当に、無理なんだ。</p><p>「ペルフェット」</p><p> シェーンハイトが俺を認識した。地を這うような低い声で名前を呼ぶ。ごめんなさいで許してくれないかな。これは誤解なんですって言えば。この呪いも。</p><p> <br>「醜く、アタシに、反抗したのね?」<br> </p><p> ズキンズキンズキンと頭が痛くなった。胸元から何かが込み上げてくる。立っていられず、膝から崩れ落ちる。げほりと咳をした口元に手を当てれば、血がベッタリと。</p><p> 毒だ。</p><p> これは呪いだ。</p><p> 俺は彼の毒を飲んだことがある。<br> 経緯はあまりにもアホらしくて省くが、一度だけ彼の呪いを受けた。ポムフィオーレ伝統の寮長交代毒薬比べの時。俺がポムフィオーレを出ていったきっかけ。</p><p> <br> 内容は?<br> </p><p>『ペルフェット。これを飲みなさい。』</p><p>『出ていくのはいいわ。でも、寮長を交代してすぐに寮生が一人出ていくなんてアタシのメンツが潰れる。』</p><p>『だから…』</p><p>『期限は四年生になるまでの二年。破った時の効果は、動けなくなる程度に体にダメージが入ること。内容は、』</p><p> “何があってもアタシを裏切らないこと”<br> </p><p> 俺は彼に逆らえない。逆らおうとも思わないし、嘘はつけないし、裏切るなんてもってのほかだ。で、こんな結末になったわけだから。まさか内部ダメージとはな。<br> ほとんど動かぬ体を動かし、バックに手を突っ込む。何かが手に引っ掛かる。なんだろう、この、あかくて、ぱちぱちした…。</p><p> あ、そういや俺ポムフィオーレから爆薬かっぱらったんだっけ。</p><p> 吐血に頭痛、手足の痺れ。これが呪いのせいなのか充満してる毒煙のせいなのかはわからないが、少なくとも一方は吹き飛ばせそうだ。</p><p> 誰かが何か叫んでる。耳も聞こえなくなってきた。</p><p>「くらえー……」</p><p> 最後の力を振り絞って投げたフラスコは、地面に接地し割れるなり衝撃波を放って爆発した。<br> <br> そこからの意識はない。</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート16 裏、鏡よ鏡</h2><p></p><p> 二つの大釜から湯気がたちのぼる。薬の色は等しく濃い紫色。ポムフィオーレの色。頭の芯がジンと痺れる匂いを発しながら、それはランプの光を反射して天井に水面を作った。</p><p>「では、今から判定を行いまーす。」</p><p> 判定役は気の抜けた顔をしたペルフェット・ジョルナーレという男だった。同級生らしいがはっきりと認識したことはない。それぐらいジャガイモで平凡な男だった。<br> 手にしたスポイトからポトリと一滴無色透明の液体が落ちる。結果が無色に限りなく近くなればそれは強い毒薬を意味する。色が変わらなければ弱い。簡単で、わかりやすいルールだ。</p><p> ポムフィオーレの寮長を決める伝統的な毒薬の争い。もちろん妨害はあるものと思っていた。しかし使おうと思っていたあらゆる道具の内側にびっしりと解毒薬が塗り込まれていたのを見た瞬間、どこかで失望する気持ちがあったことは隠しようもなかった。美しくない。なんと美しくない行いであることか。かろうじて解毒薬を取り除き仕上げたものの、時間がかかりすぎた。</p><p>「ヴィル・シェーンハイトくん。君の毒は素晴らしかったが…」<br>「あ、シェーンハイトの勝ちっすね。」<br>「「…………はっ??」」</p><p> なんでもないことのようなジャッジに目をむいて大釜を覗き込む。ヴィルの毒薬がまるで山の湧き水のように澄んだ色をしている一方、寮長の毒薬は真紫の毒々しい色を保っていた。</p><p> おかしい、なんで、これは。</p><p>「ってなことで、勝者はヴィル・シェーンハイト。今日から寮長はヴィル・シェーンハイトです。よろしくお願いします。」<br>「おかしいだろう!?そんなわけがない!!」<br>「エ゛、なんでっすか。結果は結果っす。受け入れた方がかっこいいっすよ。」<br>「はぁ!?不正だ!!」<br>「不正はどちらかしらね。」<br>「なっ…!」</p><p> グッと下唇を噛んだ寮長は、お世辞にも美しいとは言い難い顔つきで足早に部屋を出ていった。残されたのは二人っきり。ヴィルは席を立ち、気まずそうに視線を泳がせるペルフェットと向き直った。</p><p>「アンタ…」<br>「ゆっ、許してくれ!」<br>「はい?」<br>「悪気はなかった!マジで!でもさ、アンタも寮長になれたわけだし、今日ここで起こったことは二人だけの秘密ってことになったりしない!?無理か!?」<br>「ちょっと待ちなさい。なんの話よ?」<br>「俺が!ミスって寮長の鍋に紙置いちまったことだよ!」<br>「は?」</p><p> 聞けばペルフェットは心からの善意のつもりで寮長の鍋の中に埃が積もらないように紙を敷いたのだという。ヴィルの鍋の中にも置くつもりだったが、その前に二人が部屋に入ってきてしまい普通に調合を始めてしまった。あまりにもスムーズに始まったので何も言えなかったとも。</p><p> 今になればきっとこれも彼の罠だったのだろうが、当時のヴィルはそんなことのためにあの性根が醜い寮長が蹴落とされたことがあまりにも面白く腹を抱えて笑ってしまった。ほんの少し調合が変わるだけで大きく効果も変わる魔法薬の中に、紙を丸々一枚!</p><p>「やっぱり俺…追放?!」<br>「そうね。アタシは少なくともフェアじゃない勝負は嫌いよ。でも今回は向こうも不正をした。アタシは気づいて、向こうは気づかなかった。これはフェアじゃないかしら?」<br>「…そうかも?でもよ、バレたら終わりだぜ。俺元々退寮するつもりだったし、いい機会だ。出てくことにするよ。」<br>「もったいないわね。でもそれがアンタなりの責任の取り方ならアタシも何も言わないわ。そのかわり…」</p><p> 毒を飲みなさい。<br> そう言った時のペルフェットの顔といったらなかった。</p><p>「寮長交代してすぐに退寮者なんてアタシのメンツの問題もあるのよ。でも担保があるなら話は別よ。」<br>「たんぽ…」<br>「絶対に、アンタは、これ以降アタシを裏切らないで。心にも思ってないことを言わないで。おべっかもお世辞も聞き飽きたの。心からの言葉をアタシにぶつけなさい。」<br>「そんなことでいいの?」<br>「ええ、その代わり、破ればアンタは悶え苦しむことになるわ。」<br>「こわ…」</p><p> 彼は呪いを腹に入れた。ほんの思いつきだ。芸能界に身を置き続けているヴィルにとって、なんの忌憚もない意見が少し恋しくなっただけ。なのに。<br> <br> ペルフェット、ペルフェット、アタシは美しいかしら?<br> <br> ヴィルは道端や授業でペルフェットに会うたび、心の中で問いかける。もちろん自分の美に圧倒的な自信は持っている。それだけの努力は積み重ねてきた。だが彼が実績を積み重ねるうち、少しの不安が芽生えたことも事実だ。<br> <br> 彼にとって自分は美しく見えているのか?</p><p> 彼は呪いがあるから絶対にヴィルを裏切らない。絶対にヴィルに嘘をつかない。無理矢理メイクを施そうが、無理矢理オーディション現場に連れて行こうが、強い抵抗はしない。それは呪いのせいで?本音で?少し呪いをかけなければ良かったとも思う。嘘でも美しいと言ってほしかった?</p><p> そうだ。</p><p> ネージュよりも美しいと、言ってほしかった。</p><p> <br>「ペルフェット、アタシは美しいかしら。」</p><p> 美しいとも、女王様。</p><p>「誰よりも?」</p><p> もちろん、女王様。</p><p> <br> ああ、なんて悍ましい。なんて単純な。暖炉の前で!あのたった一言で!</p><p> 救われてしまった自分の、なんと醜いことか!</p><p> </p><p> ふい、と視線を下す。そこにはもう指先一つも動けなさそうな青年が仰向けにに倒れていた。<br> <br> ペルフェット。どうして血を吐いて倒れているの?ここはステージよ。倒れるなんて相応しくないわ。動けないの?アタシを裏切って、呪いが発動したのね。アンタが言った『自分にはどうしようもない事件』はアタシのこと?わかってたの?そう。そうでしょうね。あんなにも賢いアンタが、なんとかしようとしただけで血反吐を吐いて倒れるしかなくなるんだもの。だからあれだけ不干渉を貫こうとしたのに、自分には無理だと言ったのに、押し付けられて、後輩を見捨てられずに来てしまったのね。バカだわ。心の底からアンタを愚かだと思うわ。</p><p> アタシと同じね。</p><p> ほんと、鏡を見ているみたいで嫌になるの。ペルフェット。アンタは性格も悪いし、自分磨きは怠るし、変なところでお人好しだったり気が抜けてたりするけど。全くもって完璧で申し分のない男よ。嫌になるわ。</p><p> 嫌に…。</p><p> 何かが引っ掛かって顔を上げた。後輩を助けに?それじゃ誰を?ユウ?ウィザベル?ウィザベルはここにはいない。新聞部の…。ならばユウ?可愛がっているし…。</p><p>『アンタになにかあったら、俺がなんとかしにいってやるよ。』</p><p> あぁ、と胸の奥から重く暖かな色をした何かが込み上げた。これは視聴率の取れない感情だ。そんなもの消えてなくなってしまった方がマシだ。消えて。消えてよ。早く!!あーもうどうして!!</p><p> <br> どうして。</p><p> <br> アタシを助けに来たの?見捨てられなかったの?だから来たの?毒も呪いも浴びながら?</p><p> <br> どっどっどっ、と耳元で心臓の音が鳴り響く。ナイフで抉り出したのかしら?とても鮮明に聞こえるわ。ペルフェット。聞こえるわよね。</p><p> 全部全部全部、アンタのせいよ。</p><p></p><hr><p></p><p>「先輩」<br>「はい」</p><p> 部屋は暖かい。暖炉がついているから?それともさっきからずっとユウくんが俺の胸の上で泣きじゃくっているから。おや寒くなってきた。なんだろう。なぁるほど!ウィザベルが怒ってるからか!!</p><p>「すいません…」<br>「何に謝ってるんですか?」<br>「俺の人生における全て…」<br>「そこまではいりません。なんで言わなかったんですか?」<br>「えっと…家族が来てたことを?」<br>「違います。…来てたんですか?いやそれは後でいいです。」<br>「ううん、治安維持委員会ちゃんとしてなかったこと?」<br>「それはもういいです。」<br>「わかった!インク詰まりを黙ったまま寝て次の日の朝一番に気づいたフリしてお前らに修理させたこと!」<br>「余罪がありそうですね。」<br>「ア…アア…ッ!!」</p><p> クソ!全外し!全外しした!<br> まぁ…うん…十中八九…。</p><p>「俺が呪いについて黙ってたこと?」<br>「…」<br>「ごべんなざい゛…!!よん゛だり゛じちゃっで!!」<br>「いいよ。俺も半分忘れかけてたし。一年前の約束だぜ?覚えてねーってそんなもん。」<br>「マレウス・ドラコニアがシャツに大量の血がこびりついたアンタを運んできました。」<br>「げ。また借り作っちゃった。」<br>「VDCは一票差でRSAに負けたそうです。」<br>「ああそう。俺も投票すればよかったな。」<br>「見舞い客は今全力で追い返してます。」<br>「なんでぇ!?!?」</p><p> ウィザベルはひどく冷たい目をした。極寒である。少なくとも尊敬する先輩に向ける目じゃねぇ。俺はベットの中で怯えながら丸くなった。</p><p>「今から日が暮れるまで先輩にお説教するからです。」<br>「あの…ッ、最後に、家族に連絡を…」<br>「どうぞお好きに。」</p><p> ウィザベルの地獄のお説教四時間コースを乗り越えた俺に敵はない。いろいろと面倒な後処理も終えた後で、何もなかったことにして俺は家族と一緒に文化祭を楽しんだ。父さんは薄々何か勘付いたのか、母さんには心配かけるなよという耳が痛い一言を貰ってしまったので流石にちゃんとしないとな。自重だ自重。</p><p>「失礼するわ!!!」<br>「あっ…ウス」</p><p> そして文化祭も終わり、祭りの後片付けというどこか不思議な空気感の漂うオンボロ寮にシェーンハイトは一人で突撃してきたのだという。</p><p> 俺ではなく壁を向きながら。</p><p>「シェーンハイト…言いにくいんだけど、俺今アンタと話すとウィザベルにブチギレられるし、なにより…どっち向いてんの?」<br>「わかってるわ。用事が済んだらすぐ出て行く。…オンボロ寮に百万マドルの話は聞いたわね?」<br>「ああ、アンタなりのけじめの話?ありがたくいただくよ…なぁどっち向いてんの?」<br>「醜い姿を見せた。恥ずべきことよ。それに、ペルフェットにも…。もう呪いは発動した。オーバーブロットもして魔法の状況はリセットされた…はず。」<br>「うん」<br>「裏切っても、いいわ。アタシを殴っても。醜いと罵っても。そうでもしないと、」</p><p> 俺はかくんと首を傾けて蜘蛛の巣が取り払われた天井を見た。オンボロ寮を改築できるほどの資金。償いとしては十分なのかなとは思うが。相変わらず高潔な精神性をお持ちなようで。</p><p>「じゃあ、一個頼みがある。」<br>「…っ、なにかしら!」</p><p> 続く俺の頼みに彼は一瞬怪訝そうな顔(?)をしたが最後には納得した顔(?)をしてくれた。…いや顔見えんわ。いい加減こっち向けや。</p><p>「ご自慢のお顔が見えないんですが。」<br>「今のアタシには重大な認知機能の低下が起こってるの。」<br>「へぇ、例えば?」<br>「アンタの顔に謎のフィルターがかかってる。」<br>「俺の顔がジャガイモになってたりする?」<br>「…に、…るの」</p><p> あんだって?俺は彼に耳を近づけようとして、その向こうにいるウィザベルと目があった。あ、やべ。接近禁止令No.2が出てんのに接近してるとこ見られちった。てへ♡</p><p>「アンタが!!王子に!!見えるって言ってんの!!」<br>「正気に戻ってくださいヴィル・シェーンハイト!!これですよ!?これ!!!見てくださいこの濁り切った目!!先輩やっぱこの人の顔って殴ったらダメですかね!?!」<br>「へへへ…照れる」<br>「照れるな!!!」<br>「殺してちょうだい!!!!」<br>「落ち着けって、なぁ。聞いてる?なんで素直に褒めてくれないんだよ。泣くぞ。」<br> </p><p></p><hr><p></p><p>ペルフェット・ジョルナーレ</p><p>いろいろ押し付けられて大忙し!はわわ、俺どうなっちゃうの〜!?の気持ちで生きてた。概念としての王子の座を手に入れそうだが道は遠い。</p><p>ウィザベル・ショーン</p><p>なんかしてんな〜と先輩を眺めてたら血まみれで返却されてピキピキした。怒りしかない。この学園の三年生はろくなものがいないのではないかと思い始めている。</p><p>ヴィル・シェーンハイト</p><p>お前がプリンセスになるんだよォ!<br>呪いをかけたけど呪いをかけられた。</p><p>サニー・グランキオ</p><p>高校デビューいじめっ子見返してやるぞマン(タイプ:アズール)<br>なんだかんだ仲良し</p><p>両親</p><p>久しぶりに家族で揃えてアゲ</p><p>ハーツラビュル <br> 一悶着がひと段落した<br>サバナクロー <br> 一悶着がひと段落した<br>オクタヴィネル<br> 一悶着がひと段落した<br>スカラビア <br> 一悶着がひと段落した<br>ポムフィオーレ <br> 一悶着がひと段落(?)した<br>イグニハイド <br> 一悶着あった<br>ディアソムニア<br> 一悶着してる</p><p> </p></article> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 Mon, 11 Nov 2024 08:15:19 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新速度が神 ついに視界が曇り始めたヴィル・シェーンハイト 更新通知で息してる サニーくん可愛いね…活きがいいね… 幼馴染揃って高校デビュー失敗 全方向に性癖を歪めさせる男 NRC退学RTAを決めたい俺と休めない休暇 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>読了後推奨!<br><br>続いたね!映画の「ジー○ーさんでーーす!!」が好きで、つい…出来心で…。でも彼と違ってうちの部長は三つ目のお願いで自由を願われなかった人だね!何かを擦り合わせた時にお願い事を叶えてくれるとっても素敵な人なのに!<br>いつも思うけど勘違いもの難しいね〜。でもこりずに書くよ!ええっ、部長がそろそろ退学に向けて走り始めた!?そんな!!この先何も考えてないのに!!止めといて副部長!!<br><br> <br> <br> <br> <br> <br>追記<br>スカリーくんってとんでもない男な気がするんですけどなんですか彼は<br> <br> <br> <br><br>さらに追記<br>一応最終回までの折り返し地点に来たから番外編でも書こうかなって思う!アンケートする!<br>もしどうしてもこのイベントのストーリーがいい!とかこの効果の魔法薬がいい!とかあれば言ってね〜。</p> <p> </p> </div> <hr><article><p><br></p><h2>チャート11、ハッピーバケーション</h2><p></p><p> サボタージュ。遠い輝石の国に端を発するこの言葉は、現在“サボる”という独特な略称をもって若者のみならず様々な世代に多用されている。<br> そして現状、ペルフェット・ジョルナーレはこのサボりによって非常にまずい状況に陥っていた。</p><p> そもそもペルフェットは臆病で凡庸な小心者である。教師から怒られるなどもってのほか。いやーなんも勉強してねーわーとか言いつつちゃっかり高得点を取り、先生に媚びて内申点を上げてもらい、「えー!なんでお前の成績そんなにいいんだよー!!」とみんなにチヤホヤしてもらうのがNRC入学前の彼であった。<br> だがここにきて事態は急展開を迎えた。そう、その原因こそNRCだ。学校の勉強についていけない屈辱と悔しさはペルフェットに退学の決意を促した。そうなるともうわかるだろう。</p><p> 退学するなら…勉強しなくてよくね?</p><p> 課題とか…意味なくね?</p><p> 人は一度甘えてしまうと後は簡単に堕ちていく。一回退学するって決めちまったもんな〜出しても出さなくても一緒か〜♡と課題を先送りにした結果が、無様なことにバケーション全カットの補習授業である。いつかより返しが来るとは思っていた。しかしまさか長期休暇に被せてくるとは。明日から長期休暇だね〜!親に何かお土産買って帰るか〜!何する何する〜!?などと校内が浮き足立つ中、ペルフェットは一人異様な風格と大量の課題を抱え図書室の一角を占領していた。</p><p>  そして。</p><p>「あの…帰ってもらっていいですか。」</p><p> 向かい側になぜか一席分空間を空けて座る一学年下の後輩たちに向かって声をかけた。</p><p>「ボクには君を監督する義務がある。」<br>「…おやリドルさん。貴方のことをトレイさんが探していましたが。」<br>「そうなのかい?アズール。トレイは昨日からずっと兄弟に作るスイーツのためにキッチンを占領しているから、ボクを呼んでいるのならよっぽどのことがあるんだろうね。」<br>「ふふふ…」<br>「アハハ…」<br>「俺が席を移ればいいのか?」<br> <br> これ俺か?俺が悪いのか?俺が諸悪の根源なのか?<br> 俺は席を立った。彼らも席を立った。どうやら俺が悪いらしい。<br> こいつらは何故か俺がこの席で勉強を始めようとしてからずっといる、二年生で最も優秀な二人である。この超名門校NRCで。要するに、バケモンだ。<br> 実を言うとつい最近リドル・ローズハートともアズール・アーシェングロットともかなぁり込み入ったすったもんだがあった。一から説明すると時間がかかるが、要約すると<br> “オーバーブロットした後輩の現場にたまたま居合わせてしまった可哀想な俺”<br> だろうか。まず間違いなく俺は巻き込まれた側である。しかし何をどうツイステッド解釈されたのか、彼らの認識ではこうだ。<br> “自らのオーバーブロットを見越した上で静観して一人勝ちしたクソ先輩”<br> やだ〜!!!誤解なんですぅ〜〜!!!!はぁ…最近マジでついてない。これはもう退学するしかない。一人で面接訓練も始めたんだよ、退学のための。準備なら整ってるのに…いつまで経っても学園長は俺を退学させてくれない…!そろそろボイコットしようかな。</p><p>「俺今から課題するんだけど、どいてくんね?」</p><p> 俺は泣きそうな本心を覆い隠してにっこりと笑いかけた。</p><p>「何故ですか?」</p><p> 何故ときたか…。</p><p>「そもそもペルフェットさん。貴方ともあろう人が、何故課題という簡単なことを始末しなかったのか。僕はそこに興味があります。え、えぇ、別に貴方自身に興味があるといったようなことは一切ありませんがこれは個人的な興味関心の範疇に収まることでして」<br>「課題ってムズイからさ〜」<br>「ペルフェット先輩!またよくわからない言動でボクを出し抜こうというのならこちらにも考えがありますが!」<br>「出し抜こうなんてとんでもなぁい。俺は無罪だよ。課題の邪魔〜」<br> <br> 退く気配はない。しょうがないので俺はまずはじめに動物言語学の教科書とノートを開き、こそっと机の下でペン先にインクをまとわせた。こうするとインクの補充がなくても長持ちするのだ。</p><p>「犬って言語系統単純でいいけど猫は…あの、あんたらいつまで居座る感じっすか?お兄さんお勉強があるんですけど。」<br>「ペルフェットさんは…この休暇にどこか行く予定はないのですか?」</p><p> 痛いところを突かれて俺は一瞬真顔になった。</p><p>「見ての通り課題に追われてんだよ俺は。家に帰る時間はありません!」</p><p> その瞬間の沈黙をなんと言ったらいいだろうか。何かを探るような重苦しい静けさと痛い視線の中、俺は万年筆の先を自らの唇に押し当てて苦しみから逃れようとした。俺は無罪だ。まったくもって危険人物などではない。全ては誤解だ!そう叫んでしまいたかったがここは図書室。俺は泣く泣く声を抑えてここにはなんにもねぇぞ、とだけ呟いた。なんとまあ厄介な後輩を持ってしまったものである。</p><p> そんな後輩たちもあるものはとどまり、あるものは両親の元へ行き、あるものはここを逃すなと言わんばかりに遊びに行った。ウィザベルもいない。寂しいねえ。もちろん新聞部も何人か残ってくれているものの、寂しいものは寂しい。俺一人でやっていけるかな…。<br> だが今年は一味違う!!そう、なんていったってユウくん達がいるのだ!!<br> テーブルゲームをしたり、ユウくんの元の世界の料理を御馳走になったり、残った数少ない仲間たちと一緒に俺は俺なりに休暇を楽しんだ。<br> だがやはり、みんなが眠ってしまったあと。どことなく静かなオンボロ寮はもはやただのお化け屋敷と言っていい。なぜかここ最近ユウくんの姿も見ていない。いやー寂しい……。そんな俺に福音のようなドアベルが鳴り響いたのは長期休暇三日目の夜だった。</p><p>「せんぱい……」<br>「どーしたウィザベール!!!!」</p><p>「もう何もかもクソです!!!」<br>「そんな…お前まさかカフェラテで酔ったのか?ごめんカフェイン摂取させて……。」</p><p> 一体何があったのか。ウィザベルは三日目の夜、自らの大荷物を抱えて半泣きで帰ってきた。我が親愛なる副部長が!とっても悲しい顔をして!これは部長たる俺がなんとかせざるを得ない。金色の大きな目を蜂蜜みたいにとろけさせて、彼はカフェラテを抱えつつポツポツ語り始めた。</p><p>「尊敬する人がいたんです……」<br>「お前が!?尊敬!?俺されたことないのに!!!」<br>「とても聡明な、うさぎの……かわいらしい……」<br>「ハアッ!!!!」</p><p> 俺はそれで全てを察した。恋だ。ドキドキトキメキ♡恋バナタイムである。男子校たるせいか生徒の性格が終わっているせいか(多分八割後者)この学園では滅多に恋バナを聞かない。そんな中の、可愛い後輩の、恋バナらしきもの!俺は慌ててフカフカのブランケットを用意し、いつもひとりでに動き回ろうとするテーブルランプを捕まえて縄で縛り付けた。ムードはバッチリだ。</p><p>「うさぎの獣人です。アッパーキックが誰よりも強い子でした……。」<br>「思ってたんと違うな……。」<br>「正義感が強くて、僕は何度もあの子に助けてもらいました。近所に大柄なくまの獣人がいて、僕はよくそいつにいじめられてたんです。あの子はそいつを軽々蹴飛ばしてくれました。その子は警察官になることが夢で、体格こそ劣っていましたが、弛まぬ努力でどんな相手にも立ち向かえるようになっていました。」<br>「急に少年漫画になったな。」<br>「僕は尊敬してたんです。弱い立場の草食動物の中でも、真っ直ぐ、自分を曲げず、前を向いて進む姿が…とても…素敵だと……!」<br>「それで?」</p><p> ははーん、ここだな。俺は先を促した。とうとうウィザベルの目からボロリと一粒涙がこぼれた。</p><p>「あいづ〜〜〜!!!きっ、きっ、きつねの゛!!よくわがんないおとごとッ!!!ぼ、ぼく、ぼく、あんなに゛!肉食動物はあぶないよっでいったのに゛〜!!!」<br>「美味しくいただかれちゃったか…」<br>「ちがゔ!!!ぞんなごどない!!!」<br>「いやそういうことだろ。まぁまぁ…次があるぜ。かわいーウサちゃんのことは忘れてさ、」<br>「ゆるさない…きつね…いたいけな小動物を…むりやり、バディを組むなんて!!!!」<br>「ん?」</p><p> バディを、組む?</p><p>「あ?なに?付き合ってるわけじゃねぇの?」<br>「つっ!?ち、違います!!相棒です!!肉食動物と草食動物がバディを組むなんて危険極まりない!!!捜査中に偶然を装って殺されてしまうかも……!!」<br>「心配性だなぁ。案外どうにかなるって。つえーんだろ?そのウサギの女の子。」<br>「男ですッ!!!!」<br>「男かよ。つまんね〜。」</p><p> あーあ、恋バナ…違うのかよ…。どうも親愛みたいだ。また一層肉食動物への恨みつらみを募らせたウィザベルを介護しながら、俺は今頃家族がどうしているだろうかと考えた。最後の冬季休暇ぐらいは帰ってもよかったかもしれない。</p><p>「あの…ぶちょ…」<br>「っっっくりしたぁ……!!お、どうした?そういやお前も残ってたのか!ユウくんと一緒にいたんじゃなかったのか?」<br>「ぶ、ぶちょ、ぶちょう……!!!」<br>「な、なになになに!?どうしたんだよお前ら!揃いも揃って!!」</p><p> 俺は後ろから急に声をかけられて飛び上がるように振り向いた。もっさりした前髪に、もじもじと所在なく揺れる両手。彼は最初期からこの新聞部に所属してくれているスカラビアの生徒だ。もともと人付き合いが苦手で陰の気がある彼は、スカラビアのウェーイwみたいなノリが苦手だったが、寮長がカリム・アルアジームになってからというものその傾向が顕著だ。自寮めっちゃ嫌いらしい。わかるぜその気持ち……。<br> それはそれとして、昔スカラビアでドカンと一発やらかして今なんと出禁命令が出てしまっている俺としてはスカラビアはあまり関わりたくない。まぁ一悶着してない寮の方が少ないんだけど。俺まじでなにしてんの?苦し。</p><p>「そういえば、スカラビアは全員残ってるんだったか?なんで?」<br>「テストの成績が悪いことに加えてマジフト大会の結果も……他の寮に比べると自分たちぶっちぎりで悪くて。自分はもうほとんど寮抜けてるんですけど、まだ退寮届出してないから強制招集されたんです……。」</p><p> 可哀想に。そういえば残ってる新聞部もほとんどがスカラビア寮生だ。でも……。</p><p>「アジームってそんなキャラじゃなくね?家族を大事に!みんな仲良く!って感じじゃん?わざわざウインターホリデーを潰してまでそんなことするかあ?」</p><p> ぺかー、と輝く笑顔を持つ少年を思い浮かべて俺は唇を少し曲げた。アイツはこの学園じゃ絶滅危惧種の思いやりの精神性を持つ男だ。しかも確かRSAから転入してきたとか。そんな男が非道な行いをするだろうか。信じがたい。誰が主導だ?</p><p>「先輩の言うとおりです……僕はアイツと同じクラスですが、寮生の里帰りを潰すような人じゃないですよ……。」<br>「だよなぁ!ウィザベル!」<br>「じ、自分、もそう思ってたんすけど……なんだか最近様子がおかしくて。」</p><p> 俺とウィザベルは顔を見合わせた。</p><p> プルルルル!!</p><p>「!」</p><p> 電話だ。俺は慌ててスマホを手に取り、画面を見た。<br> 相手は…“ユウくん”</p><p>「もしもし!」<br>『ペル先輩!!た、助けてください!!』</p><p> ぽち、と俺はスピーカーボタンを押した。</p><p>「落ち着けよユウくん。助けを求める相手が間違ってるぜ。学園長だろ…まさか…」<br>『バカンス中でっ!電話が繋がらなくて!!』</p><p> 頭を抱えた。あのカラス、そろそろ何かしらの罰を与えた方がいいんじゃないか?</p><p>「わかった、わかったから。まず、ユウくんどこにいんの?迎えに行くから。」<br>『スカラビア寮のどこかです!』<br>「なんだって?」<br>『部屋に鍵をかけられて…美味しいご飯も温かいお部屋ももらったのに、何故か出してもらえなくなってしまって!ごめんなさいペル先輩!あんなにタダで飯を食える時は何か裏があると思って言ってくれたのに!!』</p><p> 電話の向こうからはふな〜〜!!という鳴き声が聞こえる。<br> どこか異変のあるスカラビア寮とその寮長、閉じ込められたユウくんとグリム、学園長のいないウィンターバケーション…。</p><p>「ほほう…?」</p><p> きな臭くなってきたんじゃねぇの〜〜〜!?!?</p><p>「ウィザベル」<br>「調べます。今新聞部にいるスカラビア生全員に小型カメラを用意させます。」<br>「問題はユウくんをどうすっかだな…。俺スカラビア出禁なんだよ。」<br>『な、なにが…?』<br>「まぁいろいろあって」<br>「救出は厳しいでしょうね。」<br>『エッ!?!?』<br>「当たり前です。カリム・アルアジームは世界有数の大富豪、アジーム家の長男。彼が裏で手を引いているとなれば…そんな性格ではありませんが、睨まれれば僕らはおしまいです。金に勝る力はありません。とびっきりの頭脳があるなら話は別ですが、先輩?」<br>「あ?なんで俺に話ふるんだよ。」<br>『だずげでペル゛ぜんばい゛!!!』<br>「だからなんで俺だよ!?」<br>「ぶ、ぶちょう…!」<br>「キラキラお目目やめろ!!」</p><p> 人選がおかしいって!!なんでみんな俺を見るんだよ!!とびっきりの頭脳!?ローズハートとかキングスカラーに言えよ!!お前ら俺の成績知ってるだろうが!!平均かそれよりちょい下だぞ!!<br> ウワ…自分で言ってて悲しくなってきた…退学しよ…。</p><p>「もう…君はどうしてそう問題ごとに巻き込まれるんですか。」<br>『すいませんウィザベル先輩…。返す言葉も…。』</p><p> どうにか助けるって言っても、普通に忍び込んで鍵盗んでうちの寮生を返してもらうことぐらいしか思いつかない。俺頭悪いからな…。</p><p>「とりあえず、なんかやってみるか!!」</p><p></p><hr><p></p><p> <br> </p><h2>チャート11 裏、お願い事は三つまで</h2><p></p><p> たすけて、と言った。<br> <br> 助けてくれた。<br> <br> それが全てだった。</p><p> 自分には誇れるものなど何もない。実家は細く、コミュニケーション能力もなく、運動勉強ともにバツ。見た目は陰鬱で近寄りがたい。それなのに配属されたのは陽キャばっかのスカラビア。当然馴染めるわけもなく四人部屋の片隅で息を殺すように過ごす日々だった。一年の途中でカリム・アルアジームが転入してきてからは、もっとひどくなった。</p><p> そんなある日、変な人が来た。『スカラビアの食事について取材したい』だかなんだか言って、底抜けの善人であるカリムは快く頷きその日の晩は豪勢な宴が開かれた。いつものことだが、鼓膜を突き刺すようなどんちゃん騒ぎと刺激の強い料理がどうも苦手だ。</p><p> 今思えば、その後起こったことはノリの悪い自分に対するささやかな嫌がらせだったのだろう。<br> かちん、かちん、と石同士を叩き合わせるような音がした。視線を上げる。彼らは花火の準備をしていた。とびきり大きなやつ。そしてカリムやその従者のジャミルには見えない位置、自分にはっきりと向けられた一番小さな花火の筒。防御魔法を展開すればいい。その場から逃げればいい。やろうと思えばすぐ避けられる。<br> だけど何を思ったか、自分はその時足の上に大鍋でも置かれたようにその場から動けなかった。</p><p> これから三年間あまり、この寮で過ごすのが少し嫌だったんだと思う。ちょっと問題が起これば。ちょっと不都合があれば。もしかしたらこの寮から。</p><p> さあ火がつくぞ。ちょっとだけ拳が震えた。マジカルペンが導火線に触れる直前、自分は、</p><p>「たすけて」</p><p> と誰にも聞こえないような声で呟いた。</p><p>「あっ!」</p><p>「え?」</p><p> カランカランカラーンという間抜けな音に目を開けた。一人の、今日宴にお邪魔していた図太い男が不思議なポーズで固まっていた。まるで足を踏み出す直前で時が止まったかのように、ビタッと。両手はカレーとナンで埋まっており、その口もリスのように膨らんでいた。光のない目がパチパチ瞬いた。<br> ころころころと音のする方を見る。花火の先端は、まっすぐカリムの方を向いていた。</p><p>「カリムーーーーーーー!!!!」<br>「うわっ、なんだ!?!?」</p><p> こいつ、花火を蹴飛ばしたのだ。そう気づいたのはパァン!と芸術的に火が弾けたあとだった。それだけならまだよかった。開放的な談話室を、角度が悪かったのかパァンパァンパァン!!と飛び回る。もうひどいものだった。しかもなんと他の花火にもぶつかり引火。ウギャー!!とこの世の終わりのような悲鳴が蔓延する中、引き起こした当の本人は</p><p>「ミギャーーー!?!?」</p><p> と尻尾を踏まれた猫のように叫んで、何故か自分の手を引いて逃げ出した。もうどうにでもなれ、と思って笑いながらついていった。波紋を広げて鏡に飛び込み、叫び声と賑やかな破裂音、時々飛び回るドラゴンや誰かの泣き顔を模した花火がバンバンバンと打ち上がる中、息を上がらせて鏡の間に滑り込んだ。耳が飛行機の真下に立ったみたいにキーンとしていて。</p><p>「なっ、なんで、つれて、きたんですっ、か。」</p><p> はふはふと荒い息を吐き出しながらそう聞いた。</p><p>「はっ!?だっ、おま、」</p><p> 彼はくすんだ銀髪を指に絡めて、苛立ったように何度も鏡の縁を叩きながら眉尻を釣り上げた。</p><p>「お前が助けてって言ったんじゃん!!俺やらかしちゃったからさぁ、責任取って助けないとって思ったんだよ!!俺出禁かなぁ……。」<br>「え?」<br>「な、なぁ、怒ってる?悪かったって…えと、俺、俺が連れ出しちゃったからそうだよな、共犯だと思われてるかも……。あ、実は新聞同好会やっててぇ…入会してくれたら寝床とメシぐらいは用意できるぜ!」</p><p> そう丸め込まれて、同好会所属の欄に丸をつけた。別にスカラビアに思い入れは無いので特に感慨もない。自分の名前を書いて彼の顔を見た時初めて彼の名前を知った。</p><p>「うぉー!会員ゲット!!部活への一歩!やった、うれしー!よろしく!俺はペルフェット・ジョルナーレ!!」</p><p> まだペルフェットのことを何も知らなかったから、自分は何も疑わずに彼について行った。ちなみに彼は同じことをこれを含んで三回やってスカラビアを出禁になった。正直馬鹿なのかなと思った。でも半年近く一緒にいてわかったが、彼はとことん無駄な行動を嫌うくせに時々お人好しすぎるせいで貧乏くじを引くことが多い。<br> たすけて、と聞いたら親愛なる友人のように手を引いて逃がしてくれるぐらいには。<br> そんなことさえしなければ、ペルフェットは今頃好きに学園を動かせる強い権力を持っていただろうに、部活が抑止力になってしまっている。自分たちさえいなければ、彼はもっと輝けたはずなのに。<br> <br> </p><p>「ぶ、部長」<br>「あぁ?」</p><p> 黒いインクが染み込んだ爪を何度か机に押し当て、彼はぼんやりと焦点を合わせた。吃音癖のある自分の言葉を黙って待っていることがわかったので、深呼吸して手のひらをこすり合わせた。</p><p>「かっ、かん、監督生、は」<br>「……」<br>「め、めし、メシがッ、うまい、す……」<br>「はぁ……」</p><p> 前髪の隙間から部長がため息を吐いたのが見えた。ああ、だめだったかもしれない。くっ、と視線をおろした自分の頭の上から、彼の静かな声が降り注いだ。</p><p>「確かに、うまい飯が食えなくなるのは嫌だしな。」</p><p> ほら、この人はお人好しが過ぎるから。</p><p>「ウィザベール、ドローン出してー。新しくシュラウドから買ったやつ。」<br>「また首突っ込むんですね。」<br>「うちのが監禁されてるわけだし…部員からも、遠回しに頼まれたからな。前はちゃんと大人しくしてたじゃん?」<br>「そうですかねぇ…?」</p><p> 御伽話にあるあの古びたランプの精霊みたいに、願いを叶えてしまうのだ。</p><p>「部長、あ、あり、ありがとう、ございます。」<br>「ん?うん。俺最高の部長だろ?」<br>「はい!」</p><p> </p><hr><p></p><p></p><h2>チャート12、救出はディナーの後で</h2><p></p><p> </p><p>「おいおいまじかよアイツら!!!砂漠を行進してやがるぜ!!!」<br>「はァ!?嘘でしょう!!脱水症状で死にたいんですか……!?」</p><p> 次の日の朝、ぶぃんぶぃんと砂漠の上でシュラウド製ドローンを飛ばしながら、俺達は映し出された光景に愕然と顎を落とした。信じられないほど大きな象の上で一人悠々自適に座り込み檄を飛ばすアジームのなんと傲岸不遜なこと!そんなキャラじゃねぇじゃん!変わっちまったな……。</p><p>「ああッ!アイツもいる……!見てみろよウィザベル、ヒョロヒョロなのにがんばって……あー、いるじゃんユウくん。頑張って歩いてるよ。痩せそうだな。」<br>「もともと痩せてる方でしょうに。にしても、アジームの様子が妙におかしいですね。」<br>「うーん…な。」</p><p> ワンチャン俺が抱えきれない問題の可能性も出てきた。まぁいつものことなんだけど。どうも砂漠を歩くことで体力の増強を促進しているようだが、普通にかわいそうだ。水をばっしゃばっしゃとアジームのユニーク魔法で出している間は、いつものような快活な笑顔を見せているのだが……。</p><p>「ここでなんかしててもしょうがないしよ、今日の夜モストロ・ラウンジに一緒にいかね?ウィザベル。たまには昔みたいに二人でメシ食いにいこーぜ。」</p><p> ウィザベルは困り眉で俺を見た。</p><p>「行くのはいいんですけど…なんでよりにもよってあそこに行くんですか?草食動物の危機察知能力がやめとけって言ってます。」<br>「いやー実をいうと、この前アーシェングロットと一悶着あったあとに『お詫びです』ってディナー無料券もらったんだよ。しかも二人用個人席だぜ!」<br>「…また、なにか起こったりしませんよね?」<br>「キングスカラーに貰った時とはちげぇよ!しかもあん時はただ弟と兄弟仲良くしてただけだろ?俺になんか言うのはお門違いってやつだよ!」</p><p> マジで!と俺はダメ押しにウインクとともに無料券を押し付けた。ウィザベルはしばらく唇を噛み締めたあと、ゆっくり俺を見上げて頷いた。</p><p>「…信じますからね。」<br>「おうよ!」</p><p>「ようこそお越しくださいましたペルフェットさん。」<br>「シャチちゃん来たの〜?」<br>「来たぜ!」</p><p> 俺は意気揚々と無料券を掲げた。今回は前のようにコソコソ人目を避けて入る必要もない。冬季休暇中はやってないかと思われたが、お詫びなのだからペルフェットさんが来たら店を開けるとまで言われてしまってはしょうがない!いやー悪いね!VIP対応で頼むわ!!<br> こっちこっち〜と促されるまま前とは打って変わって静かなラウンジ内を歩く。ウィザベルはもともと肌が白い。青っぽい照明に照らされて高級な羊皮紙みたいに恐ろしいほど白い顔をしていた。</p><p>「支配人は今来ますので。」<br>「いや呼ばなくていいけど。」<br>「アズールが泣き虫タコちゃんになっちゃうじゃん。」<br>「なればいいんじゃないですか?先輩、僕このシーフードカルボナーラが食べたいです。大盛りで。あと食後にこのパフェも。ラージサイズ。」<br>「食うねぇ。じゃー俺、サーモンのボイル焼きでお願い。食後はプリンで!」<br>「はーい」<br>「飲み物はどうします?」<br>「うぅん、俺は…水と、プリンと一緒にレモンティー。ウィザベルはアップルジュースだろ?」<br>「はい」<br>「かしこまりました」<br>「お前マジでそれしか飲まねぇよな。」<br>「そんなことないです」</p><p> 客二人しかいないのに給仕二人ってかなり贅沢だなぁ。暇なの?あんたら。そう聞きたかったが殴られるのが怖かったのでやめた。力isパワーだ。</p><p>「そういえば先輩昼いませんでしたけど、何してたんですか?」<br>「あ?補講。」<br>「ほっ!?」<br>「補講だよ補講。三年になってから課題全く手ェつけてなくってさ。休暇潰されちゃった♡そうそうめっちゃ怖いんだよ!昼間俺が勉強サボんないか人形がジーって見てくんの!昼寝したらベシッといかれるんだぜ!」<br>「アンタ部長だろ!?何してんですか!!」<br>「いや…あのっすね…ちがくて…」</p><p> 一瞬ウィザベルは横長の瞳孔をブワリと楕円形になるまで膨らませたが、運ばれてきたアップルジュースを前に嘘のように落ち着いた。俺をガン見しながらカルボナーラを貪り始めたので、俺は自分がツルツルでもちもちな麺になったのかと恐れを抱いた。ヒツジが草食動物だというのは嘘な気がする。これは捕食者の目だぜ。</p><p>「ね〜アズールぅ、いつまで鏡見てんの?そんな変わんねーって。」<br>「だっ、黙りなさいフロイド!すわってる、座ってるんですよ!あそこに!」<br>「蛸壺用意しましょうか?入れば見えませんよ。」<br>「絞られたいのかジェイド!」</p><p>「なんか言ってんな。」<br>「無視でいいでしょ。ていうかこのカルボナーラ美味しい…!レシピって教えてくれたりするんですかね?」<br>「そういうのは門外不出だろ。…てかうるせー!さっきからなんだよ!メシぐらいゆっくり食わせろ!」</p><p> こっちはなぁ!せっかくの休みを潰されて(自業自得)後輩監禁されて気が立ってんだよ!やろうってのか!ア!?やっちゃってくださいよウィザベルさん!!!</p><p>「ったくよー!なんなんだよ!」<br>「ゔぁ!」</p><p> イライラしながら扉を蹴り開けると、アーシェングロットが立っていた。いつもより心なしかビシッとした格好をしている。だからって言って俺のディナーを妨げていい理由にはならないけどな!</p><p>「何してんだよアーシェングロット。俺たち今ディナー中。」<br>「ぃ、いえ、いえ、その…新聞読みました!冬季休暇前のおすすめ観光スポット特集!」<br>「あぇ?読んでくれたの?」</p><p> なんだ読者か…許してやろう。俺は静かに席に着いてサーモンの身をほぐしながらアーシェングロットの話に耳を傾けることにした。ほどよく塩気が効いていて柔らかい。美味しいな。</p><p>「アズールねぇ、あの後シャチちゃんが書いた記事全部何回も読み直してんだよ〜。」<br>「へー、暇なの?」<br>「違います!僕はペルフェットさんのっ、と、とにかくですね!貴方が一位に上げた珊瑚の海付近の太陽の島!今年は記録的な暖冬のおかげで何種類かの魚介類が安く大量に手に入るとか!教えてくださり本当に…」<br>「偶然だな。そうだろウィザベル?」</p><p> ウィザベルは肩をすくめ、カルボナーラをペロリと食べ切った。一体その体のどこに入っていってるんだろう。</p><p>「他にも、」</p><p> 二人用席なのにアーシェングロットがあんまりにも俺に近いもんだから、俺は彼に向かって少し手を振った。食事の邪魔である。</p><p>「三歩下がりな。食べにくいわ。」<br>「……」</p><p> そう言って彼が数歩後ろに下がったのと、ラウンジの出入り口がぶち壊れたように開いたのはほぼ同時だった。</p><p>「ふな〜〜〜〜〜〜!!!!!」<br>「うわぁあああああ!?!?!」</p& ```

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github-actions[bot] commented 22 hours ago
http://localhost:1200/pixiv/novel/series/11824916 - Success ✔️ ```rss "仙尘残雪"/"非常很无聊" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/11824916 长篇玄幻武侠喋血文。 融合武侠、玄幻,历史文的一些设定,摒弃传统秘技功法打怪升级为主导的大主角单线爽文。 采用POV手法,主以各类人物在时代大变迁下的抉择与挣扎。 此文是全年龄版,不会正面描写色情和性器破坏等内容,以使得剧情推进更为顺畅。里面有大量女性角色喋血(99%),喜欢长篇... - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://embed.pixiv.net/novel_series.php?id=11824916&mdate=20241116213108 "仙尘残雪"/"非常很无聊" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/11824916 Thu, 21 Nov 2024 16:01:00 GMT 5 #15 第十五章 剑心初涉,轻纱褴褛 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p></p> <p> </p><hr> <article><p> “诶,小雪你当心啊!”见百里初晴走得匆忙,卓均把吃得正香的锅贴都吐了出来,站起叮嘱,但佳人已不见踪影。</p><p>  “师妹,我们也走!”卓均心中焦急,拿起剑便要出发,但窥见戚艳一副看蠢才的表情,飞速跳动的心像是被攥住一样,又停了下来。</p><p>  “等我吃完。”戚艳抬眼瞪了下卓均,又低头吃着早餐。</p><p>  卓均却没心思按小雪说的享受早餐,如坐针毡,等着戚艳吃完。</p><p>  “我们现在去东市,进步快也还要走半个时辰。”卓均提醒戚艳加快脚步,但戚艳却充耳不闻,不急不缓地擦干嘴,提剑朝楼上走去。“走啦,先跟我回房间休整。”</p><p>  “可是!”</p><p>  见卓均不肯挪步,戚艳冷笑道:“不用担心小雪,她比你冷静聪慧得多。”言罢,头也不回上二楼了。</p><p>  卓均不敢违拗师妹,一跺脚像受教育的小娃子一样追了上去。看在别人眼里,就像小情侣吵架,都在背后咯咯发笑。</p><p>  “师妹现在形势紧迫,我们必须早些去探寻消息,多待在这里一天,都有可能被劫教的眼线发现。”一回房间,卓均就迫不及待敌解释。</p><p>  戚艳却像事不关己一样,盘腿坐在床榻上,闭目打坐。“师兄,你之前可没这样大喊大叫过?听百里姑娘的,别让昨晚的事影响你的情绪。”</p><p>  “我!”卓均语塞,昨夜就放佛噩梦一般,深刻又痛苦,他几乎愿意去相信曾真实发生过,但那股负罪感始终如乌鸦般盘旋在头顶挥之不去。</p><p>  戚艳道:“我问你,东西市是什么时辰开市?”</p><p>  “常言日中而市,是指午时,但五年前朝廷就准许在前后各加一个时辰,也就是巳时到未时。”卓均回到,却不知师妹的意思。</p><p>  “那现在是什么时辰?你一大早就去市口闲逛,不被劫教的人怀疑,也要被六扇门的人盯上。”</p><p>  卓均恍然,点了点头,承认是自己莽撞,老实在椅子上坐下,试图和戚艳一样闭目休息,缓解疲惫,但只要眼前漆黑,卓均便看见袁琳的身影,她的一颦一笑,都让人心痛,兀地又变成死亡时猩红双目怨毒的神情,仿若恶鬼般朝卓均冲来,吓得少侠从椅子上蹦了起来。“师妹,我,我有点,我无法像师父说的那样剑心如水。”</p><p>  “哼,所以师尊才让我来看着你,不要你太冲动做出傻事,丢了性命。”戚艳嘀咕一声,睁开眼睛:“既然你不让我好好休息,那我便问你,你去西市打算怎么打探消息。茶馆,戏院,还是说你要去青楼?”</p><p>  卓均沉思片刻后,一本正经地回答:“最好是去青楼。” </p><p>  “我可不觉得你在开玩笑!”戚艳一听这话,顿时瞪大了眼睛,怒火中烧。</p><p>  卓均见状,连忙解释:“听闻这位玄武侯沉迷酒色,我们去那里确打探最方便的,稍花些银子就能换到许多情报。”</p><p>  “你有认识的人?”戚艳不解。</p><p>  “不认识,但我听人说这天下青楼,路子都差不多,背后都有朝廷的人做东干预,从中多抽取暗税,自然也包含买情报的税。”卓均也不绕弯子,把他所知的全部坦白。</p><p>  “什么?你听谁说的?朝廷会干这样的事?”戚艳有些半信半疑。</p><p>  “一个江湖朋友!”卓均敷衍道,拍拍胸脯许诺:“交给我吧,师妹,我肯定能胜任。”</p><p>  临到巳时,剑宗的两名弟子便在市坊门口等待。东市的东西往往是寻常百姓不敢奢求的价码,也就缺了西市的烟火喧嚣,却有着另一派奢华繁华的景象。这里常来常往的多是有头有脸的朝廷官员和身价不菲的商贾地主,再有便是卓均戚艳这般名门大派的弟子。</p><p>  步入西市三纵三横的街道,每一条街都排满琳琅满目的商铺。卓均还在找青楼的位置,戚艳已经被一家首饰店吸住了眼球,店内摆满各种花钗玉钿,宝环耳珰,让从未来过繁华市集的戚艳看花了眼,忍不住便要伸手戴上一试。</p><p>  “师兄,你喜欢逛青楼就自己去吧!我在别处转转。”戚艳背对卓均,抛下一句话,就和店掌管攀谈起来。</p><p>  “那好!”卓均也求之不得,一早他便打听到玄武城西市里有家名叫“怡翠楼”的青楼,是晋州最大最高档的花柳之所,定对城内上流阶层的动向了若指掌。</p><p>  独自朝着怡翠楼走去,此楼有三层高,门脸装饰得极为艳丽,大红的灯笼高高挂起,宛如一颗颗熟透的红柿子,在微风中轻轻摇曳。门窗上雕刻着些暧昧的花纹,似是在向过往行人诉说着里面的旖旎风光。二层站着几个浓妆艳抹的女子,她们身着色彩鲜艳的纱衣,美好的身段半遮半掩,脸上涂抹着厚厚的脂粉,嘴唇如同滴血一般殷红。这些女子正娇笑着招揽客人,声音娇柔婉转,仿佛能勾去人的魂魄。</p><p>  卓均心绪微颤,但也能保持镇定,大步走进门去,和门口的姑娘招呼道:“找个包间,不要花酒,来点清酒。”</p><p>  那姑娘果然听得明白,道了声:“公子稍等。”便找人带卓均去了个只有茶桌的小包厢。</p><p>  很快进来的不是姑娘,而是一个穿着丝绸锦衣的中年男人,笑着提了壶酒,给卓均倒上。“这位少侠,想要些什么?”</p><p>  卓均径直将一张百两银票拍在桌子上:“可要我先说我的来意?”</p><p>  中年男子拍拍手称赞道:“少侠年纪轻轻就对这里的规矩了如指掌,不一般不一般!”</p><p>  楚师兄,除了你,我还能相信谁呢。卓均信心倍增,举止更加从容:“我是五洲商会方掌柜的护卫,掌柜的头一次来玄武城做生意,就让我来问问这边有什么乐子,和可结交的朋友。”</p><p>  中年男子抚掌笑道:“哈哈哈,方掌柜果然是巨商,昨日刚进城就来打听,做事就是干练。在下也不隐瞒,这玄武城内,要结交的有三位,一个在庙堂,一个在市井,都不用劳烦方掌柜奔走,他们自己就会去找方掌柜。”</p><p>  “那第三位是?”卓均听出这最关键的是第三位。</p><p>  “哈哈看你就是外来的,第三位就是城中的马老爷!不过也不怪你,这位马老爷在城内也十分低调,从不让自己的名号传出去。”中年男子道。</p><p>  “竟有这等奇人?他既然要广交朋友,为何还要隐姓埋名,不让人知。”卓均更想知道玄武侯的行踪,然后再打探在他身边潜伏的劫教妖女。</p><p>  “理由么不便多说,但总是要亲自上门拜访这位马老爷的。”中年男子讳莫如深道。</p><p>  “那这位马老爷的府邸在何处,掌柜的必然亲临拜访。”话已至此,卓均只好佯装感兴趣。</p><p>  “诶,既是隐姓埋名,必然也要藏踪匿影了。不过今晚就有个千载难逢的机会,别让你家掌柜错过。”中年男子喝口酒润润喉咙。</p><p>  卓均早听得有些不耐烦了,直问道:“今晚在何处?”</p><p>  “就在东市,今晚玄武侯要请马老爷看露天戏,想来会有很多名人同往,方掌柜想交朋友,来此就可一举多得。”</p><p>  听到玄武侯要来,卓均不禁两眼放光。上流名人聚会交往,少不了美人相伴助兴,说不定玄武侯此行就会带着那劫教妖女,是不可多得的机会了。“多谢前辈提点。在下想问的都问过了,告辞了。”</p><p>  “好也麻烦少侠替怡翠楼向方掌柜问好。来人送送这位少侠!”中年男子收起银票,起身相送。</p><p>  卓均被一个小姑娘带离青楼,看看日头,约莫也快过了小半个时辰。卓均带着消息,跑回那首饰店找师妹,但对方早已不在。</p><p>  听掌柜说戚艳在戏院那边等着,卓均立刻像一阵风似的冲了出去,心里只想着快点将消息告知戚艳,根本顾不上身边热闹的街市。此时街道上到处都是穿着轻盈纱衣的江南女子,个个如花似玉,美得让人移不开眼。可是,他的脑海里全是昨夜百里初晴失望的神情,连那些婀娜的舞姿和清脆的笑声也被他抛在了脑后,心中只有急切地期待,期待她听到自己时会喜笑颜开。</p><p>  她笑过吗,卓均印象中似乎只有礼貌性的假笑。或许我帮她铲除劫教妖女,完成朝廷的任务,她会笑一笑。少侠充满了期待。</p><p>  戏楼似乎是东市中最高的建筑,矗立在东市的中央。此刻被数十上百名的劳工围着,在楼下搭建巨大的舞台,还铺上长长的红地毯。戚艳就在执剑静立在路边,仿佛和周围热闹的景象相隔,卓均也顾不得那么多,三步并作两步地冲了上去。“师妹,我帮掌柜的打探到需要的消息了?”</p><p>  “是吗,让我猜猜?”戚艳耸耸肩,出奇地抱有兴趣。</p><p>  “诶好?”卓均有些不适应。</p><p>  “我猜是玄武侯今晚要来这里看戏,说不定还有美人相伴,对吗?”戚艳眸子一瞥快要搭成的戏台,嘴角似笑非笑。</p><p>  “你,你怎么知道?”卓均错愕得瞠目结舌。</p><p>  戚艳反问:“还有别的吗,你花了多少钱买到的?”</p><p>  “没了,共花了一百两!”卓均支支吾吾地说。</p><p>  “呵呵,我和那首饰店的掌柜谈几句,就知道这消息了,没花宗门里的一分钱。”戚艳笑道:“走吧师兄,今晚的戏很精彩,一定要带小雪来看看。”</p><p>  卓均点点头,感到胃里一阵酸水翻搅,如同又做了错事。</p><p>  回到客栈时,百里初晴已在那里等他们,双方自互换了一番消息。</p><p>  “没想到第一天就能见到玄武侯,这银子花得很值得。卓大哥,你怎么没精打采的。”百里初晴疑惑道。</p><p>  “可不是值得!”戚艳耸耸肩没有多说。</p><p>  卓均心中酸楚也不好说,目光游移道:“希望今晚能看到那劫教妖女。”</p><p>  “离晚上还早,我们先去找丐帮,还能打探到更多的信息。”百里初晴心情不错,微笑这看着两名剑宗弟子。“走吧,想不到第一天就如此顺利。”</p><p>  纵横长街,阡陌小巷,三人跟着百里初晴带来的瘦弱乞丐在城中穿行,离开热闹熙攘的街坊,越走越偏僻,巷子里渐渐只剩下了过往的乞丐,用奇异的眼神打量前来的三人。</p><p>  “还有多远!”卓均感到一丝不安,问道。</p><p>  “快了,快了,马上就到!”瘦弱乞丐不是第一次这么说。又过了几百步他才停下脚步,手指一堆黑白砖瓦矮房包裹着的红漆大院。这所宅院深藏在城角,甚为隐秘,院墙有一扇小铁门。</p><p>  “两位稍等!”瘦弱乞丐扣起铜环把铁门敲得叮当响。“开门,转告舵主今天有生意了!”</p><p>  很快,门上开了个小窗,露出一只漆黑的瞳孔。瘦弱乞丐微微侧身,让门内人看到他身后的三人。</p><p>  不一会儿,门 “吱呀” 一声开了。一个手执漆黑木杖的男子出现在门口,他身材高大魁梧,穿着一身破旧却洗得干净的衣衫,头发有些凌乱地束在脑后,脸上带着严肃的神情。</p><p>  他看了看三人道:“鄙人姓柳。两位少侠如何称呼。”</p><p>  “在下吴卓,这位是我的师妹,江燕,我们是五洲商会方掌柜的护卫。今日见到柳护法,实属三生有幸。”卓均拱手介绍道。</p><p>  柳护法回礼道:“吴少侠幸会。有事里面说吧。”</p><p>  跨进门栏,正是大宅院的后花园,正前方摆着假山,山后绿叶繁盛,当是座林园。卓均和戚艳对视一眼,都不觉这里不像是乞丐窝。绕过假山,发现这林园颇具规模,林木郁郁葱葱,遮阳避暑。树荫下,躺着三三两两躺着乞丐,有男有女,几对相拥在一起,身上盖着毯子,像是刚云雨过,正安详午睡。</p><p>  “你怎么知道他是丐帮的护法?”戚艳在卓均身边小声问。</p><p>  卓均解释道:“丐帮弟子的拐杖不只是防身的武器,还是地位的象征。帮主使用的翠玉杖,而长老则用黄梨木,又称香杖;舵主用紫檀木,又称紫杖;而像这位护法,用的便是铁力木,叫铁杖。柳护法,我说的可对?”</p><p>  柳护法微微点头,脸上露出一丝不易察觉的微笑,却做了个噤声的姿势,卓均心领神会,默默跟着他进了间客房。</p><p>  “两位少侠稍等,黄舵主会来亲自招待两位。”柳护法又回头吩咐那引路的瘦弱乞丐:“你带着她去给方掌柜拿些礼物。”</p><p>  百里初晴道:“公子,那我去了!”</p><p>  “去吧,小雪。”卓均点点头。</p><p>  不过一盏茶的功夫,柳护法就跟着一个白发老者走了进来,老者身披一件麻布长袍,手中握着一根黄梨木杖,他走进屋中,径直在主位坐下,柳护法伫立在身边,神情肃穆。“我就是丐帮在城内的舵主,你们叫我黄舵主就行。”</p><p>  “见过黄舵主!”卓均和戚艳小心翼翼地起身见礼。</p><p>  “嗯。”黄舵主示意两人坐下,语气缓慢道:“我听说两位是方掌柜的护卫,我记得以前代表五洲商会来晋州做生意的人,姓王,如今怎么换了人。”</p><p>  “若我没记错,以往都是贾掌柜负责晋州的生意。”卓均皱皱眉,怀疑自己记错了,但对方只是试探真假。</p><p>  “哦对,看我这记性,是姓贾,贾掌柜,我见过他。但还没见过你们这位方掌柜,若蒙方掌柜看得起我丐帮,不妨今晚就请他来此做客。”黄舵主用拐杖点了点地,一双略浑浊的眼睛变得清明。</p><p>  卓均自没办法请人过来,只好编个靠得住理由道:“方掌柜今晚要去西市戏院拜访马老爷,就无暇来拜访黄舵主了。改天可好,我们今日来是有些事想请教?不知”</p><p>  话未说完,便被老乞丐用木杖敲地打断:“老夫想问二位是哪个门派的弟子?”</p><p>  “南剑派!”卓均不假思索地答道,还递上南剑派的符节。</p><p>  “哦。”黄舵主看后,嗯了一声,柳护法用铁力木杖敲敲木墙,咚咚两声,门外即有两名丐帮女弟子端上了新茶。</p><p>  “尝尝吧,今年新上的龙井,是给贵宾的茶。”黄舵主轻笑道,露出几颗残次不齐的老黄牙。</p><p>  一看有戏,卓均当即举杯,把茶当酒般一饮而尽,直烫得喉咙生烟。“呼,谢舵主,好茶,哈哈哈。不知可否向舵主请教几个……”</p><p>  卓均刚想切入正题,不想舌头打卷,说不出话,又感力量一瞬间从体内消去,直从木椅上滑下。</p><p>  这,这是怎么了?卓均看向戚艳,师妹仅抿了一小口,也扶着把手,无力起身,目光慌乱地看向卓均:“师,师兄……”</p><p>  “这是我丐帮的软筋散,半个时辰内让内力无效,两位不要费劲挣扎了。”黄舵主列着黄牙森森怪笑:“方掌柜既然请了两个劫教旗下的弟子做护卫,还派到我丐帮地界上耀武扬威,想来是打算抱紧劫教大腿,不顾我丐帮的面子了?”他不怀好意地打量两人。</p><p>  卓均还想解释,舌头却不住打卷,身体也松软成一滩烂泥。</p><p>  “那个叫小雪的下人就留在丐帮看好方掌柜的礼物,你们回去告诉他,今晚,要他亲自来这里拿。不然,就给我滚回中州去。”黄舵主拿木杖点了点卓均的额头,随后甩手而去。</p><p>  剑宗的两名弟子被柳护法一手提起一个,从客房一路提带到宅院外,像丢小鸡般丢了出去。</p><p>  “我们的剑!”戚艳还能说话,开口索要。</p><p>  柳护法冷哼一声道:“叫你们的方掌柜来拿,记得今晚,改日不见。”言罢,关上了门。</p><p>  百里姑娘!一股无名的怒火涌上心头,他想呐喊,然后提剑杀进这乞丐窝,救出百里初晴,但现在的他只能用中指扣弄地上的泥土。卓均用手指扒着泥土,一下下爬到那铁门前,不住敲打。</p><p>  开门,开门,让我解释。卓均卓均喝了太多的软筋散,仍不能说话,只是舌尖跳动,喊声在心底震颤。</p><p>  “该死!”戚艳扶着墙起身,将他从愚蠢的行为中拉出道:“你还想惹怒他们吗?现在我们要等这该死的软筋散药效褪去,然后去找那个方掌柜,求他来救小雪和我们的剑。”</p><p>  卓均痴愣愣地看向宅院门,他不知自己做错了什么,但似乎又搞砸了一切,迫切地想要补救,又无能为力。他祈祷,百里初晴不会被遭受丐帮刁难羞辱。</p><p>  等待的每一分每一秒都是煎熬,但不到半个时辰,那铁门就再次开了。走出的正是脚步踉跄,玉颜白如寒月的百里初晴,还有一个身材纤瘦的青衫少女搀扶着她,高出二女一头的柳护法也伫立在后,肃穆不言。</p><p>  卓均张大了嘴,僵硬地吐出模糊的声调。</p><p>  戚艳问道:“小雪,你没事吧!”</p><p>  百里初晴摇摇头,惨然一笑:“误会,都是误会。洪帮主在等我们”<br></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23420456 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23420456 Sat, 16 Nov 2024 12:31:08 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #14 第十四章 雄城屹立,根蟠错节 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>进入到玄武城篇了,剧情会改得更多。</p> <p> </p><hr> <article><p></p><p>  天边翻起微许鱼肚白,日月无光,前路晦暗不明,一片迷茫。不久,地平线上缓缓升起一道黑线。</p><p>  到了吗?百里初晴惊讶地眺望远方。自极北天山南下千里,终于到了目的地——玄武城,母亲最后的足迹也是在此消失。</p><p>  马儿在胯下飞驰,越是靠近,那漆黑如墨的城墙便拔得越高,如横绝天地的屏障矗立身前,或许只有捍卫帝都的天门关能胜过它了。</p><p>  遥见城门没看,三人便在远处停马歇息,等待时辰。</p><p>  这玄武城原名少昊城,曾为白氏帝国都城。百里初晴听崔庄主讲过很多玄武城的历史。在白氏一族杀死晋王,自立为帝后,动用百万农工匠人来扩建修缮这座都城,自是坚不可摧。</p><p>  “铜墙铁壁,天堑之城果然名不虚传!”百里初晴感慨道。</p><p>  戚艳嘴角微扬,轻蔑一笑:“可惜,这样一座坚城却不战而降。”</p><p>  一路郁郁,沉默少语的卓均也被提起兴致,头一次搭话道:“天军过江南下,自是无人能挡,晋国所依仗的劫教也是螳臂当车。”</p><p>  听卓均开口,百里初晴也追捧道:“听说上任劫教教主便是死在尊派剑圣剑下。”</p><p>  “哈哈,师尊神功盖世,斩了劫教教主,吓得劫教六道闻风丧胆,临阵倒戈。末代晋王走投无路才开城投降。”卓均挤出一丝笑容,讲得颇为激动。</p><p>  “师尊的厉害还用多说,江湖上遍地都是他老人家的传说。那之后劫教龟缩在晋州再不敢出来,现任教主夜阑沉迷酒色,以示恭顺,倒是很识实务!”戚艳也说得眉飞色舞。</p><p>  “剑圣前辈位居天榜榜眼,可见圣心独照。”百里初晴恭维道。不过那高居天榜首位的正是劫教教主夜阑,劫教虽不似之前风光气盛,但其千年基业在晋州龙盘虎踞,强如现在的离武女帝也不敢轻动,不得不选择以功名厚禄招安。</p><p>  千年大教正韬光养晦,绝非剑宗弟子所说那般羸弱,百里初晴心知他们此行最关键的便是避开劫教的耳目,执行完任务后安全撤离晋州。</p><p>  “寒月宫不也参与那次平晋之战,寒月宫主也位居天榜之上。”卓均客套的话刺痛了百里初晴的心。</p><p>  “母亲那时身体不适,未能替陛下效力,是宫中长老甄一禾代表寒月宫南征晋朝。”百里初晴强挤出一抹笑容。她认为这是母亲一生中第二错误的决定,让甄一禾成为她继任寒月宫巨大的阻碍,但背后真正的阻碍是什么,百里初晴摇摇头,想都不敢去想。</p><p>  “笨啊,你算算吟雪仙子的生辰便知了!”戚艳道。</p><p>  “哦对。”卓均恍然又不说话了。</p><p>  百里初晴心道这位少侠虽久经江湖历练,经验老到胜过自己,却是少遇挫折,一经变故便垂头丧气,妄自菲薄,变得唯唯诺诺,一点都靠不住了。进城前必须给他打打气,论打探情报还属卓均最擅长。</p><p>  “卓大哥,我记得你说自己也参加过剿匪的,我听说那些山匪都非常凶悍?”百里初晴问及卓均的过往。</p><p>  卓均点头道:“剿匪的确是比较危险,我只去过一次。当时是楚师兄带我去的,他……”</p><p>  不等百里初晴问那楚师兄是何人,戚艳的脸已经阴沉下来:“宗门内不许提及那个人,你忘了吗?”</p><p>  “这又不是在宗门内!”卓均罕见地直接反驳师妹。</p><p>  百里初晴忙打圆场道:“戚姐姐,我们现在前不着村后不着店,就让卓大哥说罢,我很想听听山匪的事,近些年落草为寇的山匪着实多了些,竟连玄武城附近都有悍匪黑店,也涉及我们的安全。”</p><p>  戚艳闻言冷哼一声别过头去,卓均又有了勇气说道:“那山贼有七八十号人,领头的有三个,身手都不俗,六扇门说他们曾都是乡镇里横行霸道的帮派首领,落草后汇集力量更是为祸一方。我,我当时有幸和他们第二把交椅交过手。”</p><p>  “那你单挑胜过了他!”百里初晴鼓舞道。</p><p>  “没,我只是牵制住了他!那场战斗的胜负不在我身上!”卓均陷入回忆中:“那时楚师兄带我冒着箭矢率先冲进寨子里,当即有十几人包围我们,但楚师兄丝毫不畏惧,并扬言单挑贼首。可笑那贼人只见我们年轻,全不知楚大哥的厉害,就托大答应。”</p><p>  百里初晴暗暗心惊,不想当时的情况如此凶险。</p><p>  “那第三把交椅的人持刀站了出来,却不过三招便被楚师兄劈成两半。后面就是楚师兄和那头把交椅的较量,那人名唤狂斧,用的是两把短斧,全然是个嗜血如命的疯子,砍起人完全不要命。可惜他所仰仗的只有令人恐惧的疯狂,而楚师兄却有着他十倍的天赋和勇武。十几回合后,楚师兄衣衫未乱,而贼人已是鲜血淋漓。仅仅是为了拖延时间,才没杀他。”卓均的声音越发激昂,似是回想起人生最辉煌的岁月。</p><p>  “这位楚师兄这般厉害,他和剑圣传人比?”百里初晴记得剑圣传人名为严鸿风,她在剑宗内也从未听过楚师兄这个人,这后面定是有隐情。</p><p>  “那家伙肯定不如大师兄了。”戚艳插嘴道:“不妨让我来说,那家伙打伤了师长,叛逃了师门,后去挑衅劫教,被劫教的人杀了。”</p><p>  百里初晴注意到卓均的手死死捏住缰绳,显然他和楚师兄的关系非同一般。“那这位楚师兄也是遭了劫教的毒手!卓大哥你此行也是为了……”</p><p>  “对,我要替楚师兄报仇,三年过去了,此仇我从未忘记。感谢百里姑娘能让我有能和劫教交锋的机会,卓均定不辱没剑宗之名。”卓均眼中露出炽热的火焰,即便在灰蒙蒙的晨曦中也显得透亮,少侠坚毅的脸庞在光暗交错下显得格外俊朗。</p><p>  剑宗和劫教的恩怨由来已久,想不到河清海晏的这些年还在暗中加剧,或许卓均真是上天赐给她最好的帮手。百里初晴见卓均找回自信,甚是欣慰,心想此行若顺利,回去该如何报答他。</p><p>  我无法回应他的心意,但妹妹定会喜欢他,我该请他到傲梅山庄做客,他多半不会推辞,如此便顺理成章了。有了剑宗的庇护,傲梅山庄也不会遭受迫害。</p><p>  “但愿如此,别又被劫教妖女迷了去,她能当上玄武侯的情人,姿色就算比不上天仙般的仙子,也是祸水级的了。”戚艳冷嘲热讽道。</p><p>  “师妹请放心,我绝不会了。”卓均决心要将功抵过。</p><p>  “我相信卓大哥。”百里初晴朝卓均浅浅一笑,散去了对方眉间的愁绪。“你们看城门开了,我们快入城吧!”</p><p>  靠近玄武城,三人便不再多话,策马至城下时辰尚早。待寅时一到,巨大的铁门在守兵的拉动下隆隆作响,缓缓敞开,清冷空旷的青砖主街出现在眼前。</p><p>  等守卫到城门前站岗,卓均便上前和之交涉,拿出在客栈地下室发现的符节,直言他们是南剑派弟子,百里初晴是随行伺候的丫鬟。</p><p>  即便是在白朝作为都城时,西门也作为百姓和低阶官员来往的大门,守卫薄弱,关口不严。百里初晴默默祈祷不会有问题。</p><p>  “南剑派弟子,哼来得可真早啊。诶,进去吧?”守卫刚起不久,睡眼惺忪地打量三人,扫了眼符节,打了个哈欠便让几人进去了。</p><p>  见入城无碍,更无须登记,百里初晴松了口气。比起中州的几座大城,作为晋州核心玄武城的治理要松懈许多,但其繁华富丽却是百里初晴平生仅见。</p><p>  只见整条主街都是由石路铺地,两边是鳞次栉比的屋宇,茶楼,酒馆,教坊,铁铺,医馆……都打着黑木红字的醒目招牌,檐下还有数不清支起的各色篷布。刚过宵禁,街上少见行人,但不难想象,时辰一到主街会是怎样一番熙熙攘攘的热闹景象。</p><p>  骑马过市还是太过招摇,三人先找了个刚开张的客栈安置马匹,点了些茶点充饥。百里初晴低声商议道:“目标肯定就在城内,最有可能是在武侯府,但不能贸然行动,最好能打探到确切消息。”</p><p>  “这看起来和中州没什么区别,让我去,我知道去哪好打听。”卓均打着包票。</p><p>  “少卖关子,赶紧说啊!”戚艳不满道。</p><p>  卓均揉揉鼻子,有些得意地讲起他的经验:“要打听这种达官显贵们的风流事呀,就该去赌场,青楼,戏院那些地方,消息可多着呢。”</p><p>  “好呀,说漏嘴了吧!你每次出宗门都是到这些地方鬼混去了?”戚艳瞪着卓均,也是没想到他还懂这些。</p><p>  “没,我,我从来没去过,都是听江湖上的朋友说的。”卓均连忙摆手表示无辜。</p><p>  “哼!鬼才信,师尊让我看着你果然是要道理的,我和百里姑娘同你一起去。”戚艳道。</p><p>  百里初晴摇摇头道:“戚姐姐你和卓大哥去吧。玄武城分东西两市,卓大哥说的那些地方应该都在东市,是达官显贵们喜好聚集的地方。我这身打扮该去西市,那边都是各地商人和农民贸易的地方,兵分两路打探应该效果更佳,日上三竿再回客栈碰面如何。”</p><p>  “好!”卓均和戚艳都点头同意。</p><p>  商量完,卓均仍没吃饱,便叫小二上了玄武城威名遐迩的牛肉锅贴来充饥,想来剑宗给予的盘缠要比甄一禾给的多很多。</p><p>  很快煎至金黄的锅贴便送了上来,卓均介绍说这玄武城的锅贴与众不同,以其酥脆的底部和柔嫩的上部著称,牛肉馅味鲜美,是晋州八绝之一。</p><p>  闻着是香气扑鼻,却太过油腻,百里初晴并不喜好这类食物,便都推给剑宗弟子吃了,她先走出门去查看大街的情况。</p><p>  宵禁刚过的大街只见到行色匆匆的六扇门捕快,一名红衣捕快打头,三名黑衣捕快紧跟在后,沿着街道跑过,后面还有两只这样的队伍,似乎在进行部署。百里初晴不知道发生了什么,但见有捕快注意到自己,就忙缩回目光,扫向别处。</p><p>  非万不得已,不要接触官府的人。百里初晴不断告诫自己,也嘱咐过剑宗的弟子。相对于劫教,她更害怕官府,尤其是不能被玄武侯的人捉到。</p><p>  百里初晴正倚在门口四处乱看,身后突然传来一声呼喝:“诶,麻烦让开一下。”</p><p>  听出是店小二,百里初晴忙让开身子,见他两手举着大端盘,上面放着一碟牛肉锅贴和四碗面条,晃晃悠悠地走出门就去了客栈边的小巷里。</p><p>  百里初晴好奇地跟了过去,见那巷子里等着两名衣衫褴褛的乞丐,各拿一条木棍,正等着店小二把面条送到。</p><p>  “呦,今天就两位呀!”店小二讨好般地笑道。</p><p>  “嗯,保两碗,退两碗吧!”一名年长的乞丐道,另一名已经开始狼吞虎咽。</p><p>  “好嘞!”店小二爽快地答应,然后从袖口掏出一串铜钱递了过去,然后端起两碗面条大步离开,正撞见在巷口偷看的百里初晴。</p><p>  “呦,你这女娃子怎么鬼鬼祟祟的”店小二不信任地上下打量了百里初晴,颇为愤慨:“好好跟着你家公子小姐,出来乱看什么?偷看别人屁股,当心要被抓进乞丐窝去。”</p><p>  “是我家公子想让我问问,你给乞丐送饭,为何还要倒搭钱啊。光那一碟锅贴我家公子可就是付一两银子的。”百里初晴反问道。</p><p>  店小二不怒反笑:“乡下来的吧,这都不懂。我告诉你吧,在城里做生意的,看见乞丐都得叫声丐爷,不然这生意就做不下去。”</p><p>  丐帮!百里初晴惊觉自己竟忘了这样一个庞然大物。丐帮虽不是朝廷承认的门派,但其也是发展数百年的一个门派,弟子何止万人,其在燕州绝迹,中州势微,却不想在晋州还要如此大的影响力。丐帮弟子行走市井之间,消息最为灵通,若能得到他们相助是再好不过了。</p><p>  想到这,百里初晴先是对店小二道了声谢,又回去找卓均,戚艳:“公子,小姐你们先用餐休息,我先去办你们交代的事了!”</p><p>  “诶,小雪你当心啊!”没空听卓均的叮嘱,百里初晴已出门,去找小巷里找那两个乞丐。</p><p>  不过才泡壶茶的时间,三尺巷子里就剩空空的碗碟,不见人影。百里初晴一咬牙,快步追了上去。</p><p>  在清晨的宁静中还能听见一些脚步声,但随着时间流逝,民房内升起袅袅炊烟,鸡鸣狗吠之声从院子里传出,千家民宅的木门吱呀吱呀地打开,有妇人将浑浊的水随意泼到街上,带出人畜混杂的臭气。</p><p>  百里初晴绕开脏水,不禁怀念起天山冰冷清新的空气,但还是捂着鼻子去找丐帮弟子。百里初晴听见一阵脚步声,轻快急促定是有武学功底之人才能发出,便去寻找,不想一道青色身影先跑了过来,迎面撞上了她。</p><p>  “诶!”百里初晴先有防备,只是后退两步,但那撞上来的女子却是扑倒在她怀里。</p><p>  “让开!”不待百里初晴弄明情况,那女子一把推开她就继续奔逃。</p><p>  与此同时,在她来时方向一名红衣捕快的身影也出现:“哼,看你往哪里跑!”</p><p>  这名捕快轻功过人,两个跨步踩在左右砖墙上,就跳过阻路的百里初晴,抬手一把揪住年轻女子的衣领,将她拉倒在地。随后从腰间提起刀鞘,狠狠压在女子丹田之上,对方蹬了蹬腿便没了反抗之力,甚至叫喊都发不出了。</p><p>  “六扇门办案,闲杂人等速速让开!”随后又有三名黑衣捕快尾随而来,将百里初晴驱逐开。</p><p>  “快,搜她身!”红衣捕快吩咐道。三名黑衣捕快两人按住手脚,一人也不顾男女授受不亲,便开始在女子单薄的纱衣上肆意乱摸。</p><p>  百里初晴不忍再看这般粗暴的画面,但也无力阻止六扇门执法,只好权当没看见,默不作声地离开。</p><p>  忽然,嘴被一只温暖的手捂住,纤细的手指捏得她脸颊抽痛。“嘘,不想死就别出声。”身后传来年轻女子的脆声。</p><p>  “呜……”百里初晴发觉后腰被尖锐之物抵住,传来微微刺痛,不由绷直身体。</p><p>  “你想做什么?”百里初晴又惊又怒,她难以置信竟有人在六扇门捕快眼皮底下行凶。</p><p>  “不做什么,想请你和我一起看下去!”身后之人低声威胁道。</p><p>  这有什么好笑的。百里初晴目视女子被撕开纱衣,露出里面的衣服,身体被刀柄上传下的内力压得不能动弹,搜完一面后,又被折了过去,她刚想叫喊,却又被一只铁靴堵住嘴,秀发披散,十分可怜。</p><p>  可六扇门的人仿佛是铁人般浑若未闻,用刀撩起她的裙摆,露出白花花的后臀,上面赫然有一个青色烙印,让百里初晴明白她的遭遇为何如此凄惨。</p><p>  大周律法,凡入贱籍者,男烙左额,女烙右臀,被计入贱籍之人身份为其主人私产,男子为奴,女子为妓,可如牛羊般可被买卖转赠,永世不得翻身。而籍贯的定夺权在中央朝廷和作为封疆大吏的王爵诸侯手上。</p><p>  不过大周不兴奴隶制,贱籍者极少,上一次大批贱籍还是大周平定四方时,离武女帝将反叛者的全族上下一并纳入贱籍,代代为奴为婢。</p><p>  几名男捕快几乎把这贱籍女子撕扯得全身赤裸,私密处也毫不顾及地动手,堪比猥亵。观此女肌肤白嫩,多半是前朝旧贵之女,沦落至此令人唏嘘。百里初晴深感同情,但身后之人却发出阵阵窃笑,全无怜悯之心。</p><p>  “大人没有!”黑衣捕快道。</p><p>  “该死!”红衣捕快把堵住贱籍女子的铁靴挪开,冷冷逼问道:“说,你把侯爷的粉玉玲珑坠藏哪了?”</p><p>  “啊,冤枉,大人冤枉啊!我真的没有偷那枚粉玉,真的!”贱籍女子激动地抓起红衣捕快的鞋子,苦苦哀求。但对方不耐烦地一扬脚,拿铁靴尖再堵住女子的嘴。</p><p>  “嘴硬,捆起来带回六扇门仔细询问。”红衣捕快吩咐,三名手下立即掏出随身携带的粗绳,开始捆她手脚。</p><p>  看六扇门行事雷厉风行,狠辣果断,百里初晴心底也微微有些畏惧。忽然,她发现那女子瞪大眼睛,直勾勾地看着自己,猛地开始挣扎,牙关紧咬似乎想要说话,牙都被铁靴硌出血来。</p><p>  “贱人还敢咬我!”红衣捕快一声怒喝,抽出鞋,眨眼间便是一脚,将她下巴踢得脱臼,没给任何说话的机会,抬抬手,便让手下把贱籍女子拖走了。</p><p>  “呼……”百里初晴长舒一气,她刚刚被女子这一瞪吓得不轻,此时方察觉抵在背上的锐器皆消失。她蓦然回头,果见一个矮自己半头的豆蔻少女。</p><p>  少女身穿鹅黄衣裙,搭配纯白夏布裹腿,肌肤微黑,脑袋像小老鼠般俏小,有着淡茶褐色的明亮大眼,嘴唇很是娇嫩,红红的,很健康,很可爱。她手中提着一个蜜桃形的粉色玉佩,玉质剔透,看起来价值连城。</p><p>  “是你偷的!”联想到捕快所说与女子最后的异样神情,百里初晴惊诧道。</p><p>  “偷?我只是拿来玩玩罢了。”黄衣少女轻轻晃着脑袋:“不过这贱婢可真倒霉,玉佩是在她手里时被人发现不见的,唉!”</p><p>  百里初晴看小女贼笑嘻嘻的满不在乎,大感气恼道:“既然是你拿的,为何不去找六扇门澄清,救她一命!”</p><p>  “咯咯,我刚才已经告诉她真相啦,剩下的她自己去解释不就好了,我才懒得为她多浪费时间呢!”少女说到最后,不禁嘻嘻笑了起来。</p><p>  听她口气,不难想象刚才的贱籍女子定是被此人陷害的。她把别人害惨,还特意来看戏嘲讽,实在可恶。百里初晴握紧拳头,直想给她一巴掌。举棋不定时却见少女拿小粉舌舔舔匕首,怪笑道:“没忍住告诉姐姐这么多,可不能让姐姐出去乱说了。”话到最后语气骤然冰冷,露出杀气。匕首兀地朝百里初晴小腹刺去。</p><p>  之前是这黄衣少女偷袭,自己毫无防备才被擒住。此刻百里初晴早有防备,只后退半步,侧身直抓取对方的手腕,寒意从掌心涌出,那少女叫了声冷,手一松,匕首便被百里初晴躲过,横在她纤细的脖颈上。</p><p>  “啊,不要杀我!”黄衣少女花容失色,娇小身体瑟瑟发抖。</p><p>  百里初晴先夺下她手中的玉佩,冷冷道:“你害人不浅,死有余辜。但我先不杀你,要你去找六扇门澄清偷玉佩的事,还人公道。”</p><p>  见黄衣少女如小鸡啄米般点头,百里初晴心一软,放下匕首,冷声道:“你自己去把六扇门的人带过来,我拿着玉佩在这里等。”</p><p>  我把玉佩放在小巷里便走,不管这少女会如何颠倒黑白,只要六扇门拿回玉佩,也算是能沉冤昭雪了。百里初晴心想,任务当先,她可不打算与六扇门的人扯上关系。</p><p>  “好,姐姐稍等我这就去。”黄衣少女怯生生地点点头,后退了几步,倏地提起一个白底绣着梅花图案的锦囊,炫耀般地摇晃。</p><p>  “你!”百里初晴手持匕首和玉佩愣在当场,这正是她的随身锦囊,不知何时被她偷去的。她刚想去追,却不料少女跑向六扇门的那帮人,喊道:“救命呀,杀人了!”</p><p>  百里初晴闻言一凛,刚要去追又顿止脚步,心急如焚。那锦囊里除了几张银票,更重要的是黄泉司的密令,怎可以弄丢!</p><p>  可六扇门的人若此时回来,看玉佩在我手里,又该如何解释?百里初晴举棋不定,呆滞片刻,最终一咬牙还是先保身为重,收起玉佩,转头朝巷子另一端跑去。</p><p>  寒月传人眼眶湿润,纵有千般委屈只能发泄在奔走上,如此浑浑噩噩地跑过好几个巷角,也不知有无人追她。啪!脚下倏地踢到一物,把她拌了个踉跄。</p><p>  本以为是竹竿,却听见一人哀号,回头才看是一只骨瘦如柴的腿,腿的主人也是衣衫不整的一个乞丐。</p><p>  “诶呦,诶呦,你这人,走路没长眼睛呀!”乞丐年纪不过三十,捂着腿呻吟起来,见百里初晴的年纪样貌,呻吟的声音又小了下去。</p><p>  丐帮弟子!百里初晴眼前一亮,看来有失必有得,也顾不得其他了。</p><p></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23385832 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23385832 Mon, 11 Nov 2024 02:04:59 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #13 第十三章 雪落凡世,白雪仙尘 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>双更,双更!</p> <p> </p><hr> <article><p> 一片厚云遮月,周边的稻田和错落屋舍皆被黑暗吞噬,身前高耸矗立的客栈仿佛一只漆黑的怪物。“吴公子,江小姐!”百里初晴朝黑店二楼呐喊,而回应她的声音来自客栈楼顶。</p><p>  “别喊了。”此声音正是今晚出现的干瘦糟蹋男子,他坐在屋顶瓦片上,垂着颀长的手臂,轮廓像一只望着猎物的猴子。“再大声,你的同伴听不到了!这村子里的人也不会出来帮你!”</p><p>  “什么?”百里初晴听不见村内有任何的犬叫鸡鸣,更不见一丝烛火,处处透着诡异,但她已无心去管:“你把他们怎么样了?”</p><p>  “愚蠢的问题,你瞧我人坐在这,给你吹迷魂散,还能同时出现在你同伴的身边不成。”糟蹋男子摊摊手道。</p><p>  百里初晴一时语塞,但想起戚艳被叫去庖房沐浴,一时不慎就会遭了迷魂散的道,而卓均所在的房间是那个袁琳一手安排的,怕是要中了对方的仙人跳。</p><p>  都怪我,我该连夜带他们进城,至少要一直陪在戚艳身边,不至于三人全部分散开。百里初晴取下水壶的扭盖,手却因恐惧而轻轻颤抖,零零散散散出几滴水。“他们都被那对母女设计害了?”</p><p>  “呕吼,你还不算笨!都看出来了,但至少那小子不算是害吧。我想此刻他正和那小骚蹄子翻云覆雨,快活似神仙呢!”说着,糟蹋男子的影子已从客栈上两步跃下,灵巧如猴,单论轻功定在百里初晴等人之上。</p><p>  “哼,我告诉你他们可不是这么容易上套的。你就是这个村子的村长吧,不如叫能帮上手的全都出来。”百里初晴又扫了眼漆黑无光的村子,只觉这一村人同流合污,也炸一炸是否还有埋伏。</p><p>  不想糟蹋男子听完一阵咂舌:“啧啧,还是不够聪明。你没看出来这村子处处透着诡异,而我一个外来人是最无辜的那个。那日我窥见她们母女残害一对侠侣才警觉这是家黑店,而周边屋子里的人,到晚上都躲进类似客栈的地下室里,一个都找不到。”</p><p>  “你说就在玄武城附近,大明法度笼罩之地,六扇门为何会容许这样的一个村子存在,或许是假装看不见吧。”他边说,边向百里初晴靠近。“我们都是外乡人,同病相怜,不如好好聊聊!”</p><p>  “别过来!”百里初晴故意示弱,后退一步。但见眼前身影靠近,猛地将壶中清水倒在手中,运起寒月功法,霎时将水凝成一道细长冰刺,插向袭来的黑影。骤然间,只听一道惊异之声,伴随疾风掠过头顶,她的裹头布被摘了去,秀发披散。</p><p>  刺中了,无法判断刺中的是不是要害。百里初晴被开盖的壶嘴里挥洒出的清水迷住眼睛,急用袖子去擦。</p><p>  此刻夜风徐过,稻田沙沙作响,云去夏空,月挂如银,清影十分圆满。光华驱散黑夜,寰宇恢复清明。</p><p>  百里初晴拭去脸上的水,流风徐过,片片霜花在玉手间回溯飞舞。当她睁眼时,黑色瞳孔化为两块冰晶玉髓的宝石,透射淡蓝清光,盈盈闪亮。</p><p>  敷面的灰土被井水洗去,露出本来的肤色,清冷如霜,肤光胜雪。穹顶冰盘高悬,独映琼明雪颜,玉面含煞,尤显绝丽脱俗,冷艳逼人。蔚蓝色长发迎风舞动,一身沙白色的新鲜布衣,宛如广寒清虚之府中的仙子下凡。</p><p>  “嘶嘶,疼死我了,你哪来的武器?”窜到百里初晴对面的男子,握着受伤的手掌,眼睛直勾勾地盯着她,还有她手中染血的寸长冰锥。随后破痛为笑:“看你的手便知蹊跷,天生蓝色长发,会凝水成冰,还有这冰魄般的眸子,啧啧,这普天之下只有寒月宫的吟雪仙子有这等容貌。当真名不虚传,有些惊艳到我了。”男子大发感慨,啧啧称赞。</p><p>  对他一眼认出自己身份,百里初晴习以为常,作为寒月传人,她和母亲一样,天生拥有异于常人的容貌,但这往往会引来灾祸。</p><p>  可惜他反应太快,没能出其不意地重伤他。百里初晴心知不妙,她在傲梅山庄时已知自己五年来武学缺乏教导,根基薄弱,正面恐非此人敌手。</p><p>  “仙子远在燕州极北边境的天山,为何不远千里跑到这边?那两人也或许才是仙子的护卫吧,啧啧。”糟蹋男子拿布条缠了缠右手伤口,发出阵阵淫笑。</p><p>  “哼!”百里初晴轻喝一声,手握冰锥朝他刺去。但疾风飞驰,男子身影转瞬即逝。</p><p>  不行,他身法太快!百里初晴深知此贼的厉害,非自己能敌。加上卓均,戚艳,三人合力或能将他击退。她扭头见此贼半蹲在地上,瘦长的腿曲起,手平放身前,如灵猴般会上蹿下跳。</p><p>  “啧啧,你生气的样子真好看。仙子这般高冷,肯定还是处吧!唉但人不可貌相,我上袁琳那小骚蹄子前也以为她是处来者。”他边说边摇头,同时把手塞到胯下挠了挠。“但我是不会怀疑仙子你的,看我们寻个地方,定让仙子那个冰雪消融,春暖花开。哈哈哈……”</p><p>  听他这般淫词秽语,百里初晴将玉石般的拳头握紧,苦思对策。但天下武功唯快不破,若连碰到他的机会都没有,又该如何。</p><p>  “好了,时辰不早,该与天山上的仙子共度良宵了。”说罢,他弹腿一跃丈许,凌空翻腾落在少女身后。</p><p>  百里初晴旋身便刺,不料手腕却被对方抓住。</p><p>  “草,好冷!”贼人感到手心冰寒刺骨,急松开手。但见冰锥又进,冷笑一声,挪步躲闪,没再给百里初晴反应的机会,一记擒拿手将她按住,又把她身子扭转过来,仗着手臂够长,双手把吟雪仙子的藕臂夹在身侧,运足内力将她按在身下。</p><p>  “啊!”百里初晴吃痛,被贼人玩弄得有些晕头转向,冰锥已脱手而去,身体被死死钳住,腹股沟、臀部和腹下肌肉绷紧,运足内力也动弹不了。眼前是男子分开的大腿,一股骚臭味从他胯下传来,熏得人直要昏厥。</p><p>  “我从中州跑到江南,却能尝到北国冰雪仙子,上天真是待我不薄呀!哈哈哈……”</p><p>  听到他的话,百里初晴心如死灰。卓大哥,戚姐姐,真对不住你们,要死的本只有我一人。还有母亲,你走后,我早已是无能为力了。</p><p>  百里初晴不堪受辱,只欲咬舌自尽。忽见采花贼身后出现一束白裙,如鬼魅,似仙灵。百里初晴贝齿轻启,一瞬惊羡。那股桎梏身体的力量消失,两条干瘦的手臂坠在脚下,无血溅出。</p><p>  百里初晴点步后撤,发现采花贼呆呆盯着自己齐肘而断的手臂,竟未回过神来。“你!”他满脸疑惑看向百里初晴,以为是她所为,但随后发现身后的白衣女子,吓得向外跳出五六步。“见鬼了,这鬼村子里有鬼!”他尖叫着朝水稻田里奔逃。</p><p>  缺了手臂平衡,贼人一个踉跄扑倒在田地里,之后连滚带爬地跑进繁密稻田中,再不见踪影了。</p><p>  期间白衣女就在原地,一动未动,或许她想抬手就能取此贼性命吧。</p><p>  这是先天境的奇术,试想自己出手帮她实为多此一举。百里初晴心中惊喜万分,忙上前道:“多谢前辈,出手相助。”</p><p>  “不必言谢,你帮过我。现在两清了。”她的话如天上人般毫无情感。一身白影渐渐变得虚无,化为点点星光消散无踪。</p><p>  “诶,等下。”百里初晴想要挽留,见她无影,去无踪,喃喃道:“连姓名也不肯告知吗?”</p><p>  无时间多想白衣女的事,卓均和戚艳还在客栈中,生死未卜。百里初晴急奔向客栈。</p><p>  客栈的门虚掩着,厅中的烛灯全部熄灭,漆黑中只有庖屋中泛着烛火,微光穿过幕帘空隙,映照出硕大黑影。</p><p>  百里初晴轻步靠近,绕开桌椅摆设,尽量不发出声响。她掀开幕帘一角,进行窥视。庖屋灯火通明,屏风上挂着戚艳的衣服,其后便是装满热水的蓄水池,池子下面的灶台里还点着火,直把水烧得滚烫。</p><p>  她可没办法将沸水变成坚冰,百里初晴厌恶地扭头又见侧边桌台上横放着一把剑鞘雕刻细柳图案的华丽宝剑,正是戚艳的画眉剑。</p><p>  戚艳果然也遭难了!百里初晴快步走进屋内,先拿起戚艳的剑,随后在屋子东南角发现一个地洞,里面黑黢黢的,幽深不见底。</p><p>  百里初晴左手提着烛台,右手握剑,走下斜坡,进到地洞里。地洞很矮,需猫着腰前行,地上明显有车辙痕迹,是有人推车进去。</p><p>  车上货物应是受害的旅客。联想袁琳之前说客满为患,又全死于剿匪中,未免太不合理。怕不是全遭了店家的毒手。百里初晴愈发担心戚艳、卓均,她细微的脚步声在洞壁间回荡放大,根本无法潜行,索性疾步穿梭。</p><p>  “那女的也带来了?”地洞深处传来老板娘的声音,百里初晴听声不远,果然很快在地廊尽头见到一个足有客栈一层大的地下空间。</p><p>  “怎么是你?”老板娘见是百里初晴,先是惊诧,随即花容失色。她正蹲在一辆木制拉车边,车上躺着的正是戚艳。这位平日冷傲的剑阁弟子,此时全身赤裸,毫无尊严地倒在石台之上,四肢张开,任人宰割。</p><p>  百里初晴二话不说,左腋夹着剑鞘拔剑,画眉剑细长轻盈,剑身抛光华美,在辉煌灯火下闪烁烈烈虹光。</p><p>  “别,别杀我!”老板娘不会武功,忙跪下表示投降。</p><p>  百里初晴环顾四周,发现四面全是棺材,共用十几副,从内散发出怪异的药草味,不禁骇然。石洞中央有一张长桌,可容一人横躺,上面放着几盘工具。样式千奇百怪,不知何用。见没有他人,百里初晴持剑冷声逼问:“哼!你把戚姐姐怎样了?”</p><p>  “只是中了迷魂香。这都是他的主意,我和琳儿上是受他胁迫,本无意加害两位女侠。”老板娘叩首解释,看着颇为诚恳。</p><p>  百里初晴哪里会信,那贼人分明说他是外乡人,撞见你们行凶后才同流合污的。也不同她争辩,她去查看戚艳的情况,手指一探鼻息,见吐气均匀,便松了口气。两指掐中人中,运出寒气,戚艳沉睡的面容顿时扭曲起来,呢喃道:“不,大师兄,你不能这样对我,我为了你。啊嚏!”梦中呓语未尽,便打了一个寒战。</p><p>  “这是怎么了?头好疼,好冷!”戚艳悠悠转醒,还有些神志不清。</p><p>  百里初晴一边安抚道,一边将画眉剑入鞘归还。“戚姐姐,没事了。你中了他们下的迷魂香。”</p><p>  “啊?你!”戚艳为百里初晴的容貌所震,第一眼竟没认出是谁,茫然地接过剑,随后才醒悟:“你是,百里妹妹,啊啊……”她终于发现自己是半裸着身体,忙遮掩羞处,画眉剑就压在半球上,倒是同剑鞘上的花纹相映得彰,甚是美丽。</p><p>  “你先穿好衣服,我来问”百里初晴看向老板娘,话还没说完,戚艳已从她身边掠过,画眉剑飞速出鞘,一剑斩去,血光崩溅。</p><p>  老板娘连惨叫都未及发出,脖子便被砍断大半,头连着薄薄皮肉,朝后仰去。如掀开的盖子,断颈处可见惨白椎骨,随即被淋漓鲜血吞没,流淌下来浸透花衣。</p><p>  百里初晴要阻止的手僵在半空,万分懊悔不该将剑还她。只听戚艳气愤不已道:“一家子贼,敢谋害本女侠,真是”她气得发抖,都不顾身体赤裸了。</p><p>  看她还想举剑虐尸,百里初晴忙拉住她:“好了!你干嘛杀她?”</p><p>  “这贱人不该死吗?”戚艳恨得咬牙切齿。</p><p>  “不是,卓大哥,我还没问出卓大哥的下落。”百里初晴嗔怪道。戚艳这才回过味来,举剑的手缓缓落下“我,我给忘了。”</p><p>  百里初晴叹了口气,待戚艳穿好衣服,两人又急去卓均的房间。</p><p>  戚艳走出密道口,恨声道。“可别让我发现卓均和那小骚狐狸在一起!看她风骚样,定是极乐道的妖女,把卓均当鼎炉用了。”</p><p>  二女直奔卓均的房间,门从里面反锁。百里初晴还想敲门询问,但戚艳冷哼一声,一剑劈开里面的木锁,抬脚踹开。</p><p>  此时屋内灯火熄灭,不见人影。</p><p>  百里初晴提着灯四处查看,又是东南角发现一处开着的地洞,下面是层层阶梯。“这房间果然也有暗门,卓大哥怕也是被迷晕从这里拖进去的!”百里初晴试图为卓均辩解,不过真相很快就会揭开。</p><p>  “呵,哪需那般费事。怕是那小狐狸一撩裙子,他便乖乖跟着下去了。”戚艳此话虽是讥讽,不过回想起卓均躲闪的眼神,像是刻意隐瞒什么。真相或如戚艳所说那般,卓均也该性命无忧,只是害人不浅。</p><p>  “我们快下去就他!”百里初晴道。</p><p>  “等等!”戚艳忽想起来,问道:“那男的呢?”</p><p>  “那个贼人……”百里初晴犹豫一下。那白衣女的事太过匪夷所思,不好解释?便谎称是自己出其不意,用冰锥斩断他的手臂,将他击退。</p><p>  戚艳道了声好,又道:“把卓均拉出来,我们连夜离开此地。”</p><p>  百里初晴点头同意。由戚艳持剑在前,百里初晴秉烛在后,二女同仇敌忾,已是一副要捉奸在床的架势。</p><p>  盘旋的楼梯很黑很安静,直到推开最下方的厚重铁门,才听见一阵男女缠绵的呻吟之声。早有所料的百里初晴未觉生气,只是颇为沮丧。</p><p>  戚艳怒不可遏地冲了进去,竟和卓均打了起来。百里初晴作为外人,不愿撞见剑宗内部的丑事,但也不能坐视他们同室操戈。百里初晴当即出手拦住要跑到外面的店家少女,然后将她压了进去,而卓均看到自己也停下了手中的剑。</p><p>  “戚姐姐,你先把剑放下,让卓大哥穿好衣服。”百里初晴见卓均赤着上身,腰带也没系好,忙别开目光。</p><p>  “百里姑娘,我,我……” 若非戚艳持剑挟持,卓均似乎只想找个缝隙钻进去。</p><p>  “哼,我放下剑,我这师兄为救他的小情人不是,便要提剑朝你去了!”戚艳讥讽道:“妹妹,你快杀了她,断了师兄的念想,我再放下剑。”</p><p>  “百里姑娘莫要伤她!”满脸写着情真意切的卓均,一看便知是还被蒙在鼓里。</p><p>  这两人互相讥讽不说,还把自己牵扯进来。百里初晴真想好好斥责这两人,但眼下她必须化解两人之间的矛盾。若自己直接杀了她,事后再解释怕也要留下芥蒂,必须让这袁琳自己揭开伪装,才能让卓均彻底醒悟。</p><p>  百里初晴解释道:“卓大哥你听我说,这是家黑店,他们在半夜下迷药谋害我们。我和戚姐姐侥幸才没中招,急着来找你。”</p><p>  “卓大哥救我,救我,她的手好冷,好冷啊!”袁琳楚楚可怜的模样,惹得戚艳想杀,卓均相救。</p><p>  “百里姑娘,师妹,你们听我说。那男人才是贼子,她们母子都是被逼迫的,不要伤害她们!”卓均慌忙解释,但只换来戚艳的冷笑:“好一个逼迫,我沐浴时被这小贱人的贼娘亲迷晕,差点就被杀了。幸好有妹妹在,反杀了那男贼,回来救下我。你看这小贱人摆明是魅惑你,再把你撂倒,你却蠢到维护她。”</p><p>  “什么!”卓均大吃一惊,但反应最剧烈的是店家少女,她浑身打颤,吐着白气,直盯着戚艳问道:“你把我娘怎样了?”</p><p>  “你娘?被我一剑杀了!”戚艳怨毒道。</p><p> “啊啊!”袁琳一声尖叫,突然奋起挣扎,摆脱了百里初晴的桎梏,朝石室里侧跑去。</p><p>  戚艳大惊,提剑欲杀之,百里初晴先上前阻拦道:“等等。”</p><p>  只见袁琳跑到一面石墙前,踮起脚乱摸一阵,便听隆隆巨响,机关启动,石壁向外打开。隔壁密室的烛光透入,那股浓厚的药草味也传了过来。</p><p>  “你如何知晓这两个密室相连。”戚艳惊奇道。</p><p>  “从我们下来的位置,大概能猜到吧。”百里初晴边解释,边和戚艳追了上去。后面的卓均手忙脚乱地系着腰带。</p><p>  “啊不,娘,娘!”袁琳见老板娘脖颈断开大半,整颗头后仰耷拉在背上,顿时一声惊叫,吓得瘫软在地。</p><p>  “琳儿!”卓均似是真的关心她,很快追到。</p><p>  虽是蛇蝎心肠,但也母女情深吗?百里初晴想起自己五年未见母亲,若确信得到她罹难的消息,也会如此绝望吧。她轻掩口鼻,缓步走向棺材。</p><p>  店家少女见到卓均如抓住最后一根救命稻草,死命抱住卓绝的大腿。“卓大哥,求你不要杀我,救我,救我……”</p><p>  “卓均你现在明白了?他们三个是一丘之貉!”戚艳缓慢靠近,已快没了耐心。</p><p>  “戚姐姐过来帮我一下!”百里初晴不想让戚艳动手,急忙打断。她用手推了推木棺盖道:“我们一起把棺材打开看看!”</p><p>  “好!”戚艳心领神会,也过来帮忙。</p><p>  两女推开木板,映入眼帘的是一个花季少女秀美的脸,她紧闭双眼如安睡一般,浑身赤裸,身侧铺满一个个药袋子,正是异味的来源。百里初晴去探她的鼻息,果然没了生机,但脸蛋光滑,肌肤弹嫩,与活人无异。即便刚死不久,也该有尸僵出现,在此地显得极为诡异。</p><p>  两女同时倒吸一口冷气,百里初晴看着僵在原地不知所措的卓均,冰冷叙述道:“卓大哥,这还有一具女尸。只怕这些棺材里都是被这黑店害死的客人。那男的只是个外来者,不可能害死这么多人。她们母女造的孽,比那贼人还要严重得多,整个村子都怕是帮凶,才让六扇门无迹可查!” </p><p>  “我,我……”卓均瞠目结舌,僵硬的手臂抓住少女的身体。</p><p>  “我的傻师兄,我看你是直到被装进棺材才知道落泪吧。”戚艳补充道:“卓均,你现在若不来个了断,将功赎罪,就是要害死同门,背叛宗门,还要连累寒月宫的吟雪仙子了!”</p><p>  袁琳惊恐地摇头否认,伏在卓均腿上,嘤嘤哭泣:“卓大哥,你听我说,我和母亲都是被人逼的,阿爹,阿爹他认识六扇门的紫衣捕快皇甫羽,你叫他来,求求你叫,呃呃呃……”话说一半,袁琳的脖子就被一股蛮力扼住。</p><p>  卓均紧闭着双眼,身体颤抖,一边掐住她的脖颈,任凭她挣扎也不肯放手,嘴里一直重复着对不起三个字。</p><p>  直到少女脖子都被掐断,戚艳才强迫让卓均放手。</p><p>  见到袁琳本是活泼可爱的俏脸变得深紫扭曲,一双血红狰狞的眸子死死盯着少侠,卓均似丧失所有力气,瘫坐在地。</p><p>  百里初晴松了口气,只有让卓均亲自动手了结孽缘,才不会在三人间留下太深的疤痕,希望他能有所悔悟,早点走出这段心结。</p><p>  “卓大哥,我们该走了。”百里初晴向卓均伸出手,但这位开朗乐观的少侠只是直勾勾地看着袁琳的尸体,嘴唇动了动挤出一串如低吼般的声音:“对不起!我对不起师傅,对不起师妹,对不起百里姑娘,也对不起她。”说完,他发出疲惫的喘息,目光空洞无神。</p><p>  “这不怪你,卓大哥,你是被她们蒙蔽了!”百里初晴拉起失魂落魄的卓均,同时捡起他的佩剑,送到他手中。长剑会给剑宗弟子力量,就像霜雪同自己的血脉相连。</p><p>  “师兄,你振作一点,我们可没空听你自怨自艾了。这事我不会和师长们说的。”戚艳见卓均如此,也通情达理许多,开口安慰,转头又问百里初晴道:“这么多尸体怎么办?放一把火烧掉?”</p><p>  “不行,那样太引人注目,会惊动村子里的人,到时众口难辨,贼人就成我们了。”百里初晴反对。</p><p>  “那就放在这不管?”</p><p>  “可以。他们行谋财害命之事,定不敢报官。我们将密道封住,短时间内不被人发现,不惊动玄武城的戒备就好。”百里初晴道。</p><p>  “蛇鼠一窝,晋州真是一个肮脏的地方,到处都有劫教的影子。”戚艳点头称是,还把源头引向劫教,虽未必是真相,但对下面的行动没有坏处。</p><p>  三人在密室内简单搜查一番,倒是发现那些来时密室麻袋内装着许多死者遗物,百里初晴从最外面的袋子里看到男女各一套图案相似服饰,还在他们的随身锦囊内搜到两把装饰华丽的长剑,和南剑派弟子的符节。</p><p>  “南剑派?从没听过,猜也是个小门派,竟也是用剑的,怕不是劫教的走狗,用来恶心我们剑宗的。”戚艳不屑一顾道。</p><p>  “我猜他们是要去参加剿匪,却惨遭这店家母女下毒手。”百里初晴解释:“这两枚符节上没有名字,但应该也能用,假扮晋州小门派的弟子,总比中州人的身份好。”说着,她把符节给了戚艳和卓均,往后也没必要再套用假名了,只有她除外。</p><p>  三人从庖房的密道口出来,百里初晴灭了灶台的火,借用一点木灰涂黑了脸。走之前不忘熄灭了客栈里所有的灯,就当所有人安睡在此,无事发生。至于那外来的贼子,想必是不敢再回来了。</p><p>  他们三人各取上坐骑,趁着月色就上路前往玄武城,袁门客栈和整个村子渐渐消失在茫茫夜色之中,如一场短暂的噩梦,而前方还有更大的艰险在等待。</p><p>  母亲,我如何才能到达先天境,获得和你一样的力量,现在的我是如此羸弱,随时会让血脉消亡。百里初晴望着夜空,总觉江南的月太过温和,远不如天山上的寒月那般清寒,能给予她那份难得的宁静。</p><p></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23336205 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23336205 Sun, 03 Nov 2024 14:11:27 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #12 第十二章 情比金坚,情义两难 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>新增卓均的pov</p> <p> </p><hr> <article><p> 卓均自回到屋内,心中便如潮水般翻涌,既期待又忐忑,生怕密道开启时,师妹和吟雪仙子会突然出现,当场揭穿他的阳奉阴违。</p><p>  为了她们,为了剑宗的名誉,我不该这么做,真的不该!卓均坐在椅子上,焦躁地抓着自己的头发,一遍遍在心中责怪自己,又感到无可奈何。</p><p>  楚师兄,你若在我身边,你会让我怎么做!卓均不由想起了曾经那个放荡不羁,意气风发为人看着有些疯癫却又不失侠义心肠的楚师兄。楚师兄一把将他从闭关练剑的泥潭中拉了出来,带他去见识了真正的江湖,真正的血雨腥风,真正的人情世故。</p><p>  那一次剿匪,他和楚师兄是众江湖豪侠中最耀眼的两个人,背靠背杀进贼巢,久战不败,连六扇门都对他们刮目相看!比起劈砍木桩和同门保守的对练,那在狂乱的呼啸和死亡的边缘挥舞手中长剑,是何等的快意和豪迈!让卓均第一次体会到江湖豪侠的感觉。</p><p>  “呦,卓师弟你坐在这呀!”剿匪凯旋的夜晚,有了生死相交的众豪侠聚在火堆边喝酒吃肉,楚师兄虽然年轻,却能在这群老练的豪侠面前谈笑自如,侃起来也是头头是道:“你呀,你呀,明明天资绝禀,怎么天天摆着一副心虚的模样,嗯?”</p><p>  见楚师兄把话题引到沉默寡言的自己头上,卓均只能挠挠头,讪笑道:“没,没有,今天我可没有怯场。”</p><p>  “诶,我说的不是这个!”楚师兄一把将老实坐在角落的卓均提了起来,拉到众人圈内道:“你们今天都看到这小子的表现了,怎么说?”</p><p>  “卓少侠和楚少侠都是个顶个好样的,胆略和武艺都让人钦佩。”</p><p>  “今日得见剑宗金鳞五剑,果然名不虚传,两位少侠的武功甚至可以说是我们这些人里最出挑的。”</p><p>  听到他们的恭维,楚狂放声长笑起来:“哈哈哈……”</p><p>  卓均心底也兴奋,只是笑容仍有些僵硬,他害怕别人的恭维都是看着楚师兄的面子,他实力不济,若也如此骄狂只怕换来的全是耻笑。</p><p>  “听到了吧卓均,放眼天下五洲整个江湖,你都是个不折不扣的天才剑客,就和我一样哈哈!”楚狂拍着他的肩膀,拿起酒囊和卓均的碰了碰:“诸位也是各怀绝技的英雄豪杰,楚某和师弟鲜少出宗门,不知诸位大名,今日得蒙相识,真是三生有幸,就让我和师弟祝各位一杯,报答救命之恩哈哈……”</p><p>  “好,楚狂老弟,你这个朋友我交定了,日后行走江湖,楚老弟有麻烦可以随时来找我就是。”有人站起,拱手相拜。</p><p>  “客气,祝……”回忆到此,卓均已经忘记了那些人的名字,当时也没能认清几个,但楚师兄全记得,并与他们称兄道弟,结交甚笃。</p><p>  卓均叫不上他们的名字,但也跟着楚师兄一一对饮过,酒过三巡,卓均已头晕得想吐,但喝了更多楚师兄却依旧泰然自若,替自己斗倒了好几人。他的声音虽也微醺半醉,口中的话却更加滔滔不绝,掷地有声:“呦,你们别看这小子看着呆呆愣愣的,这心啊,都快要比天高了。天下没几个女人能入他的法眼,一心想追求那些艳名远播的仙子嘞!”</p><p>  卓均当时已经醉得说不出反驳的话,任凭楚师兄乱说,不过每一个字都听得仔细。</p><p>  那之后卓均回到宗门后变了很多,他向暗恋多年金鳞五剑中的小师妹表达了情意,得知她不喜欢自己这个大师兄的手下败将后,便放弃离开。他再不会为了赶超大师兄而无休止地拼命练剑了,他该有自己的方式,选择像楚师兄一样出门历练,在实战中变强。</p><p>  楚师兄说我心比天高,只想追求仙子,或许我真的可以做到。临江城的踏紗仙子,灵机堂的玲珑仙子,百草谷的妙仙子,以及许多劫教的妖女,种种艳名都是卓均在江湖中听闻的,其中不乏和他年纪相配的,有朝一日或可一窥芳颜。</p><p>  不过卓均做梦也不曾想到,他真的有幸能见到那位在江湖上传闻最为神秘离奇的天山上的仙子,吟雪仙子百里初晴。当师傅引他到内堂中,这位吟雪仙子就坐在红木椅上等着他,披散着冰河般湛蓝的长发,亦如传说中的清美。</p><p>  仙子起身行礼,希望能得到他的相助。这简直如江湖故事中的天赐良缘。</p><p>  可惜卓均没能把握好初见时的绝佳机会,内心狂跳的他遇见心境如冰的仙子,那股胆怯又萌生了起来,说话结巴,畏畏缩缩,几番殷勤表态,都被或明或暗地拒绝。</p><p>  但卓均并不气馁,这一路来,他在前引路,托熟识的豪侠,找商船前往晋州,再和商贾首领周旋不暴露身份,他自觉做到很好,渐渐也能在仙子面前也能谈笑自若,远胜过曾经的自己。他必须尽己所能,表现出可靠和力量,这样有机会抱得美人归,楚师兄就是这般教他的。</p><p>  楚师兄,可我还是那个懦弱胆小的师弟,永远无法做到您那样洒脱。如果楚师兄在就好了,他会让我怎么办,呵……</p><p>  百里姑娘信任自己,希望自己以大局为重,不要惹是生非。但卓均却被一股无名的情感压过了头,不假思索就答应了店家少女的请求。</p><p>  现在房间里的密道就呈现在眼前,少侠右手执剑,左手举着烛灯,回看一眼房门,火光下依稀闪过百里初晴伏门勘察的倩影,那双冰蓝色的眼睛仿佛在劝阻卓均不要下去。可,可是大丈夫一言既出驷马难追,何况是失信于央求自己相助的柔弱少女。</p><p>  或许只是我力所能及之事,并不耽误明日的行程,不行就拒绝他,然后去玄武城报官来救!卓均深吸了一口气,踏步走入密道里头,在下方是蜿蜒楼梯组成的如无底深渊般的黑暗。</p><p>  环廊朝下黑暗的尽头是一丝红黄暖光,推开一扇开着缝隙的厚铁门,在地下等待他的不是什么恶鬼贼人,而是熟悉的俏丽倩影,吊带绿裙挂在白皙的香肩上,雪嫩的胸脯半裸,绿丝带束着小蛮腰,裙摆方及膝盖,露出一双细长的小腿,和踩在凉竹鞋上的娇嫩脚丫。</p><p>  “吴大哥!”店家少女看到卓均按时赴约,涂着薄薄脂粉的脸绽开激动的笑容,一双桃花眼潋滟生光,顾盼流眉。</p><p>  “琳儿!”此情此景,卓均也不禁动情地呼唤她的名字,在隐秘的地下室内,只会有他们两人,听得到彼此的呼吸,还有那扑通扑通越来越快的心声。</p><p>  卓均刚关上厚重的铁门,便迎来少女的投怀送抱!“我差点以为卓大哥明日要早,便嫌累赘丢下琳儿了呢,害我在这等你很久了。”</p><p>  “对不起,琳儿,我……让你久等了”卓均闻言,方惊醒适才自己心神不宁,也不知在密道口犹豫了多久,白让人苦等。少侠只觉自家心思被一语道破,顿生愧疚,却也不好解释。</p><p>  袁琳抬起埋在卓均胸膛的小脑袋,双目放光和卓均对视了一眼,伸出纤细的手指点在卓均嘴上:“吴大哥莫要如此说来,都是琳儿不好,明知你有要事在身,还想给你添麻烦,只是,只是当我看见你仗义出手时,便知你就是我们母女唯一的救命恩人!”</p><p>  “什么?那男人果非善类!”卓均一下便知袁琳所指,顿时正义凛然:“不必怕他,琳儿,我现在就去捉住那贼子,明日将人押去玄武城六扇门。”说着便推开少女,提剑要回去找那糟蹋男子。</p><p>  “别,别急,那男人武功不弱,娘亲为守护我的清白,一直屈身事那贼人,现在他们正在房间里,你若去,定要牵连到娘。”袁琳从后一把拉住卓均,急切道。</p><p>  卓均闻言一怔,一拍脑门,自悔道:“唉,都怪我!竟这般疏忽!”卓均啊卓均,你怎么还是这么鲁莽轻率!</p><p>  “琳儿,你说我该怎么办?”</p><p>  “吴大哥莫要心急,先坐下说!”袁琳拉着卓均走向一张石桌后的木椅。此刻卓均方打量起这地下室的布局。这地下室有五步长宽,除了能躺下自己的大石桌和一张木椅外,还铺张着苇席的木板床,旁侧设有水槽,角落里堆着一道道黑影,仿若许多装得满满的大麻袋,不知里面是什么。</p><p>  靠近石桌,卓均隐隐嗅到一股血腥味,正来自石桌上那一条水槽,上面仍保留着潮气,像是冲洗过不久。</p><p>  “吴大哥,坐呀。”卓均来不及思考,便被推到椅子上。店家少女毫不在意地坐在他腿上,头却羞涩地撇向一边,手把玩着垂髫。</p><p>  嗅到她身上的香气,卓均不禁感到身体发热,目光低垂窥见她单薄的绿裙下那微微隆起的白面团上的点点茱萸。</p><p>  “啊你……”卓均发现少女的秘密,尴尬地移开目光,想推开她的身体,手掌触碰到她屁股时才警觉那裙下就是她光溜溜的身体,再没丝毫遮掩。</p><p>  “啊!”袁琳还以为是卓均在调戏自己,立时热切起来,转过头直盯着他,雪靥微红,直献出娇粉的嘴唇吻在少侠额头上,又在卓均的两颊轻轻点过,亦如卓均见过的风尘女子,在主动狂吻楚师兄的脸颊。</p><p>  那股庸俗放荡,又有些肮脏的感觉一下子在卓均头脑里炸开!少侠猛然睁开眼睛,将少女想唼喋自己嘴的香唇推开,冷声道:“你做什么?”</p><p>  袁琳有些猝不及防,本是含情脉脉的眸子一下泛出了疑惑和惶恐,愣了几秒,倏地站起身,整理了衣衫和鬓发,这才道:“吴大哥,对不起,是我不对,是我不好!”</p><p>  “没事。”见她唐突道歉,卓均也不知要如何应话,只觉得心中被什么东西堵着般,感到难受,但很快又变为警觉:“这地下室里摆放的都是什么?”</p><p>  店家少女忙解释道:“这是,是我们村的粮仓,我和你说过阿爹是村长,建造此密室藏食物,也是为了防贼。”</p><p>  提到贼,卓均便将手放在石桌上的极光剑道:“我现在去找师妹和小雪姑娘,我们三个人一起围剿那贼人。”</p><p>  “不行!”袁琳面露惶恐道,直接翻上桌子,用小翘臀压住长剑一端:“吴大哥,这件事你一定要听我的,不能去找你的师妹帮忙。”</p><p>  “为什么?三人机会大些!”卓均被她的动作一弄,更生气了,他已不再称呼店家少女为琳儿。</p><p>  “我怕打草惊蛇。若让贼人今晚跑了,而吴大哥你们明日离开,贼人必回来报复,我和娘都活不了。”袁琳说着身子伏低了些,抚上卓均抓剑的手。</p><p>  刚毅的心在温软小手触碰下也便松懈了,卓均看她说得有理便又坐了下来。“那怎么办?”</p><p>  “这地下室里有密道能通往他们那,待娘亲哄他入睡自会来唤我,到时卓少侠略微出手,杀了那没防备的贼子就是。”</p><p>  “如此,我一人便可!只是委屈了你母亲。”卓均有些庆幸,若能不惊动她们,还能护得袁氏母女平安,不失为一个做事不留名的大侠风范。</p><p>  “哼哼,没事啦!”</p><p>  有了此念,卓均安心坐回椅子上,目光不知不觉间又被袁琳晃来晃去的小腿吸引,不禁开始幻想她裙下风光,暗咽口水。</p><p>  “诶呦!真隔人!”袁琳从桌子上跳下来,扯扯身后褶皱的裙子,嗲声道:“吴大哥,还是坐你腿上舒服点,可不可以”</p><p>  “哦,但你不许乱动!”卓均心虚道,他更怕自己会乱了性子。</p><p>  袁琳欢快地坐到卓均身上,嘻笑道:“我在村子里待这么久,头一次见到吴大哥这么英俊的少侠,刚才是真的有点情不自禁。”</p><p>  “是,是吗?”卓均闻言,心底十分想抱住她,但手还是僵硬地抱在脑后,礼貌性地回赞道:‘“琳儿,你,你也是我见过最漂亮的姑娘。”</p><p>  “嘻嘻!那多得亏我娘标致,才把我生得好看。你知道不,我娘可是附近绿井村的村花,在玄武城附近闻名遐迩!也只有我阿爹才配得上我娘!”袁琳羞涩地把玩垂发,又一扬小脑袋得意地介绍道。</p><p>  “绿井村?”卓均也对地图颇为熟悉,无须百里初晴引路也能计划好去玄武城的路线。只是百里初晴带来的晋州详图上标明了玄武城周边所有的村镇,两百里内都不记得有这个村子。</p><p>  店家少女似看出卓均的困惑,故意将头靠近卓均的脸,低声道:“你没听过是吧,我告诉你这可是有关朝廷的隐秘!”</p><p>  “什么?”卓均瞪大眼睛来了兴致,任少女吐气如兰,吹得耳朵发痒,心里发痒。</p><p>  “ 五年前在袁家村五十里外还是有个绿井村的,但那一年后便没了,留在村里的人全都死了!”</p><p>  “是山贼!”见过山贼凶悍的卓均立马联系起客栈中那些剿匪不归的人。</p><p>  “不清楚,但比那诡异得多。我娘听闻村子变故后立马和阿爹赶回去看外公。得益于阿爹和六扇门的关系,才能靠近看了几眼。娘亲回来时已经吓得说不出话,还生了场大病,但我求阿爹,他才和我说,嘿我说了你也可能不信?”</p><p>  “是什么?”</p><p>  “阿爹说那村子里仿佛一夜间被黄泉下的恶鬼横行过,遍地是腐烂的肉糜,还有挂满屋子树杈的白色枝条,如鬼索一般,装饰在血红的村子里。还有更诡异的是村子赖以为生的大水井里多了一块巨大的浮冰,六扇门都说是从黄泉里漂上来的。”袁琳说到最后声音竟有一丝颤抖,牢牢抱住了卓均。</p><p>  卓均很难幻想出店家少女描述的地狱绘图,一时无法相信。这世间真的有佛教描述的地狱恶鬼不成,还会从井里爬到阳间来害人。<br>他试探地问道:“既然离得不远,那带我去看看好不好!”</p><p>  “不可能的,从那之后,就有军队就封锁了村子,围得水泄不通。听说是玄武侯亲自下的令,谁去都不让进的。外公外婆还有曾经对琳儿好的人都没再出现过了。之后朝廷也没有任何交代,只是封锁村子。他们,他们在隐瞒什么?我好怕,吴大哥!”袁琳更用力地抱紧卓均,香肩发颤。</p><p>  “这样子,那么办法了!”卓均半信半疑,谁知这不是大人吓唬小孩的故事呢,他也只好抱住少女,轻拍少女的柳背安慰。</p><p>  店家少女似乎哭了,卓均感觉到有湿热的泪水打在肩上,回看怀中少女,肩上的绑带已随着她的颤抖滑落在手肘间,胸前自然也春光外泄。<br>一向孤身的少侠哪里经受得住这般诱惑,心神荡漾,呼吸急促,眼珠快要坠入下去,身体也起了生理反应。</p><p>  他本想再推开少女,但看她在哭泣,楚楚可怜的模样,卓均哪里还忍心。</p><p>  “那都不重要了,吴大哥。若我们母女能再死里逃生,你今后便是我们母女的救命恩人了,琳儿不知道要如何报答你。”</p><p>  “不必,行侠仗义本就是”卓均还想说一些冠冕堂皇的话,却被对方打断。</p><p>  “呜呜……”少女啜泣得越发厉害:“我知道,吴少侠是看不上琳儿,可是觉得琳儿被那贼人玷污过。这真的没有,我娘一 直舍身保护我,保护我的贞洁。吴大哥你不信就来试试。”说着袁琳已捉住卓均的手,按在自己胸膛上。</p><p>  感受那从未有过的弹软,卓均身体如触电般酥麻,本能地动了几下手指,捏了捏妙物,感受到她身体的温暖和砰砰跳动的芳心。</p><p>  “我,我是真心喜欢吴大哥,喜欢你持剑的英姿,更喜欢你的侠义,若,若是不嫌弃,琳儿给你为妾为婢都好,就和小雪一样。”袁琳哭诉着告白,每一个字落在卓均心里都如万钧之重,瞬间把那仅存的一丝清醒压灭,手再也忍不住,开始肆意揉捏,另一边也去撩少女的裙摆。</p><p>  不,你们不一样!卓均心想:她是天山上的明月可望而不可得,而你是,是我的第一个女人。卓均暗暗立誓要担当起男人的责任,有了决断,他再难压制住内心的欲望,侧过头去吻少女的脸颊上的泪痕,随即四唇相贴。</p><p>  少女的身体是如此的甜美让卓均一沾手就欲罢不能,他感到自己的长衫被她灵巧的手指拨开,腰带也松了,而他却笨拙地不知该如何去为少女宽衣解带,大手只顾钻到裙下,贪婪地索取着一切。</p><p>  “床在那边!”少女从卓均的追吻中喘过一口气,指引道。</p><p>  卓均点了点头,将她抱起时,不住亲吻她的脖子,无须看路,便自然和少女滚到了床上。卓均脱去她的凉鞋,从大腿到足尖一遍一遍地抚摸那流水般柔滑的曲线,又开始亲吻她的胸脯。</p><p>  这种事该由媒人介绍,送上彩礼,定下婚约,待迎娶过门后再行周公之礼,不然和登徒浪子何异?</p><p> 但楚师兄说过人不风流枉少年;春宵一刻值千金;有花堪折直须折。卓均不断想起零碎的理由消除内心的愧疚,但少女似乎也没有反抗的意愿,只是动情呻吟着,一遍遍深情地呼唤自己的名字。</p><p>  “吴大哥,吴大哥,吴大哥……”</p><p>  卓均也努力回应着,那些赞美她的美丽的话都未经思索便一溜烟冒了出来,还有他郑重的承诺。“琳儿,等我了结这件事,就来娶你,等我很快……”</p><p>  就在少女一声声娇吟中迷失的卓均猛然听到一个清冷的叱喝:“卓均!”</p><p>  “戚师妹!”卓均脑袋嗡地一下,竟忘了说假名,但兀地想起戚艳也是呼他真名。少侠停下动作,起身看见戚艳正持剑立在铁门口,那眸中的杀意如凶兽般冰冷,令人窒息。</p><p>  “江师妹,你怎么在这!”卓均慌忙地想穿上衣服,但发现衣服早掉在床下,而裤子已掉在膝盖上,忙拉起裤子。</p><p>  “你还好意思问我?好个剑宗的败类,改名化姓在此做不齿之事。”戚艳直接把他们的身份也倒了出来,当卓均迟迟回过味来,如惊雷炸响。</p><p>  眼看戚艳提剑冲来,卓均来不及穿衣服,系腰带,只好一手提着裤子,奔到石桌前一手去抓极光剑。也来不及拔剑,剑宗少侠就带着剑鞘,一个后弹步,仰身递剑,堪堪挡住袭向袁琳的画眉剑。</p><p>  “师妹·,快住手!”卓均急迫喊道,持剑立在衣衫不整的袁琳面前,保护着她。</p><p>  “吴大哥!”</p><p>  “琳儿,你快走!”卓均想象他此刻在少女眼中的身影该是伟岸帅气的吧!</p><p>  “无药可救的蠢货!”戚艳骂了一声,转手间,闪耀烛光的画眉剑化为一道游窜的火蛇,缠向卓均。</p><p>  手握带鞘的剑虽然有些笨重,但也不会伤到戚艳,更好施展招式了。卓均临危不乱,后退把师妹引到侧面,让出路来。“你快走!”卓均重复道,言罢,他的剑势反压,把戚艳缠住,给袁琳争取逃跑时间。</p><p>  戚艳故意透露了他们的身份,就是逼迫卓均不留活口,但今日之事全是他的错,他宁愿回去被宗门清理门户,也不愿连累对他倾心献身的少女。</p><p>  “嗯!”袁琳很机灵,捂着胸口,提着裙子,赤着脚丫就往铁门边跑。</p><p>  “好,师兄你真出息,自甘堕落地同一个小贼女苟且,现在还护着她!”戚艳眼睁睁地看袁琳逃走,怒极反笑。</p><p>  卓均刚想反驳,却听见袁琳的一声惨叫,她被人锁住胳膊压了回来。卓均心里咯噔一下,立时停止了挥剑,任画眉剑的锋芒抵住脖颈,只是凝神看向随后出现的百里初晴。</p><p>  吟雪仙子恢复了往日的容貌,冰蓝长发披散在肩,如寒月般霜白清冷地望着自己,那冰眸子里充满了陌生,责备和失望。  <br></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23333959 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23333959 Sun, 03 Nov 2024 09:49:08 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #11 第十一章 袁门客栈,红墙绿影 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p></p> <p> </p><hr> <article><p> 袁家村坐落在玄武城和青山镇往来之路间,位置不算偏僻,整个小村庄被一望无际的水稻所围绕,颇为富饶。但村内俨然有些衰败,古树乱插在村居间,高低错落的木屋大多显着衰朽的景象,木材满是虫蛀空洞,许多屋顶好像一面筛,甚至有些是除了椽子之外,看不见屋盖,其间有几枝横档,仿佛胸前肋骨一样排列。</p><p>  就是这样的村子,却有一家看起来相当不错双层的客栈,外面的柱子和大门上都涂着崭新的红漆,房檐上还挂着灯笼,红纸如火般鲜艳。门匾上黑底红字写着“袁门客栈”四字,不禁让人联想到辕门大营,隐隐有些杀伐之意。</p><p>  更让百里初晴警惕的是田野小路不见人影,而民屋皆大门紧闭如荒村一般,似乎只有这个红火的客栈可以歇脚,都显得太过蹊跷了些。</p><p>  天已半黑,剑宗弟子卓均抢先下了马,前去敲门。</p><p>  “我们今天不接客了!”里面很快传来一声娇脆的回复。</p><p>  “我们行了一天的路,风尘仆仆,还请老板娘通融一下。”卓均又咚咚咚连敲了三下,力道不小,门后随即传来横锁被卸下的哗啦声。</p><p>  正值长昼夏日,距天黑少说有一个时辰,这客栈竟锁得这般早。百里初晴骑着矮骡子,缓慢向前方的剑宗女弟子戚艳靠了几步,以防变故。</p><p>  “叫谁老板娘呦!我哪有那么老!”红漆大门开出一条缝隙,从内挤出来一个俏丽的小脑袋,是一个及笄之年少女,梳着双垂平鬟,明眸皓齿,两颊涂着薄薄脂粉,白里透红,宛如十月桃花般娇艳。长长的睫毛扑闪时,既显得清纯可爱,又颇有几分妩媚。</p><p>  当卓均和这少女四目相对,两人的脸都变了变颜色。“啊,啊,我,我对不起,我还以为。”卓均说话变得磕磕巴巴,一手提剑,一手挠着脑袋,憨憨傻笑。</p><p>  “嘿嘿没关系啦!”少女从门后走出,身着一袭浅绿吊带短裙,很是清凉,肌肤白嫩,香肩外露,可窥见发育良好的半边胸脯,把窈窕娇小的身材展露得淋漓尽致。她眼中倒映着华服白衫,腰系玉带,手指三尺长剑的少年,笑得如蜜般甜。</p><p>  “那就好,那就好!”卓均又犯了痴像,好在戚艳从他身后。戚艳从他身后走上前,青蓝色的裙袍带来一丝冷意。且看她插在脑后的翡翠发簪,脚下绣着锦纹的丝履,彰显她若非有富贵豪门的背景,便是名门大派的弟子,自带着一种威势,也让那店家少女露出惊羡之色。</p><p>  “这位是少侠的侠侣吗?”少女怯生生地问。</p><p>  “小姑娘莫要胡说了。我们只是同门,想在此留宿一晚,你们怎么这般早就打烊了,是客满了?”戚艳白了眼自家师兄,板着脸询问店家少女。</p><p>  店家少女双手背后,转着脚尖,低声道:“前两日还是客满的,但现在又一下全空出来了,能不能住请稍等,我问问娘亲!”说完,她就轻掩上门,只听见门后一阵轻快的脚步声。</p><p>  “什么叫客满又一下子全都空出来了,莫非这客栈里的人都是一伙的。空出来不让住是什么原因?”戚艳面露不悦,卓均也点头称是:“是有点不对,要寻他处吗?”</p><p>  话到此,剑宗二名弟子齐刷刷看向最后面的自己。百里初晴见二人皆面露疲色,其意不言而喻,便摇摇头轻声道:“附近也没别的村子了,还是在此修整。此地离玄武城不过三十里,皇城脚下应不会有什么问题,我觉得是有什么变故,可能”</p><p>  百里初晴还没说完,但听那店家少女的脚步由远及近,便默然不语。</p><p>  仅开了一条缝隙的红漆大门被缓缓推开,卓均见她有些吃力,便出手相助,把两扇门全敞开。</p><p>  “谢谢,我娘说袁门客栈今晚重新开张,两位可以住店啦!”店家少女伸开手臂,兴奋地宣布。“不知客官要住多久呢!”</p><p>  “嗯……”卓均有些难以启齿,还是戚艳开口道:“开两间房,就住一晚!”</p><p>  店家少女听了果然有些失落,撅起小嘴嘟囔道:“好。来往客官都是只住一晚,不是去城里,就是到镇子,都不肯在我们这多留一天呢,好没劲。”</p><p>  “我们连赶几天路,也想多休息几晚呢,不过有要事进城,唉只能……”卓均搔着头似有些难为情,但随后被下马的戚艳捏住肩膀,不由咧咧牙,闭上了嘴。</p><p>  “啊这位是两位的丫环吗?我可以把她安排去马房!”店家少女不敢直视戚艳,便指着后方的百里初晴道。</p><p>  眼见被人轻视,百里初晴也坦然接受,她只穿了件布衣,以麻布缠头,灰头土脸的,和郎才女貌,鲜衣怒马的剑宗弟子相比,实在是相形见绌。为适应身份,她从骡子上下来,将骡背上的两担行囊扛在肩上。</p><p>  “她和我睡一间,去多弄个厚点的毯子铺地上。”戚艳瞪了眼店家少女,对方退了一步,扭过头去朝里面喊道:“娘,快出来!客人进来了!”</p><p>  “来了。”庖房的白帘子一掀开,一位三十五岁上下,披着花布褙子,身材窈窕,面红齿白的老板娘就从里面走出。她一边走一边慌乱地整理胸前斜扭的抹胸,挪步间露出不少风情。</p><p>  “琳儿,还站着干什么,快去打扫出两间房!”老板娘一横眉,看得出和少女颇为相像,只是身上带着一股脂粉香气,不似少女那般清甜。</p><p>  “知道了!”被叫做琳儿的少女朝卓均卡卡眼睛,踏着小碎步跑上楼,卓均的眼珠子也被她的背影一路吸了上去。</p><p>  “师兄!银子可都在你身上呢!”戚艳阴沉遮脸,拿剑柄狠怼了卓均后腰一下。</p><p>  卓均一个激灵,从腰际掏出一张五两的银票。“老板娘,这够了吧!”</p><p>  “呦,二位少侠真是豪爽,两间上房是绰绰有余了,多余的钱么,便使饭菜丰盛些。”老板娘接过银票,笑得合不拢嘴。</p><p>  “我还要洗个澡,等不到进城了!”戚艳补充,斜了眼她的丫鬟。</p><p>  “没问题,我先准备饭菜,再烧热水给女侠。”老板娘满口答应,从柜台下取出账簿道:“敢问二位少侠贵姓?”</p><p>  大周法度,凡留宿者必须留下姓名和出身,还需出示符节。“免贵姓吴,单名卓字,她是我师妹叫江燕!我们都是中州傲梅山庄庄主崔东来的弟子。”卓均和戚艳同时递了张冠李戴的两枚符节,然后齐齐看向百里初晴。“还有她是”</p><p>  “仆从是不必登记的。留二位的名字就好!请几位先坐,待小女打扫好房间,再入房吧。我先去把马送去槽子里吃草料。”老板娘在账簿上写下二人的名字,随后去牵三人的马和骡子。</p><p>  “我帮你!”卓均忙跟了过去献殷勤。百里初晴趁机靠近柜台,窥见柜台后堆着八九个行囊,大为诡异,和戚艳对了个眼神。戚艳冷哼一声,把画眉剑拍在桌子上,翘腿而坐。</p><p>  待卓均和老板娘从外面回来,见戚艳长眉倒竖,面露杀意,卓均惊道:“师妹你做什么?”</p><p>  戚艳没搭理师兄,冷笑着对老板娘道:“我听你女儿说刚才说这里本是满房的,怎么就突然全空出来了,还没时间打扫。莫非是这出了什么变故?”</p><p>  百里初晴也握着随行的水壶,目光提防着庖房的白门帘,准备随时动手。</p><p>  老板娘忙摊开手表示没有武器,立刻解释:“不是这里出了变故,是三十里外的青山镇出了事!他们去那青山上剿匪,结果没一个回来的。”</p><p>  “山匪如此凶悍,敢在玄武城附近作祟!”卓均激愤道。朝廷发布悬赏令让武林中人帮助剿除山匪是近两年常有的举动,遍及五州,但如此死伤惨重的却不多见。</p><p>  “那柜台后的行囊都是剿匪之人一去不归留下的?”戚艳恍然。</p><p>  “不错,你都看见了,难怪。”老板娘叹息一声,无奈地解释:“他们一去不回两天两夜,一直占着客房。直到今日尚午接到六扇门的问查,方知晓消息。听捕快大人说从山上回来的只有两人,都不是住我们这的。有此变故,恰逢当家的不在,我和女儿只好闭店去收拾房间内的遗物,只等他们亲友寻来,自给他们领回去。”</p><p>  “哦,抱歉,是误会了!”戚艳闻言,冷着的脸也缓和下来,拱拱手致歉。</p><p>  两名少侠的‘丫鬟’一言不发,却敏锐地发现庖房帘子后有一只眼睛在偷窥他们三人,心道:若是客栈老板何必如此鬼鬼祟祟,说不准是老板娘的情夫,我该不该叫他出来。</p><p>  百里初晴正思索间,楼上传来店家少女的声音:“哼,就该把有人他们的行囊都该缴了充房费。有人只付了一日的钱,却多占一晚就不说了,可恶的是有几人赊了账,说等剿匪领赏后再付,这下全打水漂了!”她夹着腰,从楼上气鼓鼓地走下来。</p><p>  “姑娘不必气恼,等他们亲友来寻遗物时,再结清就好。”卓均宽慰道。</p><p>  “但愿吧。”少女闻言便转怒为喜道:“吴大哥,傲梅山庄是哪里呀,好玩吗?”看她是把楼下对话听得清晰。</p><p>  卓均先看了百里初晴一眼,尬笑道:“额……小庄子而已,不值一提哈哈!”</p><p>  “早听说中州富甲天下,真是令人向往呢。我记事起就只在村子附近生活,还没出过远门,倒是阿爹见多识广,去过好多地方。卓少侠你能带我去中州玩吗?”少女看卓均的眼神早变得暧昧,水汪汪的大眼睛满是憧憬。</p><p>  卓均一时也不知如何回答,但听老板娘教训道:“琳儿,休要叨扰客人,否则当家的回来揍你屁股!”</p><p>  “啊,娘亲求你别告诉阿爹啦!”店家少女扑到老板娘怀里撒娇,母亲也温软抚摸她的小脑袋。</p><p>  “老板娘这店里没有别人了吗?”百里初晴被那隐匿在幕帘后的眼睛盯得有些不安,不禁问道。</p><p>  不等老板娘开口,店家少女先没好气道:“你什么意思,我爹爹都出去数日了,这店里只有我们,要有歹心,劝你早打消念头。爹爹可认识玄武城的紫衣捕快皇甫羽,他回来便能请捕快大人捉凶归案。”  </p><p>  “莫要乱说!”老板娘脸色一变,狠掐了下女儿的耳朵,喝止道:“你快带二位少侠上去休息,备酒上茶,我去准备饭菜,劳二位稍等。”</p><p>  “是!”少女揉了揉耳朵,委屈地说。</p><p>  老板娘自回庖房,少女端了两壶茶,便带三人上楼,并自报家门,她芳名袁琳,是这袁家村村长的女儿,想来这村里人全都姓袁。而老板娘也是邻村绿井村的女子,称呼她为袁夫人即可。</p><p>  袁琳先将戚艳带到二层中间的一间,又要带卓均走向走廊角落的一间。</p><p>  百里初晴遥觉得三人相距太远,有事会不好照应,便问:“不都是空房吗,两间挨着的更方便吗。”</p><p>  袁琳将一壶茶塞进百里初晴手里,没好气道:“你这下人,如此多话?拿好便是。”转看向卓均怏怏不乐,语气旋即变得甜腻:“吴大哥你信我,客栈中属房子最宽敞,我地铺都铺好了。”</p><p>  “哦,好,多谢袁姑娘美意。”卓均见那少女笑靥,霎时没了火气,挠挠头反有些羞愧。戚艳没好气道:“一会来我这,有话要和你讲!”说完,她拉着百里初晴先入房休息,目送卓均被少女带去廊道尽头的房间。</p><p>  这房间果然宽敞有床榻,书桌,脸盆,茶具设施俱全。打开窗户,窗外视野所及,皆是绿油油的水稻,在夕阳的照射下一片辉煌,令人心情舒缓。</p><p>  “我师兄这个色痞子,真给剑宗丢脸,又让吟雪仙子见笑了。”戚艳自坐下倒了杯茶,润润嗓子,话中却不变寒芒带刺。</p><p>  “那小姑娘生得俊俏,又主动示好,卓少侠有些心动,也是人之常情。”百里初晴依旧看向窗外,在一览无余的麦田中寻找监视她的眼睛。</p><p>  “你看卓师兄和那小狐狸进屋子,半天不出来,定是在撩骚呢。”戚艳持剑狠拍一下木桌又道。</p><p>  百里初晴思绪还在查找周边异样,听到闷响,才回过头来道:“我们明早便要启程赶路,我不信以卓大哥的为人,会做出什么出格的事。”</p><p>  “哼,他若敢带这小姑娘去中州?看我不禀告宗主,重重罚他。”戚艳对她的师兄完全没有信任,百里初晴只好出言调和这两名同门的关系:“戚姐姐别生气,稍后提醒他一下便好。”</p><p>  “哼,最可气的那小狐狸还轻视妹妹,一个穷乡僻壤的小村姑,仗着有几分姿色,得意什么?”戚艳开始怼起袁琳。</p><p>  百里初晴心想自己奴籍下人的打扮遭人轻视也在情理之中,她伸手摸了摸头上的包巾,察看边缘有没有露出发丝。“就是要这样,不惹人怀疑才好。”</p><p>  戚艳调侃道:“不过那小狐狸若知道你是寒月宫的吟雪仙子,未来的寒月宫宫主,不知会做出什么表情,咯咯!”</p><p>  “别说了,叫人听见。”百里初晴嗔怪地看她一眼,神情黯淡。不单是因为对方取笑自己,但凡提到宫主二字,便让她想起自己失踪多年的母亲百里寻梅,还有如今的代理宫主甄一禾,以及在寒月宫中担惊受怕的日子。</p><p>  少顷,门外出现两道脚步声,疫情一种,不用想便是卓均和袁琳了。卓均拉开门,进屋前还和那店家少女含情脉脉地对视一眼。</p><p>  “吴大哥,等饭好了我来叫你。”袁琳轻快地跑下楼去,像个欢快的小雀鸟。</p><p>  “去你那边聊!”戚艳没让卓均进门,和百里初晴齐去卓均屋子里。关上门,戚艳先四处查看一番房间有没有古怪,百里初晴在门口注意有无人偷听。</p><p>  “切,一股小骚狐狸的味道。”戚艳并未发现异常之处,手在鼻尖扇扇道。</p><p>  卓均看二女如此举动,即摆出一副羞愧表情:“师妹,我错了。”</p><p>  “哦,你错哪了?”戚艳坐到他面前,如同审问。</p><p>  “我,我太不谨慎了些。”</p><p>  “哦,我倒觉得你谨慎得很,牺牲色相去撩那小丫头,是为了从她嘴里套些情报吧。”</p><p>  不想再听戚艳毫无意义的阴阳怪气,百里初晴直言道:“卓少侠,袁琳找你说了什么?你应知劫教在晋州眼线密布。”</p><p>  “不会吧!”卓均惊诧,思索片刻又道:“她才十五岁,应该不是。她只是问我喜欢吃什么,让老板娘给做,”</p><p>  戚艳不信:“孤男寡女相处那么久,就聊了这个?”</p><p>  “嘿嘿,她想看我的剑,我便小露了两手!”卓均挠着头,讨好似地憨笑道。</p><p>  “哟,我还以为你们两情相悦,换了八字,交了底细,私订终身了呢。”戚艳继续冷嘲热讽。</p><p>  闻言,卓均慌忙摆手:“师妹,你别开这种玩笑?”</p><p>  “卓少侠不是不分轻重的人。”百里初晴替他解围:“何况是袁琳先找上来的。只是我们明日便要启程,实在不宜和人有过多交往。”</p><p>  “百里姑娘放心吧,我以剑宗信誉担保,定不会做出有损自身和宗门名节之事。”卓均如释重负地松了口气,投来感激的目光。“但袁姑娘心思纯真,真不必多疑。”</p><p>  “纯真?百里妹妹你瞧,那丫头见你遮掩容貌,便轻贱你,我这师兄色迷心窍,替她说尽好话。”戚艳不禁讥笑起来。</p><p>  “这身粗布麻衣隐藏身份最好不过,只是头发太麻烦,学禅宗一样剔掉才好!”百里初晴半开玩笑地话里带着怨气。</p><p>  “别!”卓均出口后方知是玩笑。</p><p>  戚艳不禁莞尔:“你看,妹妹舍得,自有人舍不得呢,咯咯。” </p><p>  此言一出,卓均大窘。百里初晴尴尬地看他一眼,心道自己在剑宗和路上已经明白拒绝他三次了,他不会还没死心吧。</p><p>  一阵沉默后,百里初晴道:“只要店家不起疑就好。不过我看这客栈有些异样,先不说住店中人全死于剿匪已是桩骇人听闻的大案,引六扇门来问查。而那袁琳姑娘说他父亲认识玄武城的紫衣捕快皇甫羽,怕是有些来历,而且我觉得她这般说不是给我们听的?”</p><p>  见到剑宗两名弟子疑惑的神情,百里初晴不免感慨他们两人一个只顾着贪图美色,一个只想着斗气逞凶,全然没注意庖房幕帘后有人在监视他们。“你们记得老板娘出来时衣衫不整吗?那庖房后还有一人鬼鬼祟祟地看着我们,不敢露面。”</p><p>  “什么!”卓均似恍然大悟,连连点头:“那定是老板娘的姘头了!”</p><p>  “多半是了,我也没去戳穿此人。但店家之事都与我们无关,此行更不能被六扇门的人注意到。”他们三人此次是替黄泉司做事,而黄泉司与六扇门一向不睦,且有职权上的冲突。百里初晴安排道:“今夜好生休息,明日鸡鸣时便起行。”</p><p>  “好啊,这天热,我求之不得呢!”戚艳轻笑答应。</p><p>  “好,但入城后要如何做,我们还需再仔细商议一下。”百里初晴将话题引向正轨,三人就在屋内展开谈论,但一如既往没太多头绪,不久袁琳就来敲门:“吴大哥,饭好了!”</p><p>  “来喽!”卓均迫不及待地答应。“快饿坏了,师妹我们先吃饭吧!”</p><p>  百里初晴和戚艳点点头,可一出门就见卓均和这店家少女眉来眼去,方才的嘱咐怕是白讲了。</p><p>  戚艳粉面含煞,握剑的手浮露青筋,已是怒急。百里初晴作为丫鬟也不好插话,只希望吃顿饭,能让她消消气吧。</p><p>  天色已黑,客栈里的灯火显得格外明亮,店家少女奢侈地点亮五根火柱,将桌上的饭菜照得油光泽亮。</p><p>  一份炖鱼,三份素菜,对一路风餐露宿的三人已是不可多得的美味。</p><p>  “袁夫人的手艺真好,真好吃!”卓均大快朵颐,看袁琳走来,嘴里塞满食物还溢出赞美之词。</p><p>  “恩,吴大哥若喜欢,就多吃点!”四方的桌子,袁琳坐在卓均旁边,小手捧着脸蛋,微笑着看着卓均。少女显是刚刚打扮过的,卯发梳得齐整,两髻各扎一朵粉花,陪着翠裙,真如鲜花绿叶一般娇艳欲滴。</p><p>  卓均显得有些紧张,反而吃不下饭了。戚艳面色不善阴沉道:“师兄,吃饱了吧,快点上楼休息吧。”</p><p>  “啊,好!”卓均放下碗,摸了摸嘴角的汤汁。</p><p>  “吴大哥,吃完饭就休息对身体不好,不如让琳儿陪你出去走走,消消神。”袁倩星眸闪闪,充满暗示。</p><p>  戚艳当即起身,以命令口吻道:“走,回房间。”卓均咽了咽口水,两头为难。</p><p>  这时庖房内传出动静,老板娘捂着胸口跑了出来,身后还跟着一个男子。</p><p>  男人有着鸟窝般乱糟糟的头发,约莫四十多岁,体型干瘦,手臂颀长,身穿深蓝色的曲裾布衣,右腋下的纽扣没有系好,衣襟敞开,一只手插进衣里,搔挠胸膛,不急不缓地走了出来。</p><p>  “你怎么出来了?”袁琳脸色一变,惊诧中带着愤怒。</p><p>  “呦,看你这小骚蹄子勾搭男人,我自然要出来管教管教了!”糟蹋男子冷哼一声,朝袁琳走去。</p><p>  老板娘抢先抱住女儿,少女也吓得抓起母亲花簇的裤子。</p><p>  “你是谁?”卓均看不下去,横剑在身前,挡住糟蹋男子。</p><p>  “小子你问我?我就是当家的,这小骚蹄子她爹,的朋友。他托我帮忙照看着客栈,你说是不是啊老板娘?”糟蹋男子弄得卓均脸色忽惊忽怒。</p><p>  “今日有客人来了,你不要太放肆!”老板娘冷着脸,将女儿护在身后。</p><p>  听老板娘似是默认,卓均依旧没让开,义正词严道:“有我在此,你休要放肆!”</p><p>  “哈哈哈……”糟蹋男子闻言大笑:“我看小子怕你是看上那小骚蹄子了!”</p><p>  卓均脸霎时一红,羞愧难言,迟疑片刻,噌地将极光剑抽出半截来,亮出粼粼寒光。“你休要胡说,但你要欺凌她们,就先试试我的剑来。”</p><p>  “好剑,好剑!少侠果然英勇侠气,我刚才只是开玩笑了!”糟蹋男子摆摆手,后退数步,认怂道:“而且我看同少侠随行的二位女侠也都身手不凡。我藏在幕后都被发觉!”说着他盯向百里初晴,眼里带着疑惑和思忖,场面一度陷入尴尬的死寂。</p><p>  “咚咚!”客栈内有些紧张的气氛被新的敲门声打断。</p><p>  “看什么开门去!”中年邋遢男子叫嚣道。</p><p>  “混蛋!”店家少女唾骂一声,不情不愿地去开门。夜风徐入,而少女穿得清凉,见到来客直打了个寒颤。“你!”她向屋内退了两步,像是见了鬼般。</p><p>  其余人一看,也不禁惊诧。门外站着个白衣女子,白衣从额头到脚遮盖,宛如幽魂般。夜晚乍见,怎能不叫人害怕。</p><p>  “住店!”白衣女幽幽道,走进屋内,遍视众人。</p><p>  袁琳面色微白,说不出话来。倒是糟蹋男子回答道:“大周有规制,住宿不招待藏头遮面的客人,还请这位姑娘摘下面纱,出示符节。”</p><p>  白衣女摇摇头道:“我没有符节,也不便摘下面纱。若不行,我便走了。”说完便要转身离去。她腰后挂着一个兜子,里面圆鼓鼓的。</p><p>  “慢着!”糟蹋男子一步跃起,脚踩临近的木桌边角,如蜻蜓点水般掠到门口,拦住白衣女。 </p><p>  好厉害的身法。百里初晴暗暗吃惊,但见这干瘦男子手指白衣女喝道:“本店和官府早有合约,今日遇到可疑之人必要留下,等六扇门派人来查清才能走。”</p><p>  “我不是可疑之人,请不要拦我。”白衣女的声音略有些慌乱,其举止不似会武功。</p><p>  “不是?那你腰后袋子里装的是什么?”糟蹋男子摸了摸胡子拉碴的下巴,见对方没有反应,倏地厉声喝道:“休要瞒我,那袋里可是人头?”</p><p>  “是,但……”白衣女点头承认,刚想解释,对方就伸出猿猴般的长臂,要去取白衣女的面纱。</p><p>  眼见白衣女徒遭此人欺凌,百里初晴当即决定出手。她早对这偷窥许久,又跳出来种种挑衅的男子感到不忿,见他出手也不快,便一把攥住他的瘦削的胳膊。“不让人住店便罢,你怎能如此无礼?我从未听说六扇门准许百姓参与拘寇之事。”</p><p>  男人的脸转过来,面露愠色,但瞥见小丫鬟下滑衣袖间露出一截白玉般的皓腕,咧嘴一笑:“姑娘真是深藏不露,明明生得冰肌雪肤,却偏偏把脸和手涂黑,倒是最可疑呢。”他看穿百里初晴的伪装,目光炙热。</p><p>  百里初晴被他盯着发毛忙缩回手,别过头不作理会。卓均也站了出来:“你休要过分!”</p><p>  糟蹋男子看看欲要拔剑的两名剑宗弟子,干笑两声道:“误会,诸位请自便吧!”说着就迈着大步走进当家的卧房内。</p><p>  “多谢!”白衣女微微屈身表达谢意,随后又要出门。</p><p>  “姑娘这么晚孤身一人,住在店里还安全些。”百里初晴好意提醒道。</p><p>  “既不合朝廷规制,便不能勉强。”白衣女的声音飘荡在耳边,但人已经消失在门外。百里初晴一时看得痴了,好似刚刚做了场梦。</p><p>  “琳儿,这男的到底是谁?若欺负你们母女,只管告诉我便是。家师有言,仗剑走江湖,必恪守侠道,打抱不平,守护弱小。”卓均义正词严道。</p><p>  袁琳有些胆怯地看了看百里初晴,嗫嚅道:“吴大哥,我,我之后再和你说罢!”说着,她就跑回庖房内,没再缠着卓均。老板娘也道:“我也在烧热水,店里没有浴桶,只有一个池子,江女侠若不嫌弃,就来这边沐浴吧。”</p><p>  “那我回去拿个东西就来。”戚艳面色阴沉,便当先走回房内。百里初晴作为丫鬟,紧跟着回去,但想自己身份也暴露了,也没必要再隐藏。</p><p>  “你怎么突然出手暴露身份!”两女关起门来说话,戚艳当即责问道。</p><p>  百里初晴也觉自己冲动了些,但也有理由:“我是看不惯那人的轻薄举动,而且他早看穿了我会武功,且睥睨窥觎许久,我怕他有图谋,便上去试他深浅,也表明我们三人皆不好惹。”</p><p>  “好吧,我和师兄是把身家性命都交给仙子了,出了事也只能以命相赔。”戚艳不免责难,但对百里初晴总比自家师兄客气许多。</p><p>  “嗯,我今晚来守夜,戚姐姐沐浴后就早点休息吧!”百里初晴自知有愧,只好以付出作补偿。</p><p>  “好啦,我先去沐浴,百里妹妹不去吗?”戚艳情绪缓和下来,从行囊中拿出换洗的衣物。</p><p>  “嘿,我若去洗澡,身份就暴露了。”百里初晴理了理包头布道,暗想要把黑灰在手臂上擦深一些,免得被人看到。</p><p>  戚艳莞尔一笑:“我倒是羡慕仙子的体质,肌肤始终如寒玉般洁净,不像我受不了这江南的鬼天气,每天都一身是汗。”</p><p>  见她再度调侃,百里初晴只好服软道:“姐姐说笑了。我只是出汗少些,若可以也想和戚姐姐一起洗呢!”</p><p>  “哦,我还没见过仙子香汗淋漓的模样呢。”</p><p>  “嗯姐姐怎么没见过,在剑宗初见卓大哥时,我就有些汗流浃背了。”百里初晴记起初见这位剑宗少侠时,对方腼腆殷勤的模样。</p><p>  “噗哈哈,那还真是!”戚艳也被逗笑,笑罢便提起画眉剑,抱着新衣服就出去了。“等下我很快回来!”</p><p>  当房间仅剩她一人,那种不安感便油然而生,总觉有一双眼睛在监视她,这种感觉从下天山后便有。任她乔装打扮,加快赶路也摆脱不了。找了两名剑宗弟子同行,才有点安全感。</p><p>  “是担惊受怕的日子过得太久的缘故吗?”百里初晴怪自己多疑,闭上窗户,在火烛照亮的房间内凝神休息。许是因为身心憔悴,疲倦的眸子悄悄合上,睡意朦胧间,一股清甜的气息充斥鼻端,似熟悉的旧梦,激起冷彻的寒意。</p><p>  “迷魂香!” 百里初晴猛然惊醒,急捂住口鼻,已感到一阵晕眩,急运气寒月心法保持清醒。但见一股白色轻烟从棚顶透下,笼罩住整个房间。</p><p>  见状不妙,百里初晴推开窗棂,任月光洒落进来,而她从窗口一跃而出。</p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23283385 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23283385 Sun, 27 Oct 2024 02:57:16 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #10 第十章 青梅竹马,暗里情长 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>又是全然不同的一章,欢迎评论哦。</p> <p> </p><hr> <article><p>张昊刚进玄武城,从六扇门的人手里脱开,便没急着回风信居,而是跑去浣衣坊,花钱请人把他藏在脚底的黑丝袜洗净臭味,舒平褶皱,晾干如新,便于日后当作礼物送给田凝。</p><p>  之所以弄成这样,全都怪六扇门的紫衣捕快皇甫羽,他以这是调查山匪的证据为名强收了张昊的战利品不说,还押着张昊前去落霞寨再探究竟,却默许唐馨儿独自离开晋州。害得张昊重走两遍山路,连个安稳觉都没睡上。好在张昊早有所料,把他认为最适合田凝的黑丝袜早早藏在鞋底,才没有被搜出来,但踩了几日早成了臭烘烘又皱成一团的破布条,只好破费去找专人去洗。</p><p>  这新奇的东西只怕要到汉州才有得买,价格怕也是贵得出奇,现在只能寄希望浣衣坊能洗好了。</p><p>  “吼,你小子可算回来了!”离别六天,当张昊回到风信居时,负责前台工作的魏老头以近乎感激涕零的眼神看着他。</p><p>  这眼神看得张昊直发毛,肯定是有事要求他,但张昊跟着六扇门的人多折腾一整天,连眼皮都快睁不开了,连忙回绝:“魏老伯好,你有什么事都让我先睡一会儿再说,凝儿在吗?”</p><p>  “哼,不在!那丫头这几天忙得很,这会儿又不知道跑哪去了?”魏老伯没好气地说,手上重重顿了下笔。</p><p>  听这语气,张昊一下就猜出他背后的苦楚。自己不在,田凝那小妮子定是一点忙都不肯帮,前台后台的活全落在一个老人家头上。好在这老头业务熟练,又任劳任怨,这里没准他就要砸摊子了。</p><p>  此地是风信居在玄武城城西分部,只有一个前堂和一间三合院,住的人除了魏老伯负责前台接待,张昊后台管理信笺,也就一个哑巴下人和田凝这个小主人了,看起来寒酸冷清。而风信居还有个城东分部,与其说是分部,倒不如说是晋州风信居总部,有三间大堂,个顶个的气派不说,后面也是前朝公卿的宅院,奢华秀丽,上上下下有上百人在内办公居住。</p><p>  张昊常跑去城东办事,对那边舒适的环境眼馋得很,心里头想着何时也能搬过去,但碍于田凝身份的关系,多半是不可能了。他作为渔民出身,还是靠青梅竹马才当上风信居弟子的,自然同她牢牢绑定在一起。</p><p>  我永远不会背叛那小妮子,她也是这般对我吧。这次回来我还有个天大的好消息要转告她。张昊躺在床上,朦胧间就回忆起他和鱼商的女儿一起在海边嬉戏打闹的时光,夹带着微笑睡了过去。</p><p>  等他醒来,天已经黑了,也不知是什么时辰,头晕晕的,掌了灯方见院门已关,魏老伯的偏屋黑着,正房却灯火通明,看来田凝那丫头没睡。都说小别胜新婚,自己这次立了大功,不知凝儿要如何奖赏自己嘞!张昊想到这,顿觉神清气爽,嘴角露出淫邪的笑容,忙穿鞋洗把脸,换上新衣服,出门前还不忘梳理一次。</p><p>  “凝儿,是我。”张昊夜敲闺门,自是又轻又慢,生怕被旁人撞见坏了好事。</p><p>  “进来吧!”小妮子的声音悠悠传来。</p><p>  张昊不客气地推开门,见她正在书房内埋头写着文案,套着身素色睡袍,湿哒哒的秀发拧成卷搭在肩膀上的棉巾上,显然是刚沐浴过,身上还带着一丝皂荚的香气,让张昊更加兴奋:“嘿嘿 ,凝儿,我回来啦。”</p><p>  “刚回来还不去休息,这么晚跑我闺房里做什么?”田凝只抬眼看了下他,并不在意。</p><p>  张昊只觉一股冷水浇在身上,从头到脚地冷, 尤其是心。“凝儿 你知道不,我差点见不到你了。”他必须表现得殷殷热忱,才能换来田凝多一丝的关注。</p><p>  “恩?你不是跟着六扇门的人去青山镇做剿匪记录,遇上危险了?”田凝搁下笔,有些惊异地问。</p><p>  看她关切的目光,张昊心底欢喜,却做出一个夸张的惊悚之色:“我这次真的是九死一生,差点就死在山贼手里。但大难不死,却获知到天大的秘密。”</p><p>  张吴径直坐在她身边,抢过笔,再拿张新纸,边说边画,直说了一壶茶的时间,说得嗓子发肿,才把这次落霞寨曲折的剿匪经历讲完。纸面上画着六扇门,唐门,灵机堂,落霞寨,还有一个能提供火雷的幕后势力的复杂关系。</p><p>  田凝听时一直蹙着柳眉,等他讲到最后道出灵机堂的名字时才娇斥道 :“你这混蛋故意编故事玩我是吧?”说着,她已经动手捏住张昊的脸蛋。</p><p>  “诶不是!”张昊没习过武,而田凝小时曾拜过一个师傅,有了些内力,便让张昊招架不来。眼见情形不妙,只好身子一仰,假装从椅子躺到地上。</p><p>  可这小妮子依旧不依不饶,骑在他身上,将比自己高半头的男子压住,狠狠扯他的脸,蹙着小鼻子道: “不是?什么白衣女鬼现世飞天,什么无头女尸夜半复活?这不都是奇诡之说?还有朝廷禁止使用的火雷,还牵扯到朝廷倚重的灵机堂!我呸,你可真敢编啊,不怕掉脑袋!”</p><p>  “诶呦 ,都是真的了!”张昊抓着她的手, 感受她肌肤的光滑柔软,脸上真真斯痛也能忍受了。</p><p>  “还敢嘴硬!你若敢把这些上报给上面,我定要被你害死!"田凝松开手,骑在张昊身上道。张昊注意她裸着脚,纤巧白哲,便又生了调戏之意 :“都说光脚不怕穿鞋的,你今天这么怕我呦。”</p><p>  “你找死!”田凝脸蛋微红,收敛起脚,小手捏成拳头举手要打, 吓得张昊攥紧她的手腕,解释道:“我 ,我发誓刚则说的都是真的。不信你问那个唐家大小姐!”</p><p>  “少胡扯了,让六扇门的人问去。姑奶奶今天就要好好拷问你!”田凝反按住张昊的手,仍然要锤他。</p><p>  “问我?问我就对了,真正秘密的事我猜不会和六扇门那帮人说的,全得留给我们黄泉司的稽查使不是!”张昊忙说出自己想了很久的事。</p><p>  田凝闻言从张昊身上起来,坐在椅子上,翘着腿,饶有兴趣地看着他,但那微微闪动的目光中已有说错话就要挨打的神色。“哦是什么,可别说是要我去查灵机堂?”</p><p>  张昊也不起身,就躺在地上看着她,这个角度他能看见凝儿粉酥酥的足底和素袍下白皙纤细的小腿,咽了咽口水,但还是十分克制道: “凭你我没确切证据举报灵机堂的确是在找死,这触朝廷眉头的事该让六扇门自己去弄,我们只要暗地里推波助澜即可。倒是要举报灵机堂的人我觉得很可疑!”</p><p>  “那个让你当了一路跟屁虫的唐家大小姐。”田凝将目光瞥向张昊手写的关系图:“我知道唐门和灵机堂的关系不好,但远在中州的唐门怎么会在千里之遥的晋州山贼扯上关系?”</p><p>  “凝儿你果然你一看就透,我可是想了好几天的。”张昊恭维道,但其中多番细节还是要他来补充:“六扇门叫我们风信居的人去就是要给唐家大小姐写传记的。明面上是六扇门的紫衣捕快唐嫣安排,因在山寨中发现白氏帝国留下的机关阵,才请唐门大小姐出山破阵。但我觉得呀,唐门拉上官府折腾这么一大圈绝对不是给自己后人扬名立万,这么简单可笑的理由,绝对不可能!”张昊越说越觉得自己的想法没错。</p><p>  田凝用手拄着下巴,漆黑如墨的眸子流露出震惊之色。“那,唐门的目的是对付灵机堂?想让朝廷猜忌灵机堂。可他们的火雷是从哪来的?六扇门可是从不用火器的,江湖上更禁止制造倒卖火器。”</p><p>  “想来也是那唐嫣私下偷来的吧,你看他们连六扇门的图纸都弄来了!哦我这有!” 张昊这才想起,从怀里拿出向唐馨儿要来的一小张灵机堂的图纸,起身递给唐馨儿时,手似不经意间抓住她翘起的小脚丫,入手细腻微凉柔滑,而对方的手拿着图纸,没办法立时发难。</p><p>  田凝默许了张昊的小心机,让他摸了一会才摆开脚道:“这是一个弩机的设计图?灵机堂汉州分部司空晓,真的是灵机堂的印章。”</p><p>  “就是了!”张昊玩过一番,又想得寸进尺,把头靠得近一些,拉过田凝的手指向图案上的印章道:“你瞧,这弩机的墨迹上附在印章上的,照理肯定先绘制完,再盖章。”</p><p>  “你是说这印章是盖在空纸上,然后有人在上面绘制图纸。是有人偷了偃师的印章和灵机堂的图纸后续伪造的!”田凝恍然大悟,愣愣地看着发小近在咫尺的脸,不知是不是烛灯照耀,青年少女的脸都有些红晕。</p><p>  凝儿不如唐馨儿那般明艳妩媚,五官身段更无法和堪称绝色佳人的女山贼相比,可张昊就是喜欢她这样伶俐秀气,又带点天然野性,偶尔会凶巴巴的样子。快十年的相处,只让张昊一往情深。</p><p>  “唐门勾结六扇门陷害灵机堂,而黄泉司的访查使田凝早早勘破其中阴谋,在六扇门将被误导的情报上奏,影响到朝廷的安危时,你提供了重要情报化解危机,极大打击了六扇门在陛下心中的信任,反而提升了黄泉司的威望。如此不是让陛下和首座都赞赏的天大功劳啊!”张昊情不自禁地抱住她,不顾小妮子微弱地挣扎,嗅闻着她头发,脖颈处的香气,一边诉说他心中的伟大构想。“如何,这就是你张大哥冒着生命危险为凝儿探知的消息,你该怎么感谢我啊?”</p><p>  “诶呀,还大哥,明明我比你大上一天!”田凝俏脸越来越红,说话也娇憨起来:“而且,你要我怎么感谢,我可是你的上司,不辜负你的情报,将来带你升官发财不是最大的奖赏么?”</p><p>  “吼,你说什么?我没听见,要不要大点声?在外面你可是我的未婚妻,是随我才住进风信居的。”张昊亲吻她的脸颊,脖子,将额头碰在她的额头上,手指从她的肩膀上滑下,开始揉捏她胸前的柔软。</p><p>  “讨厌,不要乱讲!”田凝羞红着脸,却伸手勾住他的脖子,将他的腰身抱紧。“喂你说,我和那唐家大小姐谁更漂亮呀?”</p><p>  张昊灵机一动,趴在她耳边道:“那个大小姐不过蒲柳之姿,还不及一个女山贼漂亮呢。”</p><p>  “哈哈,真的喽。”小妮子很满意这个答案。</p><p>  “当然,骗你我是海王八!”张昊碰了碰她的小鼻子,不想少女竟主动献上双唇,与他激烈纠缠起来,披在身上的睡袍也从肩膀滑落。</p><p>  小情侣缠绵了好一会才分开,田凝摇了壶清水洗了洗你粘着污秽的脏手,没好气地斜眼看他:“哼,这下满意了。”</p><p>  张昊系上腰带,一本正经道:“凝儿,你知道,我,我是真的想娶你回家。”</p><p>  “家?你是说那个小渔村。哼,尽管尊父在当地是个有头有脸的人物,和我父亲也是挚友,但他们身上那股鱼腥味我是再也不想闻到了,再也不要!”田凝露出厌恶的神色,她已经爱上了这座繁华的玄武城。</p><p>  “不是,或许我能用这个情报换来一次奖赏,在玄武城附近的城镇置办房子,然后就可以”张昊了解过玄武城的房价,让他此生都不敢奢求, 只得退而求其次。</p><p>  “我又何尝不想,在这里虽然不错,但说不定何时就要被撵出去,自此过上飘零的日子。”田凝擦干手,年轻的脸上已积满对生活的无奈,对现状的不甘,她道:“但你这个情报怕是要从长计议,而我们当下还有别的任务要做。”</p><p>  “那是什么?”张昊不解地问。</p><p>  “一件在黄泉司所有事务内都是最要紧的事。”田凝说着还得意地卖起关子来,拿起桌面上她差不多写完的文案道:“瞧,这是我跑遍全城从各处线人手里汇总的情报,连夜写好,必须明早汇报给上级的,你想不想看?”</p><p>  “我?”张昊记得田凝一般不让她看自己写的文案,但他早偷偷查看过,要么是鸡毛蒜皮的市井小事,比如醉鬼喝多说了大不敬的话,要么是捕风捉影的无稽之谈,检举劫教的爪牙已经渗透到玄武侯身侧,甚至还有夸大其词编造的故事,竟扬言说百越要联合造反拿下玄武城。在张昊看来这些都毫无意义,根本得不到上面的重视,或许田凝也嫌自己写的东西不靠谱,才不给自己看的。</p><p>  但这次她却大方地给自己看,张昊觉得她应该是有任务要交给自己。他拿起信纸粗略读了一遍,似乎都是在说一个人的行踪轨迹。此人目前从玄武城前哨站下船,近日即将入城。</p><p>  “这个人是谁,竟有这么多个眼线在盯着她!”张昊惊讶道。</p><p>  “告诉你,这是一位仙子呢。寒月宫的吟雪仙子!”田凝一字一顿地说出她的名字:“叫百里初晴。”</p><p>  “寒月宫!”张昊清楚这寒月宫是朝廷每年花重金供奉的一教三宗四派中的四派之一,乃当今朝廷认可的顶级宗门,其位居燕州极北的寒月天山上,当属最神秘的隐世存在。而其宫门的传承也和其他宗门不同,是如同皇室和王爵般的世袭,这个吟雪仙子便是寒月宫的传人,未来的宫主。</p><p>  “我,我听闻五年前这寒月宫的上一任宫主名叫百里寻梅,就是在晋州失踪的。当时闹得武林一片哗然,争论不休,后被朝廷强压下才作罢。现在她的女儿也要来了。”张昊不难理解其中缘由,但也震惊于朝廷狠辣的手段,其真正的执行者却到了自己和田凝手中。</p><p>  这样的事办不好也是要惹祸上身的。“凝儿,你可不要参合太深。”</p><p>  “要你提醒,我只负责搜集情报,然后上报就完了!对了,你说了那女贼手里用的火铳没有火绳,扣动扳机就能发射!”田凝一翻白眼,又突然仔细追问道。</p><p>  “是啊,那火器被唐家小姐带走了!”张昊道。</p><p>  田凝听完叹了口气道:“若我能有一把就好了!”</p><p>  “拿来方便打海鸟吗?”张昊揶揄道,不由回忆起两人的初次相识。那时他的个头还不及这女娃高,就替父亲看守船上打捞上来的鱼。不料一群海鸟围攻而来,差点把年幼他的当鱼一起啄食掉。就在此时,田凝像个女侠般出现,手握弹弓用海滩上的石子驱散了鸟群,救下了张昊。</p><p>  那时起,张昊就把这小妮子当成自己一生无法取代的存在,快十年都没变过。</p><p>  “滚吧!我是要拿这火器射穿那吟雪仙子的胸膛,向朝廷证明我的价值。看着让天山上不可一世的仙子死在我手里,想想都是一幅美妙的情景。”田凝坚定地说,骨子里的凶悍和对地位的渴望展露无遗。</p><p>  她自幼喜欢玩弹弓,年长些便喜爱射箭打靶,现在又痴迷上了火铳不成。火器是朝廷力压武林的利器,但似乎并非万能。张昊不禁想起白衣女子的恐怖,无论是近距离射中的火铳,还是威力足可断金碎石的火雷都无法伤到她一分一毫。</p><p>  那个天山上的吟雪仙子或许也是非常可怕的人物。田凝可不要去和这般传说中的人物正面对上,极其危险。 “但既然没有能杀人百步外的火器,就不要想着逞英雄,打草惊蛇了。”</p><p>  “知道啦,说说而已么?”田凝坐回椅子上,摇晃着小腿,显出些许的不耐烦:“快走啦,姑奶奶我要休息了,你明天也赶紧帮魏老头把他的事弄完,这些天我的耳朵都要被磨出茧子了。”</p><p>  “好,包在我身上。”张昊又道了句晚安,便默默离开,走进辉月下空阔寂寥的庭院中。</p><p>  张昊全然没有睡意,自顾自在院子里走圈,心中深觉在黄泉司这样一个阴影中的衙门任职,总是极其危险的,又想到他们来此地的缘由。是田凝的父亲买通一个姓董的监察使的路子,给田凝谋求来一个黄泉司的职位。当张昊听说此事,也毅然放弃父亲渔民头领的衣钵,跟她来到这陌生巨大的城市守护她。</p><p>  张昊自认是个为爱舍弃一切的人,但这小妮子的举动总是若即若离让人捉摸不透,或者说她的心不安分于此。</p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23273855 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23273855 Fri, 25 Oct 2024 15:00:39 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #9 第九章 云起雪落,江南剑踪 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>和旧版完全不同了。</p> <p> </p><hr> <article><p> 烈日高悬,天空如蓝,滚滚长江水色如玉,三艘穿行的商船已到长江中下游。</p><p>  这是百里初晴第一次乘船,还是在如此汹涌不息的浪涛上日奔夜行,她站在船舷旁,迎着扑面而来的江风,感受着波涛翻滚下的颠簸,不由心头忐忑。烈日高悬,天空如蓝,滚滚江水如墨如玉,泛着粼粼波光,江南的风景如画卷般在她眼前徐徐展开。桂花樟树瑟瑟轻语,麋鹿漫步岸边呦呦低鸣,碎石沙滩洁白发亮,如同涂抹过的明粉,还有群鸭乘浪在浅滩戏水觅食,每个飘飘而过的瞬间都仿佛在为这幅江南画作增添几分灵动的气息。</p><p>  她的目光随着岸边的景色游弋,心中被这片生机盎然的景象深深吸引。比起天山的冷峻与死寂,这里的一切显得如此生动,如此鲜活。</p><p>  “真美啊……”百里初晴轻声自语,脸上浮现出一抹笑意。眼前的画面如此迷人,似乎要将她的所有忧虑和不安都一并驱散。</p><p>  若仅是来江南游玩,那该多好,这也是母亲也见过这样的景色。尽管她很少提及,不让自己怀有非分之想,老实待在天山,完成血脉的传承。百里初晴一想到过往之事,神色就黯淡下来,再看向未知而陌生的世界,不知这繁华和美丽的背后蕴藏着怎样的危机与险情,让母亲一去不返。</p><p>  “都别傻看了,进仓看住货物!”这艘商船的管事站在二层桥楼上叫喊。原是领头的船突然转向,驶入右岸支流的古淮河中,预示着船队从中州跨江抵达西南晋州。</p><p> 商船转向时必然引发船舱震动,管事是让无事的船夫和随行的下人前去货仓看守货物。</p><p>  终于快到了!百里初晴理了理包头布,跟着甲板上的健壮船夫走到船舱内。这次运是中州的土产,有香椿,荠菜,芝麻籽等包在一个个透风的麻袋中,固定在货仓内。这些土菜的各种味道充盈在密闭的空间内,交织成一股呛人的怪味。</p><p>  有人进来就打了喷嚏,有人不住干咳,百里初晴虽不喜这里潮湿污浊的空气,但暗自运起修习的功法,便没太多不适了。</p><p>  感受到大船的底板在隆隆震动,仓内叠得一人来高的麻袋也在随之发抖,尽管有几道绳索捆扎,但还是要再加几道保险。</p><p>  “喂,小丫头,把这个绳子递过去。”百里初晴和在船上讨生活之人并非一路,但听商贾领队讲的规矩,上了船就要听吩咐,有事搭把手,没事就歇着。</p><p>  “好。百里初晴乖巧接过粗厚有掌大的麻绳,绕去货堆的另一边,当行走半途,便觉绳子一沉,险些从掌心滑落。是有人在刻意踩绳子。百里初晴本可使用内力挣脱,不过此时她仅是轻轻拉了拉示意那皮肤黝黑、满脸胡渣的船夫把脚挪开。</p><p>  “小丫头,走得这么慢,怕是脚太小没两步就酸了吧。要我给你揉揉不。”船夫脚踩绳子靠近百里初晴,口吐酸味,两撇胡子上挑,笑得暧昧,眼神肆无忌惮地打量她的身影。</p><p>  “不用!”若非在火炉边,百里初晴从未感受过皮肤的灼热,但赤裸裸地面对男子的调戏,她的心还是不免加快跳动。她想丢下绳子快点跑开,但好在管事的进来解了围。</p><p>  “喂,都磨叽什么呢,还不快点。”听见管事的声音,船夫当即松开了脚,也有人回应道:“快好了,放心吧管事。”</p><p>  百里初晴咬咬嘴唇,默然提着绳子送到货堆另一边的老船夫手里。这人咧嘴朝她笑笑,露出不齐不全的黄黑牙齿:“丫头别生气,这老胡就喜欢开下流玩笑,没别的坏心思。”</p><p>  “没,没事。”百里初晴垂着头,怯生生地答道。这船上除她外没有别的女子,饶是百里初晴出傲梅山庄后,便换了身普通的麻布衣,用长巾包裹住头,还以黑灰涂抹了脸,让自己看起来卑微而不起眼,可众人的目光自然多投射在她身上。</p><p>  随船航行一天一夜间,她听到许多背后谈论她的声音。有的道她皮肤虽黑,身材却着实不错,五官也比那在领头商船上的戚艳更标致些,颇像他见过大派中的女弟子。</p><p>  这些话让百里初晴以为自己暴露了身份,更不敢多和他们说话了,好在没人真找她麻烦。</p><p>  航程已至尾声,待商船转舵安然驶入古淮河,就只剩约莫半个多时辰的水路。船舱内的事忙完,百里初晴和众人都走出令人窒息的船舱,到达甲板上呼吸新鲜的气息。</p><p>  周边的环境也随之一变,河面收窄,河岸近在咫尺。没了长江急涛助行,商船的速度降了下来,顺着古淮河缓缓漂流。</p><p>  这时古淮河是玄武城的护城河,沿此河可直达玄武城的前哨堡,商队若想入城,必须停靠在那边接受严格的盘查。而百里初晴一行因身份皆是伪造,将直接下船绕开这道审查,绕离护城河,从陆路抵达玄武城的西门。据情报,那边的盘查要宽松许多,不会乱翻旅人的行囊装束。</p><p>  百里初晴极怕有人翻开自己的包头,那样便是暴露了。</p><p>  岸边的哨塔屋舍渐渐被茂密的林木掩盖,船上众人也一改悠闲怠惰之色,人人拿起长矛短剑,还有四五个手执长弩的在桥楼上巡察四周。此般举动是因这段河道有水贼出没过,必须严加警惕,剑宗的两名弟子也是因此才受雇上船做护卫。</p><p>  百里初晴作为随行丫鬟的身份自是躲在不碍事的地方就行。她眺望前方的领头船,那船的桥楼就比后面的货船高上一层,专供五洲商会的骨干们起居使用。</p><p>  百里初晴很快就在桥楼外围的栏杆前发现一身白衣,腰佩长剑的卓均,她装作没看到,不想打扰卓均的巡视工作,可反而是卓均看到她呼唤道:“小雪,我在这!”</p><p>  “吴公子,您当心呀!江小姐可好?”百里初晴忙走出去,挥起手臂回应道,也提醒他快点去忙,不要做这么惹人注目的事。吴卓是卓均的假身份,江燕是戚艳的假身份,这两个名字都是傲梅山庄弟子的,百里初晴借用了他们的名节,以假乱真。</p><p>  “都好!你放心!”卓均的回答不该是对下人的语气,怕惹人起疑,百里初晴不想再同他讲话了。</p><p>  船上众人手执利器,本是一片肃穆氛围,但听了二人喊话,那爱寻事的船夫便一撮牙花,笑出了声:“小雪?哈哈哈,原来你叫这个名字,你家公子一定是希望你生得再白净些!”</p><p>  “看得出你家公子挺喜欢你。你们别说若是白粉涂厚点,再梳妆打扮一下就是绝色美人了!”</p><p>  这引发船夫们的轰然大笑,管事的也没忍住,唾沫和蒜味弥漫 ```

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http://localhost:1200/pixiv/novel/series/12360103 - Success ✔️ ```rss "红尘玉女录"/"青玉浮尘" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/12360103 【仙侠绿文】【长篇剧情】那缕凄惨的月光,最终也被黑云笼罩。 耳边传来若有若无的哭喊声。伴随着目光逐渐聚焦,那声音也逐渐清晰。“啪啪啪啪啪......”一阵阵激烈的肉体撞击声响在耳边回旋,男人的狂笑,女人的呻吟,构成了男欢女爱的原始乐章。秦轩逐渐听清了,是姐姐秦瑶的声音。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://embed.pixiv.net/novel_series.php?id=12360103&mdate=20241113210601 "红尘玉女录"/"青玉浮尘" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/12360103 Thu, 21 Nov 2024 16:01:01 GMT 5 #16 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23401586 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23401586 #15 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23382555 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23382555 #14 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23321930 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23321930 #13 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23262111 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23262111 #12 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23255970 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23255970 #11 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150507 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150507 #10 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23112719 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23112719 #9 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22998138 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22998138 #8 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22928176 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22928176 #7 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22873666 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22873666 ```
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http://localhost:1200/pixiv/user/novels/79603797 - Success ✔️ ```rss 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels 勘違いものばっかり書きます。 マイピクは不健全なやつとかボツ集とかあります。作者の癖に従ってるやつばかりなので気をつけてください。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://s.pximg.net/common/images/no_profile_s.png 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels Thu, 21 Nov 2024 16:06:35 GMT 5 NRC退学RTAを決めたい俺と古巣 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br><br>今回は勘違い要素薄めになっちゃったな…。どっちかっていうとペル先輩掘り下げ回となっております。人生いろいろあるよネ!<br><br>次はアンケートで多かった番外編を書こうと思います!一つ前にアンケートがあるからもし見たいものがあったら投票してくれると嬉しいです!<br><br>あとシャイニーを聞いてください</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 Mon, 11 Nov 2024 08:15:19 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新速度が神 ついに視界が曇り始めたヴィル・シェーンハイト 更新通知で息してる サニーくん可愛いね…活きがいいね… 幼馴染揃って高校デビュー失敗 全方向に性癖を歪めさせる男 NRC退学RTAを決めたい俺と休めない休暇 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>読了後推奨!<br><br>続いたね!映画の「ジー○ーさんでーーす!!」が好きで、つい…出来心で…。でも彼と違ってうちの部長は三つ目のお願いで自由を願われなかった人だね!何かを擦り合わせた時にお願い事を叶えてくれるとっても素敵な人なのに!<br>いつも思うけど勘違いもの難しいね〜。でもこりずに書くよ!ええっ、部長がそろそろ退学に向けて走り始めた!?そんな!!この先何も考えてないのに!!止めといて副部長!!<br><br> <br> <br> <br> <br> <br>追記<br>スカリーくんってとんでもない男な気がするんですけどなんですか彼は<br> <br> <br> <br><br>さらに追記<br>一応最終回までの折り返し地点に来たから番外編でも書こうかなって思う!アンケートする!<br>もしどうしてもこのイベントのストーリーがいい!とかこの効果の魔法薬がいい!とかあれば言ってね〜。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23297715 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23297715 Tue, 29 Oct 2024 07:55:25 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新が生きる糧 特定の男性に人生を狂わされそうな時の(無駄な)対処法百選 完璧にタイミングを分かってる()新聞部部長 呼ばれて飛び出る新聞部部長() 人生狂わしてくタイプの魔神 アンケートに全部がない NRC退学RTAを決めたい俺とモストロ・ラウンジ <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>誰かの地雷たくさんあります<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br><br> <br> <br> <br> <br>続いたよ。びっくり!今回は先輩特に何もしてないよ。ペルフェットの穏やかな日常って感じ。最近新聞部に囚われつつあります。<br><br>話は変わりますが、映画の曲の中の「時間がないのよさっさとおし!」みたいなセリフが結構好きです。焦らせて正常な判断力無くしてる感じ?<br>重い男が少なめだから、そろそろ増やしたいね〜の気持ちで書いた。やっぱ勘違いもの難しいっすね。でも好きだからいっぱい書きたい。いっぱい増えてほしい。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150991 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150991 Sun, 06 Oct 2024 13:34:30 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 待ってました! 更新感謝!! 続きを全裸待機 性癖の歪む音がした このシリーズ大好き!!! ポキっと歪んだ性癖 【ほのぼの】みんなで成長を見守るしかなくなってきた【一家】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>すみません気が狂って蛇足の蛇足という訳のわからないものを出します。私は悪くないです。<br><br>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>捏造しかないです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br>矛盾もあると思います許してください<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください。<br><br> <br>読了後推奨<br><br>話は変わりますが、私は青監や日本のサムライブルーのおかげでサッカーのイメージカラーが青となっています。そこで会長の目の色とゼーリヒの目の色を思い出してみましょう。<br>サッカーといえばやはり白黒のサッカーボールでしょうか。私はそのイメージがあります。そこでゼーリヒの髪の毛の色を思い出してみましょう。そう、もうわかりますね?<br><br>サカギルは<br><br>ありま<br><br> <br> <br><br>もしどうしてもどうしてもどうしてもドドドド不健全ゼゼギルが見てぇよ〜!!見なきゃ死んじまうぜ!!!といった方がいらっしゃいましたら、こっそりこの先を見てください。<br><br>よくわかりませんが、ここを出てプロフィールに行ったところにマイピク申請があります。よくわかりませんが、そこで申請するとお望みのものがあるそうです。よくわかりませんが。<br> <br> <br> <br> <br>追記 サカギルもあるよ(錯乱)</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23088981 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23088981 Fri, 27 Sep 2024 13:37:20 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ブルロちゃんねる 久々の脳焼き 更新ありがとうございます!!! ギャン泣きゼゼくんwww やはり脳焼き…脳焼きしか勝たぬ この更新が生きる糧 夢ルーロック1000users入り NRC退学RTAを決めたい俺とマジフト大会 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誰かの地雷たくさんあります<br>なんでもいいよ!といた方は見てくれると幸いです。<br><br>続きました。おどろきもものきさんしょのき〜♪感情の表現の仕方が一生わかんないよー!勘違いものの書き方もわかんないよー!助けてー!オクタとかめちゃくちゃ勘違いもので感情重めにしたいのにわかんないよー!!!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22897280 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22897280 Sat, 31 Aug 2024 04:27:20 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 待ってました!!!! 続きを全裸待機 もっと評価されるべき!! twst夢5000users入り NRC退学RTAを決めたい俺とそうはさせないアイツら <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/05/07/16/11/ci22708674_af2948ff722374f661ba32ae847874e7_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>これはtwst夢小説となります!<br>矛盾、キャラ崩壊、誤字、その他様々な皆様にとっての地雷があるものと思われます!<br>許すよ!大丈夫!という方は見てくれると光栄です!<br><br>久しぶりに祖母の家に行ったら机の上に新聞紙があったので書きました。性懲りも無くロクデナシトンチキ勘違いもの〜重めの男どもを添えて〜です。作者は六章七章未履修監督生なので続くかはわかりません。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22708674 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22708674 Sun, 04 Aug 2024 14:38:33 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 伝説のはじまり シリーズ化希望 温度差が酷い twst夢10000users入り あなた様でしたか ギルくんと小ネタ! <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは本編軸と関係あるやつもあればないやつもあります!補足的なアレです!<br>矛盾もあります!<br>キャラ崩壊あります!<br>地雷あります!<br>女体化あります!<br>なんでもおっけー!な人だけ見てください!<br><br>今回はいつもよりほのぼので愛憎の愛多めでお送りしております!<br><br>これはひどい!ってなったボツネタとか、こんなのが見たい!っていうリクエストをなんとか書き直したりした小ネタの集合体です。なので結構ぶつ切りです。<br>見なくても本編には全然影響無いから大丈夫だよ!<br><br>もし二足歩行の気分が乗ったり、面白いな!と思う小ネタを提案してくださったりしてくださったらコッソリここに追加していきますね。<br><br>追記<br>増えたよ<br>増えすぎたかもね<br>Xでちょくちょく言ってた個人ルートが増えたからもしそういうのが苦手だったら自衛してね</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22135663 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22135663 Thu, 09 May 2024 14:02:45 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 待ってました! 何回キメてもやめらんねぇなコリャア‼︎!脳が焦げるぜ! やっばりインゲボルグは各方面に激重感情を募らせてるなー、ウン 全方面に歪んでる 一生続けてくれてもエエんやで??(続いて下さいお願いします) 夢ルーロック3000users入り 夢ルーロック5000users入り 【気になる】みんなで成長を見守るスレ【あの子】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>蛇足蛇足蛇足〜!!<br><br>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>捏造しかないです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br>矛盾もあると思います許してください<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください<br><br>だって息子くんの話が読みたいっていっぱいあったから!(言い訳)<br>私の好きなように書いていいよって言われたような気がしたから!(言い訳)<br>番外編の後日談ならもうあんまり性癖とか隠さなくていいかなって思ったから!(言い訳)<br>どうせなら一番書いてて楽しかったスレ形式で書こっかなって…(言い訳)<br>四万五千字書いてるの控えめに言って頭がおかしいよ。<br><br>読了後推奨のやつ<br><br>インゲボルグ・フォン・ファーレンハイト<br><br>何も知らない。何もわからない。ウキウキではじめての専業主夫してたら急に息子が全方位宣戦布告して怯えてベットに立て篭もった。最近の悩みは、息子が可愛すぎて喧嘩してても、まぁ若い頃はヤンチャすべきだよね…と思ってしまうこと。<br><br>サッカーは嫌いじゃない。かといって好きでもない。<br><br>ゼーリヒ・フォン・ファーレンハイト<br><br>父命。<br>よくも殺したなと殺してくれてありがとうおかげで俺のところに堕ちてきました、が同居してる難儀な男。父の前以外では常に治安が悪い。<br><br>ローゼ<br><br>止まった時計の針を眺めてたら急に誰か来て<br>「もう2024年だよ?」とか言いながら時計をぶち壊されて思わず笑っちゃった人。この後ポルシェに乗った。<br><br>追記<br><br> あの!ゼーリヒくん目線の視点のやつを付け足した結果五万字に届きそうになってしまいました!!ごめんなさい!!性癖なんです許してください!!!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22024153 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22024153 Mon, 22 Apr 2024 10:17:18 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ブルロちゃんねる 待ってた!!!!!!!吐血 ありがとうこざいますありがとうこざいますありがとうこざいます 感情の大洪水(健全) 更新ありがとうございます!!!!! サッカー選手のSAN値がピンチ生きてる〜? ギル様春のban祭り 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、凡人に戻ろうと思う <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>本編おしまい!!!<br><br>アテンション!<br>捏造しかありません<br>地雷たっぷり<br>キャラ崩壊もあります<br>矛盾や誤字脱字もあると思います<br><br>それでもいいよという方はぜひ!<br><br> これで一旦本編は終わりです!今まで読んでくださったみなさん、ありがとうございます!たくさんのコメントや評価を見てニヤニヤさせてもらいました。チマチマある小ネタを拾ってくれる人もいてびっくり。さくっと終わるシリーズにしようと思っていたのに意外と続いちゃいましたね。書いてて楽しかったので結果オーライ。終盤の方結構駆け足ですいません…。<br> 主人公の最期をどうするかは最初から決めていたけどなんか寂しくなったからラスト付け加えちゃった。<br><br>読了後推奨のヤツ<br><br>スレでもちらっと出てきた息子くん<br><br> 父さん!(キラキラお目目)(純粋無垢)(父さん大好き)(外野は黙ってろ)<br><br>スラム生まれのシンデレラサッカーボーイ。このあといろんなところから殺意を受けるけどインゲボルグに育てられるため精神がオリハルコン。ノーダメ。最推しと暮らせる毎日。とりあえず父さんを殺した選手を殺すぐらいの選手になることを目標としている。<br><br>もしどうしてもどうしてもどうしても見たいというものがあればこっそり教えてください。善処します。善処。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21859249 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21859249 Wed, 27 Mar 2024 10:14:05 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ッカァーーーー最高!!!! 世界一豪華な葬式 待って、お願い、終わらないで、もっと続いてください! 夢ルーロック5000users入り メンタルオリハルコンのシンデレラボーイ 【番外編】インゲボルグくんといろいろ! <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>捏造しかありません!<br>キャラ崩壊があります!<br>地雷もあります!<br>誤字脱字矛盾も多分たくさんあると思います!<br>本編とは違う番外編なのでいろいろと違うところがあります!<br><br>なんでも許せるよという方は見ていってください<br><br>叔父さんと女体化の話二本立て<br>今回も文字数が多いよ!<br>叔父さんの話はインゲボルグくんの家庭の話が出ます。苦手ならスルー推奨。<br>女体化のヤツは恋愛要素といえるほどかと言われると微妙だけど、ぽいのがあるから気をつけてください。苦手ならスルー推奨。続きは気が向いたら。<br>会長やめたいって言ったら最初に助けてくれるのは叔父さんなのかもしれない。主人公は気づかない。お家芸。<br><br>いつも評価やコメントありがとうございます。みなさんのコメントが面白くてちょくちょくお話の中にも採用したりしてます。他のやつもニヤニヤしながら見てます。気持ち悪いね。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21739216 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21739216 Sat, 09 Mar 2024 03:33:30 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 続きをお恵みください 更新ありがとうございますぅぅぅぅ! もうあるから多分何もしない サーチ・アンド・デストロイ 続きを全裸待機 男主 夢ルーロック5000users入り 【我らが】いい加減にしろインゲボルグ【会長】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください<br><br>番外編も本編もかなり行き詰まっているので息抜き程度の落書きとなります<br>本当に雑な小説ですが、書いてるうちに四万字…よんまんじ!?!?となってしまったので上げます<br>適当に何も考えず書いたのでツッコミどころまみれだと思いますが許してください<br>それでもよければ是非見ていってください</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21670711 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21670711 Tue, 27 Feb 2024 11:11:18 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い ブルロちゃんねる Chu!傾国でご・め・ん! ジュッ 全人類がこの質量で拗らせてると思うと笑えてくる 夢ルーロック5000users入り 続きを全裸待機#男主 スイスの擬人化した神がギルくんいやギルさまでしょ? 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、引退カウントダウンを始めたい <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてます<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br> いっぱい書いちゃった…。ここから先何も考えてないのに…。とりあえず息抜きにアンケートをやってみたかったのでアンケートします!アンケートとか言いながらゆくゆくは全部書くかもしれません!ワガママですいません!主人公よりはマシだと思って許してください!おふざけも入れましたすいません!<br><br> 叔父さんは私の癖によって生まれた人です通してください。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21561066 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21561066 Sun, 11 Feb 2024 09:38:13 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機!! 夢ルーロック5000users入り 続きを土下座待機 なにこれおもしろい 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、そろそろ家に帰してほしい <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/07/30/45/ci21490964_6bc03cd9a9d54abbd9f58b1f64c3c4c9_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてるかもです<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br>ルビの振り方がわかった!<br><br>前回の作品を見ていただいた読者の皆様、本当にありがとうございます。思っていた三千倍ぐらい評価をいただき戦々恐々でした。この時期に全裸は寒かろうということで頑張って書いてみましたので暇なら見ていってください。<br><br>頑張って終わらせようと思ったのにU-20編だけで三万弱書いてしまった…。本編完結は次か、次の次ぐらいになると思います!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21490964 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21490964 Tue, 30 Jan 2024 21:58:10 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機!! カイトモ 2位は僅差で胃薬 続きを全裸待機 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、なぜか崇められている <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/23/18/34/16/ci21445993_718fd91bd3d1c03a39ca1c63e1d8052e_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてるかもです<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br>一気読みしてハマった!暇だったら続くかも!<br><br>追記<br> いろんな人に読んでもらえて作者もビックリしております。今頑張って続き書いてるので、もうしばらくお待ちください!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21445993 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21445993 Tue, 23 Jan 2024 09:34:16 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機 夢ルーロック10000users入り 続きを土下座待機 あなたが神か 伝説の始まり ```

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http://localhost:1200/pixiv/user/novels/79603797/true - Success ✔️ ```rss 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels 勘違いものばっかり書きます。 マイピクは不健全なやつとかボツ集とかあります。作者の癖に従ってるやつばかりなので気をつけてください。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://s.pximg.net/common/images/no_profile_s.png 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels Thu, 21 Nov 2024 16:06:38 GMT 5 NRC退学RTAを決めたい俺と古巣 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br><br>今回は勘違い要素薄めになっちゃったな…。どっちかっていうとペル先輩掘り下げ回となっております。人生いろいろあるよネ!<br><br>次はアンケートで多かった番外編を書こうと思います!一つ前にアンケートがあるからもし見たいものがあったら投票してくれると嬉しいです!<br><br>あとシャイニーを聞いてください</p> </div> <hr><article><p><br></p><h2>チャート14、文化祭</h2><p></p><p> 山と積まれた本を手に取り、背表紙を見る。9。物語。</p><p>「小説の棚〜小説の棚〜」</p><p> 赤紫色の背表紙をなで、手を離す。本は重力に従って落ちる…ようなことはなく、蝶々のように軽やかに舞い上がりするんと本棚の中に滑り込んだ。俺はそれを見届けたあと、次の一冊を手に取った。<br> <br> 本が好きだ。そう言うといつも意外そうな顔をされるが、何を隠そう俺の実家は本屋さんである。電子書籍より実物の本が好き。本屋さんも図書館も好き。だからいつもだるそうな司書に『本の買付の間、しばらく雑用頼んでい〜い?』と頼まれたとき、俺は快諾した。両親の手伝いをしていたからおおざっぱなことはわかる、と。</p><p> チリーン</p><p> 受付のベル音だ。手に持っていた次の本をワゴンに置き、俺はふらふらカウンターに向かって歩き始めた。</p><p>「おまたせしまし…た、ぁ」<br>「…」</p><p> 利用者を目にした瞬間俺は言葉を失いかけたが、意地で愛想よく笑みを浮かべながら貸し出しの用意を始めた。</p><p>「よぉ」</p><p> 長かった休暇も終わり、生徒は続々と普段の学校生活に戻り始めている。レオナ・キングスカラーもその一人だったんだろう。返却ボックスには本が数冊入っている。カウンターの下からインクスタンプを取り出す。期限は二週間。Dayを14に設定し、NAMEの欄に利用者の魔力を少し込めてもらう。数秒経って”レオナ・キングスカラー”の名前が浮き上がった。 本の裏表紙を開き、貼り付けてあった紙にペタリと押す。</p><p>「ずいぶん楽しい休暇を送ったんだってな?」<br>「それなりに」<br>「聞かせろよ。どこからどこまで、お前の悪趣味な計画通りに進んで、どんな褒美を得たのか。」</p><p> 俺はペッタン!と力強くスタンプを押した。</p><p>「期限は二週間後です。三日前にはインクが赤く光って、一日前には定期的に振動します。期限が過ぎたら罰則があります。ご利用ありがとうございました。」</p><p> ふう、やりきったぞ。キングスカラーは、黙って席を立とうとする俺を見て、手を一度振った。<br> 透明な手に引っ張られたかのように本棚を飛び出た数十の本が俺の目の前に積み上がった。これが……厄介クレーマーを相手するときの気持ち……!</p><p>「俺は読書家で。」<br>「…素晴らしいですねー」</p><p> 座り直してスタンプを持つ。</p><p>「なにがあった?」<br>「知らない間にバイパーがオバブロった。俺は何にも関係してないけどな。」<br>「タコ野郎の話とはずいぶん違うようだが?」</p><p> ぺた、ぺた、ぺたと続けざまにスタンプを押す。彼は他の利用者を気にもとめず、椅子を引きずってきてドカリと座り込んだ。どっかいけよ。</p><p>「主観と客観は違うだろ?」<br>「ハッ、どうだか」</p><p> 俺は過去最高速度でスタンプを押した。</p><p>「それに俺は、何も得られてねぇよ。」</p><p> 嘘だ。俺は心中にやにやしながら数十冊の本を持ち運びやすいように紐でくくった。</p><p> 退学。おお退学。数百人のうち数人しか得られることのできぬ素晴らしき不名誉。不肖ペルフェット、この称号を学園長の手から奪いとるためだけに生きてきた。ゴロゴロ転がっている俺より優れた生徒ども。頭が良い、魔力が豊富、運動神経がいい、金持ち、顔がいい。常に劣等感を刺激され続ける毎日。正直しんどい。俺にはもう退学しかないのだ!<br> そんな中転がり込んできたこのチャンス。これを逃すようなアホはいないはずだ。学園の汚点、オーバーブロットをした生徒を納めた、たった一本の動画。これをネタにして学園長を脅す!そして退学!!道が見えてきた。俺の進むべき覇道がなァ!!</p><p>「以上です。重いので持ち運びにはお気をつけて。」</p><p> ぱんぱんとエプロンについたホコリを叩いて立ち上がった。</p><p> なんか…ついてくるんすけど。え?怖。キングスカラーは楽しくもない俺の観察をし始めた。軽く恐慌状態だ。なんで?何が目的で??理解できないことをするのはやめろよ!</p><p>「なぁ、なに?仕事の邪魔」<br>「寮長会議」<br>「……はん?」<br>「今日の放課後は寮長会議だ。お前にも招集がかかってる。聞いてなかったのか?」<br>「うっげ。そういやあれ今日?オンボロ寮なんて呼ばなくていいってのに…」</p><p> クックッと喉を鳴らして笑ったキングスカラーは細かい日時と集合場所を教えて去っていった。なんだ、それだけだったのか。疑って悪い。…あれ、寮長会議って鏡の間だったよな?なんでオンボロ寮前集合…?今日はちょっと趣向変えてんのかな。</p><p> </p><p>「お前ら〜!俺寮長会議行かないとだからしばらく任せるぞ〜〜!!!」<br>「はーい!」<br>「任せてくださいよー!」</p><p> 最近新聞部は二ヶ月後に控えている文化祭のため非常に忙しい。パンフレットを出したり、広告の印刷を請け負ったり、本業の新聞を作ったり、出し物の用意をしたりと休む間もないほどだ。そんな中放課後抜けることになるのは申し訳ないが、みんなには頑張ってもらおう。うわー!寮長会議行きたくねぇー!!絶対行かなきゃダメぇ!?</p><p>「はぁ…行くかぁ……」</p><p> 扉を開ける。オンボロ寮前に人がいた。早いなぁ。もう集まってるよ。</p><p>「ごめんキングスカラー。待たせた?こんなとこで会議やんの?」<br>「遅すぎて一眠りしようかと思ったな。会議は鏡の間だ。」<br>「え?じゃあそっち集合で良かったじゃん。」<br>「うるせぇな、遅刻グセのあるお前を迎えに来てやったんだからありがたく思えよ。」<br>「恩着せがましい……」</p><p> 俺は競歩みたいにずんずん突き進んでいくキングスカラーの足の長さにひいこら言いながらついていった。</p><p> 鏡の間。マレウス・ドラコニアを除いて他の寮長はすでに揃っていた。生身じゃないやつもいたが。自分の寮につながる鏡の前で堂々と寮服を皆が着こなす中、くたびれた制服一つの俺は少し気まずく、端の方でできるだけ小さくなって座った。</p><p>「ペルフェットも来たの?あら…学園長、理由は?」<br>「ええ、少し彼とお話ししたいことがあってですね!それに学祭も迫っていることです。“全寮参加”が望ましいでしょう?」<br>「くふふ、なるほどのう」<br>「なにがなるほどなんだ!?ペルフェット!ジャミルが出禁解除だって言ってたぞ!!いつでもスカラビアに来いよ!!」<br>「最近忙しいから無理だわ。早く始めてくれません?」</p><p> それからというもの、学祭運営委員長リドル・ローズハートが淡々と進行する会議を俺は黙って聞いていた。飲食、クラフト系のブース。文化部の発表。研究発表。そして『VDC』。文化部の発表と飲食の話だけは俺は耳を澄ませて必死に聞いた。それ以外は虫の羽音のようなものだ。研究をしたいわけでも歌って踊りたいわけでもないし。</p><p> 二月上旬に行われる、全国魔法士養成学校総合文化祭。その会場がNRCに決まってからというもの、先生も生徒も学園丸ごとひっくり返ったかのような大騒ぎを続けていた。世界的な祭りがここで行われるのだからそれも当然か。だからといってオンボロ寮が何かするわけでもないので俺は呼ばれなくて当然のはずなんだけどな…。</p><p>「…インフルエンサーたる…」<br>「……押し寄せるファンの……」<br>「…対価の要求を……」</p><p> よくできた資料だなぁ。弟も来るだろうか。これをもとに案内プランとか立てて…いや俺行き当たりばったりの権化として名高いから、突撃!弾丸学祭ツアー!とかしたいよな。謎飯いっぱい食いたい。一期一会を楽しみたい。</p><p>「…です、ペルフェットさん。」<br>「はぁ…タコ野郎。またテメェはこいつになんでもかんでも振りやがって、一人じゃ何もできねぇのか?八本も手があるくせに。」<br>「いいじゃない?適材適所よ。」<br>「フヒ、キャリー乙。おんぶに抱っこですな!」<br>「じゃあイデア先輩がやったらどうですか?ボクの威信にかけてお手伝いしましょう。」<br>「アッ…拙者持病の腹痛が…」</p><p> え?待って。聞いてない。聞いてなかった。何?ご飯の話?みんなで仲良くご飯食べよーみたいな。それはないか。オケ、おっけー…?落ち着け俺。今の俺はオンボロ寮代表兼新聞部代表。無様を晒すわけにはいかない!</p><p>「手伝い?それならいくらでもしてやるよ。」<br>「…ほう?」</p><p> 意外や意外、俺の言葉に反応したのはそれまで聞いているのか聞いていないのかよくわからない態度で会議に出席していた学園長だった。</p><p>「どれだけの支援を考えているので?」<br>「どれだけぇ?」</p><p> なにその質問。変なの。その時ぶぶっとポケットに入れていたスマホが振動した。ちょい待ち、と呟いてスマホを取り出す。</p><p> ……待てよ、母さん?母さんから、メッセージ??</p><p> 俺は恐る恐る画面を開いた。<br> </p><p>『顔が見たいわ。文化祭、行ってもいい?』</p><p> <br> ほとんど反射的に、俺は学園長に顔を向けた。</p><p>「全部」<br>「えっ?」<br>「このイベントが無事に何事もなく終了できるために必要とされる全部のことを、俺は協力する。」<br>「…待つのじゃ。お主…まさかそれだけのことが起きるのか?」</p><p> 急に水を打ったように静まり返った鏡の間で、俺は恐怖を抱きながら首を横に振った。なんだよ。なんの話?何が起こるのかって…そりゃもちろん、文化祭の馬鹿騒ぎだろ。誰かが調子乗ってボヤ騒ぎ起こしたり未成年飲酒したり。それぐらい起こったっていいじゃん。</p><p>「起こるだろ。普通に。何言ってんの?」<br>「何言ってんのはアンタよ!!説明の一つや二つしなさい!!!」<br>「んぇー?でもさシェーンハイト。諦めよう?こんだけデカいイベントだぜ?避けられないことも一つや二つあるって…」<br>「ジョルナーレくん、防ぐことはできますか?いえ、学園長命令です。防ぎなさい。」<br>「やってはみますけどぉ…多分無理だと思うっすね!まあそこまでひどいことにはならないだろうし?それに俺の力と新聞部の力をフルで活用しても目の届かないところはありますよ。どんだけの規模でやると思ってんですか。」</p><p> ね、と俺は念押しした。無理なもんは無理。できないことはできないと言おう!そうしないと大変な仕事を押し付けられるからな!</p><p>「わかりました。治安維持委員会を設置します。」<br>「そりゃよかっ…なんだって?」<br>「治安維持委員会です。委員長はペルフェット・ジョルナーレくん。あとのメンバーは君に任せます。何があってもこのNRCを守ってください。よろしいですね?」<br>「ちあん……えっ、俺?俺ですか?」</p><p> 首を振って横を見てみる。みんな顔を背けた。何が円卓会議だ。何が平等な寮長会議だ。誰も俺を救おうとしねぇじゃん!上座も下座も無くみんなで助け合う場じゃないのかよ!!</p><p>「んなこと言われても…」</p><p> まあ、そろそろ退学するし、最後に学園のためになんか頑張っておくのも悪くないか。</p><p>「全力は尽くしますよ。できる限り。失敗しても責めないでくれると嬉しいです。」<br>「はいっ!ここですアーシェングロットくん!!」<br>「お任せを学園長!対価は後ほど!!」<br>「は?おいおいおい待てって!おい!なんで契約書が出てくるんだよ!おかしいだろ!!ヴワー!!!」</p><p> 俺は金ピカの契約書にサインをした。いつかの悪夢の再来である。対価は新聞部の施設の拡充だそうだ。さてはこいつら最初から結託していやがったな…?これだから寮長会議は嫌なんだ!毎度毎度俺の知らないところで何かしら裏取引だの権力闘争だのやってんだから!</p><p>「それではこれで解散ッ!…あぁもちろんジョルナーレくんは残ってくださいね。」<br>「…はぁい」</p><p> 来た。</p><p> 怪訝な顔をして去って行く寮長陣を見送り、俺は黙って学園長についていった。ここだ。ここだ!ここなのだ!!</p><p>俺の悲願。</p><p>退!!!学!!!</p><p> 先日俺はジャミル・バイパーオーバーブロット事件に巻き込まれ、悲しいかな宝物庫での窃盗品が全て失われた。しかし!何も悲しいことばかりではない!何を血迷ったか、アーシェングロットはその様子をマジカメライブで流したという旨の情報をご丁寧にも映像付きで俺に送りつけた。もちろん焦った。だが俺は天才。そこでこう閃いた。</p><p> ここで全ての責任を俺が被れば、退学できるのでは?</p><p> まさに天才。神才の所業。ありがとうアーシェングロット。キスしてあげたい気分だ。<br> それを学園長に提案し、なんのかんのと時間稼ぎをされつつもとうとう今日!今!!俺は学園長に呼び出された!!!よっ、待ってました!おまんが権力者!!</p><p> ワクワク。ワクワク!俺は両手をこすったり揉んだりしながら学園長室に足を踏み入れた。</p><p>「…がくえんちょ、」<br>「ありません」<br>「…何がですか?」<br>「映像が、です。」</p><p> 俺は彼が何を言っているのかわからず目をパチパチさせた。</p><p>「そもそもバイパーくんのオーバーブロット動画は、ありません。」<br>「いやいや…俺はしっかりこの目で、」<br>「フェイク動画です。アーシェングロットくんは侮れませんね。動画自体は存在しますが、それがライブ公開されたといつのは真っ赤な嘘、偽りです。」<br>「………はァ?」</p><p> ま、待て。待てよ。そんなのってアリ?じゃあ俺があんなに頑張ったのは!こんなにウキウキこの日を待ったのは!!なんだったんだよ!?!?話が違う!!俺は、今日、ここに、退学を、</p><p>「君の考えはわかっています…無理矢理私を呼び出して事件の後始末かつ早急な沈静化、アジームくんを寮長にしたスカラビアの一件の説明ですね?私も君には聞きたいことが山ほどあるのですが、まぁいいでしょう。今回は私からのサービスです!私、優しいので!!」</p><p> そこからの話を俺はよく覚えていない。茫然自失、全てを失った気分だった。椅子に浅く腰掛け、宙を見る俺を見て何を思ったのか学園長はペラペラペラペラ弁を回し、俺の退学の主張は無効だ!と訴えた。その窓から飛び降りてやろうかと思った。</p><p>「と、いうわけです!おわかりですね?」<br>「…ハイ」<br>「いやぁよかったよかった!それでは文化祭も…頼みますよ?」<br>「…ハイ」</p><p> そんなのってありかよ!!!</p><p>「「「文化祭治安維持委員会??」」」<br>「そうなんだよ、押し付けられちまった。」</p><p> 説明しよう、文化祭治安維持委員会とは!?</p><p>「二月上旬に行われる全国魔法士養成学校総合文化祭。この世界でも指折りのちょービッグイベントである!そうなるとやはり出てくるのは不届きな調子に乗った参加者ども!喧嘩をし、無銭飲食をし、出し物を壊し、やりたい放題好き放題の阿呆ども!それを<ruby>滅 <rt> メッ</rt></ruby>し、文化祭の治安を維持するのがこの委員会の仕事だ!!」<br>「また厄介ごと押し付けられたんですか?」<br>「言うなそれを」</p><p> オンボロ寮につくなりなんなり、どうだったー?とワラワラ囲まれた俺は一切合切を丁寧に説明してやった。あまりの仕事量に忙殺されかけているウィザベルを助けながら。</p><p>「誰か手伝ってくんね?委員会一人しかいないんだよ。」<br>「えぇー?めんどそっすよ。」<br>「部長が『絶対に何かが起こる』って言ったんですよね。じゃあ死んでもごめん!たとえお昼寝してる美女に声をかけるような仕事だったとしてもやりたくないっす!」<br>「お前ら…思いやりの心とかないわけ?」</p><p> もともとあんまり期待してないけど。それにしても、俺は司書さんに頼まれた書庫の整理や部活の出し物でただでさえ忙しいって言うのに…それに加えて治安維持委員会?たまったもんじゃない。誰かに押し付けられないか?</p><p> そしてなにより、母さんが来る。俺は母さんが好きだ。優しくて美人で聡明で自慢の母親。反抗期も特になく、出来るだけ文化祭を一緒に回りたいという気持ちだけあった。なんで…治安維持なんて…。</p><p>「はぁ…最近、運が無いなぁ…」</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート14 裏、狩人</h2><p></p><p> 的を絞る。弓を引く。弦をビンと弾いて、手応えを確かめる。一連の動作を清涼な雰囲気すら持って終わらせたルーク・ハントは、深々と鏃が突き刺さり軟体生物のようになったウサギを持ち上げた。</p><p>「ハント!」<br>「…オーララ、インクの君!」</p><p> ルークは声が聞こえるよりも早く気配を感じてそちらを向いていた。ペルフェット・ジョルナーレ。かつて…いや、今もかろうじてポムフィオーレに籍を置いている級友だ。しかし実を言うとルークとペルフェットはほとんど同じ寮で過ごしたことはない。途中でサバナクローから転寮してきたルークと、途中でポムフィオーレから出ていったペルフェット。悲しいかな、喋る機会はほとんどなかった。</p><p>「君がこんなところにいるなんて珍しい!どうかな?今からこのウサギを捌こうと思うんだけど、焚き火を囲みながら君と語り合える名誉を私に与えてくれないかい?」<br>「アンラッキーなウサちゃんだな。で、残念だけど今日はそういう話じゃないんだ。文化祭の時、暇?」</p><p> ルークはキュッと目を細めてペルフェットを観察した。ツヤのない跳ね放題の銀髪。首筋は隠れている。発汗はナシ。目の色は青黒く瞳孔が捉えにくいが何かしら嘘をついている兆しは見えなかった。</p><p>「とても残念だ…。私はVDCを盛り上げるという重大な仕事を毒の君から仰せつかっている。」<br>「マジ?あーあ、もうだぁれもいやしねぇ。ぼっちでやるかー。」<br>「孤独とは時に何よりも恐ろしい毒となるものだよ、インクの君。一体何があったのか、聞かせてくれるかい?」</p><p> ルークは常々ペルフェットに対し強い違和感を覚えていた。天才と呼ばれる彼。悪魔的と呼ばれる彼。だがその動きはまるで寝床を無くしたリスのように一貫性が無くジタバタと暴れ回っているようにさえ見える。そのはずが、全てが収束していく恐ろしさたるや。自然の摂理を捻じ曲げるかのごとく美しく整えられる手腕たるや。並大抵のことではない。つまり、ルークは。</p><p> ルーク・ハントは、ペルフェット・ジョルナーレが苦手だった。<br> </p><p> 許しがたい事態だ。狩人たるもの恐怖を悟られてはいけない。その点全てを悟ってくるペルフェットとの相性は最悪だと言えた。お世辞にも澄んでいると言いがたいあの濁った目で見つめられるのは腹を空かせたクマと見つめ合うより恐ろしいことのように思う。</p><p>「治安維持委員会に任命されたんだけど、ビックリするぜ?なんと委員が俺しかいないんだよ!ビビるだろ?俺が一番ビビってるぜ!」<br>「マーベラス!学園のために動く君は美しい!」<br>「だっろー?俺美しいの!…でもやっぱ一人は無理だから誰かに助けて欲しいんだよ。いい人紹介してくんね?」<br>「ポムフィオーレの寮生たちはみんな素晴らしいよ。一人一人いいところを紹介してあげたいぐらいさ。」</p><p> 彼がやろうと思えば一人で全て処理できることなどわかっている。しかしペルフェットは仲間を望んだ。そこにはきっと標的がある。必要とする人間がいて、その人にしかなせない仕事があって、それによってペルフェットの目標も達成される。ならば本来彼の脳内で『メンバー』は決まっているはずだ。ルークが口を出す話ではない。</p><p>「ふふふ……私に隠し事かい?」</p><p> だが、それがルークの敬愛するヴィルにも関わる可能性があるのなら話は変わってくる。ダメ元でルークは口角を上げてみた。いつも通りの口調で。いつもより少し声を張り上げて。</p><p>「….ねぇよ、そんなもん。」<br>「インクの君!まるで大事に恋心を抱え込む乙女のような反応じゃないか!!聞かせてほしいな!ぜひ聞かせてほしい!!」<br>「でぇいうるさーい!無いったら無い!!なんにも無いの!!どっかいけー!!」</p><p> 自分から関わってきたにも関わらず、ペルフェットは両耳をおさえてバタバタと足を動かし逃げていった。足跡は残り、音をうるさい。狩人には向かないだろう。</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート15、下準備</h2><p></p><p>「強制招集の時間よ。」<br>「助けてーッ!!!ウィザベル、助けてーッ!!!!」<br>「さようなら先輩」</p><p> 治安維持委員会委員長として猛々しく会場のあちこちにカメラを設置する業務に勤しんでいた(決して学園長からの雑用ではない)ある日のこと。俺は“元”寮長のヴィル・シェーンハイトに強制招集ならぬシンプル誘拐をされた。バケーションではユウくん。文化祭では俺というわけだ。次、ウィザベルな。</p><p>「なんすか…俺忙しいんだって!」<br>「アンタ、今年のVDCにはアタシも出ることは知ってるのよね?」<br>「あー、寮長会議で言ってたなそんなこと。」<br>「アンタって男は…まぁいいわ、ルークに聞いたのよ。」<br>「何を?」</p><p> 俺は先ほどあったルーク・ハントと可哀想なウサちゃんを思い出した。自然界とは残酷だ。あのアンラッキーなウサちゃんはハントに射抜かれ絶命してしまっていた。</p><p>「人、探してるんですって?」<br>「まぁ…探していると言えば探してるな…。」<br>「ちょうどアタシたちも一緒に出る生徒を探してたところなの。オーディションが今から始まるわ。落ちた生徒はアンタの好きなようにすればいい。これ以上ない提案じゃない?」<br>「いや、それ、シェーンハイトのメリットは?」<br>「あら」</p><p> スーパーモデル。その笑顔は伊達ではない。寸分の狂いもなく整えられたヘアスタイル。計算され尽くされたアイシャドウとリップの色の組み合わせ。のしかかるような美の暴力で俺を圧倒しながら、シェーンハイトはゆっくりと輝く唇を動かした。</p><p>「誰が審査員が一人だと言ったの?」</p><p> ツイてない。本当に、一から百まで、頭からつま先まで、最近の俺はいいことナシだ。退学の件は無かったことにされ、面倒な仕事はさらに増え、なんと古巣のゴタゴタまで!立つ鳥跡を濁さず?俺に言わせればそこら中に糞尿を撒き散らしたい気分だ。俺、もしかして退学できなかったりするのかな…。</p><p>「伸び代のある瑞々しくエネルギッシュな踊り!ボーテ!百点!!」<br>「小手先のテクニックだけ。アタシの基準には遠く及ばないわ。」<br>「「…………」」<br>「えっ、あ。えと…俺は上手だと思ったけど…歌がちょっとアレだったな。五十点?」</p><p> なんだよコイツら、ゼロか百しかないのか?俺が…!バランサーになるしか…!!<br> 懐かしきポムフィオーレのボールルーム。ここはダンスやストレッチなど室内で体を動かしたいポムフィオーレ生のために設置されたプレイルームのようなものだ。そこの一角で俺はやたらきらめかしいハントとシェーンハイトに両脇を固められ、次々やってくる試験者たちの評価を行っていた。といっても俺はダンスも歌もからきしなのでありふれた批評しかできないが。基準は弟より上手いかどうかである!</p><p>「なぁ、なんでこんなに人が来るんだ?歌って☆踊って☆がそんなに好きなのか?いつからRSAに…」<br>「優勝者の賞金は百万マドルよ。」<br>「ひゃっ…なぁるほど。そりゃ来るわ。」<br>「動機はどうあれ、目標のために奮闘するその姿は美しい!ボーテ!百点!!」<br>「あのガバガバ判定機どうにかしてくんね?」<br>「今更どうにもならないわ。」</p><p> 諦めて次の参加者を呼ぶシェーンハイトに、これは長くなりそうだぞと俺は気合を入れた。</p><p>「ペルフェット!?ペルフェットじゃないかー!!なんでこんなところにいるんだ?金に困ってるのか?いくらでも出すぞ!!」<br>「金くれんの?マジ?」<br>「審査員の買収はアウトね。」</p><p>「ゲェーーーーッ!?!?なんでいるんっスかー!!!」<br>「いちゃ悪いか?」<br>「尻尾巻いて逃げるのはいいけれど、このアタシに無駄な時間を取らせないで。」<br>「やるっスけどぉ…」</p><p>「あっ、ペルフェットさん!こんにちは、いるとは思わなかったです!兄さんも…」<br>「オルトくんじゃん。歌って踊る…ロボってどうなの?シェーンハイト。」<br>「…判断が難しいわ。」<br>「だそうだ。でも俺が見たいから!やって!」<br>「もちろん!」</p><p> ふぅ、とひと段落ついた頃にはもうほとんど終わっていた。次が最後かな。</p><p>「よろしくお願いしゃー…あっ!?!?」<br>「あっ!ペルフェット先輩!?」<br>「ふな!?お、お前〜!!」</p><p> おいおいおい、ユウくんと仲良しの三人組じゃんかよ。まさかまさかこんなところに来るとは…そういうイメージなかったわ。シェーンハイトとなにやら二言三言交わした彼らは審査に立ち向かい出した。少しおバカじみたところはあるが、トラッポラとスペードはバケーションの時、ユウくんの危機を聞きつけわざわざ公共交通機関を乗り継いできた友人思いの連中でもある。俺的にはポイント高め。</p><p> ちょっと。ちょっっっぴり。他の人よりも怪しいかな〜位のパフォーマンスレベルだったが、俺はやりきった彼らに惜しみない拍手を送った。結構よかったよ。うん。</p><p>「じゃあ俺、落ちたやつの勧誘してくるわ〜。」<br>「ええ、審査ご苦労様。」<br>「素晴らしい審査眼だったよインクの君!!是非これからも…」<br>「今忙しいから無理」<br>「おーらら…」</p><p> 基準に届かなかった者、一人一人にあてて手紙を送る。丁寧に万年筆を走らせて、フラれないといいなーなど考えて。それを見て字が綺麗だね、とハントが声をかけてきたので俺の機嫌も爆上がりだ。だっろー?俺字綺麗なんだよ。馬鹿みたいに字ばっか書いてきたからな!</p><p>「お前らは…へぇー!あの三人組も呼ぶの!?見る目あんじゃーん。」<br>「毒の君の決断さ。そうだろう、ヴィル?」<br>「えぇ、それに…ペルフェット、アンタが拍手したの、彼らだけよね?」</p><p> 俺は肩をすくめた。</p><p>「そうかもな」<br>「これで全てよ。いつ帰ってもらってもいいわ。精々この祭りで何も起こさず、このアタシが世界で最も輝く場面を脳裏に焼き付けることね。」</p><p> 俺は何人かに宛てた手紙をハントに渡し、彼が弓矢でそれを正確に届けてくれることを祈りながらポムフィオーレを去った。途中何人かの寮生と目があったが、見事に逸らされてしまった。悲しいことだな。</p><p>「RSA放送部と顔合わせぇ!?」<br>「そうです先輩。どうやら今回の文化祭、放送やアナウンス、司会は基本的にRSAに任せるそうで。ほら、うち放送部が無いでしょう?」<br>「それはそうだが…なんで顔合わせしなきゃなんないんだよ、俺たちが。」<br>「広告は僕たちが出すからじゃないですか?それに合わせて放送することもあるでしょうし…」</p><p> オンボロ寮に帰ってくるやいなや、また新たな面倒ごとに巻き込まれる予感に俺は頭を掻き回した。やるしか、ないか…。</p><p>「おーいおいおい!ペルフェット・ジョルナーレじゃねぇの!!みすぼらしい姿になったなぁ!?」</p><p> くそったれ。コイツかよ。<br> 俺はふい、と顔を背けた。頭に響くキンキン声だ。サニー・グランキオ。俺の幼馴染。やたらとでかい図体にド派手な見た目をしたうざい男。まさかRSAに行っていたなんて。しかも放送部。最悪。<br> パステルブルーとパステルピンクの目に優しくないオッドアイを光らせ、サニーは馴れ馴れしく俺と肩を組んだ。大量につけられた金の髪飾りがジャラジャラ揺れる。こいつの後ろの席にだけはなりたくないな。反射凄そう。</p><p>「し、ん、ぶ、ん、ぶ!!ハッ!!過去の遺物だ!!そうだろ?白くて黒くて、たかだかインクと紙のかたまりに誰が見向きするってんだ?時代はテレビだ!オレを見ろよペルフェット!!」<br>「ヤダね。目がいてぇもん。」<br>「……なっ、はぁ゛!?お前が言うべき言葉は『輝かしいですねサニー様!』だろうが!!」<br>「キショ。変な性癖押し付けんなよ。」</p><p> いるよなー洗脳して様呼びさせようとするヤツ。な、バイパー。<br> ウィザベルから話を聞いた直後、慌てて学園長に連絡をとり、新聞部と放送部が協力して今回のイベントを盛り上げましょう!と言われたときはカラスの正気を疑った。NRCとRSAの部活が手を取り合って、ナカヨクだァ?ムリムリ。狂人の発想だ。</p><p>「…お、お前はいつもそうだ!!このサニーをいつもいつも…ッ!……いいや、ははーん?ペルフェットォ…さてはお前、妬んでるんだな?この!サニーの!芸術を!!」</p><p> ウザ。何こいつ。うるせぇし。滔々と動く画面の素晴らしさ、喋る人間の面白さ、色のついた景色の美しさ、そして着飾った自らのゴージャスさ!を語るサニーにずっとウンウンソウダネ!と笑いかけられるほど俺は辛抱強い性格の人間じゃない。NRC新聞部、そしてRSA放送部の人間が固唾を飲んで見守る中、我慢の限界を迎えた俺は一つ舌打ちをした。</p><p>「黙れよサニー。」<br>「は?」</p><p> ポケットに突っ込んでいたインクの瓶の蓋をこっそり開ける。服をつたい、肌を撫で、影にぽちゃりとインクが落ちた。そのまま影を渡り数滴のインクは一縷の糸のようになってサニーの足に巻きついた。人差し指をクンと動かす。サニーは間抜けな顔をしてすっ転んだ。ざまみろ。</p><p>「い゛っ…!?」</p><p> 顔を歪めたサニーに笑いかける。いい眺めだ。ヤツは地面に肘をついてすぐに立ちあがろうとした。なんてこった。胸に虫が!これはいけない!</p><p>「助け合って行こうぜ?お互いが不幸にならないように。」<br>「ど、の口…ぐ!」</p><p> 真っ白な制服に靴の跡をつけてしまう申し訳なさを噛み締めて、俺は彼の顔を覗き込んだ。ほんと、ゴメンね?あの時は。</p><p> </p><p>「もういじめねぇからよ。」</p><p> <br>「………ッ!!!この、」<br>「NRC新聞部!!撤!!収!!」</p><p> 茹でガニみたいに真っ赤になったサニーを見て俺は笑いながら駆け出した。ウィザベルが頭を抱えている。悪役けってーい!でも俺より弱いくせに噛み付いてくるやつは弱いものいじめしたくなるんだもーーん!!<br> ん?アイツ、RSAに行ったのならもしかしてそれなりにメチャ強になったのか…?やっべ。まぁもう顔合わせウィザベルに頼んどけばいけるだろ。知らんけど。</p><p>「ふざけんなよ!次はオンボロ寮乗っ取りか!?」</p><p> サニーに喧嘩を売った次は、VDCメンバーがオンボロ寮を使いたいと既に準備を進めていた。なんなんだ。なんなんだよ本当に最近はさぁ!!!あと治安維持委員会全員に辞退されたんだけど!!!俺ぼっち!!!ふざけんな、絶対退学してやるこんなとこ!!!<br> 四週間も滞在することになった彼らに俺は苦しんだ。ボンジュール!とか言わないでほしいハント。俺その明るさについていけるほどテンションアゲじゃない。クローバーの手土産ぐらいしかアゲるものがない。</p><p>「ふんだりけったりだ…」</p><p> “絶対退学する”略して“絶退”をスローガンに掲げる俺にとって、ここ最近の現状は辛すぎる。ドヤドヤと乗り込んできたシェーンハイト率いる一団に寮の一部を占有され、俺は半泣きで自室に篭った。ハント…これから俺のことは自室の君No.2と呼んでくれ…。</p><p> 夜。インクが飛んでも汚れないよう、新聞部共通のクラブウェアを着た俺はぼんやり椅子に腰掛けて唸る印刷機を眺めていた。<br> 文化祭が約一ヶ月後に迫る中、やはり危機感が出てきたのか急にポスターの印刷の依頼が舞い込んだのだ。それだけならまだいいのだが、夜中に、大量に。明日の朝にしてくんねーかなーとは思ったが俺は偉い部長。黙って階下に降り、VDCのために頑張る彼らを起こさずにごぅんごぅんと悲鳴をあげる印刷機を一撫でし、インクストレージを引き出して補充を入れた。クラブウェアは簡素なデザインのツナギだが、無いよりはマシの精神。かっこいいしな。</p><p>「はらへった〜…!」<br>「おい、こんなことしたら…」<br>「早く食べちまうんだゾ!」</p><p>「んっ?」</p><p> 談話室の向こうから声がする。ぐったりと体を投げ出していた俺は深く椅子に腰掛け直し、機械に足を乗せて扉を見た。あの声は…トラッポラとスペード?それにグリムもいるな?何してんだこんな時間に。ははーん、わかったぞ!腹が減ったんだな?わかるわかるこの時間は間食したくなるよな〜!<br> でも…。</p><p>「ヴィル先輩に怒られるぞ!」</p><p> いやそうだよな。シェーンハイトに食事制限されてたよな。俺強化合宿説明会の時みんなの後ろで寝転びながらスナック食ってたら馬鹿怒鳴られたもん。</p><p>「なぁにしてんの。」<br>「「「!?!?」」」<br>「今から何が起こっても俺は寝てたってことで通すからな?自己責任で頼むわ。」<br>「ふな!何してるんだゾ!ペルフェット!!」<br>「こっちのセリフ」<br>「すんませんペルフェット先輩!!自分が全部…」<br>「びっっっっ……くりした!なんで…ッ、やっぱ、バレてたっすか?」</p><p> 茶目っ気たっぷりに頬をかくトラッポラと今にも泣きそうなスペードの年相応な態度に絆されて俺はコクンと頷いた。</p><p>「バレバレ。やるならもっと上手くやれよ。」</p><p>「なにを、上手くやるんですって?」</p><p> シェーンハイト!!<br> 声を聞いた瞬間俺はその場で仰向けに倒れて寝たふりをした。蹴られた。ヒールがいてぇよ。</p><p>「いでっ!!いてて…んぁ?なんかあったのか?悪い悪い、印刷してる間に寝ちまってて…。どうしたトラッポラ!スペード!!グリム!!なんでそんな青い顔をしてるんだ!?可哀想に…今毛布を持ってきてやるからな!!」</p><p> 俺は逃げた。脱兎の如く。もう帰らないぜ!毛布!?自分で用意しな!!</p><p>「幸運を祈る、三馬鹿!!」</p><p> 途中、誰かとすれ違った気がした。</p><p> それはそれとして、ウサギは好きだ。逃げ足が早いところとか可愛いところとか俺に似てる気がする。可愛いし。可愛い。俺可愛いよな?ウサちゃんハントにハントされちゃってたけど…。紙をバリバリ食って作業を遅らせるネズミより遥かに可愛い。</p><p> 次の日の午前中。</p><p>「ん、こらしょ」</p><p> 店舗の壁、コロシアムの壁、校舎の壁にあらゆるポスターを貼り付ける。魔法の力を借りても丸半日かかった作業は終わりの兆しを見せていた。これが終わったら、前もって設置しておいたカメラの様子をシュラウドに確認してもらって…あとは、新聞部の出し物の動作確認をして…俺、今回結構働いてるなー。ぼっちだけど。</p><p> こいつを除けば。</p><p>「兄さん、兄さん、ペル兄。サニーさんには会ったんだよね。なんで僕には会おうとしないのに?彼には?あったとか?冬季休暇一回も連絡くれなかったよね。父さんも母さんもすごく心配してたのに。」<br>「邪魔〜。お兄ちゃん仕事してるだろ。見えねーの?」</p><p> 弟は無言で俺からポスターの束を半分取り上げて黙って貼り付け始めた。仕事のできる弟を持ててお兄ちゃん嬉しいよ。</p><p>「サニーさんが『ペルフェットなんてぶちのめしてやったぜ!』って言ってた。」</p><p> 俺は片眉を跳ね上げた。お灸が足りてなかったみたいだな。</p><p>「アイツやっぱりRSAってガラじゃないだろ。」<br>「兄さんもNRCってガラじゃない。」<br>「お前は俺を過大評価しすぎ。…終わった?次は東側な。」<br>「兄さん!話聞いてって!」</p><p> テコテコ足早についてくる弟を振り切るように歩を進める。三桁通知を未読無視したのがいけなかったのか、弟は悲痛な声を出して俺がいかにNRCにいてはならない存在か説得しようとした。</p><p>「心配しなくてもすぐにやめるって言ってるだろ…。」<br>「いつ!!」<br>「わかんない、けど…そのうち…」<br>「にぃさ、」</p><p>「見つけたぞペルフェットーー!!!!」</p><p> きぃん!と頭を突き刺す声に俺は唇を歪めた。<br> <br>「うわでた」<br>「サニーさん、ああ見えて兄さんのこと大っ嫌…大好…うぅん、なので…」<br>「知ってる」</p><p> まさかあいつ、RSAから走ってきたのか?ぽいな。膝をガクガク震わせ、シャンシャンうるさい頭を振りながらサニーは俺の前に立ち塞がった。長くなりそうだ。俺はセリオにもたれかかって、偉いことに話を聞いてやることにした。</p><p>「なんで!お前!出てこないんだよ!!やたらうるさいヒツジの獣人寄越しやがって!!!」<br>「自慢の部下なんだよ。かわいーだろ?」<br>「アイツオレたちの予算案を全否定して変えやがったんだぞ!!おかしいだろ!?」<br>「愛嬌だよな」<br>「なんでお前は来ない!?」<br>「浮かれ金ピカ成金野郎みたいな知り合いと話すの無理。ゴキブリと対話した方がマシ。」<br>「にいさん…」<br>「は、はんっ!オレにそんな口を聞けるのも今のうちだ!!見てろ!!ヴィル・シェーンハイトとネージュ・リュヴァンシェの頂上争いを他でもない我が放!送!部!が独占ライブしてお前たちの名声を叩き落としてやる!!残念だったなペルフェット!!新聞なんて古臭いものに執着してるからいけないんだ!目を覚ませよ、エ?お前ももっと早く現代技術の素晴らしさに気づいていればなぁ?このサニー様のように輝けたというのに!!」<br>「だからなんでお前RSAなんだよ」<br>「兄さんが絡まないともっと良い人なんだよ、サニーさんは。よく海鮮料理作ってくれる。」<br>「おい!!言うな!!!」</p><p> 装飾が日光に反射して目に光がチラチラ当たる。マジでだるい。何コイツ。俺を見返すために全力尽くしすぎだろ。</p><p>「おーぼえてーろ!!!」<br>「走ると転ぶぞ、お前鈍臭いんだから。」<br>「ハ!?オレが、いだぁっ!!!」</p><p> インクを足に纏わり付かせて足を掬うといとも簡単に彼は地面の上をのたうちまわった。たのしー。一番生を実感するわ。</p><p>「兄さん、あんまりいじめないであげて…。そういえば、父さんと母さんも文化祭に来るんだって。聞いた?」<br>「えっ、父さんも?母さんは聞いてたけど。マジかよ。うぇ、めっちゃ頑張らないといけないじゃん。なんでよりによって文化祭に来ちまうんだよ…」<br>「そのぐらいじゃないと兄さんに会えないんだもん。帰ってきてくれないし!」<br>「悪かったって…深い理由があるんだよ。」</p><p> 深い理由が。口に含ませるようにそう言うと、セリオは目を伏せて黙り込んでしまった。はーあ。思春期ってやつかしら?彼にもいろいろあるんだろうな。てかそろそろ行っていい?ダメ?俺仕事がたくさんあるんだよ。</p><p>「…てつだう」<br>「あんがと。途中までな。」</p><p> 諸々済ませて自分の寮に帰る途中、セリオから『これ兄さんの知り合い?』と海に向かって叫ぶフェルミエとスペードの写真が送られてきた。何俺を置いて青春してるんだアイツら。ずりぃだろ。悔しかったので『しらない』とだけ返しておいた。</p><p> 今日はもう疲れた。そうフラフラ寮に帰ると、俺は談話室の暖炉の前で何やら物思いに耽るシェーンハイトを見つけてしまった。ちょっとばかり気まずいな。</p><p>「ペルフェット」<br>「バレてた…。何?」<br>「来なさい」</p><p> 女王に逆らうのは恐ろしい。嫌がる足を無理に動かし、パチパチと柔らかな拍手のような音を奏でる暖炉の前に辿り着き、シェーンハイトのそばに腰を下ろした。</p><p>「アタシは、VDCに全てを賭けてるわ。」<br>「ああ」</p><p> それは、この一ヶ月のシェーンハイトの頑張りを見ていればなんとなくわかる。まさに粉骨砕身の働きだ。</p><p>「その上で不確定要素は全て消しておきたいの。言ってペルフェット。何が起こるの?」</p><p> 俺は彼の顔を見た。彼は迷子の子供のような、珍しく眉根を寄せた苦しそうな表示をしていた。</p><p>「アンタになんかあったら治安維持委員会委員長として俺が助けにいってやるよ。てかそもそも火の粉は自分で払うタチだろ?」<br>「もちろんよ、でも…」<br>「天下のヴィル・シェーンハイトがそんな顔すんなって!なんとかなるなる!」<br>「…そうね。いつにも増して能天気なジャガイモだこと。ペルフェット、ペルフェット、アタシは…美しいかしら?」<br>「もち」</p><p> 俺はピースサインを突き出した。入寮した最初の日、談話室での細かい説明会で俺はシェーンハイトの右斜め後ろに立っていた。その時チラリと彼の顔を見て、この世にこんな綺麗な人間がいるもんなのかと驚いたのを覚えている。心配しなくてもシェーンハイトはぶっちぎりの美人だ。<br> それに、何を隠そう俺はシェーンハイトに弱い。それはポムフィオーレを出ていった負い目もあるし、退寮のきっかけとなるやらかしうんぬんもある。俺は彼に嘘がつけない。</p><p>「そう…ネージュよりも?」<br>「ネージュ?ああ、あのネージュ、ネージュ・リュ…まぁいいや、アイツ可愛い系じゃん。綺麗系のアンタとは比較できないだろ。俺の顔の好みはシェーンハイトだな!俺昔から美人の年上の、包容力があるナイスバディーな金髪お姉さんと結婚したいって思っててさ!」</p><p> 彼はしばらくの間呆然と暖炉の炎を見た後、ゲラゲラと心底面白いコメディ映画を見たかのように笑い出した。目には涙さえ浮かんでいる。面白くって仕方がないらしい。一方めちゃくちゃ笑われてる俺は男の夢だろうが!と勇ましく怒った。さらに笑われた。この野郎!</p><p>「それがアンタの本音なのね?ふふ…もう、いつでも帰ってきていいのよ!」<br>「やなこった。まだ揉めてるんだろ?寮の中での俺の扱い。気まずいったらありゃしねぇよ。俺は一悶着が起こってるところにわざわざ突っ込むようなバカじゃないし。」</p><p> 俺がなかなかポムフィオーレに帰ろうとしない理由の一つには、あそこでの俺の扱いがある。毎月一日目にあるポムフィオーレでの定例会議、そこで話題になるのはもっぱら『ペルフェット・ジョルナーレの処遇をどうするか?』だ。引き戻すべき、という意見もあれば、あんなの無理、といった意見もあり寮は真っ二つに分かれている。元はと言えば俺の責任だが、やるならどうぞご勝手に!俺はここを動きません!というスタンスなので巻き込まないで欲しいのが正直なところ。<br> <br>「初耳ね。趣味なのかと思ってたわ。」<br>「なわけねーよ」<br>「オーララ!こんなところにいたのかいヴィル、ペルフェット。君たちの小鳥の囀りのような麗しい会話に、この私も混ぜてくれないかな?」<br>「何が聞こえてんのコイツ」<br>「いつものことよ。ルーク、エペルのリンゴジュースを持ってきて、三人分でお願いね。」<br>「ウィ!」</p><p> ルークが持ってきたリンゴジュースは驚くほど美味しかった。これはウィザベルも喜ぶぞ。アイツリンゴジュースが大好きだから。</p><p>「君たちは美しい!」</p><p> リンゴジュースで酔っ払ったようにルークはそう言い続け、俺とシェーンハイトは顔を見合わせて苦笑するばかりだった。</p><p>「ヴィル、君の輝かんばかりの美貌も!ペルフェット、君の圧倒的な知能も!私は君たちを時に恐ろしいと思うが、それ以上に、あぁそれ以上に!愛している!!」<br>「ふふ、えぇ、そうね。ありがとう。」<br>「実にぼーて!ってやつな、むしゅー。発音合ってる?」</p><p> ルークは嬉しそうにジュースを飲み干した。</p><p>「私が今まで聞いた中で最も美しい発音だよ、インクの君!」</p><p> <br></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート15 裏、立入禁止</h2><p></p><p>「何故来たペルフェット!我が寮の敷居は跨がせないぞ!」<br>「ごめんごめん、すぐ出てくからよ。」</p><p> ペルフェット・ジョルナーレ。あぁなんと憎たらしい響き!<br> 紫色のベストはどこに?我が寮に相応しき者にだけ与えられた腕章は?アメジストのような魔法石は?</p><p> ああ!憎たらしい!!</p><p> 例えば。そこに小さな花があったとして。踏まれれば折れる儚い生物があったとして。<br> それを観察し、誰も気づかなかったその花の存在を指摘し、そして最後に「あー綺麗だった」と踏み躙っていくのがペルフェットとという男であった。</p><p> 元より私はペルフェットが嫌いだ。ボサボサの髪の毛に手入れの手の字も知らないような肌、目元にはいつも色濃いクマがあり、猫背気味で、おまけに口も悪い。どこをとってもポムフィオーレには相応しくない。努力している様子も見られず『奮励』なぞクソ喰らえという態度にはいつも苛立たされた。</p><p> 嫌いだ!</p><p> 毎月初めの定例会議で、決まって議題に上がるペルフェットの処遇。多数決で決まるソレに私はいつもポムフィオーレの敷居を跨がせてはならないと票を入れた。一度は『合わない』と出て行った人間だ。なぜ引き戻そうとするのか。皆最初は口を揃えて相応しくないと言ったはずなのに、彼が生き生きと新聞部として活躍するのを見て、やはり寮にいてもいいのでは?ところりと意見を変えたのは何故なのか!ポムフィオーレ生たるもの一度決めた意見は最後まで貫き通すべきだ!</p><p> そう、私は間違えていない。なぜなら。</p><p>『なぁ、一緒に激ウマコッテリ豚骨ラーメン食おうぜ。』<br>『今が何時だと思ってるんだこの馬鹿者め!贅肉がつくぞ!?』<br>『いいのいいのそんなこと。ここ食事制限が厳しすぎるだろ?飯食お!な!黙っててやるから!』</p><p> ベットの脇からひょっこり顔を出して、ペルフェットはニコニコと最悪な堕落への道に手招きした。この時間に、大量の油。なんと恐ろしい悪魔のような提案か。</p><p>『全くなんだいこの髪の毛は!』<br>『んなこと言ってもうち海岸沿いにあるしなー…。髪の毛が潮風でゴワゴワになっちまうんだよ。』<br>『…ッ、貸したまえ!私が髪質に合うトリートメントの選び方を教えてやろう!!』<br>『マジ?ありがとう!』</p><p> ヤツの何の裏表もない笑顔を覚えている。丁寧に手入れしてやった銀髪の指通りの良さも、バランスの良い食事を食わせてやった時の肌艶の良さも、静かに本を読んでいた時の落ち着きも、徐々に元気が失せていったあの一年も。</p><p> 私は間違えていない。なぜなら、</p><p> <br> 私だけは全てを覚えているから。<br> </p><p>『なぁなぁ、ラッキー』</p><p> ラッキー、とは私のあだ名だった。トランプ。ダイス。ルーレット。全ての賭け事において私は一度たりとも負けたことがなかったが、私に言わせればペルフェットがアンラッキーなだけだった。</p><p>『べんきょ、おしえてー』</p><p> 間の抜けた声。へらへらした薄い笑み。わかんねーよー、とグッタリ投げ出された体。アレは全部嘘だったのか?私が見るペルフェットはいつでもどこでも、狡賢く、悪知恵はよく働かせるものの少し頭が足りない愚かな男であった。四人部屋であったはずがたまたま人数が合わず、二人部屋となった時の私のルームメイト。<br> 何があったのか、あの一年。ペルフェットの顔は徐々に暗くなっていった。側から見てもわかるほど追い詰められていった。誰も彼に興味が無いから誰も気づかなかっただけで。</p><p> ペルフェットは学校が嫌いなようだった。</p><p> 友人の一人も作らず教室の隅でくだらなそうにクルクルと万年筆を回し、課題と授業に苦戦し、ポムフィオーレではグサグサと見た目についてひたすら注意を受けて。本人なりに頑張ろうとはしていたのだろうが、不幸なことに彼にはあらゆる点で才能がなかった。勉強の才能も魔法の才能もメイクの才能も。私が見る限りは。</p><p> だから寮を出ていったと聞かされた時は、ああもう退学するんだなと思ったしそれも妥当だと思った。大雑把で少し馬鹿で、憎めないルームメイトではあったが。</p><p> ある日、鏡舎の片隅に置かれた紙の束を見つけるまでは。<br> </p><p>『新聞、同好会?』</p><p> 私は見事に裏切られたわけだ。ポムフィオーレたる証を全てゴミ箱に突っ込み、彼は心底楽しそうにキャンパスライフを楽しみ始めた。“天才”として。…悪い冗談だろう?ヤツは天才じゃないから苦しんだのに。平凡だから誰にも見向きされず落ち込んでいったのに。</p><p>『なぁラッキー!』</p><p> 昔のような笑顔で、新聞部同好会から部活の部長に。平凡で何の取り柄もない男から誰もがその一挙手一投足を見守る天才へと孵化した男を見て思った。</p><p> ああ、これで、</p><p>『聞いたぞ!映研の奴らがまた賞を取ったんだってな!?すげぇじゃんお前!』<br>『寮長の尽力が大きいのだよ、馬鹿め』<br>『またまたー。あ、でも大賞は俺が前紹介したRSAの作品だったな。すげー偶然もあるもんだ。』<br>『この大馬鹿者め!』<br>『はぁ?!なんでだよ!!俺悪くないだろ!!』</p><p> 無邪気な笑顔で天才に相応しい振る舞いをするこの男はもうポムフィオーレにいるべき人間ではなかった。奮励。なるほど、確かに、彼は奮励の精神を持っていたのだろう。私たちが見つけられなかっただけで。大切に守るものができた時にようやく彼は奮励の精神を見せ、立ち上がり、新聞部を守った。素晴らしいことだ。美しいことだ。</p><p> それがたとえ、彼と過ごした一年が丸々虚像であったと思い知らされるようなことでも。<br> 出来が悪く、なんのかんのと性根が優しく、気の抜けた笑顔でイタズラに誘ってきたペルフェットが全て嘘だったとしても。</p><p>「ウィザベル、たぁすけてぇー!!」<br>「はぁー…何してるんですかまた先輩は…」</p><p> また何か面倒ごとに巻き込まれたのか、ドタバタと隣を走り去っていったペルフェットの楽しそうな横顔。染み込んだインクの重い香り。弾んだ声。憎たらしいあの姿。</p><p> 戻ってくるな。あんなヤツを引き戻すための票など入れてやるものか。あの顔を見るためにまたヤツと同室になるなんてごめんに決まってる。これでいい。ああこれでいい!</p><p> お前なんて、二度と。</p><p>『ラッキー、ヤベェ!魔法薬かっぱらっちゃった!一緒に隣室の人ビビらせに行こうぜ!』<br>『何してるんだ馬鹿者!』</p><p> 二度と。</p><p>『なぁ…魔法史のレポートってやった?全然終わらなくてさぁ…今日のデザートやるから手伝って!』<br>『提出日が明日の朝の?なんでお前はいつもそうギリギリまで放っておくんだ!』<br>『ごめんってー!』</p><p> 二度と!</p><p>『ラッキーってさぁ…NRCいて、一番楽しかったことって何?』<br>『私か…?うぅん、そうだな、私は…友人と、馬鹿なことをするのが案外楽しかったかもしれない。』<br>『へぇ!お前友達とかいるんだ、性格悪いのに!』<br>『…黙りたまえ馬鹿!!!そういう、お前は?』<br>『俺?』</p><p>『俺かぁ、』</p><p> <br> <br>『無ェな、そういえば。』</p><p> 二度と戻ってくるんじゃない。大嘘つきのルームメイトのための居場所など、元々ここには無いのだから。</p><p> <br></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート16、本番</h2><p></p><p> とうとう運命の日がやってきた。</p><p> 全国魔法士養成学校総合文化祭の、日が!!</p><p>「お前らーちゃんと準備できたかー?できたなー?動作確認オッケー?」<br>「オッケーっす部長!」<br>「よし!じゃあ俺ちょっくら治安維持してくるわ!」<br>「頑張ってくださいねー!」</p><p> 機械の隙間からオイルを差し込んだり、ガタガタ悲鳴を上げる機械と格闘しなんとか音を抑えようとしている部員たちに投げキッスを送って俺はコロシアムに向かった。ブーイングを食らったが知ったことではない。泣いて喜ぶべきなのにな。</p><p>「『校門の入り口、カラスさんの足元にいるわ。』また変なところに…えと、あっ!かぁさーーん!」</p><p> うねる銀髪を肩に届かぬあたりで整え、真珠のピアスを耳につけた小柄な女性が、俺にそっくりな目元を柔らかく緩ませニコリと微笑んだ。</p><p>「会いたかったわ!ペルフェット!」<br>「母さん!久しぶり!父さんは?」<br>「あの人ならセリオにどうしても渡したいものがあるって先にそっちに行っちゃったの。しばらくしたら合流すると思うわ。…それにしても…なに!?その目は!!そのかりんちょりんの体は!!食べてるの!?」</p><p> ガッ!と彼女は俺の腰を掴んだ。</p><p>「たべ、たべてま、」<br>「購買でパン!とかじゃないでしょうね!ありえないわ!!ああもうもっとご飯持ってくればよかった!とりあえずこの袋に、」<br>「うわ何このタッパーの量」<br>「カルボナーラ、ピッツァ、フォカッチャもあるわ。このスープボトルはミネストローネよ、それからカルツォーネとミートボールのトマト煮と」<br>「母さん、母さん?多くない?」<br>「何言ってるのこのゴボウさん!セリオから話は聞いてたけどまさかここまでだなんて…!今日は何かお仕事あるの?」<br>「そうそうある!すごくある!俺やんなきゃいけないことが結構あって、」<br>「ご飯が先よ!」<br>「はい…」</p><p> 俺はこうなった彼女に逆らえない。というか我が家に母を止められるものはいない。治安維持などとうに放り捨て、俺はあと三、四時間もすれば開場されるイベントエリアの外側のベンチで母と共に少し早めのお昼ご飯を食べた。</p><p>「お友達とはどう?上手くやれてる?」<br>「まあね。」<br>「今日はどんなお仕事があるの?」<br>「何かあった時に連絡が来るからそれに対応しなきゃいけないのと…あとは、この後から始まるパープルステージでのVDCを新聞部部長として取材もしないと。」<br>「たくさんなのね!」</p><p> そうだね、と頷くと同時に耳障りな声が頭上のスピーカーから鳴り響いた。<br> <br>『あー、テステス、これはリハーサルです。紳士淑女の皆様、ご来場ありがとうございます…』</p><p>「まぁ!これってサニーくんの声!おっきくなったわねぇ…ほら、覚えてる?あの子よあの子、あなたについて回ってた…」<br>「覚えてるよ母さん」</p><p>『第三エリアの同人誌即売会では…』</p><p>「同人誌即売会!?!?!?!?」<br>「落ち着いて母さん」<br>「あのど田舎じゃ一生かかっても開催できない同人誌即売会ですって!?私のティーンからの夢、同人誌即売会ですって!?」<br>「第三エリアは右だよ。」<br>「あなたも行くのよペルフェット!!物語とは生み出された瞬間から美しいもの!!その輝きを目にせず死ねというの!?」<br>「そこまで言ってないよ母さん。あとまだ開場してないからやめてね。」<br>「行くわよ!!」</p><p> 俺は一度こうと決めたら猪突猛進、突き進むしかなくなる母に頭を抱えた。</p><p> そう、あれは、母に会うほんの少し前。パープルステージにて。</p><p>「おおい、こっち照明ズレてんぞ!」<br>「うっす!すぐ直します!」<br>「馬鹿野郎、誰だこんなとこにロープ放置してんのは!」<br>「はーい、追加の資材通りまーす!」</p><p>「やー、やってんなー。」</p><p> ステージの設置を担当するのはムキムキゴリゴリでお馴染みサバナクロー寮だ。一応様子を見に行ってくださいね、とローズハートにも念を押されたもののキングスカラーとは色々あったのであまり行きたくはなかった。で、ギリギリまで粘ったのだがここらが潮時だろうという俺の判断だ。</p><p>「やってんの?ハウルくん。」<br>「…ッ!?あ、ウス。性格なコントロールの浮遊魔法が意外と難しくて苦戦してるところです。」<br>「な!むずいよな、アレ!」</p><p> 分かるぜその気持ち。俺はニコニコしながら何度も頷いた。なんなら俺もそれ下手。全然できない。なんであれ手ぶれ補正つかないんだろうな?</p><p>「おいおい、お出ましか?」<br>「きん、ぐすからー…」</p><p> 運動着に身を包み、髪を一本にくくったキングスカラーはいつのまにか俺のすぐそばに立っていた。一応にへらと笑いかけてやる。媚を売っとこう。誰にでも。</p><p>「ここか?」<br>「…あん?」</p><p> 彼は小さく鼻を鳴らした後、もう一度俺に声をかけた。</p><p>「やっぱり“ここ”で何が起こるのか?」<br>「なんっ、何言ってるんスかレオナさん!ここはパープルステージっスよ!?世界中の人が観に…待ってください、やっぱり?」<br>「この性悪が言ったんでな。学園祭では何かが起こる。しかも最悪なことに、ペルフェットの手に負いきれない可能性があるんだとよ。」<br>「…………はっ?な、んスか、それ……」</p><p> 俺を置いたまま話は進む。キングスカラーとバイト戦士ブッチはひどく深刻そうな顔をしながら俺をチラチラと見た。なんてこった。また俺の知らない話だ。すごいな、俺の知らないところで俺は“何かやらかすけど絶対に解決する男”として認定されてるようだ。そのペルフェット・ジョルナーレって人、ワンチャン俺と同姓同名の他人だったりしないか?</p><p>「どういうことですか!?説明は!!俺たちはここを設営する責任が!!」<br>「まぁ落ち着けハウルくん。何もおこりゃしねえよ。な?そうだな、もしどうしても心配ってんなら…」</p><p> その場しのぎ、苦し紛れに俺は口を開いた。ぐりんと視線が集まる。もうこの場から逃れるには適当なことを口走ってなぁなぁのうちに収めるしか無さそうだ。</p><p>「ステージは、できるだけ頑丈にな。」<br>「…ご忠告どうも、ペルフェット。」<br>「どういたしまして〜」<br> <br>「帰しちゃっていいんスか?」<br>「むしろ来ただけでも奇跡だ。アイツの場合は。」</p><p> そんな言葉を聞きながら俺は踵を返してスタスタ帰った。まったく…人をなんだと思ってるんだ!ステージなんていくら頑丈でもいいんだから!バイブス上がった誰かがドカンと一発いくかもしんないんだし?</p><p> こういうやりとりがあった。だからコロシアムを通って、サバナクローとまた顔を合わせるというのはできれば避けたい。</p><p>「ちょっと遠回りしていこ?」</p><p> そう言うと母はダッシュで出店の準備をしていた生徒からいらなくなった袋を剥ぎ取り、マドルの両替を行ってソワソワと校門前に向かい始めた。</p><p>「母さん、そっちじゃないけど…」<br>「ねえ、ペル?私は本屋の店主の妻であり、それ以前にマナーあるオタクよ。」<br>「う、うん…。」</p><p> 彼女は凛と背筋を伸ばし、懐からベレー帽を取り出して被り直した。</p><p>「創作者側でもないのに先行入場でめぼしいものを漁ろうだなんて浅ましいことはしないわ。整理券を手に取り、水筒で水分補給して、スマホで神絵師神字書き様方の出店位置を確認してから手土産と共に挨拶するの。」<br>「何言ってるかわからない…でもまぁ、母さんがそうしたいならそうすればいいと思う。学生の出し物だから、あんまり、その、強い期待は…」<br>「学生だから何!?熱よ!!創作とは熱!!いかに技術があるかじゃないの!!いかに狂ったかなの!!!!」<br>「たすけて…せりお…たすけて…」</p><p> 怖かった。母の情熱が怖かった。元々彼女は創作者側の人間であったらしいが、俺は詳しいことは知らない。聞くと少し気まずそうな顔をするので聞いちゃいけないんだ!と幼心に思ったぐらいである。ちなみに父は微妙な顔をし、弟は何もわかっていなさそうな間抜けヅラを晒していた。</p><p>「私は開場時間を待つわ。開場したらアナウンスが流れるのよね?拍手すればいいのよね?ああっ、大変!こんなところで初めての即売会参加なんて夢にも思わなかった!もっと下調べしてくれば…!悔しい!スケッチブックとか持ってくればよかった!サインが!!顔に書いてもらおうかしら!?」<br>「じゃ俺行くね…」<br>「もうっ、いつになったら始まるの!いいえ落ち着きなさい、こうしている間にも創作者様たちはコツコツ準備を進めてらっしゃるの…!敬意を持って、何時間かかろうとも待つのよ!夫がデートに遅刻したら待たないけど今回ばかりは話が違うの!!」<br>「寒いから風邪ひかないようにね。」</p><p> 母さんが戦場へと向かうことが決まり、俺はまたぼっちでポツンと佇むこととなった。何と戦ってるんだろう彼女は。わからない俺が悪いのか?</p><p>「あっ、ペルせんぱーーい!!」<br>「ユウくん!」<br>「股下何センチですか!?」<br>「こんにちは。今日も楽しそうだな。」</p><p> 彼はへへへと頬をかいた。ユウくんのマイブームは『股下何センチ?』である。本人曰くそれは挨拶らしい。ので、俺も挨拶で返している。</p><p>「ペル先輩ペル先輩ペル先輩!」<br>「なんだよ。なんで俺の周りをグルグル回ってんだよ。」<br>「VDCのマネージャーをすることになったんですけど、そうなると新聞部部長で治安維持委員会の委員長もしてるペル先輩と全然お話しできなくて寂しかったんです!」<br>「ええ〜!!可愛い後輩だなユウくん〜!!!」<br>「うえっへへへ!」</p><p> 笑い方は微妙だがな。</p><p>「ユウくんは今からリハーサルの方に行くのか?」<br>「はい!先輩は何してたんですか?」<br>「ちょっと前まで母親と一緒にいたんだ。」<br>「エッ!?!?生み出してくださった方!?!?」<br>「言い方が気持ち悪いけどそうだな。実は今回両親だの弟だの幼馴染だの身内が大集合してて…できれば何も起こさず終わらせたいんだ。父さんは弟の方に会いにいったからしばらくこっちには来ないが、母さんならその辺にいるから会えると思うぜ。」</p><p> 見た目だけなら俺そっくりだし、見ればわかるはず。…今はちょっと正気を失ってるからなんともいえないが。</p><p>「ペル先輩、VDCは見に行かなくていいんですか?」<br>「あー…あそこか…」</p><p> もちろん行くつもりではあったのだが、なんにせよあそこにはサニーがいる。MCついでに俺のことをディスってくる可能性すらあるのだ。めんどくさい。馬鹿にされるなんてたまったもんじゃないね。</p><p>「面倒ごとが起こるから行きたくはねぇな。あとからこっそり行く分には問題なさそうだし、そうしようかと思ってるぜ。」<br>「…それは…ペル先輩が言ってたっていう、『ペルフェットの手に負いきれない事件が起こる』ってことですか?」<br>「そりゃ話が大きくなりすぎてるな。この世には俺の手に負いきれないことばっかだよ。」</p><p> ユウくんは少しばかり顔を固くして険しい視線を地面に向けながら、俺の手を握った。</p><p>「きて、くれませんか」<br>「無理な相談だな。今日はやらなきゃいけないことがたっぷりある。」<br>「対価は払います!」<br>「いらねぇよ。後輩からなんかぶんどろうってほど俺も性格終わってないし。」<br>「ポムフィオーレだから?」<br>「あん?」<br>「先輩が今回手を出しにくいのは、ポムフィオーレの寮長と副寮長が深く関わってるからですか?」</p><p> ほほう、そう来たか。確かに一度離れた場所の人間と会うのは気まずい。退職した職場の人間とお茶できますか?って話だ。</p><p>「ウィザベル先輩に聞いたんです。ペル先輩は元々ポムフィオーレ寮生で、いろいろあって出てきたんだって…。」</p><p> ああ起こしたよ。事件なら起こした。“いろいろあって”俺は退寮処分を受けたが、この学園の転寮手続きはあり得ないほど面倒臭いので俺は一応籍を置いているだけ。細かいところを語るとあまりにアホらしくて説明するのも嫌になる。悲しいことだ。</p><p>「よく考えたらペル先輩のこと何も知らなかったなって思うんです。あんなに助けてもらったのに。今まで何があったのかとか、どんなご飯が好きで、どんなところで育って、どんなことをされると嬉しくて、悲しいのか。なんにも…。」<br>「ミステリアスで素敵なお兄さんだろ?」<br>「そうやってまた煙に巻こうとする!!」</p><p> 俺は大人しく両手をあげてゴメンゴメンと呟いた。しょーがないじゃん。俺の人生マジで薄っぺらすぎて語るところがないんだよ。調子乗ってたらボコボコにされました、ぐらいしか言うことがない。それを可愛い後輩に?死んでもごめんだ!ダサすぎ!<br> しかもチヤホヤされるのが好きで貶されるのが嫌いだなんて子供っぽい返しをしたくない。時間ちょうだい。大人っぽい返し考えるから。</p><p>「そんなに俺のことが知りたいわけ?大好きじゃん。」<br>「大好きです!!!!」<br>「お、おぅ…。強いね言葉が…。しょうがないなぁ。そんなに言うならリハーサルぐらい覗いてやるよ。」<br>「はい!それが終わったら、一緒にたくさんお話ししましょう!」</p><p> ユウくんは俺よりも黒みが強い瞳をキラキラ輝かせた。どうしてだろう。俺よりも色彩は濃く暗いはずなのに、俺より生命力に満ち溢れている気がする。俺は一体どこでこれを落としてしまったんだ……。</p><p>「あっ、どこで道草食ってるのってヴィル先輩が!早く行きましょペル先輩!このままじゃ二人揃って怒られますよ!」<br>「俺もぉ!?罠だろこんなの…。」</p><p> </p><p> はいほー、はいほー、たのーしいうったー!</p><p> はいほー、はいほー…</p><p> <br> 俺はやけに耳に残る歌にバッグを漁った。ああ、耳栓持ってくりゃよかったな。こんなに容量もあって謎の道具もたっぷり入れてるのになんで耳栓に限って見当たらないんだよ。別に歌は嫌いじゃないが、こういう子供っぽすぎる童謡はあんまり長く聴きたくなるもんでもない。</p><p>「心が洗われるような歌声…流石はネージュ・リュヴァンシェだ!」<br>「リハーサルでこれとなると、やはり本番でも…!」<br>「意気込みをお聞かせください!」</p><p> わじゃわじゃと群れる記者たちの声、人の多さ、その中心で端然と微笑むネージュ・リュヴァンシェ。俺はこの世で最も優れた、強者への感知機能(副作用として妬み嫉みが伴う)をフル活用して結論をはじき出した。</p><p> オレ、アイツ、キライ。</p><p> なんだあのキラキラは。なんだあの勝者の余裕は!腹立たしい!しかも顔めちゃくちゃいいし!おい!!俺にもなんか一つぐらいよこせよ!!顔の良さでもいい!くれ!!</p><p>「はぁー…気分悪りぃわ。」</p><p> あんなもん見せられていい気分になるNRC生の方が少ないだろ。キラキラニコニコ、パーフェクト笑顔。優しい歌声。誰にでも分け隔てない笑顔。あれでなんの裏もないなんて反吐が出るね。俺が虚しくなる。</p><p>「ペルフェットォ!!!」<br>「もういいよ。お前俺のこと大好きすぎるだろ。ハニーとか呼べよ。振り向くから。」<br>「ぬかせ!!!」</p><p> 三度目ましてだなサニー。そりゃまぁそうか。ここはステージ。コイツが司会をするステージだ。いないわけがない。馴れ馴れしく肩に絡めてきた手を叩き落として数歩分距離を置いた。そろそろガツンと一発痛い目見せてやるか…。</p><p>「どうしたんだ、え!?初耳だなぁ!!新聞部の席があるんだったか!?まぁ聞けよ。オレたちの席がどこにあるのか。どーこだ!」<br>「公衆便所の前」<br>「ステージの目の前でーす!!!」<br>「あっそ」<br>「おいおいどこにいくんだ?まさかあの天下のペルフェット様が逃げようとしている!?ははー、最高の気分だ!」<br>「よかったな。」<br>「おい!聞けって!!なぁ、…っ、待ってよ!!」</p><p> ずべしゃ!!と後ろで音がした。転んだな。手は貸さない主義だから無視させてもらう。<br> …サニー。やっぱり、おまえ…絶対にそうだろうとは思ってたが俺は空気を読んでみんなの前では黙っててあげた。でも、でも…。</p><p>「お前、ハイスクールデビューでイメチェンしてキャラ変しようとしたけど中途半端なんだろ。」<br>「う、うる、うるさいうるさいうるさい!!!黙れ!!!オレは失敗してな゛いもん゛!!!!」<br>「うるさいのはお前だろアホ間抜け。ついてくんじゃねえよ。ご自慢のゲンダイギジュツで余すところなくあの二人の対決でも撮ってこい。」<br>「ゔぅ〜〜〜!!!!」<br>「赤ん坊が…」</p><p> これだから幼馴染ってやつは嫌なんだよ…顔見たらアヒルの子みたいについてこようとしやがる。しかも鳴きながら。俺はお母さんじゃない。くんじゃねぇ!</p><p> ドタバタと昔のように追いかけっこをしながら、一目散に走り込んだところは舞台裏だった。舞台裏。VDCの。子供の頃、サーカスがど田舎の地元に来てくれたのが嬉しくて嬉しくて、俺はサインをもらいに舞台裏に潜り込んだ。そこで出演者のど修羅場に会ってから俺は舞台裏ってとこが苦手だ。</p><p>「はぁ…はぁ…!だからついてくんなっていってんだろ…!もういいよな!?相手してやったしさぁ!!いじめられたいのか!?ア!?」<br>「…だって…」<br>「う!る!さ!い!」<br>「お前が聞いたんじゃん!」<br>「黙れ!俺が望んだ回答は『ごめんなさいもう行きますね』だ!!それ以外は喋んな!!」<br>「このいじめっ子野郎が!!なんでもかんでもお前の思う通りになると思ったら大間違いなんだからな!!」</p><p> ワァワァ口喧嘩をすること三分。こんなことしたって意味がない。生産性がない。俺たちは俺たちの仕事をするべきだ。そうだろ?だからもう、和解を…</p><p>「するわけねーだろヴァーーーカ!!!!」<br>「お仕置きが足りねぇみたいだなこの成金カニ野郎!!!『虚構は…』…あっ?」<br>「はっ?」</p><p>「「え???」」</p><p> もわり、と足首を優しく何かが撫でた。</p><p> 俺たちは取っ組み合った姿勢のまま硬直状態に陥った。煙。煙。煙。足元を覆い隠す、煙。紫色。ワァ毒々しい色!奥さんご覧になって?多分毒ですわ!</p><p>「なぁ、これ、毒か…?」<br>「かもな。ちょっと手足がピリピリする。」<br>「ふぅん」</p><p> 俺たちは顔を見合わせた。</p><p>「「ギャァァアアアアアアア!!!!」」</p><p> ドン!と同時に走り出す。こういう時ばっかり息が合うよな、俺たちって。そうだろサニー?</p><p>「サニー!お前俺よりデカいんだから俺を抱えて走れよ!!毒吸いたくねぇよ俺!!」<br>「無理に決まってんだろ!!馬鹿!!」<br>「は!?……あ、待てよ?俺たちってどこに向かって走ってる?」<br>「出口だろ!」<br>「出口ってどこ?」<br>「しらねぇけど、走れば…」<br>「ここってコロシアムだよな」<br>「うん」<br>「コロシアムって円形だよな」<br>「うん」</p><p>「走ったらよ、一周して毒煙の発生源に辿り着いちまうんじゃね?」</p><p>「ばや゛ぐい゛え゛よ゛!!!!」</p><p> サニーは地面を転がりまわって泣き始めた。頼りになるのは自分だけ。VDCで毒ガス事件だって?治安維持委員会の俺がどれだけ責任に問われるかわかったもんじゃない!やばい!怒られたくない!!!</p><p>「サニー!おいこの能無し!起きろ!いいか!?リハーサルとはいえまだステージには準備してる奴らがいるだろ!?なんとかしてアイツらを避難させて…!」</p><p> ゴォ…ン、ととてつもない轟音がした。重いものが床を叩く鈍い音と衝撃が連続で何度も体を震わせて、俺は両手をだらんと下ろした。</p><p>「遅かったか…」<br>「どうなってんだよ!こんなことが起きちまったら、おれの、おれのきゃりあが…」<br>「そんなもん元から無いだろ。おい、兎にも角にも逃げるぞ。いちにのさんで飛び降りる。オッケー?」<br>「わかった。オレは風魔法を地面に向かって全力で飛ばすから、お前は空中に浮いてる岩に当たらないように水魔法で押し返せ。おんぶで行くからな。絶対に離すな!」<br>「お前そんな状況判断できるキャラだった?」<br>「うるさい!この三年でオレは変わったんだ!!行くぞ!!いち、」</p><p> サニーの背中にしがみつく。この雰囲気。ピシピシと肌に当たる小石。圧縮された魔力が空気に滲んだ重圧感。</p><p> オーバーブロットだ。</p><p>「にの、」</p><p> 誰が?この膨大な魔力は誰のもの?<br> サニーの背中で伸び上がって下を見下ろした。あれは、もしかして、シェーンハイト?</p><p> シェーンハイト???</p><p> 俺たちが今行こうとしてるのは…地獄????</p><p>「まっ、」</p><p>「さーん!!」</p><p> ダン!と力強く床を蹴る音がした。俺の制止は間に合わず、ごうごう耳元で風を切る音と浮遊感を味わいながら俺たちは重力に逆らわず落下した。</p><p>「あの岩どかせ!!」<br>「どっせーーい!!!」</p><p> ばしゃーんと水流で行手を塞ぐ岩をどかし、強い上昇気流で落下の勢いを殺し。それでなんとか死なずに着地!ああ視界がぐるぐるする。ゴロゴロ床を転がって、かふっと咳しながらなんとか体を起こす。頭が痛い。ふらふらする。俺こんなことばっかりやってるな…。</p><p>「インクの君!どうして…」<br>「げっほ、げほ、うぇ…!はぁ…。治安維持委員会のものでーす。治安維持に参りましたぁ!」</p><p> いぇーい!と両手を挙げると、ハントは本当にしょうがないなというふうに笑顔を見せた。ちなみにサニーは俺の下敷きにしている。なんか叫んでるが無視することにした。</p><p>「我らが愛しき毒の君のために、手を貸しておくれ。」</p><p> ハントの言葉に体が固まった。俺が?手を?<br> 救うためとはいえ、シェーンハイトに危害を加えて大人しくさせるために?</p><p> 無理だ。</p><p>「ペル先輩!!あとでいくらでもお叱りは受けますから!!」</p><p> 無理。</p><p>「何がステージは頑丈に、だ。無理に決まってるだろ…。責任とってなんとかしろペルフェット!!!」</p><p> ああ、俺は何もできない。<br> 魔力が少ないとか、運動神経がそこまで良くないとかいう話じゃなくて。本当に、無理なんだ。</p><p>「ペルフェット」</p><p> シェーンハイトが俺を認識した。地を這うような低い声で名前を呼ぶ。ごめんなさいで許してくれないかな。これは誤解なんですって言えば。この呪いも。</p><p> <br>「醜く、アタシに、反抗したのね?」<br> </p><p> ズキンズキンズキンと頭が痛くなった。胸元から何かが込み上げてくる。立っていられず、膝から崩れ落ちる。げほりと咳をした口元に手を当てれば、血がベッタリと。</p><p> 毒だ。</p><p> これは呪いだ。</p><p> 俺は彼の毒を飲んだことがある。<br> 経緯はあまりにもアホらしくて省くが、一度だけ彼の呪いを受けた。ポムフィオーレ伝統の寮長交代毒薬比べの時。俺がポムフィオーレを出ていったきっかけ。</p><p> <br> 内容は?<br> </p><p>『ペルフェット。これを飲みなさい。』</p><p>『出ていくのはいいわ。でも、寮長を交代してすぐに寮生が一人出ていくなんてアタシのメンツが潰れる。』</p><p>『だから…』</p><p>『期限は四年生になるまでの二年。破った時の効果は、動けなくなる程度に体にダメージが入ること。内容は、』</p><p> “何があってもアタシを裏切らないこと”<br> </p><p> 俺は彼に逆らえない。逆らおうとも思わないし、嘘はつけないし、裏切るなんてもってのほかだ。で、こんな結末になったわけだから。まさか内部ダメージとはな。<br> ほとんど動かぬ体を動かし、バックに手を突っ込む。何かが手に引っ掛かる。なんだろう、この、あかくて、ぱちぱちした…。</p><p> あ、そういや俺ポムフィオーレから爆薬かっぱらったんだっけ。</p><p> 吐血に頭痛、手足の痺れ。これが呪いのせいなのか充満してる毒煙のせいなのかはわからないが、少なくとも一方は吹き飛ばせそうだ。</p><p> 誰かが何か叫んでる。耳も聞こえなくなってきた。</p><p>「くらえー……」</p><p> 最後の力を振り絞って投げたフラスコは、地面に接地し割れるなり衝撃波を放って爆発した。<br> <br> そこからの意識はない。</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート16 裏、鏡よ鏡</h2><p></p><p> 二つの大釜から湯気がたちのぼる。薬の色は等しく濃い紫色。ポムフィオーレの色。頭の芯がジンと痺れる匂いを発しながら、それはランプの光を反射して天井に水面を作った。</p><p>「では、今から判定を行いまーす。」</p><p> 判定役は気の抜けた顔をしたペルフェット・ジョルナーレという男だった。同級生らしいがはっきりと認識したことはない。それぐらいジャガイモで平凡な男だった。<br> 手にしたスポイトからポトリと一滴無色透明の液体が落ちる。結果が無色に限りなく近くなればそれは強い毒薬を意味する。色が変わらなければ弱い。簡単で、わかりやすいルールだ。</p><p> ポムフィオーレの寮長を決める伝統的な毒薬の争い。もちろん妨害はあるものと思っていた。しかし使おうと思っていたあらゆる道具の内側にびっしりと解毒薬が塗り込まれていたのを見た瞬間、どこかで失望する気持ちがあったことは隠しようもなかった。美しくない。なんと美しくない行いであることか。かろうじて解毒薬を取り除き仕上げたものの、時間がかかりすぎた。</p><p>「ヴィル・シェーンハイトくん。君の毒は素晴らしかったが…」<br>「あ、シェーンハイトの勝ちっすね。」<br>「「…………はっ??」」</p><p> なんでもないことのようなジャッジに目をむいて大釜を覗き込む。ヴィルの毒薬がまるで山の湧き水のように澄んだ色をしている一方、寮長の毒薬は真紫の毒々しい色を保っていた。</p><p> おかしい、なんで、これは。</p><p>「ってなことで、勝者はヴィル・シェーンハイト。今日から寮長はヴィル・シェーンハイトです。よろしくお願いします。」<br>「おかしいだろう!?そんなわけがない!!」<br>「エ゛、なんでっすか。結果は結果っす。受け入れた方がかっこいいっすよ。」<br>「はぁ!?不正だ!!」<br>「不正はどちらかしらね。」<br>「なっ…!」</p><p> グッと下唇を噛んだ寮長は、お世辞にも美しいとは言い難い顔つきで足早に部屋を出ていった。残されたのは二人っきり。ヴィルは席を立ち、気まずそうに視線を泳がせるペルフェットと向き直った。</p><p>「アンタ…」<br>「ゆっ、許してくれ!」<br>「はい?」<br>「悪気はなかった!マジで!でもさ、アンタも寮長になれたわけだし、今日ここで起こったことは二人だけの秘密ってことになったりしない!?無理か!?」<br>「ちょっと待ちなさい。なんの話よ?」<br>「俺が!ミスって寮長の鍋に紙置いちまったことだよ!」<br>「は?」</p><p> 聞けばペルフェットは心からの善意のつもりで寮長の鍋の中に埃が積もらないように紙を敷いたのだという。ヴィルの鍋の中にも置くつもりだったが、その前に二人が部屋に入ってきてしまい普通に調合を始めてしまった。あまりにもスムーズに始まったので何も言えなかったとも。</p><p> 今になればきっとこれも彼の罠だったのだろうが、当時のヴィルはそんなことのためにあの性根が醜い寮長が蹴落とされたことがあまりにも面白く腹を抱えて笑ってしまった。ほんの少し調合が変わるだけで大きく効果も変わる魔法薬の中に、紙を丸々一枚!</p><p>「やっぱり俺…追放?!」<br>「そうね。アタシは少なくともフェアじゃない勝負は嫌いよ。でも今回は向こうも不正をした。アタシは気づいて、向こうは気づかなかった。これはフェアじゃないかしら?」<br>「…そうかも?でもよ、バレたら終わりだぜ。俺元々退寮するつもりだったし、いい機会だ。出てくことにするよ。」<br>「もったいないわね。でもそれがアンタなりの責任の取り方ならアタシも何も言わないわ。そのかわり…」</p><p> 毒を飲みなさい。<br> そう言った時のペルフェットの顔といったらなかった。</p><p>「寮長交代してすぐに退寮者なんてアタシのメンツの問題もあるのよ。でも担保があるなら話は別よ。」<br>「たんぽ…」<br>「絶対に、アンタは、これ以降アタシを裏切らないで。心にも思ってないことを言わないで。おべっかもお世辞も聞き飽きたの。心からの言葉をアタシにぶつけなさい。」<br>「そんなことでいいの?」<br>「ええ、その代わり、破ればアンタは悶え苦しむことになるわ。」<br>「こわ…」</p><p> 彼は呪いを腹に入れた。ほんの思いつきだ。芸能界に身を置き続けているヴィルにとって、なんの忌憚もない意見が少し恋しくなっただけ。なのに。<br> <br> ペルフェット、ペルフェット、アタシは美しいかしら?<br> <br> ヴィルは道端や授業でペルフェットに会うたび、心の中で問いかける。もちろん自分の美に圧倒的な自信は持っている。それだけの努力は積み重ねてきた。だが彼が実績を積み重ねるうち、少しの不安が芽生えたことも事実だ。<br> <br> 彼にとって自分は美しく見えているのか?</p><p> 彼は呪いがあるから絶対にヴィルを裏切らない。絶対にヴィルに嘘をつかない。無理矢理メイクを施そうが、無理矢理オーディション現場に連れて行こうが、強い抵抗はしない。それは呪いのせいで?本音で?少し呪いをかけなければ良かったとも思う。嘘でも美しいと言ってほしかった?</p><p> そうだ。</p><p> ネージュよりも美しいと、言ってほしかった。</p><p> <br>「ペルフェット、アタシは美しいかしら。」</p><p> 美しいとも、女王様。</p><p>「誰よりも?」</p><p> もちろん、女王様。</p><p> <br> ああ、なんて悍ましい。なんて単純な。暖炉の前で!あのたった一言で!</p><p> 救われてしまった自分の、なんと醜いことか!</p><p> </p><p> ふい、と視線を下す。そこにはもう指先一つも動けなさそうな青年が仰向けにに倒れていた。<br> <br> ペルフェット。どうして血を吐いて倒れているの?ここはステージよ。倒れるなんて相応しくないわ。動けないの?アタシを裏切って、呪いが発動したのね。アンタが言った『自分にはどうしようもない事件』はアタシのこと?わかってたの?そう。そうでしょうね。あんなにも賢いアンタが、なんとかしようとしただけで血反吐を吐いて倒れるしかなくなるんだもの。だからあれだけ不干渉を貫こうとしたのに、自分には無理だと言ったのに、押し付けられて、後輩を見捨てられずに来てしまったのね。バカだわ。心の底からアンタを愚かだと思うわ。</p><p> アタシと同じね。</p><p> ほんと、鏡を見ているみたいで嫌になるの。ペルフェット。アンタは性格も悪いし、自分磨きは怠るし、変なところでお人好しだったり気が抜けてたりするけど。全くもって完璧で申し分のない男よ。嫌になるわ。</p><p> 嫌に…。</p><p> 何かが引っ掛かって顔を上げた。後輩を助けに?それじゃ誰を?ユウ?ウィザベル?ウィザベルはここにはいない。新聞部の…。ならばユウ?可愛がっているし…。</p><p>『アンタになにかあったら、俺がなんとかしにいってやるよ。』</p><p> あぁ、と胸の奥から重く暖かな色をした何かが込み上げた。これは視聴率の取れない感情だ。そんなもの消えてなくなってしまった方がマシだ。消えて。消えてよ。早く!!あーもうどうして!!</p><p> <br> どうして。</p><p> <br> アタシを助けに来たの?見捨てられなかったの?だから来たの?毒も呪いも浴びながら?</p><p> <br> どっどっどっ、と耳元で心臓の音が鳴り響く。ナイフで抉り出したのかしら?とても鮮明に聞こえるわ。ペルフェット。聞こえるわよね。</p><p> 全部全部全部、アンタのせいよ。</p><p></p><hr><p></p><p>「先輩」<br>「はい」</p><p> 部屋は暖かい。暖炉がついているから?それともさっきからずっとユウくんが俺の胸の上で泣きじゃくっているから。おや寒くなってきた。なんだろう。なぁるほど!ウィザベルが怒ってるからか!!</p><p>「すいません…」<br>「何に謝ってるんですか?」<br>「俺の人生における全て…」<br>「そこまではいりません。なんで言わなかったんですか?」<br>「えっと…家族が来てたことを?」<br>「違います。…来てたんですか?いやそれは後でいいです。」<br>「ううん、治安維持委員会ちゃんとしてなかったこと?」<br>「それはもういいです。」<br>「わかった!インク詰まりを黙ったまま寝て次の日の朝一番に気づいたフリしてお前らに修理させたこと!」<br>「余罪がありそうですね。」<br>「ア…アア…ッ!!」</p><p> クソ!全外し!全外しした!<br> まぁ…うん…十中八九…。</p><p>「俺が呪いについて黙ってたこと?」<br>「…」<br>「ごべんなざい゛…!!よん゛だり゛じちゃっで!!」<br>「いいよ。俺も半分忘れかけてたし。一年前の約束だぜ?覚えてねーってそんなもん。」<br>「マレウス・ドラコニアがシャツに大量の血がこびりついたアンタを運んできました。」<br>「げ。また借り作っちゃった。」<br>「VDCは一票差でRSAに負けたそうです。」<br>「ああそう。俺も投票すればよかったな。」<br>「見舞い客は今全力で追い返してます。」<br>「なんでぇ!?!?」</p><p> ウィザベルはひどく冷たい目をした。極寒である。少なくとも尊敬する先輩に向ける目じゃねぇ。俺はベットの中で怯えながら丸くなった。</p><p>「今から日が暮れるまで先輩にお説教するからです。」<br>「あの…ッ、最後に、家族に連絡を…」<br>「どうぞお好きに。」</p><p> ウィザベルの地獄のお説教四時間コースを乗り越えた俺に敵はない。いろいろと面倒な後処理も終えた後で、何もなかったことにして俺は家族と一緒に文化祭を楽しんだ。父さんは薄々何か勘付いたのか、母さんには心配かけるなよという耳が痛い一言を貰ってしまったので流石にちゃんとしないとな。自重だ自重。</p><p>「失礼するわ!!!」<br>「あっ…ウス」</p><p> そして文化祭も終わり、祭りの後片付けというどこか不思議な空気感の漂うオンボロ寮にシェーンハイトは一人で突撃してきたのだという。</p><p> 俺ではなく壁を向きながら。</p><p>「シェーンハイト…言いにくいんだけど、俺今アンタと話すとウィザベルにブチギレられるし、なにより…どっち向いてんの?」<br>「わかってるわ。用事が済んだらすぐ出て行く。…オンボロ寮に百万マドルの話は聞いたわね?」<br>「ああ、アンタなりのけじめの話?ありがたくいただくよ…なぁどっち向いてんの?」<br>「醜い姿を見せた。恥ずべきことよ。それに、ペルフェットにも…。もう呪いは発動した。オーバーブロットもして魔法の状況はリセットされた…はず。」<br>「うん」<br>「裏切っても、いいわ。アタシを殴っても。醜いと罵っても。そうでもしないと、」</p><p> 俺はかくんと首を傾けて蜘蛛の巣が取り払われた天井を見た。オンボロ寮を改築できるほどの資金。償いとしては十分なのかなとは思うが。相変わらず高潔な精神性をお持ちなようで。</p><p>「じゃあ、一個頼みがある。」<br>「…っ、なにかしら!」</p><p> 続く俺の頼みに彼は一瞬怪訝そうな顔(?)をしたが最後には納得した顔(?)をしてくれた。…いや顔見えんわ。いい加減こっち向けや。</p><p>「ご自慢のお顔が見えないんですが。」<br>「今のアタシには重大な認知機能の低下が起こってるの。」<br>「へぇ、例えば?」<br>「アンタの顔に謎のフィルターがかかってる。」<br>「俺の顔がジャガイモになってたりする?」<br>「…に、…るの」</p><p> あんだって?俺は彼に耳を近づけようとして、その向こうにいるウィザベルと目があった。あ、やべ。接近禁止令No.2が出てんのに接近してるとこ見られちった。てへ♡</p><p>「アンタが!!王子に!!見えるって言ってんの!!」<br>「正気に戻ってくださいヴィル・シェーンハイト!!これですよ!?これ!!!見てくださいこの濁り切った目!!先輩やっぱこの人の顔って殴ったらダメですかね!?!」<br>「へへへ…照れる」<br>「照れるな!!!」<br>「殺してちょうだい!!!!」<br>「落ち着けって、なぁ。聞いてる?なんで素直に褒めてくれないんだよ。泣くぞ。」<br> </p><p></p><hr><p></p><p>ペルフェット・ジョルナーレ</p><p>いろいろ押し付けられて大忙し!はわわ、俺どうなっちゃうの〜!?の気持ちで生きてた。概念としての王子の座を手に入れそうだが道は遠い。</p><p>ウィザベル・ショーン</p><p>なんかしてんな〜と先輩を眺めてたら血まみれで返却されてピキピキした。怒りしかない。この学園の三年生はろくなものがいないのではないかと思い始めている。</p><p>ヴィル・シェーンハイト</p><p>お前がプリンセスになるんだよォ!<br>呪いをかけたけど呪いをかけられた。</p><p>サニー・グランキオ</p><p>高校デビューいじめっ子見返してやるぞマン(タイプ:アズール)<br>なんだかんだ仲良し</p><p>両親</p><p>久しぶりに家族で揃えてアゲ</p><p>ハーツラビュル <br> 一悶着がひと段落した<br>サバナクロー <br> 一悶着がひと段落した<br>オクタヴィネル<br> 一悶着がひと段落した<br>スカラビア <br> 一悶着がひと段落した<br>ポムフィオーレ <br> 一悶着がひと段落(?)した<br>イグニハイド <br> 一悶着あった<br>ディアソムニア<br> 一悶着してる</p><p> </p></article> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 Mon, 11 Nov 2024 08:15:19 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新速度が神 ついに視界が曇り始めたヴィル・シェーンハイト 更新通知で息してる サニーくん可愛いね…活きがいいね… 幼馴染揃って高校デビュー失敗 全方向に性癖を歪めさせる男 NRC退学RTAを決めたい俺と休めない休暇 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>読了後推奨!<br><br>続いたね!映画の「ジー○ーさんでーーす!!」が好きで、つい…出来心で…。でも彼と違ってうちの部長は三つ目のお願いで自由を願われなかった人だね!何かを擦り合わせた時にお願い事を叶えてくれるとっても素敵な人なのに!<br>いつも思うけど勘違いもの難しいね〜。でもこりずに書くよ!ええっ、部長がそろそろ退学に向けて走り始めた!?そんな!!この先何も考えてないのに!!止めといて副部長!!<br><br> <br> <br> <br> <br> <br>追記<br>スカリーくんってとんでもない男な気がするんですけどなんですか彼は<br> <br> <br> <br><br>さらに追記<br>一応最終回までの折り返し地点に来たから番外編でも書こうかなって思う!アンケートする!<br>もしどうしてもこのイベントのストーリーがいい!とかこの効果の魔法薬がいい!とかあれば言ってね〜。</p> </div> <hr><article><p><br></p><h2>チャート11、ハッピーバケーション</h2><p></p><p> サボタージュ。遠い輝石の国に端を発するこの言葉は、現在“サボる”という独特な略称をもって若者のみならず様々な世代に多用されている。<br> そして現状、ペルフェット・ジョルナーレはこのサボりによって非常にまずい状況に陥っていた。</p><p> そもそもペルフェットは臆病で凡庸な小心者である。教師から怒られるなどもってのほか。いやーなんも勉強してねーわーとか言いつつちゃっかり高得点を取り、先生に媚びて内申点を上げてもらい、「えー!なんでお前の成績そんなにいいんだよー!!」とみんなにチヤホヤしてもらうのがNRC入学前の彼であった。<br> だがここにきて事態は急展開を迎えた。そう、その原因こそNRCだ。学校の勉強についていけない屈辱と悔しさはペルフェットに退学の決意を促した。そうなるともうわかるだろう。</p><p> 退学するなら…勉強しなくてよくね?</p><p> 課題とか…意味なくね?</p><p> 人は一度甘えてしまうと後は簡単に堕ちていく。一回退学するって決めちまったもんな〜出しても出さなくても一緒か〜♡と課題を先送りにした結果が、無様なことにバケーション全カットの補習授業である。いつかより返しが来るとは思っていた。しかしまさか長期休暇に被せてくるとは。明日から長期休暇だね〜!親に何かお土産買って帰るか〜!何する何する〜!?などと校内が浮き足立つ中、ペルフェットは一人異様な風格と大量の課題を抱え図書室の一角を占領していた。</p><p>  そして。</p><p>「あの…帰ってもらっていいですか。」</p><p> 向かい側になぜか一席分空間を空けて座る一学年下の後輩たちに向かって声をかけた。</p><p>「ボクには君を監督する義務がある。」<br>「…おやリドルさん。貴方のことをトレイさんが探していましたが。」<br>「そうなのかい?アズール。トレイは昨日からずっと兄弟に作るスイーツのためにキッチンを占領しているから、ボクを呼んでいるのならよっぽどのことがあるんだろうね。」<br>「ふふふ…」<br>「アハハ…」<br>「俺が席を移ればいいのか?」<br> <br> これ俺か?俺が悪いのか?俺が諸悪の根源なのか?<br> 俺は席を立った。彼らも席を立った。どうやら俺が悪いらしい。<br> こいつらは何故か俺がこの席で勉強を始めようとしてからずっといる、二年生で最も優秀な二人である。この超名門校NRCで。要するに、バケモンだ。<br> 実を言うとつい最近リドル・ローズハートともアズール・アーシェングロットともかなぁり込み入ったすったもんだがあった。一から説明すると時間がかかるが、要約すると<br> “オーバーブロットした後輩の現場にたまたま居合わせてしまった可哀想な俺”<br> だろうか。まず間違いなく俺は巻き込まれた側である。しかし何をどうツイステッド解釈されたのか、彼らの認識ではこうだ。<br> “自らのオーバーブロットを見越した上で静観して一人勝ちしたクソ先輩”<br> やだ〜!!!誤解なんですぅ〜〜!!!!はぁ…最近マジでついてない。これはもう退学するしかない。一人で面接訓練も始めたんだよ、退学のための。準備なら整ってるのに…いつまで経っても学園長は俺を退学させてくれない…!そろそろボイコットしようかな。</p><p>「俺今から課題するんだけど、どいてくんね?」</p><p> 俺は泣きそうな本心を覆い隠してにっこりと笑いかけた。</p><p>「何故ですか?」</p><p> 何故ときたか…。</p><p>「そもそもペルフェットさん。貴方ともあろう人が、何故課題という簡単なことを始末しなかったのか。僕はそこに興味があります。え、えぇ、別に貴方自身に興味があるといったようなことは一切ありませんがこれは個人的な興味関心の範疇に収まることでして」<br>「課題ってムズイからさ〜」<br>「ペルフェット先輩!またよくわからない言動でボクを出し抜こうというのならこちらにも考えがありますが!」<br>「出し抜こうなんてとんでもなぁい。俺は無罪だよ。課題の邪魔〜」<br> <br> 退く気配はない。しょうがないので俺はまずはじめに動物言語学の教科書とノートを開き、こそっと机の下でペン先にインクをまとわせた。こうするとインクの補充がなくても長持ちするのだ。</p><p>「犬って言語系統単純でいいけど猫は…あの、あんたらいつまで居座る感じっすか?お兄さんお勉強があるんですけど。」<br>「ペルフェットさんは…この休暇にどこか行く予定はないのですか?」</p><p> 痛いところを突かれて俺は一瞬真顔になった。</p><p>「見ての通り課題に追われてんだよ俺は。家に帰る時間はありません!」</p><p> その瞬間の沈黙をなんと言ったらいいだろうか。何かを探るような重苦しい静けさと痛い視線の中、俺は万年筆の先を自らの唇に押し当てて苦しみから逃れようとした。俺は無罪だ。まったくもって危険人物などではない。全ては誤解だ!そう叫んでしまいたかったがここは図書室。俺は泣く泣く声を抑えてここにはなんにもねぇぞ、とだけ呟いた。なんとまあ厄介な後輩を持ってしまったものである。</p><p> そんな後輩たちもあるものはとどまり、あるものは両親の元へ行き、あるものはここを逃すなと言わんばかりに遊びに行った。ウィザベルもいない。寂しいねえ。もちろん新聞部も何人か残ってくれているものの、寂しいものは寂しい。俺一人でやっていけるかな…。<br> だが今年は一味違う!!そう、なんていったってユウくん達がいるのだ!!<br> テーブルゲームをしたり、ユウくんの元の世界の料理を御馳走になったり、残った数少ない仲間たちと一緒に俺は俺なりに休暇を楽しんだ。<br> だがやはり、みんなが眠ってしまったあと。どことなく静かなオンボロ寮はもはやただのお化け屋敷と言っていい。なぜかここ最近ユウくんの姿も見ていない。いやー寂しい……。そんな俺に福音のようなドアベルが鳴り響いたのは長期休暇三日目の夜だった。</p><p>「せんぱい……」<br>「どーしたウィザベール!!!!」</p><p>「もう何もかもクソです!!!」<br>「そんな…お前まさかカフェラテで酔ったのか?ごめんカフェイン摂取させて……。」</p><p> 一体何があったのか。ウィザベルは三日目の夜、自らの大荷物を抱えて半泣きで帰ってきた。我が親愛なる副部長が!とっても悲しい顔をして!これは部長たる俺がなんとかせざるを得ない。金色の大きな目を蜂蜜みたいにとろけさせて、彼はカフェラテを抱えつつポツポツ語り始めた。</p><p>「尊敬する人がいたんです……」<br>「お前が!?尊敬!?俺されたことないのに!!!」<br>「とても聡明な、うさぎの……かわいらしい……」<br>「ハアッ!!!!」</p><p> 俺はそれで全てを察した。恋だ。ドキドキトキメキ♡恋バナタイムである。男子校たるせいか生徒の性格が終わっているせいか(多分八割後者)この学園では滅多に恋バナを聞かない。そんな中の、可愛い後輩の、恋バナらしきもの!俺は慌ててフカフカのブランケットを用意し、いつもひとりでに動き回ろうとするテーブルランプを捕まえて縄で縛り付けた。ムードはバッチリだ。</p><p>「うさぎの獣人です。アッパーキックが誰よりも強い子でした……。」<br>「思ってたんと違うな……。」<br>「正義感が強くて、僕は何度もあの子に助けてもらいました。近所に大柄なくまの獣人がいて、僕はよくそいつにいじめられてたんです。あの子はそいつを軽々蹴飛ばしてくれました。その子は警察官になることが夢で、体格こそ劣っていましたが、弛まぬ努力でどんな相手にも立ち向かえるようになっていました。」<br>「急に少年漫画になったな。」<br>「僕は尊敬してたんです。弱い立場の草食動物の中でも、真っ直ぐ、自分を曲げず、前を向いて進む姿が…とても…素敵だと……!」<br>「それで?」</p><p> ははーん、ここだな。俺は先を促した。とうとうウィザベルの目からボロリと一粒涙がこぼれた。</p><p>「あいづ〜〜〜!!!きっ、きっ、きつねの゛!!よくわがんないおとごとッ!!!ぼ、ぼく、ぼく、あんなに゛!肉食動物はあぶないよっでいったのに゛〜!!!」<br>「美味しくいただかれちゃったか…」<br>「ちがゔ!!!ぞんなごどない!!!」<br>「いやそういうことだろ。まぁまぁ…次があるぜ。かわいーウサちゃんのことは忘れてさ、」<br>「ゆるさない…きつね…いたいけな小動物を…むりやり、バディを組むなんて!!!!」<br>「ん?」</p><p> バディを、組む?</p><p>「あ?なに?付き合ってるわけじゃねぇの?」<br>「つっ!?ち、違います!!相棒です!!肉食動物と草食動物がバディを組むなんて危険極まりない!!!捜査中に偶然を装って殺されてしまうかも……!!」<br>「心配性だなぁ。案外どうにかなるって。つえーんだろ?そのウサギの女の子。」<br>「男ですッ!!!!」<br>「男かよ。つまんね〜。」</p><p> あーあ、恋バナ…違うのかよ…。どうも親愛みたいだ。また一層肉食動物への恨みつらみを募らせたウィザベルを介護しながら、俺は今頃家族がどうしているだろうかと考えた。最後の冬季休暇ぐらいは帰ってもよかったかもしれない。</p><p>「あの…ぶちょ…」<br>「っっっくりしたぁ……!!お、どうした?そういやお前も残ってたのか!ユウくんと一緒にいたんじゃなかったのか?」<br>「ぶ、ぶちょ、ぶちょう……!!!」<br>「な、なになになに!?どうしたんだよお前ら!揃いも揃って!!」</p><p> 俺は後ろから急に声をかけられて飛び上がるように振り向いた。もっさりした前髪に、もじもじと所在なく揺れる両手。彼は最初期からこの新聞部に所属してくれているスカラビアの生徒だ。もともと人付き合いが苦手で陰の気がある彼は、スカラビアのウェーイwみたいなノリが苦手だったが、寮長がカリム・アルアジームになってからというものその傾向が顕著だ。自寮めっちゃ嫌いらしい。わかるぜその気持ち……。<br> それはそれとして、昔スカラビアでドカンと一発やらかして今なんと出禁命令が出てしまっている俺としてはスカラビアはあまり関わりたくない。まぁ一悶着してない寮の方が少ないんだけど。俺まじでなにしてんの?苦し。</p><p>「そういえば、スカラビアは全員残ってるんだったか?なんで?」<br>「テストの成績が悪いことに加えてマジフト大会の結果も……他の寮に比べると自分たちぶっちぎりで悪くて。自分はもうほとんど寮抜けてるんですけど、まだ退寮届出してないから強制招集されたんです……。」</p><p> 可哀想に。そういえば残ってる新聞部もほとんどがスカラビア寮生だ。でも……。</p><p>「アジームってそんなキャラじゃなくね?家族を大事に!みんな仲良く!って感じじゃん?わざわざウインターホリデーを潰してまでそんなことするかあ?」</p><p> ぺかー、と輝く笑顔を持つ少年を思い浮かべて俺は唇を少し曲げた。アイツはこの学園じゃ絶滅危惧種の思いやりの精神性を持つ男だ。しかも確かRSAから転入してきたとか。そんな男が非道な行いをするだろうか。信じがたい。誰が主導だ?</p><p>「先輩の言うとおりです……僕はアイツと同じクラスですが、寮生の里帰りを潰すような人じゃないですよ……。」<br>「だよなぁ!ウィザベル!」<br>「じ、自分、もそう思ってたんすけど……なんだか最近様子がおかしくて。」</p><p> 俺とウィザベルは顔を見合わせた。</p><p> プルルルル!!</p><p>「!」</p><p> 電話だ。俺は慌ててスマホを手に取り、画面を見た。<br> 相手は…“ユウくん”</p><p>「もしもし!」<br>『ペル先輩!!た、助けてください!!』</p><p> ぽち、と俺はスピーカーボタンを押した。</p><p>「落ち着けよユウくん。助けを求める相手が間違ってるぜ。学園長だろ…まさか…」<br>『バカンス中でっ!電話が繋がらなくて!!』</p><p> 頭を抱えた。あのカラス、そろそろ何かしらの罰を与えた方がいいんじゃないか?</p><p>「わかった、わかったから。まず、ユウくんどこにいんの?迎えに行くから。」<br>『スカラビア寮のどこかです!』<br>「なんだって?」<br>『部屋に鍵をかけられて…美味しいご飯も温かいお部屋ももらったのに、何故か出してもらえなくなってしまって!ごめんなさいペル先輩!あんなにタダで飯を食える時は何か裏があると思って言ってくれたのに!!』</p><p> 電話の向こうからはふな〜〜!!という鳴き声が聞こえる。<br> どこか異変のあるスカラビア寮とその寮長、閉じ込められたユウくんとグリム、学園長のいないウィンターバケーション…。</p><p>「ほほう…?」</p><p> きな臭くなってきたんじゃねぇの〜〜〜!?!?</p><p>「ウィザベル」<br>「調べます。今新聞部にいるスカラビア生全員に小型カメラを用意させます。」<br>「問題はユウくんをどうすっかだな…。俺スカラビア出禁なんだよ。」<br>『な、なにが…?』<br>「まぁいろいろあって」<br>「救出は厳しいでしょうね。」<br>『エッ!?!?』<br>「当たり前です。カリム・アルアジームは世界有数の大富豪、アジーム家の長男。彼が裏で手を引いているとなれば…そんな性格ではありませんが、睨まれれば僕らはおしまいです。金に勝る力はありません。とびっきりの頭脳があるなら話は別ですが、先輩?」<br>「あ?なんで俺に話ふるんだよ。」<br>『だずげでペル゛ぜんばい゛!!!』<br>「だからなんで俺だよ!?」<br>「ぶ、ぶちょう…!」<br>「キラキラお目目やめろ!!」</p><p> 人選がおかしいって!!なんでみんな俺を見るんだよ!!とびっきりの頭脳!?ローズハートとかキングスカラーに言えよ!!お前ら俺の成績知ってるだろうが!!平均かそれよりちょい下だぞ!!<br> ウワ…自分で言ってて悲しくなってきた…退学しよ…。</p><p>「もう…君はどうしてそう問題ごとに巻き込まれるんですか。」<br>『すいませんウィザベル先輩…。返す言葉も…。』</p><p> どうにか助けるって言っても、普通に忍び込んで鍵盗んでうちの寮生を返してもらうことぐらいしか思いつかない。俺頭悪いからな…。</p><p>「とりあえず、なんかやってみるか!!」</p><p></p><hr><p></p><p> <br> </p><h2>チャート11 裏、お願い事は三つまで</h2><p></p><p> たすけて、と言った。<br> <br> 助けてくれた。<br> <br> それが全てだった。</p><p> 自分には誇れるものなど何もない。実家は細く、コミュニケーション能力もなく、運動勉強ともにバツ。見た目は陰鬱で近寄りがたい。それなのに配属されたのは陽キャばっかのスカラビア。当然馴染めるわけもなく四人部屋の片隅で息を殺すように過ごす日々だった。一年の途中でカリム・アルアジームが転入してきてからは、もっとひどくなった。</p><p> そんなある日、変な人が来た。『スカラビアの食事について取材したい』だかなんだか言って、底抜けの善人であるカリムは快く頷きその日の晩は豪勢な宴が開かれた。いつものことだが、鼓膜を突き刺すようなどんちゃん騒ぎと刺激の強い料理がどうも苦手だ。</p><p> 今思えば、その後起こったことはノリの悪い自分に対するささやかな嫌がらせだったのだろう。<br> かちん、かちん、と石同士を叩き合わせるような音がした。視線を上げる。彼らは花火の準備をしていた。とびきり大きなやつ。そしてカリムやその従者のジャミルには見えない位置、自分にはっきりと向けられた一番小さな花火の筒。防御魔法を展開すればいい。その場から逃げればいい。やろうと思えばすぐ避けられる。<br> だけど何を思ったか、自分はその時足の上に大鍋でも置かれたようにその場から動けなかった。</p><p> これから三年間あまり、この寮で過ごすのが少し嫌だったんだと思う。ちょっと問題が起これば。ちょっと不都合があれば。もしかしたらこの寮から。</p><p> さあ火がつくぞ。ちょっとだけ拳が震えた。マジカルペンが導火線に触れる直前、自分は、</p><p>「たすけて」</p><p> と誰にも聞こえないような声で呟いた。</p><p>「あっ!」</p><p>「え?」</p><p> カランカランカラーンという間抜けな音に目を開けた。一人の、今日宴にお邪魔していた図太い男が不思議なポーズで固まっていた。まるで足を踏み出す直前で時が止まったかのように、ビタッと。両手はカレーとナンで埋まっており、その口もリスのように膨らんでいた。光のない目がパチパチ瞬いた。<br> ころころころと音のする方を見る。花火の先端は、まっすぐカリムの方を向いていた。</p><p>「カリムーーーーーーー!!!!」<br>「うわっ、なんだ!?!?」</p><p> こいつ、花火を蹴飛ばしたのだ。そう気づいたのはパァン!と芸術的に火が弾けたあとだった。それだけならまだよかった。開放的な談話室を、角度が悪かったのかパァンパァンパァン!!と飛び回る。もうひどいものだった。しかもなんと他の花火にもぶつかり引火。ウギャー!!とこの世の終わりのような悲鳴が蔓延する中、引き起こした当の本人は</p><p>「ミギャーーー!?!?」</p><p> と尻尾を踏まれた猫のように叫んで、何故か自分の手を引いて逃げ出した。もうどうにでもなれ、と思って笑いながらついていった。波紋を広げて鏡に飛び込み、叫び声と賑やかな破裂音、時々飛び回るドラゴンや誰かの泣き顔を模した花火がバンバンバンと打ち上がる中、息を上がらせて鏡の間に滑り込んだ。耳が飛行機の真下に立ったみたいにキーンとしていて。</p><p>「なっ、なんで、つれて、きたんですっ、か。」</p><p> はふはふと荒い息を吐き出しながらそう聞いた。</p><p>「はっ!?だっ、おま、」</p><p> 彼はくすんだ銀髪を指に絡めて、苛立ったように何度も鏡の縁を叩きながら眉尻を釣り上げた。</p><p>「お前が助けてって言ったんじゃん!!俺やらかしちゃったからさぁ、責任取って助けないとって思ったんだよ!!俺出禁かなぁ……。」<br>「え?」<br>「な、なぁ、怒ってる?悪かったって…えと、俺、俺が連れ出しちゃったからそうだよな、共犯だと思われてるかも……。あ、実は新聞同好会やっててぇ…入会してくれたら寝床とメシぐらいは用意できるぜ!」</p><p> そう丸め込まれて、同好会所属の欄に丸をつけた。別にスカラビアに思い入れは無いので特に感慨もない。自分の名前を書いて彼の顔を見た時初めて彼の名前を知った。</p><p>「うぉー!会員ゲット!!部活への一歩!やった、うれしー!よろしく!俺はペルフェット・ジョルナーレ!!」</p><p> まだペルフェットのことを何も知らなかったから、自分は何も疑わずに彼について行った。ちなみに彼は同じことをこれを含んで三回やってスカラビアを出禁になった。正直馬鹿なのかなと思った。でも半年近く一緒にいてわかったが、彼はとことん無駄な行動を嫌うくせに時々お人好しすぎるせいで貧乏くじを引くことが多い。<br> たすけて、と聞いたら親愛なる友人のように手を引いて逃がしてくれるぐらいには。<br> そんなことさえしなければ、ペルフェットは今頃好きに学園を動かせる強い権力を持っていただろうに、部活が抑止力になってしまっている。自分たちさえいなければ、彼はもっと輝けたはずなのに。<br> <br> </p><p>「ぶ、部長」<br>「あぁ?」</p><p> 黒いインクが染み込んだ爪を何度か机に押し当て、彼はぼんやりと焦点を合わせた。吃音癖のある自分の言葉を黙って待っていることがわかったので、深呼吸して手のひらをこすり合わせた。</p><p>「かっ、かん、監督生、は」<br>「……」<br>「め、めし、メシがッ、うまい、す……」<br>「はぁ……」</p><p> 前髪の隙間から部長がため息を吐いたのが見えた。ああ、だめだったかもしれない。くっ、と視線をおろした自分の頭の上から、彼の静かな声が降り注いだ。</p><p>「確かに、うまい飯が食えなくなるのは嫌だしな。」</p><p> ほら、この人はお人好しが過ぎるから。</p><p>「ウィザベール、ドローン出してー。新しくシュラウドから買ったやつ。」<br>「また首突っ込むんですね。」<br>「うちのが監禁されてるわけだし…部員からも、遠回しに頼まれたからな。前はちゃんと大人しくしてたじゃん?」<br>「そうですかねぇ…?」</p><p> 御伽話にあるあの古びたランプの精霊みたいに、願いを叶えてしまうのだ。</p><p>「部長、あ、あり、ありがとう、ございます。」<br>「ん?うん。俺最高の部長だろ?」<br>「はい!」</p><p> </p><hr><p></p><p></p><h2>チャート12、救出はディナーの後で</h2><p></p><p> </p><p>「おいおいまじかよアイツら!!!砂漠を行進してやがるぜ!!!」<br>「はァ!?嘘でしょう!!脱水症状で死にたいんですか……!?」</p><p> 次の日の朝、ぶぃんぶぃんと砂漠の上でシュラウド製ドローンを飛ばしながら、俺達は映し出された光景に愕然と顎を落とした。信じられないほど大きな象の上で一人悠々自適に座り込み檄を飛ばすアジームのなんと傲岸不遜なこと!そんなキャラじゃねぇじゃん!変わっちまったな……。</p><p>「ああッ!アイツもいる……!見てみろよウィザベル、ヒョロヒョロなのにがんばって……あー、いるじゃんユウくん。頑張って歩いてるよ。痩せそうだな。」<br>「もともと痩せてる方でしょうに。にしても、アジームの様子が妙におかしいですね。」<br>「うーん…な。」</p><p> ワンチャン俺が抱えきれない問題の可能性も出てきた。まぁいつものことなんだけど。どうも砂漠を歩くことで体力の増強を促進しているようだが、普通にかわいそうだ。水をばっしゃばっしゃとアジームのユニーク魔法で出している間は、いつものような快活な笑顔を見せているのだが……。</p><p>「ここでなんかしててもしょうがないしよ、今日の夜モストロ・ラウンジに一緒にいかね?ウィザベル。たまには昔みたいに二人でメシ食いにいこーぜ。」</p><p> ウィザベルは困り眉で俺を見た。</p><p>「行くのはいいんですけど…なんでよりにもよってあそこに行くんですか?草食動物の危機察知能力がやめとけって言ってます。」<br>「いやー実をいうと、この前アーシェングロットと一悶着あったあとに『お詫びです』ってディナー無料券もらったんだよ。しかも二人用個人席だぜ!」<br>「…また、なにか起こったりしませんよね?」<br>「キングスカラーに貰った時とはちげぇよ!しかもあん時はただ弟と兄弟仲良くしてただけだろ?俺になんか言うのはお門違いってやつだよ!」</p><p> マジで!と俺はダメ押しにウインクとともに無料券を押し付けた。ウィザベルはしばらく唇を噛み締めたあと、ゆっくり俺を見上げて頷いた。</p><p>「…信じますからね。」<br>「おうよ!」</p><p>「ようこそお越しくださいましたペルフェットさん。」<br>「シャチちゃん来たの〜?」<br>「来たぜ!」</p><p> 俺は意気揚々と無料券を掲げた。今回は前のようにコソコソ人目を避けて入る必要もない。冬季休暇中はやってないかと思われたが、お詫びなのだからペルフェットさんが来たら店を開けるとまで言われてしまってはしょうがない!いやー悪いね!VIP対応で頼むわ!!<br> こっちこっち〜と促されるまま前とは打って変わって静かなラウンジ内を歩く。ウィザベルはもともと肌が白い。青っぽい照明に照らされて高級な羊皮紙みたいに恐ろしいほど白い顔をしていた。</p><p>「支配人は今来ますので。」<br>「いや呼ばなくていいけど。」<br>「アズールが泣き虫タコちゃんになっちゃうじゃん。」<br>「なればいいんじゃないですか?先輩、僕このシーフードカルボナーラが食べたいです。大盛りで。あと食後にこのパフェも。ラージサイズ。」<br>「食うねぇ。じゃー俺、サーモンのボイル焼きでお願い。食後はプリンで!」<br>「はーい」<br>「飲み物はどうします?」<br>「うぅん、俺は…水と、プリンと一緒にレモンティー。ウィザベルはアップルジュースだろ?」<br>「はい」<br>「かしこまりました」<br>「お前マジでそれしか飲まねぇよな。」<br>「そんなことないです」</p><p> 客二人しかいないのに給仕二人ってかなり贅沢だなぁ。暇なの?あんたら。そう聞きたかったが殴られるのが怖かったのでやめた。力isパワーだ。</p><p>「そういえば先輩昼いませんでしたけど、何してたんですか?」<br>「あ?補講。」<br>「ほっ!?」<br>「補講だよ補講。三年になってから課題全く手ェつけてなくってさ。休暇潰されちゃった♡そうそうめっちゃ怖いんだよ!昼間俺が勉強サボんないか人形がジーって見てくんの!昼寝したらベシッといかれるんだぜ!」<br>「アンタ部長だろ!?何してんですか!!」<br>「いや…あのっすね…ちがくて…」</p><p> 一瞬ウィザベルは横長の瞳孔をブワリと楕円形になるまで膨らませたが、運ばれてきたアップルジュースを前に嘘のように落ち着いた。俺をガン見しながらカルボナーラを貪り始めたので、俺は自分がツルツルでもちもちな麺になったのかと恐れを抱いた。ヒツジが草食動物だというのは嘘な気がする。これは捕食者の目だぜ。</p><p>「ね〜アズールぅ、いつまで鏡見てんの?そんな変わんねーって。」<br>「だっ、黙りなさいフロイド!すわってる、座ってるんですよ!あそこに!」<br>「蛸壺用意しましょうか?入れば見えませんよ。」<br>「絞られたいのかジェイド!」</p><p>「なんか言ってんな。」<br>「無視でいいでしょ。ていうかこのカルボナーラ美味しい…!レシピって教えてくれたりするんですかね?」<br>「そういうのは門外不出だろ。…てかうるせー!さっきからなんだよ!メシぐらいゆっくり食わせろ!」</p><p> こっちはなぁ!せっかくの休みを潰されて(自業自得)後輩監禁されて気が立ってんだよ!やろうってのか!ア!?やっちゃってくださいよウィザベルさん!!!</p><p>「ったくよー!なんなんだよ!」<br>「ゔぁ!」</p><p> イライラしながら扉を蹴り開けると、アーシェングロットが立っていた。いつもより心なしかビシッとした格好をしている。だからって言って俺のディナーを妨げていい理由にはならないけどな!</p><p>「何してんだよアーシェングロット。俺たち今ディナー中。」<br>「ぃ、いえ、いえ、その…新聞読みました!冬季休暇前のおすすめ観光スポット特集!」<br>「あぇ?読んでくれたの?」</p><p> なんだ読者か…許してやろう。俺は静かに席に着いてサーモンの身をほぐしながらアーシェングロットの話に耳を傾けることにした。ほどよく塩気が効いていて柔らかい。美味しいな。</p><p>「アズールねぇ、あの後シャチちゃんが書いた記事全部何回も読み直してんだよ〜。」<br>「へー、暇なの?」<br>「違います!僕はペルフェットさんのっ、と、とにかくですね!貴方が一位に上げた珊瑚の海付近の太陽の島!今年は記録的な暖冬のおかげで何種類かの魚介類が安く大量に手に入るとか!教えてくださり本当に…」<br>「偶然だな。そうだろウィザベル?」</p><p> ウィザベルは肩をすくめ、カルボナーラをペロリと食べ切った。一体その体のどこに入っていってるんだろう。</p><p>「他にも、」</p><p> 二人用席なのにアーシェングロットがあんまりにも俺に近いもんだから、俺は彼に向かって少し手を振った。食事の邪魔である。</p><p>「三歩下がりな。食べにくいわ。」<br>「……」</p><p> そう言って彼が数歩後ろに下がったのと、ラウンジの出入り口がぶち壊れたように開いたのはほぼ同時だった。</p><p>「ふな〜〜〜〜〜〜!!!!!」<br>「うわぁあああああ!?!?!」</p><p> 音をつけるならゴロンゴロンドカーン!だろうか。奇天烈な何かに乗り、ユウくんとグリムらしきシルエットが触れるものすべてを破壊 ```

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github-actions[bot] commented 22 hours ago
http://localhost:1200/pixiv/novel/series/11824916 - Success ✔️ ```rss "仙尘残雪"/"非常很无聊" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/11824916 长篇玄幻武侠喋血文。 融合武侠、玄幻,历史文的一些设定,摒弃传统秘技功法打怪升级为主导的大主角单线爽文。 采用POV手法,主以各类人物在时代大变迁下的抉择与挣扎。 此文是全年龄版,不会正面描写色情和性器破坏等内容,以使得剧情推进更为顺畅。里面有大量女性角色喋血(99%),喜欢长篇... - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://embed.pixiv.net/novel_series.php?id=11824916&mdate=20241116213108 "仙尘残雪"/"非常很无聊" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/11824916 Thu, 21 Nov 2024 16:06:42 GMT 5 #15 第十五章 剑心初涉,轻纱褴褛 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p></p> <hr> <article><p> “诶,小雪你当心啊!”见百里初晴走得匆忙,卓均把吃得正香的锅贴都吐了出来,站起叮嘱,但佳人已不见踪影。</p><p>  “师妹,我们也走!”卓均心中焦急,拿起剑便要出发,但窥见戚艳一副看蠢才的表情,飞速跳动的心像是被攥住一样,又停了下来。</p><p>  “等我吃完。”戚艳抬眼瞪了下卓均,又低头吃着早餐。</p><p>  卓均却没心思按小雪说的享受早餐,如坐针毡,等着戚艳吃完。</p><p>  “我们现在去东市,进步快也还要走半个时辰。”卓均提醒戚艳加快脚步,但戚艳却充耳不闻,不急不缓地擦干嘴,提剑朝楼上走去。“走啦,先跟我回房间休整。”</p><p>  “可是!”</p><p>  见卓均不肯挪步,戚艳冷笑道:“不用担心小雪,她比你冷静聪慧得多。”言罢,头也不回上二楼了。</p><p>  卓均不敢违拗师妹,一跺脚像受教育的小娃子一样追了上去。看在别人眼里,就像小情侣吵架,都在背后咯咯发笑。</p><p>  “师妹现在形势紧迫,我们必须早些去探寻消息,多待在这里一天,都有可能被劫教的眼线发现。”一回房间,卓均就迫不及待敌解释。</p><p>  戚艳却像事不关己一样,盘腿坐在床榻上,闭目打坐。“师兄,你之前可没这样大喊大叫过?听百里姑娘的,别让昨晚的事影响你的情绪。”</p><p>  “我!”卓均语塞,昨夜就放佛噩梦一般,深刻又痛苦,他几乎愿意去相信曾真实发生过,但那股负罪感始终如乌鸦般盘旋在头顶挥之不去。</p><p>  戚艳道:“我问你,东西市是什么时辰开市?”</p><p>  “常言日中而市,是指午时,但五年前朝廷就准许在前后各加一个时辰,也就是巳时到未时。”卓均回到,却不知师妹的意思。</p><p>  “那现在是什么时辰?你一大早就去市口闲逛,不被劫教的人怀疑,也要被六扇门的人盯上。”</p><p>  卓均恍然,点了点头,承认是自己莽撞,老实在椅子上坐下,试图和戚艳一样闭目休息,缓解疲惫,但只要眼前漆黑,卓均便看见袁琳的身影,她的一颦一笑,都让人心痛,兀地又变成死亡时猩红双目怨毒的神情,仿若恶鬼般朝卓均冲来,吓得少侠从椅子上蹦了起来。“师妹,我,我有点,我无法像师父说的那样剑心如水。”</p><p>  “哼,所以师尊才让我来看着你,不要你太冲动做出傻事,丢了性命。”戚艳嘀咕一声,睁开眼睛:“既然你不让我好好休息,那我便问你,你去西市打算怎么打探消息。茶馆,戏院,还是说你要去青楼?”</p><p>  卓均沉思片刻后,一本正经地回答:“最好是去青楼。” </p><p>  “我可不觉得你在开玩笑!”戚艳一听这话,顿时瞪大了眼睛,怒火中烧。</p><p>  卓均见状,连忙解释:“听闻这位玄武侯沉迷酒色,我们去那里确打探最方便的,稍花些银子就能换到许多情报。”</p><p>  “你有认识的人?”戚艳不解。</p><p>  “不认识,但我听人说这天下青楼,路子都差不多,背后都有朝廷的人做东干预,从中多抽取暗税,自然也包含买情报的税。”卓均也不绕弯子,把他所知的全部坦白。</p><p>  “什么?你听谁说的?朝廷会干这样的事?”戚艳有些半信半疑。</p><p>  “一个江湖朋友!”卓均敷衍道,拍拍胸脯许诺:“交给我吧,师妹,我肯定能胜任。”</p><p>  临到巳时,剑宗的两名弟子便在市坊门口等待。东市的东西往往是寻常百姓不敢奢求的价码,也就缺了西市的烟火喧嚣,却有着另一派奢华繁华的景象。这里常来常往的多是有头有脸的朝廷官员和身价不菲的商贾地主,再有便是卓均戚艳这般名门大派的弟子。</p><p>  步入西市三纵三横的街道,每一条街都排满琳琅满目的商铺。卓均还在找青楼的位置,戚艳已经被一家首饰店吸住了眼球,店内摆满各种花钗玉钿,宝环耳珰,让从未来过繁华市集的戚艳看花了眼,忍不住便要伸手戴上一试。</p><p>  “师兄,你喜欢逛青楼就自己去吧!我在别处转转。”戚艳背对卓均,抛下一句话,就和店掌管攀谈起来。</p><p>  “那好!”卓均也求之不得,一早他便打听到玄武城西市里有家名叫“怡翠楼”的青楼,是晋州最大最高档的花柳之所,定对城内上流阶层的动向了若指掌。</p><p>  独自朝着怡翠楼走去,此楼有三层高,门脸装饰得极为艳丽,大红的灯笼高高挂起,宛如一颗颗熟透的红柿子,在微风中轻轻摇曳。门窗上雕刻着些暧昧的花纹,似是在向过往行人诉说着里面的旖旎风光。二层站着几个浓妆艳抹的女子,她们身着色彩鲜艳的纱衣,美好的身段半遮半掩,脸上涂抹着厚厚的脂粉,嘴唇如同滴血一般殷红。这些女子正娇笑着招揽客人,声音娇柔婉转,仿佛能勾去人的魂魄。</p><p>  卓均心绪微颤,但也能保持镇定,大步走进门去,和门口的姑娘招呼道:“找个包间,不要花酒,来点清酒。”</p><p>  那姑娘果然听得明白,道了声:“公子稍等。”便找人带卓均去了个只有茶桌的小包厢。</p><p>  很快进来的不是姑娘,而是一个穿着丝绸锦衣的中年男人,笑着提了壶酒,给卓均倒上。“这位少侠,想要些什么?”</p><p>  卓均径直将一张百两银票拍在桌子上:“可要我先说我的来意?”</p><p>  中年男子拍拍手称赞道:“少侠年纪轻轻就对这里的规矩了如指掌,不一般不一般!”</p><p>  楚师兄,除了你,我还能相信谁呢。卓均信心倍增,举止更加从容:“我是五洲商会方掌柜的护卫,掌柜的头一次来玄武城做生意,就让我来问问这边有什么乐子,和可结交的朋友。”</p><p>  中年男子抚掌笑道:“哈哈哈,方掌柜果然是巨商,昨日刚进城就来打听,做事就是干练。在下也不隐瞒,这玄武城内,要结交的有三位,一个在庙堂,一个在市井,都不用劳烦方掌柜奔走,他们自己就会去找方掌柜。”</p><p>  “那第三位是?”卓均听出这最关键的是第三位。</p><p>  “哈哈看你就是外来的,第三位就是城中的马老爷!不过也不怪你,这位马老爷在城内也十分低调,从不让自己的名号传出去。”中年男子道。</p><p>  “竟有这等奇人?他既然要广交朋友,为何还要隐姓埋名,不让人知。”卓均更想知道玄武侯的行踪,然后再打探在他身边潜伏的劫教妖女。</p><p>  “理由么不便多说,但总是要亲自上门拜访这位马老爷的。”中年男子讳莫如深道。</p><p>  “那这位马老爷的府邸在何处,掌柜的必然亲临拜访。”话已至此,卓均只好佯装感兴趣。</p><p>  “诶,既是隐姓埋名,必然也要藏踪匿影了。不过今晚就有个千载难逢的机会,别让你家掌柜错过。”中年男子喝口酒润润喉咙。</p><p>  卓均早听得有些不耐烦了,直问道:“今晚在何处?”</p><p>  “就在东市,今晚玄武侯要请马老爷看露天戏,想来会有很多名人同往,方掌柜想交朋友,来此就可一举多得。”</p><p>  听到玄武侯要来,卓均不禁两眼放光。上流名人聚会交往,少不了美人相伴助兴,说不定玄武侯此行就会带着那劫教妖女,是不可多得的机会了。“多谢前辈提点。在下想问的都问过了,告辞了。”</p><p>  “好也麻烦少侠替怡翠楼向方掌柜问好。来人送送这位少侠!”中年男子收起银票,起身相送。</p><p>  卓均被一个小姑娘带离青楼,看看日头,约莫也快过了小半个时辰。卓均带着消息,跑回那首饰店找师妹,但对方早已不在。</p><p>  听掌柜说戚艳在戏院那边等着,卓均立刻像一阵风似的冲了出去,心里只想着快点将消息告知戚艳,根本顾不上身边热闹的街市。此时街道上到处都是穿着轻盈纱衣的江南女子,个个如花似玉,美得让人移不开眼。可是,他的脑海里全是昨夜百里初晴失望的神情,连那些婀娜的舞姿和清脆的笑声也被他抛在了脑后,心中只有急切地期待,期待她听到自己时会喜笑颜开。</p><p>  她笑过吗,卓均印象中似乎只有礼貌性的假笑。或许我帮她铲除劫教妖女,完成朝廷的任务,她会笑一笑。少侠充满了期待。</p><p>  戏楼似乎是东市中最高的建筑,矗立在东市的中央。此刻被数十上百名的劳工围着,在楼下搭建巨大的舞台,还铺上长长的红地毯。戚艳就在执剑静立在路边,仿佛和周围热闹的景象相隔,卓均也顾不得那么多,三步并作两步地冲了上去。“师妹,我帮掌柜的打探到需要的消息了?”</p><p>  “是吗,让我猜猜?”戚艳耸耸肩,出奇地抱有兴趣。</p><p>  “诶好?”卓均有些不适应。</p><p>  “我猜是玄武侯今晚要来这里看戏,说不定还有美人相伴,对吗?”戚艳眸子一瞥快要搭成的戏台,嘴角似笑非笑。</p><p>  “你,你怎么知道?”卓均错愕得瞠目结舌。</p><p>  戚艳反问:“还有别的吗,你花了多少钱买到的?”</p><p>  “没了,共花了一百两!”卓均支支吾吾地说。</p><p>  “呵呵,我和那首饰店的掌柜谈几句,就知道这消息了,没花宗门里的一分钱。”戚艳笑道:“走吧师兄,今晚的戏很精彩,一定要带小雪来看看。”</p><p>  卓均点点头,感到胃里一阵酸水翻搅,如同又做了错事。</p><p>  回到客栈时,百里初晴已在那里等他们,双方自互换了一番消息。</p><p>  “没想到第一天就能见到玄武侯,这银子花得很值得。卓大哥,你怎么没精打采的。”百里初晴疑惑道。</p><p>  “可不是值得!”戚艳耸耸肩没有多说。</p><p>  卓均心中酸楚也不好说,目光游移道:“希望今晚能看到那劫教妖女。”</p><p>  “离晚上还早,我们先去找丐帮,还能打探到更多的信息。”百里初晴心情不错,微笑这看着两名剑宗弟子。“走吧,想不到第一天就如此顺利。”</p><p>  纵横长街,阡陌小巷,三人跟着百里初晴带来的瘦弱乞丐在城中穿行,离开热闹熙攘的街坊,越走越偏僻,巷子里渐渐只剩下了过往的乞丐,用奇异的眼神打量前来的三人。</p><p>  “还有多远!”卓均感到一丝不安,问道。</p><p>  “快了,快了,马上就到!”瘦弱乞丐不是第一次这么说。又过了几百步他才停下脚步,手指一堆黑白砖瓦矮房包裹着的红漆大院。这所宅院深藏在城角,甚为隐秘,院墙有一扇小铁门。</p><p>  “两位稍等!”瘦弱乞丐扣起铜环把铁门敲得叮当响。“开门,转告舵主今天有生意了!”</p><p>  很快,门上开了个小窗,露出一只漆黑的瞳孔。瘦弱乞丐微微侧身,让门内人看到他身后的三人。</p><p>  不一会儿,门 “吱呀” 一声开了。一个手执漆黑木杖的男子出现在门口,他身材高大魁梧,穿着一身破旧却洗得干净的衣衫,头发有些凌乱地束在脑后,脸上带着严肃的神情。</p><p>  他看了看三人道:“鄙人姓柳。两位少侠如何称呼。”</p><p>  “在下吴卓,这位是我的师妹,江燕,我们是五洲商会方掌柜的护卫。今日见到柳护法,实属三生有幸。”卓均拱手介绍道。</p><p>  柳护法回礼道:“吴少侠幸会。有事里面说吧。”</p><p>  跨进门栏,正是大宅院的后花园,正前方摆着假山,山后绿叶繁盛,当是座林园。卓均和戚艳对视一眼,都不觉这里不像是乞丐窝。绕过假山,发现这林园颇具规模,林木郁郁葱葱,遮阳避暑。树荫下,躺着三三两两躺着乞丐,有男有女,几对相拥在一起,身上盖着毯子,像是刚云雨过,正安详午睡。</p><p>  “你怎么知道他是丐帮的护法?”戚艳在卓均身边小声问。</p><p>  卓均解释道:“丐帮弟子的拐杖不只是防身的武器,还是地位的象征。帮主使用的翠玉杖,而长老则用黄梨木,又称香杖;舵主用紫檀木,又称紫杖;而像这位护法,用的便是铁力木,叫铁杖。柳护法,我说的可对?”</p><p>  柳护法微微点头,脸上露出一丝不易察觉的微笑,却做了个噤声的姿势,卓均心领神会,默默跟着他进了间客房。</p><p>  “两位少侠稍等,黄舵主会来亲自招待两位。”柳护法又回头吩咐那引路的瘦弱乞丐:“你带着她去给方掌柜拿些礼物。”</p><p>  百里初晴道:“公子,那我去了!”</p><p>  “去吧,小雪。”卓均点点头。</p><p>  不过一盏茶的功夫,柳护法就跟着一个白发老者走了进来,老者身披一件麻布长袍,手中握着一根黄梨木杖,他走进屋中,径直在主位坐下,柳护法伫立在身边,神情肃穆。“我就是丐帮在城内的舵主,你们叫我黄舵主就行。”</p><p>  “见过黄舵主!”卓均和戚艳小心翼翼地起身见礼。</p><p>  “嗯。”黄舵主示意两人坐下,语气缓慢道:“我听说两位是方掌柜的护卫,我记得以前代表五洲商会来晋州做生意的人,姓王,如今怎么换了人。”</p><p>  “若我没记错,以往都是贾掌柜负责晋州的生意。”卓均皱皱眉,怀疑自己记错了,但对方只是试探真假。</p><p>  “哦对,看我这记性,是姓贾,贾掌柜,我见过他。但还没见过你们这位方掌柜,若蒙方掌柜看得起我丐帮,不妨今晚就请他来此做客。”黄舵主用拐杖点了点地,一双略浑浊的眼睛变得清明。</p><p>  卓均自没办法请人过来,只好编个靠得住理由道:“方掌柜今晚要去西市戏院拜访马老爷,就无暇来拜访黄舵主了。改天可好,我们今日来是有些事想请教?不知”</p><p>  话未说完,便被老乞丐用木杖敲地打断:“老夫想问二位是哪个门派的弟子?”</p><p>  “南剑派!”卓均不假思索地答道,还递上南剑派的符节。</p><p>  “哦。”黄舵主看后,嗯了一声,柳护法用铁力木杖敲敲木墙,咚咚两声,门外即有两名丐帮女弟子端上了新茶。</p><p>  “尝尝吧,今年新上的龙井,是给贵宾的茶。”黄舵主轻笑道,露出几颗残次不齐的老黄牙。</p><p>  一看有戏,卓均当即举杯,把茶当酒般一饮而尽,直烫得喉咙生烟。“呼,谢舵主,好茶,哈哈哈。不知可否向舵主请教几个……”</p><p>  卓均刚想切入正题,不想舌头打卷,说不出话,又感力量一瞬间从体内消去,直从木椅上滑下。</p><p>  这,这是怎么了?卓均看向戚艳,师妹仅抿了一小口,也扶着把手,无力起身,目光慌乱地看向卓均:“师,师兄……”</p><p>  “这是我丐帮的软筋散,半个时辰内让内力无效,两位不要费劲挣扎了。”黄舵主列着黄牙森森怪笑:“方掌柜既然请了两个劫教旗下的弟子做护卫,还派到我丐帮地界上耀武扬威,想来是打算抱紧劫教大腿,不顾我丐帮的面子了?”他不怀好意地打量两人。</p><p>  卓均还想解释,舌头却不住打卷,身体也松软成一滩烂泥。</p><p>  “那个叫小雪的下人就留在丐帮看好方掌柜的礼物,你们回去告诉他,今晚,要他亲自来这里拿。不然,就给我滚回中州去。”黄舵主拿木杖点了点卓均的额头,随后甩手而去。</p><p>  剑宗的两名弟子被柳护法一手提起一个,从客房一路提带到宅院外,像丢小鸡般丢了出去。</p><p>  “我们的剑!”戚艳还能说话,开口索要。</p><p>  柳护法冷哼一声道:“叫你们的方掌柜来拿,记得今晚,改日不见。”言罢,关上了门。</p><p>  百里姑娘!一股无名的怒火涌上心头,他想呐喊,然后提剑杀进这乞丐窝,救出百里初晴,但现在的他只能用中指扣弄地上的泥土。卓均用手指扒着泥土,一下下爬到那铁门前,不住敲打。</p><p>  开门,开门,让我解释。卓均卓均喝了太多的软筋散,仍不能说话,只是舌尖跳动,喊声在心底震颤。</p><p>  “该死!”戚艳扶着墙起身,将他从愚蠢的行为中拉出道:“你还想惹怒他们吗?现在我们要等这该死的软筋散药效褪去,然后去找那个方掌柜,求他来救小雪和我们的剑。”</p><p>  卓均痴愣愣地看向宅院门,他不知自己做错了什么,但似乎又搞砸了一切,迫切地想要补救,又无能为力。他祈祷,百里初晴不会被遭受丐帮刁难羞辱。</p><p>  等待的每一分每一秒都是煎熬,但不到半个时辰,那铁门就再次开了。走出的正是脚步踉跄,玉颜白如寒月的百里初晴,还有一个身材纤瘦的青衫少女搀扶着她,高出二女一头的柳护法也伫立在后,肃穆不言。</p><p>  卓均张大了嘴,僵硬地吐出模糊的声调。</p><p>  戚艳问道:“小雪,你没事吧!”</p><p>  百里初晴摇摇头,惨然一笑:“误会,都是误会。洪帮主在等我们”<br></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23420456 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23420456 Sat, 16 Nov 2024 12:31:08 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #14 第十四章 雄城屹立,根蟠错节 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>进入到玄武城篇了,剧情会改得更多。</p> <hr> <article><p></p><p>  天边翻起微许鱼肚白,日月无光,前路晦暗不明,一片迷茫。不久,地平线上缓缓升起一道黑线。</p><p>  到了吗?百里初晴惊讶地眺望远方。自极北天山南下千里,终于到了目的地——玄武城,母亲最后的足迹也是在此消失。</p><p>  马儿在胯下飞驰,越是靠近,那漆黑如墨的城墙便拔得越高,如横绝天地的屏障矗立身前,或许只有捍卫帝都的天门关能胜过它了。</p><p>  遥见城门没看,三人便在远处停马歇息,等待时辰。</p><p>  这玄武城原名少昊城,曾为白氏帝国都城。百里初晴听崔庄主讲过很多玄武城的历史。在白氏一族杀死晋王,自立为帝后,动用百万农工匠人来扩建修缮这座都城,自是坚不可摧。</p><p>  “铜墙铁壁,天堑之城果然名不虚传!”百里初晴感慨道。</p><p>  戚艳嘴角微扬,轻蔑一笑:“可惜,这样一座坚城却不战而降。”</p><p>  一路郁郁,沉默少语的卓均也被提起兴致,头一次搭话道:“天军过江南下,自是无人能挡,晋国所依仗的劫教也是螳臂当车。”</p><p>  听卓均开口,百里初晴也追捧道:“听说上任劫教教主便是死在尊派剑圣剑下。”</p><p>  “哈哈,师尊神功盖世,斩了劫教教主,吓得劫教六道闻风丧胆,临阵倒戈。末代晋王走投无路才开城投降。”卓均挤出一丝笑容,讲得颇为激动。</p><p>  “师尊的厉害还用多说,江湖上遍地都是他老人家的传说。那之后劫教龟缩在晋州再不敢出来,现任教主夜阑沉迷酒色,以示恭顺,倒是很识实务!”戚艳也说得眉飞色舞。</p><p>  “剑圣前辈位居天榜榜眼,可见圣心独照。”百里初晴恭维道。不过那高居天榜首位的正是劫教教主夜阑,劫教虽不似之前风光气盛,但其千年基业在晋州龙盘虎踞,强如现在的离武女帝也不敢轻动,不得不选择以功名厚禄招安。</p><p>  千年大教正韬光养晦,绝非剑宗弟子所说那般羸弱,百里初晴心知他们此行最关键的便是避开劫教的耳目,执行完任务后安全撤离晋州。</p><p>  “寒月宫不也参与那次平晋之战,寒月宫主也位居天榜之上。”卓均客套的话刺痛了百里初晴的心。</p><p>  “母亲那时身体不适,未能替陛下效力,是宫中长老甄一禾代表寒月宫南征晋朝。”百里初晴强挤出一抹笑容。她认为这是母亲一生中第二错误的决定,让甄一禾成为她继任寒月宫巨大的阻碍,但背后真正的阻碍是什么,百里初晴摇摇头,想都不敢去想。</p><p>  “笨啊,你算算吟雪仙子的生辰便知了!”戚艳道。</p><p>  “哦对。”卓均恍然又不说话了。</p><p>  百里初晴心道这位少侠虽久经江湖历练,经验老到胜过自己,却是少遇挫折,一经变故便垂头丧气,妄自菲薄,变得唯唯诺诺,一点都靠不住了。进城前必须给他打打气,论打探情报还属卓均最擅长。</p><p>  “卓大哥,我记得你说自己也参加过剿匪的,我听说那些山匪都非常凶悍?”百里初晴问及卓均的过往。</p><p>  卓均点头道:“剿匪的确是比较危险,我只去过一次。当时是楚师兄带我去的,他……”</p><p>  不等百里初晴问那楚师兄是何人,戚艳的脸已经阴沉下来:“宗门内不许提及那个人,你忘了吗?”</p><p>  “这又不是在宗门内!”卓均罕见地直接反驳师妹。</p><p>  百里初晴忙打圆场道:“戚姐姐,我们现在前不着村后不着店,就让卓大哥说罢,我很想听听山匪的事,近些年落草为寇的山匪着实多了些,竟连玄武城附近都有悍匪黑店,也涉及我们的安全。”</p><p>  戚艳闻言冷哼一声别过头去,卓均又有了勇气说道:“那山贼有七八十号人,领头的有三个,身手都不俗,六扇门说他们曾都是乡镇里横行霸道的帮派首领,落草后汇集力量更是为祸一方。我,我当时有幸和他们第二把交椅交过手。”</p><p>  “那你单挑胜过了他!”百里初晴鼓舞道。</p><p>  “没,我只是牵制住了他!那场战斗的胜负不在我身上!”卓均陷入回忆中:“那时楚师兄带我冒着箭矢率先冲进寨子里,当即有十几人包围我们,但楚师兄丝毫不畏惧,并扬言单挑贼首。可笑那贼人只见我们年轻,全不知楚大哥的厉害,就托大答应。”</p><p>  百里初晴暗暗心惊,不想当时的情况如此凶险。</p><p>  “那第三把交椅的人持刀站了出来,却不过三招便被楚师兄劈成两半。后面就是楚师兄和那头把交椅的较量,那人名唤狂斧,用的是两把短斧,全然是个嗜血如命的疯子,砍起人完全不要命。可惜他所仰仗的只有令人恐惧的疯狂,而楚师兄却有着他十倍的天赋和勇武。十几回合后,楚师兄衣衫未乱,而贼人已是鲜血淋漓。仅仅是为了拖延时间,才没杀他。”卓均的声音越发激昂,似是回想起人生最辉煌的岁月。</p><p>  “这位楚师兄这般厉害,他和剑圣传人比?”百里初晴记得剑圣传人名为严鸿风,她在剑宗内也从未听过楚师兄这个人,这后面定是有隐情。</p><p>  “那家伙肯定不如大师兄了。”戚艳插嘴道:“不妨让我来说,那家伙打伤了师长,叛逃了师门,后去挑衅劫教,被劫教的人杀了。”</p><p>  百里初晴注意到卓均的手死死捏住缰绳,显然他和楚师兄的关系非同一般。“那这位楚师兄也是遭了劫教的毒手!卓大哥你此行也是为了……”</p><p>  “对,我要替楚师兄报仇,三年过去了,此仇我从未忘记。感谢百里姑娘能让我有能和劫教交锋的机会,卓均定不辱没剑宗之名。”卓均眼中露出炽热的火焰,即便在灰蒙蒙的晨曦中也显得透亮,少侠坚毅的脸庞在光暗交错下显得格外俊朗。</p><p>  剑宗和劫教的恩怨由来已久,想不到河清海晏的这些年还在暗中加剧,或许卓均真是上天赐给她最好的帮手。百里初晴见卓均找回自信,甚是欣慰,心想此行若顺利,回去该如何报答他。</p><p>  我无法回应他的心意,但妹妹定会喜欢他,我该请他到傲梅山庄做客,他多半不会推辞,如此便顺理成章了。有了剑宗的庇护,傲梅山庄也不会遭受迫害。</p><p>  “但愿如此,别又被劫教妖女迷了去,她能当上玄武侯的情人,姿色就算比不上天仙般的仙子,也是祸水级的了。”戚艳冷嘲热讽道。</p><p>  “师妹请放心,我绝不会了。”卓均决心要将功抵过。</p><p>  “我相信卓大哥。”百里初晴朝卓均浅浅一笑,散去了对方眉间的愁绪。“你们看城门开了,我们快入城吧!”</p><p>  靠近玄武城,三人便不再多话,策马至城下时辰尚早。待寅时一到,巨大的铁门在守兵的拉动下隆隆作响,缓缓敞开,清冷空旷的青砖主街出现在眼前。</p><p>  等守卫到城门前站岗,卓均便上前和之交涉,拿出在客栈地下室发现的符节,直言他们是南剑派弟子,百里初晴是随行伺候的丫鬟。</p><p>  即便是在白朝作为都城时,西门也作为百姓和低阶官员来往的大门,守卫薄弱,关口不严。百里初晴默默祈祷不会有问题。</p><p>  “南剑派弟子,哼来得可真早啊。诶,进去吧?”守卫刚起不久,睡眼惺忪地打量三人,扫了眼符节,打了个哈欠便让几人进去了。</p><p>  见入城无碍,更无须登记,百里初晴松了口气。比起中州的几座大城,作为晋州核心玄武城的治理要松懈许多,但其繁华富丽却是百里初晴平生仅见。</p><p>  只见整条主街都是由石路铺地,两边是鳞次栉比的屋宇,茶楼,酒馆,教坊,铁铺,医馆……都打着黑木红字的醒目招牌,檐下还有数不清支起的各色篷布。刚过宵禁,街上少见行人,但不难想象,时辰一到主街会是怎样一番熙熙攘攘的热闹景象。</p><p>  骑马过市还是太过招摇,三人先找了个刚开张的客栈安置马匹,点了些茶点充饥。百里初晴低声商议道:“目标肯定就在城内,最有可能是在武侯府,但不能贸然行动,最好能打探到确切消息。”</p><p>  “这看起来和中州没什么区别,让我去,我知道去哪好打听。”卓均打着包票。</p><p>  “少卖关子,赶紧说啊!”戚艳不满道。</p><p>  卓均揉揉鼻子,有些得意地讲起他的经验:“要打听这种达官显贵们的风流事呀,就该去赌场,青楼,戏院那些地方,消息可多着呢。”</p><p>  “好呀,说漏嘴了吧!你每次出宗门都是到这些地方鬼混去了?”戚艳瞪着卓均,也是没想到他还懂这些。</p><p>  “没,我,我从来没去过,都是听江湖上的朋友说的。”卓均连忙摆手表示无辜。</p><p>  “哼!鬼才信,师尊让我看着你果然是要道理的,我和百里姑娘同你一起去。”戚艳道。</p><p>  百里初晴摇摇头道:“戚姐姐你和卓大哥去吧。玄武城分东西两市,卓大哥说的那些地方应该都在东市,是达官显贵们喜好聚集的地方。我这身打扮该去西市,那边都是各地商人和农民贸易的地方,兵分两路打探应该效果更佳,日上三竿再回客栈碰面如何。”</p><p>  “好!”卓均和戚艳都点头同意。</p><p>  商量完,卓均仍没吃饱,便叫小二上了玄武城威名遐迩的牛肉锅贴来充饥,想来剑宗给予的盘缠要比甄一禾给的多很多。</p><p>  很快煎至金黄的锅贴便送了上来,卓均介绍说这玄武城的锅贴与众不同,以其酥脆的底部和柔嫩的上部著称,牛肉馅味鲜美,是晋州八绝之一。</p><p>  闻着是香气扑鼻,却太过油腻,百里初晴并不喜好这类食物,便都推给剑宗弟子吃了,她先走出门去查看大街的情况。</p><p>  宵禁刚过的大街只见到行色匆匆的六扇门捕快,一名红衣捕快打头,三名黑衣捕快紧跟在后,沿着街道跑过,后面还有两只这样的队伍,似乎在进行部署。百里初晴不知道发生了什么,但见有捕快注意到自己,就忙缩回目光,扫向别处。</p><p>  非万不得已,不要接触官府的人。百里初晴不断告诫自己,也嘱咐过剑宗的弟子。相对于劫教,她更害怕官府,尤其是不能被玄武侯的人捉到。</p><p>  百里初晴正倚在门口四处乱看,身后突然传来一声呼喝:“诶,麻烦让开一下。”</p><p>  听出是店小二,百里初晴忙让开身子,见他两手举着大端盘,上面放着一碟牛肉锅贴和四碗面条,晃晃悠悠地走出门就去了客栈边的小巷里。</p><p>  百里初晴好奇地跟了过去,见那巷子里等着两名衣衫褴褛的乞丐,各拿一条木棍,正等着店小二把面条送到。</p><p>  “呦,今天就两位呀!”店小二讨好般地笑道。</p><p>  “嗯,保两碗,退两碗吧!”一名年长的乞丐道,另一名已经开始狼吞虎咽。</p><p>  “好嘞!”店小二爽快地答应,然后从袖口掏出一串铜钱递了过去,然后端起两碗面条大步离开,正撞见在巷口偷看的百里初晴。</p><p>  “呦,你这女娃子怎么鬼鬼祟祟的”店小二不信任地上下打量了百里初晴,颇为愤慨:“好好跟着你家公子小姐,出来乱看什么?偷看别人屁股,当心要被抓进乞丐窝去。”</p><p>  “是我家公子想让我问问,你给乞丐送饭,为何还要倒搭钱啊。光那一碟锅贴我家公子可就是付一两银子的。”百里初晴反问道。</p><p>  店小二不怒反笑:“乡下来的吧,这都不懂。我告诉你吧,在城里做生意的,看见乞丐都得叫声丐爷,不然这生意就做不下去。”</p><p>  丐帮!百里初晴惊觉自己竟忘了这样一个庞然大物。丐帮虽不是朝廷承认的门派,但其也是发展数百年的一个门派,弟子何止万人,其在燕州绝迹,中州势微,却不想在晋州还要如此大的影响力。丐帮弟子行走市井之间,消息最为灵通,若能得到他们相助是再好不过了。</p><p>  想到这,百里初晴先是对店小二道了声谢,又回去找卓均,戚艳:“公子,小姐你们先用餐休息,我先去办你们交代的事了!”</p><p>  “诶,小雪你当心啊!”没空听卓均的叮嘱,百里初晴已出门,去找小巷里找那两个乞丐。</p><p>  不过才泡壶茶的时间,三尺巷子里就剩空空的碗碟,不见人影。百里初晴一咬牙,快步追了上去。</p><p>  在清晨的宁静中还能听见一些脚步声,但随着时间流逝,民房内升起袅袅炊烟,鸡鸣狗吠之声从院子里传出,千家民宅的木门吱呀吱呀地打开,有妇人将浑浊的水随意泼到街上,带出人畜混杂的臭气。</p><p>  百里初晴绕开脏水,不禁怀念起天山冰冷清新的空气,但还是捂着鼻子去找丐帮弟子。百里初晴听见一阵脚步声,轻快急促定是有武学功底之人才能发出,便去寻找,不想一道青色身影先跑了过来,迎面撞上了她。</p><p>  “诶!”百里初晴先有防备,只是后退两步,但那撞上来的女子却是扑倒在她怀里。</p><p>  “让开!”不待百里初晴弄明情况,那女子一把推开她就继续奔逃。</p><p>  与此同时,在她来时方向一名红衣捕快的身影也出现:“哼,看你往哪里跑!”</p><p>  这名捕快轻功过人,两个跨步踩在左右砖墙上,就跳过阻路的百里初晴,抬手一把揪住年轻女子的衣领,将她拉倒在地。随后从腰间提起刀鞘,狠狠压在女子丹田之上,对方蹬了蹬腿便没了反抗之力,甚至叫喊都发不出了。</p><p>  “六扇门办案,闲杂人等速速让开!”随后又有三名黑衣捕快尾随而来,将百里初晴驱逐开。</p><p>  “快,搜她身!”红衣捕快吩咐道。三名黑衣捕快两人按住手脚,一人也不顾男女授受不亲,便开始在女子单薄的纱衣上肆意乱摸。</p><p>  百里初晴不忍再看这般粗暴的画面,但也无力阻止六扇门执法,只好权当没看见,默不作声地离开。</p><p>  忽然,嘴被一只温暖的手捂住,纤细的手指捏得她脸颊抽痛。“嘘,不想死就别出声。”身后传来年轻女子的脆声。</p><p>  “呜……”百里初晴发觉后腰被尖锐之物抵住,传来微微刺痛,不由绷直身体。</p><p>  “你想做什么?”百里初晴又惊又怒,她难以置信竟有人在六扇门捕快眼皮底下行凶。</p><p>  “不做什么,想请你和我一起看下去!”身后之人低声威胁道。</p><p>  这有什么好笑的。百里初晴目视女子被撕开纱衣,露出里面的衣服,身体被刀柄上传下的内力压得不能动弹,搜完一面后,又被折了过去,她刚想叫喊,却又被一只铁靴堵住嘴,秀发披散,十分可怜。</p><p>  可六扇门的人仿佛是铁人般浑若未闻,用刀撩起她的裙摆,露出白花花的后臀,上面赫然有一个青色烙印,让百里初晴明白她的遭遇为何如此凄惨。</p><p>  大周律法,凡入贱籍者,男烙左额,女烙右臀,被计入贱籍之人身份为其主人私产,男子为奴,女子为妓,可如牛羊般可被买卖转赠,永世不得翻身。而籍贯的定夺权在中央朝廷和作为封疆大吏的王爵诸侯手上。</p><p>  不过大周不兴奴隶制,贱籍者极少,上一次大批贱籍还是大周平定四方时,离武女帝将反叛者的全族上下一并纳入贱籍,代代为奴为婢。</p><p>  几名男捕快几乎把这贱籍女子撕扯得全身赤裸,私密处也毫不顾及地动手,堪比猥亵。观此女肌肤白嫩,多半是前朝旧贵之女,沦落至此令人唏嘘。百里初晴深感同情,但身后之人却发出阵阵窃笑,全无怜悯之心。</p><p>  “大人没有!”黑衣捕快道。</p><p>  “该死!”红衣捕快把堵住贱籍女子的铁靴挪开,冷冷逼问道:“说,你把侯爷的粉玉玲珑坠藏哪了?”</p><p>  “啊,冤枉,大人冤枉啊!我真的没有偷那枚粉玉,真的!”贱籍女子激动地抓起红衣捕快的鞋子,苦苦哀求。但对方不耐烦地一扬脚,拿铁靴尖再堵住女子的嘴。</p><p>  “嘴硬,捆起来带回六扇门仔细询问。”红衣捕快吩咐,三名手下立即掏出随身携带的粗绳,开始捆她手脚。</p><p>  看六扇门行事雷厉风行,狠辣果断,百里初晴心底也微微有些畏惧。忽然,她发现那女子瞪大眼睛,直勾勾地看着自己,猛地开始挣扎,牙关紧咬似乎想要说话,牙都被铁靴硌出血来。</p><p>  “贱人还敢咬我!”红衣捕快一声怒喝,抽出鞋,眨眼间便是一脚,将她下巴踢得脱臼,没给任何说话的机会,抬抬手,便让手下把贱籍女子拖走了。</p><p>  “呼……”百里初晴长舒一气,她刚刚被女子这一瞪吓得不轻,此时方察觉抵在背上的锐器皆消失。她蓦然回头,果见一个矮自己半头的豆蔻少女。</p><p>  少女身穿鹅黄衣裙,搭配纯白夏布裹腿,肌肤微黑,脑袋像小老鼠般俏小,有着淡茶褐色的明亮大眼,嘴唇很是娇嫩,红红的,很健康,很可爱。她手中提着一个蜜桃形的粉色玉佩,玉质剔透,看起来价值连城。</p><p>  “是你偷的!”联想到捕快所说与女子最后的异样神情,百里初晴惊诧道。</p><p>  “偷?我只是拿来玩玩罢了。”黄衣少女轻轻晃着脑袋:“不过这贱婢可真倒霉,玉佩是在她手里时被人发现不见的,唉!”</p><p>  百里初晴看小女贼笑嘻嘻的满不在乎,大感气恼道:“既然是你拿的,为何不去找六扇门澄清,救她一命!”</p><p>  “咯咯,我刚才已经告诉她真相啦,剩下的她自己去解释不就好了,我才懒得为她多浪费时间呢!”少女说到最后,不禁嘻嘻笑了起来。</p><p>  听她口气,不难想象刚才的贱籍女子定是被此人陷害的。她把别人害惨,还特意来看戏嘲讽,实在可恶。百里初晴握紧拳头,直想给她一巴掌。举棋不定时却见少女拿小粉舌舔舔匕首,怪笑道:“没忍住告诉姐姐这么多,可不能让姐姐出去乱说了。”话到最后语气骤然冰冷,露出杀气。匕首兀地朝百里初晴小腹刺去。</p><p>  之前是这黄衣少女偷袭,自己毫无防备才被擒住。此刻百里初晴早有防备,只后退半步,侧身直抓取对方的手腕,寒意从掌心涌出,那少女叫了声冷,手一松,匕首便被百里初晴躲过,横在她纤细的脖颈上。</p><p>  “啊,不要杀我!”黄衣少女花容失色,娇小身体瑟瑟发抖。</p><p>  百里初晴先夺下她手中的玉佩,冷冷道:“你害人不浅,死有余辜。但我先不杀你,要你去找六扇门澄清偷玉佩的事,还人公道。”</p><p>  见黄衣少女如小鸡啄米般点头,百里初晴心一软,放下匕首,冷声道:“你自己去把六扇门的人带过来,我拿着玉佩在这里等。”</p><p>  我把玉佩放在小巷里便走,不管这少女会如何颠倒黑白,只要六扇门拿回玉佩,也算是能沉冤昭雪了。百里初晴心想,任务当先,她可不打算与六扇门的人扯上关系。</p><p>  “好,姐姐稍等我这就去。”黄衣少女怯生生地点点头,后退了几步,倏地提起一个白底绣着梅花图案的锦囊,炫耀般地摇晃。</p><p>  “你!”百里初晴手持匕首和玉佩愣在当场,这正是她的随身锦囊,不知何时被她偷去的。她刚想去追,却不料少女跑向六扇门的那帮人,喊道:“救命呀,杀人了!”</p><p>  百里初晴闻言一凛,刚要去追又顿止脚步,心急如焚。那锦囊里除了几张银票,更重要的是黄泉司的密令,怎可以弄丢!</p><p>  可六扇门的人若此时回来,看玉佩在我手里,又该如何解释?百里初晴举棋不定,呆滞片刻,最终一咬牙还是先保身为重,收起玉佩,转头朝巷子另一端跑去。</p><p>  寒月传人眼眶湿润,纵有千般委屈只能发泄在奔走上,如此浑浑噩噩地跑过好几个巷角,也不知有无人追她。啪!脚下倏地踢到一物,把她拌了个踉跄。</p><p>  本以为是竹竿,却听见一人哀号,回头才看是一只骨瘦如柴的腿,腿的主人也是衣衫不整的一个乞丐。</p><p>  “诶呦,诶呦,你这人,走路没长眼睛呀!”乞丐年纪不过三十,捂着腿呻吟起来,见百里初晴的年纪样貌,呻吟的声音又小了下去。</p><p>  丐帮弟子!百里初晴眼前一亮,看来有失必有得,也顾不得其他了。</p><p></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23385832 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23385832 Mon, 11 Nov 2024 02:04:59 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #13 第十三章 雪落凡世,白雪仙尘 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>双更,双更!</p> <hr> <article><p> 一片厚云遮月,周边的稻田和错落屋舍皆被黑暗吞噬,身前高耸矗立的客栈仿佛一只漆黑的怪物。“吴公子,江小姐!”百里初晴朝黑店二楼呐喊,而回应她的声音来自客栈楼顶。</p><p>  “别喊了。”此声音正是今晚出现的干瘦糟蹋男子,他坐在屋顶瓦片上,垂着颀长的手臂,轮廓像一只望着猎物的猴子。“再大声,你的同伴听不到了!这村子里的人也不会出来帮你!”</p><p>  “什么?”百里初晴听不见村内有任何的犬叫鸡鸣,更不见一丝烛火,处处透着诡异,但她已无心去管:“你把他们怎么样了?”</p><p>  “愚蠢的问题,你瞧我人坐在这,给你吹迷魂散,还能同时出现在你同伴的身边不成。”糟蹋男子摊摊手道。</p><p>  百里初晴一时语塞,但想起戚艳被叫去庖房沐浴,一时不慎就会遭了迷魂散的道,而卓均所在的房间是那个袁琳一手安排的,怕是要中了对方的仙人跳。</p><p>  都怪我,我该连夜带他们进城,至少要一直陪在戚艳身边,不至于三人全部分散开。百里初晴取下水壶的扭盖,手却因恐惧而轻轻颤抖,零零散散散出几滴水。“他们都被那对母女设计害了?”</p><p>  “呕吼,你还不算笨!都看出来了,但至少那小子不算是害吧。我想此刻他正和那小骚蹄子翻云覆雨,快活似神仙呢!”说着,糟蹋男子的影子已从客栈上两步跃下,灵巧如猴,单论轻功定在百里初晴等人之上。</p><p>  “哼,我告诉你他们可不是这么容易上套的。你就是这个村子的村长吧,不如叫能帮上手的全都出来。”百里初晴又扫了眼漆黑无光的村子,只觉这一村人同流合污,也炸一炸是否还有埋伏。</p><p>  不想糟蹋男子听完一阵咂舌:“啧啧,还是不够聪明。你没看出来这村子处处透着诡异,而我一个外来人是最无辜的那个。那日我窥见她们母女残害一对侠侣才警觉这是家黑店,而周边屋子里的人,到晚上都躲进类似客栈的地下室里,一个都找不到。”</p><p>  “你说就在玄武城附近,大明法度笼罩之地,六扇门为何会容许这样的一个村子存在,或许是假装看不见吧。”他边说,边向百里初晴靠近。“我们都是外乡人,同病相怜,不如好好聊聊!”</p><p>  “别过来!”百里初晴故意示弱,后退一步。但见眼前身影靠近,猛地将壶中清水倒在手中,运起寒月功法,霎时将水凝成一道细长冰刺,插向袭来的黑影。骤然间,只听一道惊异之声,伴随疾风掠过头顶,她的裹头布被摘了去,秀发披散。</p><p>  刺中了,无法判断刺中的是不是要害。百里初晴被开盖的壶嘴里挥洒出的清水迷住眼睛,急用袖子去擦。</p><p>  此刻夜风徐过,稻田沙沙作响,云去夏空,月挂如银,清影十分圆满。光华驱散黑夜,寰宇恢复清明。</p><p>  百里初晴拭去脸上的水,流风徐过,片片霜花在玉手间回溯飞舞。当她睁眼时,黑色瞳孔化为两块冰晶玉髓的宝石,透射淡蓝清光,盈盈闪亮。</p><p>  敷面的灰土被井水洗去,露出本来的肤色,清冷如霜,肤光胜雪。穹顶冰盘高悬,独映琼明雪颜,玉面含煞,尤显绝丽脱俗,冷艳逼人。蔚蓝色长发迎风舞动,一身沙白色的新鲜布衣,宛如广寒清虚之府中的仙子下凡。</p><p>  “嘶嘶,疼死我了,你哪来的武器?”窜到百里初晴对面的男子,握着受伤的手掌,眼睛直勾勾地盯着她,还有她手中染血的寸长冰锥。随后破痛为笑:“看你的手便知蹊跷,天生蓝色长发,会凝水成冰,还有这冰魄般的眸子,啧啧,这普天之下只有寒月宫的吟雪仙子有这等容貌。当真名不虚传,有些惊艳到我了。”男子大发感慨,啧啧称赞。</p><p>  对他一眼认出自己身份,百里初晴习以为常,作为寒月传人,她和母亲一样,天生拥有异于常人的容貌,但这往往会引来灾祸。</p><p>  可惜他反应太快,没能出其不意地重伤他。百里初晴心知不妙,她在傲梅山庄时已知自己五年来武学缺乏教导,根基薄弱,正面恐非此人敌手。</p><p>  “仙子远在燕州极北边境的天山,为何不远千里跑到这边?那两人也或许才是仙子的护卫吧,啧啧。”糟蹋男子拿布条缠了缠右手伤口,发出阵阵淫笑。</p><p>  “哼!”百里初晴轻喝一声,手握冰锥朝他刺去。但疾风飞驰,男子身影转瞬即逝。</p><p>  不行,他身法太快!百里初晴深知此贼的厉害,非自己能敌。加上卓均,戚艳,三人合力或能将他击退。她扭头见此贼半蹲在地上,瘦长的腿曲起,手平放身前,如灵猴般会上蹿下跳。</p><p>  “啧啧,你生气的样子真好看。仙子这般高冷,肯定还是处吧!唉但人不可貌相,我上袁琳那小骚蹄子前也以为她是处来者。”他边说边摇头,同时把手塞到胯下挠了挠。“但我是不会怀疑仙子你的,看我们寻个地方,定让仙子那个冰雪消融,春暖花开。哈哈哈……”</p><p>  听他这般淫词秽语,百里初晴将玉石般的拳头握紧,苦思对策。但天下武功唯快不破,若连碰到他的机会都没有,又该如何。</p><p>  “好了,时辰不早,该与天山上的仙子共度良宵了。”说罢,他弹腿一跃丈许,凌空翻腾落在少女身后。</p><p>  百里初晴旋身便刺,不料手腕却被对方抓住。</p><p>  “草,好冷!”贼人感到手心冰寒刺骨,急松开手。但见冰锥又进,冷笑一声,挪步躲闪,没再给百里初晴反应的机会,一记擒拿手将她按住,又把她身子扭转过来,仗着手臂够长,双手把吟雪仙子的藕臂夹在身侧,运足内力将她按在身下。</p><p>  “啊!”百里初晴吃痛,被贼人玩弄得有些晕头转向,冰锥已脱手而去,身体被死死钳住,腹股沟、臀部和腹下肌肉绷紧,运足内力也动弹不了。眼前是男子分开的大腿,一股骚臭味从他胯下传来,熏得人直要昏厥。</p><p>  “我从中州跑到江南,却能尝到北国冰雪仙子,上天真是待我不薄呀!哈哈哈……”</p><p>  听到他的话,百里初晴心如死灰。卓大哥,戚姐姐,真对不住你们,要死的本只有我一人。还有母亲,你走后,我早已是无能为力了。</p><p>  百里初晴不堪受辱,只欲咬舌自尽。忽见采花贼身后出现一束白裙,如鬼魅,似仙灵。百里初晴贝齿轻启,一瞬惊羡。那股桎梏身体的力量消失,两条干瘦的手臂坠在脚下,无血溅出。</p><p>  百里初晴点步后撤,发现采花贼呆呆盯着自己齐肘而断的手臂,竟未回过神来。“你!”他满脸疑惑看向百里初晴,以为是她所为,但随后发现身后的白衣女子,吓得向外跳出五六步。“见鬼了,这鬼村子里有鬼!”他尖叫着朝水稻田里奔逃。</p><p>  缺了手臂平衡,贼人一个踉跄扑倒在田地里,之后连滚带爬地跑进繁密稻田中,再不见踪影了。</p><p>  期间白衣女就在原地,一动未动,或许她想抬手就能取此贼性命吧。</p><p>  这是先天境的奇术,试想自己出手帮她实为多此一举。百里初晴心中惊喜万分,忙上前道:“多谢前辈,出手相助。”</p><p>  “不必言谢,你帮过我。现在两清了。”她的话如天上人般毫无情感。一身白影渐渐变得虚无,化为点点星光消散无踪。</p><p>  “诶,等下。”百里初晴想要挽留,见她无影,去无踪,喃喃道:“连姓名也不肯告知吗?”</p><p>  无时间多想白衣女的事,卓均和戚艳还在客栈中,生死未卜。百里初晴急奔向客栈。</p><p>  客栈的门虚掩着,厅中的烛灯全部熄灭,漆黑中只有庖屋中泛着烛火,微光穿过幕帘空隙,映照出硕大黑影。</p><p>  百里初晴轻步靠近,绕开桌椅摆设,尽量不发出声响。她掀开幕帘一角,进行窥视。庖屋灯火通明,屏风上挂着戚艳的衣服,其后便是装满热水的蓄水池,池子下面的灶台里还点着火,直把水烧得滚烫。</p><p>  她可没办法将沸水变成坚冰,百里初晴厌恶地扭头又见侧边桌台上横放着一把剑鞘雕刻细柳图案的华丽宝剑,正是戚艳的画眉剑。</p><p>  戚艳果然也遭难了!百里初晴快步走进屋内,先拿起戚艳的剑,随后在屋子东南角发现一个地洞,里面黑黢黢的,幽深不见底。</p><p>  百里初晴左手提着烛台,右手握剑,走下斜坡,进到地洞里。地洞很矮,需猫着腰前行,地上明显有车辙痕迹,是有人推车进去。</p><p>  车上货物应是受害的旅客。联想袁琳之前说客满为患,又全死于剿匪中,未免太不合理。怕不是全遭了店家的毒手。百里初晴愈发担心戚艳、卓均,她细微的脚步声在洞壁间回荡放大,根本无法潜行,索性疾步穿梭。</p><p>  “那女的也带来了?”地洞深处传来老板娘的声音,百里初晴听声不远,果然很快在地廊尽头见到一个足有客栈一层大的地下空间。</p><p>  “怎么是你?”老板娘见是百里初晴,先是惊诧,随即花容失色。她正蹲在一辆木制拉车边,车上躺着的正是戚艳。这位平日冷傲的剑阁弟子,此时全身赤裸,毫无尊严地倒在石台之上,四肢张开,任人宰割。</p><p>  百里初晴二话不说,左腋夹着剑鞘拔剑,画眉剑细长轻盈,剑身抛光华美,在辉煌灯火下闪烁烈烈虹光。</p><p>  “别,别杀我!”老板娘不会武功,忙跪下表示投降。</p><p>  百里初晴环顾四周,发现四面全是棺材,共用十几副,从内散发出怪异的药草味,不禁骇然。石洞中央有一张长桌,可容一人横躺,上面放着几盘工具。样式千奇百怪,不知何用。见没有他人,百里初晴持剑冷声逼问:“哼!你把戚姐姐怎样了?”</p><p>  “只是中了迷魂香。这都是他的主意,我和琳儿上是受他胁迫,本无意加害两位女侠。”老板娘叩首解释,看着颇为诚恳。</p><p>  百里初晴哪里会信,那贼人分明说他是外乡人,撞见你们行凶后才同流合污的。也不同她争辩,她去查看戚艳的情况,手指一探鼻息,见吐气均匀,便松了口气。两指掐中人中,运出寒气,戚艳沉睡的面容顿时扭曲起来,呢喃道:“不,大师兄,你不能这样对我,我为了你。啊嚏!”梦中呓语未尽,便打了一个寒战。</p><p>  “这是怎么了?头好疼,好冷!”戚艳悠悠转醒,还有些神志不清。</p><p>  百里初晴一边安抚道,一边将画眉剑入鞘归还。“戚姐姐,没事了。你中了他们下的迷魂香。”</p><p>  “啊?你!”戚艳为百里初晴的容貌所震,第一眼竟没认出是谁,茫然地接过剑,随后才醒悟:“你是,百里妹妹,啊啊……”她终于发现自己是半裸着身体,忙遮掩羞处,画眉剑就压在半球上,倒是同剑鞘上的花纹相映得彰,甚是美丽。</p><p>  “你先穿好衣服,我来问”百里初晴看向老板娘,话还没说完,戚艳已从她身边掠过,画眉剑飞速出鞘,一剑斩去,血光崩溅。</p><p>  老板娘连惨叫都未及发出,脖子便被砍断大半,头连着薄薄皮肉,朝后仰去。如掀开的盖子,断颈处可见惨白椎骨,随即被淋漓鲜血吞没,流淌下来浸透花衣。</p><p>  百里初晴要阻止的手僵在半空,万分懊悔不该将剑还她。只听戚艳气愤不已道:“一家子贼,敢谋害本女侠,真是”她气得发抖,都不顾身体赤裸了。</p><p>  看她还想举剑虐尸,百里初晴忙拉住她:“好了!你干嘛杀她?”</p><p>  “这贱人不该死吗?”戚艳恨得咬牙切齿。</p><p>  “不是,卓大哥,我还没问出卓大哥的下落。”百里初晴嗔怪道。戚艳这才回过味来,举剑的手缓缓落下“我,我给忘了。”</p><p>  百里初晴叹了口气,待戚艳穿好衣服,两人又急去卓均的房间。</p><p>  戚艳走出密道口,恨声道。“可别让我发现卓均和那小骚狐狸在一起!看她风骚样,定是极乐道的妖女,把卓均当鼎炉用了。”</p><p>  二女直奔卓均的房间,门从里面反锁。百里初晴还想敲门询问,但戚艳冷哼一声,一剑劈开里面的木锁,抬脚踹开。</p><p>  此时屋内灯火熄灭,不见人影。</p><p>  百里初晴提着灯四处查看,又是东南角发现一处开着的地洞,下面是层层阶梯。“这房间果然也有暗门,卓大哥怕也是被迷晕从这里拖进去的!”百里初晴试图为卓均辩解,不过真相很快就会揭开。</p><p>  “呵,哪需那般费事。怕是那小狐狸一撩裙子,他便乖乖跟着下去了。”戚艳此话虽是讥讽,不过回想起卓均躲闪的眼神,像是刻意隐瞒什么。真相或如戚艳所说那般,卓均也该性命无忧,只是害人不浅。</p><p>  “我们快下去就他!”百里初晴道。</p><p>  “等等!”戚艳忽想起来,问道:“那男的呢?”</p><p>  “那个贼人……”百里初晴犹豫一下。那白衣女的事太过匪夷所思,不好解释?便谎称是自己出其不意,用冰锥斩断他的手臂,将他击退。</p><p>  戚艳道了声好,又道:“把卓均拉出来,我们连夜离开此地。”</p><p>  百里初晴点头同意。由戚艳持剑在前,百里初晴秉烛在后,二女同仇敌忾,已是一副要捉奸在床的架势。</p><p>  盘旋的楼梯很黑很安静,直到推开最下方的厚重铁门,才听见一阵男女缠绵的呻吟之声。早有所料的百里初晴未觉生气,只是颇为沮丧。</p><p>  戚艳怒不可遏地冲了进去,竟和卓均打了起来。百里初晴作为外人,不愿撞见剑宗内部的丑事,但也不能坐视他们同室操戈。百里初晴当即出手拦住要跑到外面的店家少女,然后将她压了进去,而卓均看到自己也停下了手中的剑。</p><p>  “戚姐姐,你先把剑放下,让卓大哥穿好衣服。”百里初晴见卓均赤着上身,腰带也没系好,忙别开目光。</p><p>  “百里姑娘,我,我……” 若非戚艳持剑挟持,卓均似乎只想找个缝隙钻进去。</p><p>  “哼,我放下剑,我这师兄为救他的小情人不是,便要提剑朝你去了!”戚艳讥讽道:“妹妹,你快杀了她,断了师兄的念想,我再放下剑。”</p><p>  “百里姑娘莫要伤她!”满脸写着情真意切的卓均,一看便知是还被蒙在鼓里。</p><p>  这两人互相讥讽不说,还把自己牵扯进来。百里初晴真想好好斥责这两人,但眼下她必须化解两人之间的矛盾。若自己直接杀了她,事后再解释怕也要留下芥蒂,必须让这袁琳自己揭开伪装,才能让卓均彻底醒悟。</p><p>  百里初晴解释道:“卓大哥你听我说,这是家黑店,他们在半夜下迷药谋害我们。我和戚姐姐侥幸才没中招,急着来找你。”</p><p>  “卓大哥救我,救我,她的手好冷,好冷啊!”袁琳楚楚可怜的模样,惹得戚艳想杀,卓均相救。</p><p>  “百里姑娘,师妹,你们听我说。那男人才是贼子,她们母子都是被逼迫的,不要伤害她们!”卓均慌忙解释,但只换来戚艳的冷笑:“好一个逼迫,我沐浴时被这小贱人的贼娘亲迷晕,差点就被杀了。幸好有妹妹在,反杀了那男贼,回来救下我。你看这小贱人摆明是魅惑你,再把你撂倒,你却蠢到维护她。”</p><p>  “什么!”卓均大吃一惊,但反应最剧烈的是店家少女,她浑身打颤,吐着白气,直盯着戚艳问道:“你把我娘怎样了?”</p><p>  “你娘?被我一剑杀了!”戚艳怨毒道。</p><p> “啊啊!”袁琳一声尖叫,突然奋起挣扎,摆脱了百里初晴的桎梏,朝石室里侧跑去。</p><p>  戚艳大惊,提剑欲杀之,百里初晴先上前阻拦道:“等等。”</p><p>  只见袁琳跑到一面石墙前,踮起脚乱摸一阵,便听隆隆巨响,机关启动,石壁向外打开。隔壁密室的烛光透入,那股浓厚的药草味也传了过来。</p><p>  “你如何知晓这两个密室相连。”戚艳惊奇道。</p><p>  “从我们下来的位置,大概能猜到吧。”百里初晴边解释,边和戚艳追了上去。后面的卓均手忙脚乱地系着腰带。</p><p>  “啊不,娘,娘!”袁琳见老板娘脖颈断开大半,整颗头后仰耷拉在背上,顿时一声惊叫,吓得瘫软在地。</p><p>  “琳儿!”卓均似是真的关心她,很快追到。</p><p>  虽是蛇蝎心肠,但也母女情深吗?百里初晴想起自己五年未见母亲,若确信得到她罹难的消息,也会如此绝望吧。她轻掩口鼻,缓步走向棺材。</p><p>  店家少女见到卓均如抓住最后一根救命稻草,死命抱住卓绝的大腿。“卓大哥,求你不要杀我,救我,救我……”</p><p>  “卓均你现在明白了?他们三个是一丘之貉!”戚艳缓慢靠近,已快没了耐心。</p><p>  “戚姐姐过来帮我一下!”百里初晴不想让戚艳动手,急忙打断。她用手推了推木棺盖道:“我们一起把棺材打开看看!”</p><p>  “好!”戚艳心领神会,也过来帮忙。</p><p>  两女推开木板,映入眼帘的是一个花季少女秀美的脸,她紧闭双眼如安睡一般,浑身赤裸,身侧铺满一个个药袋子,正是异味的来源。百里初晴去探她的鼻息,果然没了生机,但脸蛋光滑,肌肤弹嫩,与活人无异。即便刚死不久,也该有尸僵出现,在此地显得极为诡异。</p><p>  两女同时倒吸一口冷气,百里初晴看着僵在原地不知所措的卓均,冰冷叙述道:“卓大哥,这还有一具女尸。只怕这些棺材里都是被这黑店害死的客人。那男的只是个外来者,不可能害死这么多人。她们母女造的孽,比那贼人还要严重得多,整个村子都怕是帮凶,才让六扇门无迹可查!” </p><p>  “我,我……”卓均瞠目结舌,僵硬的手臂抓住少女的身体。</p><p>  “我的傻师兄,我看你是直到被装进棺材才知道落泪吧。”戚艳补充道:“卓均,你现在若不来个了断,将功赎罪,就是要害死同门,背叛宗门,还要连累寒月宫的吟雪仙子了!”</p><p>  袁琳惊恐地摇头否认,伏在卓均腿上,嘤嘤哭泣:“卓大哥,你听我说,我和母亲都是被人逼的,阿爹,阿爹他认识六扇门的紫衣捕快皇甫羽,你叫他来,求求你叫,呃呃呃……”话说一半,袁琳的脖子就被一股蛮力扼住。</p><p>  卓均紧闭着双眼,身体颤抖,一边掐住她的脖颈,任凭她挣扎也不肯放手,嘴里一直重复着对不起三个字。</p><p>  直到少女脖子都被掐断,戚艳才强迫让卓均放手。</p><p>  见到袁琳本是活泼可爱的俏脸变得深紫扭曲,一双血红狰狞的眸子死死盯着少侠,卓均似丧失所有力气,瘫坐在地。</p><p>  百里初晴松了口气,只有让卓均亲自动手了结孽缘,才不会在三人间留下太深的疤痕,希望他能有所悔悟,早点走出这段心结。</p><p>  “卓大哥,我们该走了。”百里初晴向卓均伸出手,但这位开朗乐观的少侠只是直勾勾地看着袁琳的尸体,嘴唇动了动挤出一串如低吼般的声音:“对不起!我对不起师傅,对不起师妹,对不起百里姑娘,也对不起她。”说完,他发出疲惫的喘息,目光空洞无神。</p><p>  “这不怪你,卓大哥,你是被她们蒙蔽了!”百里初晴拉起失魂落魄的卓均,同时捡起他的佩剑,送到他手中。长剑会给剑宗弟子力量,就像霜雪同自己的血脉相连。</p><p>  “师兄,你振作一点,我们可没空听你自怨自艾了。这事我不会和师长们说的。”戚艳见卓均如此,也通情达理许多,开口安慰,转头又问百里初晴道:“这么多尸体怎么办?放一把火烧掉?”</p><p>  “不行,那样太引人注目,会惊动村子里的人,到时众口难辨,贼人就成我们了。”百里初晴反对。</p><p>  “那就放在这不管?”</p><p>  “可以。他们行谋财害命之事,定不敢报官。我们将密道封住,短时间内不被人发现,不惊动玄武城的戒备就好。”百里初晴道。</p><p>  “蛇鼠一窝,晋州真是一个肮脏的地方,到处都有劫教的影子。”戚艳点头称是,还把源头引向劫教,虽未必是真相,但对下面的行动没有坏处。</p><p>  三人在密室内简单搜查一番,倒是发现那些来时密室麻袋内装着许多死者遗物,百里初晴从最外面的袋子里看到男女各一套图案相似服饰,还在他们的随身锦囊内搜到两把装饰华丽的长剑,和南剑派弟子的符节。</p><p>  “南剑派?从没听过,猜也是个小门派,竟也是用剑的,怕不是劫教的走狗,用来恶心我们剑宗的。”戚艳不屑一顾道。</p><p>  “我猜他们是要去参加剿匪,却惨遭这店家母女下毒手。”百里初晴解释:“这两枚符节上没有名字,但应该也能用,假扮晋州小门派的弟子,总比中州人的身份好。”说着,她把符节给了戚艳和卓均,往后也没必要再套用假名了,只有她除外。</p><p>  三人从庖房的密道口出来,百里初晴灭了灶台的火,借用一点木灰涂黑了脸。走之前不忘熄灭了客栈里所有的灯,就当所有人安睡在此,无事发生。至于那外来的贼子,想必是不敢再回来了。</p><p>  他们三人各取上坐骑,趁着月色就上路前往玄武城,袁门客栈和整个村子渐渐消失在茫茫夜色之中,如一场短暂的噩梦,而前方还有更大的艰险在等待。</p><p>  母亲,我如何才能到达先天境,获得和你一样的力量,现在的我是如此羸弱,随时会让血脉消亡。百里初晴望着夜空,总觉江南的月太过温和,远不如天山上的寒月那般清寒,能给予她那份难得的宁静。</p><p></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23336205 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23336205 Sun, 03 Nov 2024 14:11:27 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #12 第十二章 情比金坚,情义两难 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>新增卓均的pov</p> <hr> <article><p> 卓均自回到屋内,心中便如潮水般翻涌,既期待又忐忑,生怕密道开启时,师妹和吟雪仙子会突然出现,当场揭穿他的阳奉阴违。</p><p>  为了她们,为了剑宗的名誉,我不该这么做,真的不该!卓均坐在椅子上,焦躁地抓着自己的头发,一遍遍在心中责怪自己,又感到无可奈何。</p><p>  楚师兄,你若在我身边,你会让我怎么做!卓均不由想起了曾经那个放荡不羁,意气风发为人看着有些疯癫却又不失侠义心肠的楚师兄。楚师兄一把将他从闭关练剑的泥潭中拉了出来,带他去见识了真正的江湖,真正的血雨腥风,真正的人情世故。</p><p>  那一次剿匪,他和楚师兄是众江湖豪侠中最耀眼的两个人,背靠背杀进贼巢,久战不败,连六扇门都对他们刮目相看!比起劈砍木桩和同门保守的对练,那在狂乱的呼啸和死亡的边缘挥舞手中长剑,是何等的快意和豪迈!让卓均第一次体会到江湖豪侠的感觉。</p><p>  “呦,卓师弟你坐在这呀!”剿匪凯旋的夜晚,有了生死相交的众豪侠聚在火堆边喝酒吃肉,楚师兄虽然年轻,却能在这群老练的豪侠面前谈笑自如,侃起来也是头头是道:“你呀,你呀,明明天资绝禀,怎么天天摆着一副心虚的模样,嗯?”</p><p>  见楚师兄把话题引到沉默寡言的自己头上,卓均只能挠挠头,讪笑道:“没,没有,今天我可没有怯场。”</p><p>  “诶,我说的不是这个!”楚师兄一把将老实坐在角落的卓均提了起来,拉到众人圈内道:“你们今天都看到这小子的表现了,怎么说?”</p><p>  “卓少侠和楚少侠都是个顶个好样的,胆略和武艺都让人钦佩。”</p><p>  “今日得见剑宗金鳞五剑,果然名不虚传,两位少侠的武功甚至可以说是我们这些人里最出挑的。”</p><p>  听到他们的恭维,楚狂放声长笑起来:“哈哈哈……”</p><p>  卓均心底也兴奋,只是笑容仍有些僵硬,他害怕别人的恭维都是看着楚师兄的面子,他实力不济,若也如此骄狂只怕换来的全是耻笑。</p><p>  “听到了吧卓均,放眼天下五洲整个江湖,你都是个不折不扣的天才剑客,就和我一样哈哈!”楚狂拍着他的肩膀,拿起酒囊和卓均的碰了碰:“诸位也是各怀绝技的英雄豪杰,楚某和师弟鲜少出宗门,不知诸位大名,今日得蒙相识,真是三生有幸,就让我和师弟祝各位一杯,报答救命之恩哈哈……”</p><p>  “好,楚狂老弟,你这个朋友我交定了,日后行走江湖,楚老弟有麻烦可以随时来找我就是。”有人站起,拱手相拜。</p><p>  “客气,祝……”回忆到此,卓均已经忘记了那些人的名字,当时也没能认清几个,但楚师兄全记得,并与他们称兄道弟,结交甚笃。</p><p>  卓均叫不上他们的名字,但也跟着楚师兄一一对饮过,酒过三巡,卓均已头晕得想吐,但喝了更多楚师兄却依旧泰然自若,替自己斗倒了好几人。他的声音虽也微醺半醉,口中的话却更加滔滔不绝,掷地有声:“呦,你们别看这小子看着呆呆愣愣的,这心啊,都快要比天高了。天下没几个女人能入他的法眼,一心想追求那些艳名远播的仙子嘞!”</p><p>  卓均当时已经醉得说不出反驳的话,任凭楚师兄乱说,不过每一个字都听得仔细。</p><p>  那之后卓均回到宗门后变了很多,他向暗恋多年金鳞五剑中的小师妹表达了情意,得知她不喜欢自己这个大师兄的手下败将后,便放弃离开。他再不会为了赶超大师兄而无休止地拼命练剑了,他该有自己的方式,选择像楚师兄一样出门历练,在实战中变强。</p><p>  楚师兄说我心比天高,只想追求仙子,或许我真的可以做到。临江城的踏紗仙子,灵机堂的玲珑仙子,百草谷的妙仙子,以及许多劫教的妖女,种种艳名都是卓均在江湖中听闻的,其中不乏和他年纪相配的,有朝一日或可一窥芳颜。</p><p>  不过卓均做梦也不曾想到,他真的有幸能见到那位在江湖上传闻最为神秘离奇的天山上的仙子,吟雪仙子百里初晴。当师傅引他到内堂中,这位吟雪仙子就坐在红木椅上等着他,披散着冰河般湛蓝的长发,亦如传说中的清美。</p><p>  仙子起身行礼,希望能得到他的相助。这简直如江湖故事中的天赐良缘。</p><p>  可惜卓均没能把握好初见时的绝佳机会,内心狂跳的他遇见心境如冰的仙子,那股胆怯又萌生了起来,说话结巴,畏畏缩缩,几番殷勤表态,都被或明或暗地拒绝。</p><p>  但卓均并不气馁,这一路来,他在前引路,托熟识的豪侠,找商船前往晋州,再和商贾首领周旋不暴露身份,他自觉做到很好,渐渐也能在仙子面前也能谈笑自若,远胜过曾经的自己。他必须尽己所能,表现出可靠和力量,这样有机会抱得美人归,楚师兄就是这般教他的。</p><p>  楚师兄,可我还是那个懦弱胆小的师弟,永远无法做到您那样洒脱。如果楚师兄在就好了,他会让我怎么办,呵……</p><p>  百里姑娘信任自己,希望自己以大局为重,不要惹是生非。但卓均却被一股无名的情感压过了头,不假思索就答应了店家少女的请求。</p><p>  现在房间里的密道就呈现在眼前,少侠右手执剑,左手举着烛灯,回看一眼房门,火光下依稀闪过百里初晴伏门勘察的倩影,那双冰蓝色的眼睛仿佛在劝阻卓均不要下去。可,可是大丈夫一言既出驷马难追,何况是失信于央求自己相助的柔弱少女。</p><p>  或许只是我力所能及之事,并不耽误明日的行程,不行就拒绝他,然后去玄武城报官来救!卓均深吸了一口气,踏步走入密道里头,在下方是蜿蜒楼梯组成的如无底深渊般的黑暗。</p><p>  环廊朝下黑暗的尽头是一丝红黄暖光,推开一扇开着缝隙的厚铁门,在地下等待他的不是什么恶鬼贼人,而是熟悉的俏丽倩影,吊带绿裙挂在白皙的香肩上,雪嫩的胸脯半裸,绿丝带束着小蛮腰,裙摆方及膝盖,露出一双细长的小腿,和踩在凉竹鞋上的娇嫩脚丫。</p><p>  “吴大哥!”店家少女看到卓均按时赴约,涂着薄薄脂粉的脸绽开激动的笑容,一双桃花眼潋滟生光,顾盼流眉。</p><p>  “琳儿!”此情此景,卓均也不禁动情地呼唤她的名字,在隐秘的地下室内,只会有他们两人,听得到彼此的呼吸,还有那扑通扑通越来越快的心声。</p><p>  卓均刚关上厚重的铁门,便迎来少女的投怀送抱!“我差点以为卓大哥明日要早,便嫌累赘丢下琳儿了呢,害我在这等你很久了。”</p><p>  “对不起,琳儿,我……让你久等了”卓均闻言,方惊醒适才自己心神不宁,也不知在密道口犹豫了多久,白让人苦等。少侠只觉自家心思被一语道破,顿生愧疚,却也不好解释。</p><p>  袁琳抬起埋在卓均胸膛的小脑袋,双目放光和卓均对视了一眼,伸出纤细的手指点在卓均嘴上:“吴大哥莫要如此说来,都是琳儿不好,明知你有要事在身,还想给你添麻烦,只是,只是当我看见你仗义出手时,便知你就是我们母女唯一的救命恩人!”</p><p>  “什么?那男人果非善类!”卓均一下便知袁琳所指,顿时正义凛然:“不必怕他,琳儿,我现在就去捉住那贼子,明日将人押去玄武城六扇门。”说着便推开少女,提剑要回去找那糟蹋男子。</p><p>  “别,别急,那男人武功不弱,娘亲为守护我的清白,一直屈身事那贼人,现在他们正在房间里,你若去,定要牵连到娘。”袁琳从后一把拉住卓均,急切道。</p><p>  卓均闻言一怔,一拍脑门,自悔道:“唉,都怪我!竟这般疏忽!”卓均啊卓均,你怎么还是这么鲁莽轻率!</p><p>  “琳儿,你说我该怎么办?”</p><p>  “吴大哥莫要心急,先坐下说!”袁琳拉着卓均走向一张石桌后的木椅。此刻卓均方打量起这地下室的布局。这地下室有五步长宽,除了能躺下自己的大石桌和一张木椅外,还铺张着苇席的木板床,旁侧设有水槽,角落里堆着一道道黑影,仿若许多装得满满的大麻袋,不知里面是什么。</p><p>  靠近石桌,卓均隐隐嗅到一股血腥味,正来自石桌上那一条水槽,上面仍保留着潮气,像是冲洗过不久。</p><p>  “吴大哥,坐呀。”卓均来不及思考,便被推到椅子上。店家少女毫不在意地坐在他腿上,头却羞涩地撇向一边,手把玩着垂髫。</p><p>  嗅到她身上的香气,卓均不禁感到身体发热,目光低垂窥见她单薄的绿裙下那微微隆起的白面团上的点点茱萸。</p><p>  “啊你……”卓均发现少女的秘密,尴尬地移开目光,想推开她的身体,手掌触碰到她屁股时才警觉那裙下就是她光溜溜的身体,再没丝毫遮掩。</p><p>  “啊!”袁琳还以为是卓均在调戏自己,立时热切起来,转过头直盯着他,雪靥微红,直献出娇粉的嘴唇吻在少侠额头上,又在卓均的两颊轻轻点过,亦如卓均见过的风尘女子,在主动狂吻楚师兄的脸颊。</p><p>  那股庸俗放荡,又有些肮脏的感觉一下子在卓均头脑里炸开!少侠猛然睁开眼睛,将少女想唼喋自己嘴的香唇推开,冷声道:“你做什么?”</p><p>  袁琳有些猝不及防,本是含情脉脉的眸子一下泛出了疑惑和惶恐,愣了几秒,倏地站起身,整理了衣衫和鬓发,这才道:“吴大哥,对不起,是我不对,是我不好!”</p><p>  “没事。”见她唐突道歉,卓均也不知要如何应话,只觉得心中被什么东西堵着般,感到难受,但很快又变为警觉:“这地下室里摆放的都是什么?”</p><p>  店家少女忙解释道:“这是,是我们村的粮仓,我和你说过阿爹是村长,建造此密室藏食物,也是为了防贼。”</p><p>  提到贼,卓均便将手放在石桌上的极光剑道:“我现在去找师妹和小雪姑娘,我们三个人一起围剿那贼人。”</p><p>  “不行!”袁琳面露惶恐道,直接翻上桌子,用小翘臀压住长剑一端:“吴大哥,这件事你一定要听我的,不能去找你的师妹帮忙。”</p><p>  “为什么?三人机会大些!”卓均被她的动作一弄,更生气了,他已不再称呼店家少女为琳儿。</p><p>  “我怕打草惊蛇。若让贼人今晚跑了,而吴大哥你们明日离开,贼人必回来报复,我和娘都活不了。”袁琳说着身子伏低了些,抚上卓均抓剑的手。</p><p>  刚毅的心在温软小手触碰下也便松懈了,卓均看她说得有理便又坐了下来。“那怎么办?”</p><p>  “这地下室里有密道能通往他们那,待娘亲哄他入睡自会来唤我,到时卓少侠略微出手,杀了那没防备的贼子就是。”</p><p>  “如此,我一人便可!只是委屈了你母亲。”卓均有些庆幸,若能不惊动她们,还能护得袁氏母女平安,不失为一个做事不留名的大侠风范。</p><p>  “哼哼,没事啦!”</p><p>  有了此念,卓均安心坐回椅子上,目光不知不觉间又被袁琳晃来晃去的小腿吸引,不禁开始幻想她裙下风光,暗咽口水。</p><p>  “诶呦!真隔人!”袁琳从桌子上跳下来,扯扯身后褶皱的裙子,嗲声道:“吴大哥,还是坐你腿上舒服点,可不可以”</p><p>  “哦,但你不许乱动!”卓均心虚道,他更怕自己会乱了性子。</p><p>  袁琳欢快地坐到卓均身上,嘻笑道:“我在村子里待这么久,头一次见到吴大哥这么英俊的少侠,刚才是真的有点情不自禁。”</p><p>  “是,是吗?”卓均闻言,心底十分想抱住她,但手还是僵硬地抱在脑后,礼貌性地回赞道:‘“琳儿,你,你也是我见过最漂亮的姑娘。”</p><p>  “嘻嘻!那多得亏我娘标致,才把我生得好看。你知道不,我娘可是附近绿井村的村花,在玄武城附近闻名遐迩!也只有我阿爹才配得上我娘!”袁琳羞涩地把玩垂发,又一扬小脑袋得意地介绍道。</p><p>  “绿井村?”卓均也对地图颇为熟悉,无须百里初晴引路也能计划好去玄武城的路线。只是百里初晴带来的晋州详图上标明了玄武城周边所有的村镇,两百里内都不记得有这个村子。</p><p>  店家少女似看出卓均的困惑,故意将头靠近卓均的脸,低声道:“你没听过是吧,我告诉你这可是有关朝廷的隐秘!”</p><p>  “什么?”卓均瞪大眼睛来了兴致,任少女吐气如兰,吹得耳朵发痒,心里发痒。</p><p>  “ 五年前在袁家村五十里外还是有个绿井村的,但那一年后便没了,留在村里的人全都死了!”</p><p>  “是山贼!”见过山贼凶悍的卓均立马联系起客栈中那些剿匪不归的人。</p><p>  “不清楚,但比那诡异得多。我娘听闻村子变故后立马和阿爹赶回去看外公。得益于阿爹和六扇门的关系,才能靠近看了几眼。娘亲回来时已经吓得说不出话,还生了场大病,但我求阿爹,他才和我说,嘿我说了你也可能不信?”</p><p>  “是什么?”</p><p>  “阿爹说那村子里仿佛一夜间被黄泉下的恶鬼横行过,遍地是腐烂的肉糜,还有挂满屋子树杈的白色枝条,如鬼索一般,装饰在血红的村子里。还有更诡异的是村子赖以为生的大水井里多了一块巨大的浮冰,六扇门都说是从黄泉里漂上来的。”袁琳说到最后声音竟有一丝颤抖,牢牢抱住了卓均。</p><p>  卓均很难幻想出店家少女描述的地狱绘图,一时无法相信。这世间真的有佛教描述的地狱恶鬼不成,还会从井里爬到阳间来害人。<br>他试探地问道:“既然离得不远,那带我去看看好不好!”</p><p>  “不可能的,从那之后,就有军队就封锁了村子,围得水泄不通。听说是玄武侯亲自下的令,谁去都不让进的。外公外婆还有曾经对琳儿好的人都没再出现过了。之后朝廷也没有任何交代,只是封锁村子。他们,他们在隐瞒什么?我好怕,吴大哥!”袁琳更用力地抱紧卓均,香肩发颤。</p><p>  “这样子,那么办法了!”卓均半信半疑,谁知这不是大人吓唬小孩的故事呢,他也只好抱住少女,轻拍少女的柳背安慰。</p><p>  店家少女似乎哭了,卓均感觉到有湿热的泪水打在肩上,回看怀中少女,肩上的绑带已随着她的颤抖滑落在手肘间,胸前自然也春光外泄。<br>一向孤身的少侠哪里经受得住这般诱惑,心神荡漾,呼吸急促,眼珠快要坠入下去,身体也起了生理反应。</p><p>  他本想再推开少女,但看她在哭泣,楚楚可怜的模样,卓均哪里还忍心。</p><p>  “那都不重要了,吴大哥。若我们母女能再死里逃生,你今后便是我们母女的救命恩人了,琳儿不知道要如何报答你。”</p><p>  “不必,行侠仗义本就是”卓均还想说一些冠冕堂皇的话,却被对方打断。</p><p>  “呜呜……”少女啜泣得越发厉害:“我知道,吴少侠是看不上琳儿,可是觉得琳儿被那贼人玷污过。这真的没有,我娘一 直舍身保护我,保护我的贞洁。吴大哥你不信就来试试。”说着袁琳已捉住卓均的手,按在自己胸膛上。</p><p>  感受那从未有过的弹软,卓均身体如触电般酥麻,本能地动了几下手指,捏了捏妙物,感受到她身体的温暖和砰砰跳动的芳心。</p><p>  “我,我是真心喜欢吴大哥,喜欢你持剑的英姿,更喜欢你的侠义,若,若是不嫌弃,琳儿给你为妾为婢都好,就和小雪一样。”袁琳哭诉着告白,每一个字落在卓均心里都如万钧之重,瞬间把那仅存的一丝清醒压灭,手再也忍不住,开始肆意揉捏,另一边也去撩少女的裙摆。</p><p>  不,你们不一样!卓均心想:她是天山上的明月可望而不可得,而你是,是我的第一个女人。卓均暗暗立誓要担当起男人的责任,有了决断,他再难压制住内心的欲望,侧过头去吻少女的脸颊上的泪痕,随即四唇相贴。</p><p>  少女的身体是如此的甜美让卓均一沾手就欲罢不能,他感到自己的长衫被她灵巧的手指拨开,腰带也松了,而他却笨拙地不知该如何去为少女宽衣解带,大手只顾钻到裙下,贪婪地索取着一切。</p><p>  “床在那边!”少女从卓均的追吻中喘过一口气,指引道。</p><p>  卓均点了点头,将她抱起时,不住亲吻她的脖子,无须看路,便自然和少女滚到了床上。卓均脱去她的凉鞋,从大腿到足尖一遍一遍地抚摸那流水般柔滑的曲线,又开始亲吻她的胸脯。</p><p>  这种事该由媒人介绍,送上彩礼,定下婚约,待迎娶过门后再行周公之礼,不然和登徒浪子何异?</p><p> 但楚师兄说过人不风流枉少年;春宵一刻值千金;有花堪折直须折。卓均不断想起零碎的理由消除内心的愧疚,但少女似乎也没有反抗的意愿,只是动情呻吟着,一遍遍深情地呼唤自己的名字。</p><p>  “吴大哥,吴大哥,吴大哥……”</p><p>  卓均也努力回应着,那些赞美她的美丽的话都未经思索便一溜烟冒了出来,还有他郑重的承诺。“琳儿,等我了结这件事,就来娶你,等我很快……”</p><p>  就在少女一声声娇吟中迷失的卓均猛然听到一个清冷的叱喝:“卓均!”</p><p>  “戚师妹!”卓均脑袋嗡地一下,竟忘了说假名,但兀地想起戚艳也是呼他真名。少侠停下动作,起身看见戚艳正持剑立在铁门口,那眸中的杀意如凶兽般冰冷,令人窒息。</p><p>  “江师妹,你怎么在这!”卓均慌忙地想穿上衣服,但发现衣服早掉在床下,而裤子已掉在膝盖上,忙拉起裤子。</p><p>  “你还好意思问我?好个剑宗的败类,改名化姓在此做不齿之事。”戚艳直接把他们的身份也倒了出来,当卓均迟迟回过味来,如惊雷炸响。</p><p>  眼看戚艳提剑冲来,卓均来不及穿衣服,系腰带,只好一手提着裤子,奔到石桌前一手去抓极光剑。也来不及拔剑,剑宗少侠就带着剑鞘,一个后弹步,仰身递剑,堪堪挡住袭向袁琳的画眉剑。</p><p>  “师妹·,快住手!”卓均急迫喊道,持剑立在衣衫不整的袁琳面前,保护着她。</p><p>  “吴大哥!”</p><p>  “琳儿,你快走!”卓均想象他此刻在少女眼中的身影该是伟岸帅气的吧!</p><p>  “无药可救的蠢货!”戚艳骂了一声,转手间,闪耀烛光的画眉剑化为一道游窜的火蛇,缠向卓均。</p><p>  手握带鞘的剑虽然有些笨重,但也不会伤到戚艳,更好施展招式了。卓均临危不乱,后退把师妹引到侧面,让出路来。“你快走!”卓均重复道,言罢,他的剑势反压,把戚艳缠住,给袁琳争取逃跑时间。</p><p>  戚艳故意透露了他们的身份,就是逼迫卓均不留活口,但今日之事全是他的错,他宁愿回去被宗门清理门户,也不愿连累对他倾心献身的少女。</p><p>  “嗯!”袁琳很机灵,捂着胸口,提着裙子,赤着脚丫就往铁门边跑。</p><p>  “好,师兄你真出息,自甘堕落地同一个小贼女苟且,现在还护着她!”戚艳眼睁睁地看袁琳逃走,怒极反笑。</p><p>  卓均刚想反驳,却听见袁琳的一声惨叫,她被人锁住胳膊压了回来。卓均心里咯噔一下,立时停止了挥剑,任画眉剑的锋芒抵住脖颈,只是凝神看向随后出现的百里初晴。</p><p>  吟雪仙子恢复了往日的容貌,冰蓝长发披散在肩,如寒月般霜白清冷地望着自己,那冰眸子里充满了陌生,责备和失望。  <br></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23333959 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23333959 Sun, 03 Nov 2024 09:49:08 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #11 第十一章 袁门客栈,红墙绿影 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p></p> <hr> <article><p> 袁家村坐落在玄武城和青山镇往来之路间,位置不算偏僻,整个小村庄被一望无际的水稻所围绕,颇为富饶。但村内俨然有些衰败,古树乱插在村居间,高低错落的木屋大多显着衰朽的景象,木材满是虫蛀空洞,许多屋顶好像一面筛,甚至有些是除了椽子之外,看不见屋盖,其间有几枝横档,仿佛胸前肋骨一样排列。</p><p>  就是这样的村子,却有一家看起来相当不错双层的客栈,外面的柱子和大门上都涂着崭新的红漆,房檐上还挂着灯笼,红纸如火般鲜艳。门匾上黑底红字写着“袁门客栈”四字,不禁让人联想到辕门大营,隐隐有些杀伐之意。</p><p>  更让百里初晴警惕的是田野小路不见人影,而民屋皆大门紧闭如荒村一般,似乎只有这个红火的客栈可以歇脚,都显得太过蹊跷了些。</p><p>  天已半黑,剑宗弟子卓均抢先下了马,前去敲门。</p><p>  “我们今天不接客了!”里面很快传来一声娇脆的回复。</p><p>  “我们行了一天的路,风尘仆仆,还请老板娘通融一下。”卓均又咚咚咚连敲了三下,力道不小,门后随即传来横锁被卸下的哗啦声。</p><p>  正值长昼夏日,距天黑少说有一个时辰,这客栈竟锁得这般早。百里初晴骑着矮骡子,缓慢向前方的剑宗女弟子戚艳靠了几步,以防变故。</p><p>  “叫谁老板娘呦!我哪有那么老!”红漆大门开出一条缝隙,从内挤出来一个俏丽的小脑袋,是一个及笄之年少女,梳着双垂平鬟,明眸皓齿,两颊涂着薄薄脂粉,白里透红,宛如十月桃花般娇艳。长长的睫毛扑闪时,既显得清纯可爱,又颇有几分妩媚。</p><p>  当卓均和这少女四目相对,两人的脸都变了变颜色。“啊,啊,我,我对不起,我还以为。”卓均说话变得磕磕巴巴,一手提剑,一手挠着脑袋,憨憨傻笑。</p><p>  “嘿嘿没关系啦!”少女从门后走出,身着一袭浅绿吊带短裙,很是清凉,肌肤白嫩,香肩外露,可窥见发育良好的半边胸脯,把窈窕娇小的身材展露得淋漓尽致。她眼中倒映着华服白衫,腰系玉带,手指三尺长剑的少年,笑得如蜜般甜。</p><p>  “那就好,那就好!”卓均又犯了痴像,好在戚艳从他身后。戚艳从他身后走上前,青蓝色的裙袍带来一丝冷意。且看她插在脑后的翡翠发簪,脚下绣着锦纹的丝履,彰显她若非有富贵豪门的背景,便是名门大派的弟子,自带着一种威势,也让那店家少女露出惊羡之色。</p><p>  “这位是少侠的侠侣吗?”少女怯生生地问。</p><p>  “小姑娘莫要胡说了。我们只是同门,想在此留宿一晚,你们怎么这般早就打烊了,是客满了?”戚艳白了眼自家师兄,板着脸询问店家少女。</p><p>  店家少女双手背后,转着脚尖,低声道:“前两日还是客满的,但现在又一下全空出来了,能不能住请稍等,我问问娘亲!”说完,她就轻掩上门,只听见门后一阵轻快的脚步声。</p><p>  “什么叫客满又一下子全都空出来了,莫非这客栈里的人都是一伙的。空出来不让住是什么原因?”戚艳面露不悦,卓均也点头称是:“是有点不对,要寻他处吗?”</p><p>  话到此,剑宗二名弟子齐刷刷看向最后面的自己。百里初晴见二人皆面露疲色,其意不言而喻,便摇摇头轻声道:“附近也没别的村子了,还是在此修整。此地离玄武城不过三十里,皇城脚下应不会有什么问题,我觉得是有什么变故,可能”</p><p>  百里初晴还没说完,但听那店家少女的脚步由远及近,便默然不语。</p><p>  仅开了一条缝隙的红漆大门被缓缓推开,卓均见她有些吃力,便出手相助,把两扇门全敞开。</p><p>  “谢谢,我娘说袁门客栈今晚重新开张,两位可以住店啦!”店家少女伸开手臂,兴奋地宣布。“不知客官要住多久呢!”</p><p>  “嗯……”卓均有些难以启齿,还是戚艳开口道:“开两间房,就住一晚!”</p><p>  店家少女听了果然有些失落,撅起小嘴嘟囔道:“好。来往客官都是只住一晚,不是去城里,就是到镇子,都不肯在我们这多留一天呢,好没劲。”</p><p>  “我们连赶几天路,也想多休息几晚呢,不过有要事进城,唉只能……”卓均搔着头似有些难为情,但随后被下马的戚艳捏住肩膀,不由咧咧牙,闭上了嘴。</p><p>  “啊这位是两位的丫环吗?我可以把她安排去马房!”店家少女不敢直视戚艳,便指着后方的百里初晴道。</p><p>  眼见被人轻视,百里初晴也坦然接受,她只穿了件布衣,以麻布缠头,灰头土脸的,和郎才女貌,鲜衣怒马的剑宗弟子相比,实在是相形见绌。为适应身份,她从骡子上下来,将骡背上的两担行囊扛在肩上。</p><p>  “她和我睡一间,去多弄个厚点的毯子铺地上。”戚艳瞪了眼店家少女,对方退了一步,扭过头去朝里面喊道:“娘,快出来!客人进来了!”</p><p>  “来了。”庖房的白帘子一掀开,一位三十五岁上下,披着花布褙子,身材窈窕,面红齿白的老板娘就从里面走出。她一边走一边慌乱地整理胸前斜扭的抹胸,挪步间露出不少风情。</p><p>  “琳儿,还站着干什么,快去打扫出两间房!”老板娘一横眉,看得出和少女颇为相像,只是身上带着一股脂粉香气,不似少女那般清甜。</p><p>  “知道了!”被叫做琳儿的少女朝卓均卡卡眼睛,踏着小碎步跑上楼,卓均的眼珠子也被她的背影一路吸了上去。</p><p>  “师兄!银子可都在你身上呢!”戚艳阴沉遮脸,拿剑柄狠怼了卓均后腰一下。</p><p>  卓均一个激灵,从腰际掏出一张五两的银票。“老板娘,这够了吧!”</p><p>  “呦,二位少侠真是豪爽,两间上房是绰绰有余了,多余的钱么,便使饭菜丰盛些。”老板娘接过银票,笑得合不拢嘴。</p><p>  “我还要洗个澡,等不到进城了!”戚艳补充,斜了眼她的丫鬟。</p><p>  “没问题,我先准备饭菜,再烧热水给女侠。”老板娘满口答应,从柜台下取出账簿道:“敢问二位少侠贵姓?”</p><p>  大周法度,凡留宿者必须留下姓名和出身,还需出示符节。“免贵姓吴,单名卓字,她是我师妹叫江燕!我们都是中州傲梅山庄庄主崔东来的弟子。”卓均和戚艳同时递了张冠李戴的两枚符节,然后齐齐看向百里初晴。“还有她是”</p><p>  “仆从是不必登记的。留二位的名字就好!请几位先坐,待小女打扫好房间,再入房吧。我先去把马送去槽子里吃草料。”老板娘在账簿上写下二人的名字,随后去牵三人的马和骡子。</p><p>  “我帮你!”卓均忙跟了过去献殷勤。百里初晴趁机靠近柜台,窥见柜台后堆着八九个行囊,大为诡异,和戚艳对了个眼神。戚艳冷哼一声,把画眉剑拍在桌子上,翘腿而坐。</p><p>  待卓均和老板娘从外面回来,见戚艳长眉倒竖,面露杀意,卓均惊道:“师妹你做什么?”</p><p>  戚艳没搭理师兄,冷笑着对老板娘道:“我听你女儿说刚才说这里本是满房的,怎么就突然全空出来了,还没时间打扫。莫非是这出了什么变故?”</p><p>  百里初晴也握着随行的水壶,目光提防着庖房的白门帘,准备随时动手。</p><p>  老板娘忙摊开手表示没有武器,立刻解释:“不是这里出了变故,是三十里外的青山镇出了事!他们去那青山上剿匪,结果没一个回来的。”</p><p>  “山匪如此凶悍,敢在玄武城附近作祟!”卓均激愤道。朝廷发布悬赏令让武林中人帮助剿除山匪是近两年常有的举动,遍及五州,但如此死伤惨重的却不多见。</p><p>  “那柜台后的行囊都是剿匪之人一去不归留下的?”戚艳恍然。</p><p>  “不错,你都看见了,难怪。”老板娘叹息一声,无奈地解释:“他们一去不回两天两夜,一直占着客房。直到今日尚午接到六扇门的问查,方知晓消息。听捕快大人说从山上回来的只有两人,都不是住我们这的。有此变故,恰逢当家的不在,我和女儿只好闭店去收拾房间内的遗物,只等他们亲友寻来,自给他们领回去。”</p><p>  “哦,抱歉,是误会了!”戚艳闻言,冷着的脸也缓和下来,拱拱手致歉。</p><p>  两名少侠的‘丫鬟’一言不发,却敏锐地发现庖房帘子后有一只眼睛在偷窥他们三人,心道:若是客栈老板何必如此鬼鬼祟祟,说不准是老板娘的情夫,我该不该叫他出来。</p><p>  百里初晴正思索间,楼上传来店家少女的声音:“哼,就该把有人他们的行囊都该缴了充房费。有人只付了一日的钱,却多占一晚就不说了,可恶的是有几人赊了账,说等剿匪领赏后再付,这下全打水漂了!”她夹着腰,从楼上气鼓鼓地走下来。</p><p>  “姑娘不必气恼,等他们亲友来寻遗物时,再结清就好。”卓均宽慰道。</p><p>  “但愿吧。”少女闻言便转怒为喜道:“吴大哥,傲梅山庄是哪里呀,好玩吗?”看她是把楼下对话听得清晰。</p><p>  卓均先看了百里初晴一眼,尬笑道:“额……小庄子而已,不值一提哈哈!”</p><p>  “早听说中州富甲天下,真是令人向往呢。我记事起就只在村子附近生活,还没出过远门,倒是阿爹见多识广,去过好多地方。卓少侠你能带我去中州玩吗?”少女看卓均的眼神早变得暧昧,水汪汪的大眼睛满是憧憬。</p><p>  卓均一时也不知如何回答,但听老板娘教训道:“琳儿,休要叨扰客人,否则当家的回来揍你屁股!”</p><p>  “啊,娘亲求你别告诉阿爹啦!”店家少女扑到老板娘怀里撒娇,母亲也温软抚摸她的小脑袋。</p><p>  “老板娘这店里没有别人了吗?”百里初晴被那隐匿在幕帘后的眼睛盯得有些不安,不禁问道。</p><p>  不等老板娘开口,店家少女先没好气道:“你什么意思,我爹爹都出去数日了,这店里只有我们,要有歹心,劝你早打消念头。爹爹可认识玄武城的紫衣捕快皇甫羽,他回来便能请捕快大人捉凶归案。”  </p><p>  “莫要乱说!”老板娘脸色一变,狠掐了下女儿的耳朵,喝止道:“你快带二位少侠上去休息,备酒上茶,我去准备饭菜,劳二位稍等。”</p><p>  “是!”少女揉了揉耳朵,委屈地说。</p><p>  老板娘自回庖房,少女端了两壶茶,便带三人上楼,并自报家门,她芳名袁琳,是这袁家村村长的女儿,想来这村里人全都姓袁。而老板娘也是邻村绿井村的女子,称呼她为袁夫人即可。</p><p>  袁琳先将戚艳带到二层中间的一间,又要带卓均走向走廊角落的一间。</p><p>  百里初晴遥觉得三人相距太远,有事会不好照应,便问:“不都是空房吗,两间挨着的更方便吗。”</p><p>  袁琳将一壶茶塞进百里初晴手里,没好气道:“你这下人,如此多话?拿好便是。”转看向卓均怏怏不乐,语气旋即变得甜腻:“吴大哥你信我,客栈中属房子最宽敞,我地铺都铺好了。”</p><p>  “哦,好,多谢袁姑娘美意。”卓均见那少女笑靥,霎时没了火气,挠挠头反有些羞愧。戚艳没好气道:“一会来我这,有话要和你讲!”说完,她拉着百里初晴先入房休息,目送卓均被少女带去廊道尽头的房间。</p><p>  这房间果然宽敞有床榻,书桌,脸盆,茶具设施俱全。打开窗户,窗外视野所及,皆是绿油油的水稻,在夕阳的照射下一片辉煌,令人心情舒缓。</p><p>  “我师兄这个色痞子,真给剑宗丢脸,又让吟雪仙子见笑了。”戚艳自坐下倒了杯茶,润润嗓子,话中却不变寒芒带刺。</p><p>  “那小姑娘生得俊俏,又主动示好,卓少侠有些心动,也是人之常情。”百里初晴依旧看向窗外,在一览无余的麦田中寻找监视她的眼睛。</p><p>  “你看卓师兄和那小狐狸进屋子,半天不出来,定是在撩骚呢。”戚艳持剑狠拍一下木桌又道。</p><p>  百里初晴思绪还在查找周边异样,听到闷响,才回过头来道:“我们明早便要启程赶路,我不信以卓大哥的为人,会做出什么出格的事。”</p><p>  “哼,他若敢带这小姑娘去中州?看我不禀告宗主,重重罚他。”戚艳对她的师兄完全没有信任,百里初晴只好出言调和这两名同门的关系:“戚姐姐别生气,稍后提醒他一下便好。”</p><p>  “哼,最可气的那小狐狸还轻视妹妹,一个穷乡僻壤的小村姑,仗着有几分姿色,得意什么?”戚艳开始怼起袁琳。</p><p>  百里初晴心想自己奴籍下人的打扮遭人轻视也在情理之中,她伸手摸了摸头上的包巾,察看边缘有没有露出发丝。“就是要这样,不惹人怀疑才好。”</p><p>  戚艳调侃道:“不过那小狐狸若知道你是寒月宫的吟雪仙子,未来的寒月宫宫主,不知会做出什么表情,咯咯!”</p><p>  “别说了,叫人听见。”百里初晴嗔怪地看她一眼,神情黯淡。不单是因为对方取笑自己,但凡提到宫主二字,便让她想起自己失踪多年的母亲百里寻梅,还有如今的代理宫主甄一禾,以及在寒月宫中担惊受怕的日子。</p><p>  少顷,门外出现两道脚步声,疫情一种,不用想便是卓均和袁琳了。卓均拉开门,进屋前还和那店家少女含情脉脉地对视一眼。</p><p>  “吴大哥,等饭好了我来叫你。”袁琳轻快地跑下楼去,像个欢快的小雀鸟。</p><p>  “去你那边聊!”戚艳没让卓均进门,和百里初晴齐去卓均屋子里。关上门,戚艳先四处查看一番房间有没有古怪,百里初晴在门口注意有无人偷听。</p><p>  “切,一股小骚狐狸的味道。”戚艳并未发现异常之处,手在鼻尖扇扇道。</p><p>  卓均看二女如此举动,即摆出一副羞愧表情:“师妹,我错了。”</p><p>  “哦,你错哪了?”戚艳坐到他面前,如同审问。</p><p>  “我,我太不谨慎了些。”</p><p>  “哦,我倒觉得你谨慎得很,牺牲色相去撩那小丫头,是为了从她嘴里套些情报吧。”</p><p>  不想再听戚艳毫无意义的阴阳怪气,百里初晴直言道:“卓少侠,袁琳找你说了什么?你应知劫教在晋州眼线密布。”</p><p>  “不会吧!”卓均惊诧,思索片刻又道:“她才十五岁,应该不是。她只是问我喜欢吃什么,让老板娘给做,”</p><p>  戚艳不信:“孤男寡女相处那么久,就聊了这个?”</p><p>  “嘿嘿,她想看我的剑,我便小露了两手!”卓均挠着头,讨好似地憨笑道。</p><p>  “哟,我还以为你们两情相悦,换了八字,交了底细,私订终身了呢。”戚艳继续冷嘲热讽。</p><p>  闻言,卓均慌忙摆手:“师妹,你别开这种玩笑?”</p><p>  “卓少侠不是不分轻重的人。”百里初晴替他解围:“何况是袁琳先找上来的。只是我们明日便要启程,实在不宜和人有过多交往。”</p><p>  “百里姑娘放心吧,我以剑宗信誉担保,定不会做出有损自身和宗门名节之事。”卓均如释重负地松了口气,投来感激的目光。“但袁姑娘心思纯真,真不必多疑。”</p><p>  “纯真?百里妹妹你瞧,那丫头见你遮掩容貌,便轻贱你,我这师兄色迷心窍,替她说尽好话。”戚艳不禁讥笑起来。</p><p>  “这身粗布麻衣隐藏身份最好不过,只是头发太麻烦,学禅宗一样剔掉才好!”百里初晴半开玩笑地话里带着怨气。</p><p>  “别!”卓均出口后方知是玩笑。</p><p>  戚艳不禁莞尔:“你看,妹妹舍得,自有人舍不得呢,咯咯。” </p><p>  此言一出,卓均大窘。百里初晴尴尬地看他一眼,心道自己在剑宗和路上已经明白拒绝他三次了,他不会还没死心吧。</p><p>  一阵沉默后,百里初晴道:“只要店家不起疑就好。不过我看这客栈有些异样,先不说住店中人全死于剿匪已是桩骇人听闻的大案,引六扇门来问查。而那袁琳姑娘说他父亲认识玄武城的紫衣捕快皇甫羽,怕是有些来历,而且我觉得她这般说不是给我们听的?”</p><p>  见到剑宗两名弟子疑惑的神情,百里初晴不免感慨他们两人一个只顾着贪图美色,一个只想着斗气逞凶,全然没注意庖房幕帘后有人在监视他们。“你们记得老板娘出来时衣衫不整吗?那庖房后还有一人鬼鬼祟祟地看着我们,不敢露面。”</p><p>  “什么!”卓均似恍然大悟,连连点头:“那定是老板娘的姘头了!”</p><p>  “多半是了,我也没去戳穿此人。但店家之事都与我们无关,此行更不能被六扇门的人注意到。”他们三人此次是替黄泉司做事,而黄泉司与六扇门一向不睦,且有职权上的冲突。百里初晴安排道:“今夜好生休息,明日鸡鸣时便起行。”</p><p>  “好啊,这天热,我求之不得呢!”戚艳轻笑答应。</p><p>  “好,但入城后要如何做,我们还需再仔细商议一下。”百里初晴将话题引向正轨,三人就在屋内展开谈论,但一如既往没太多头绪,不久袁琳就来敲门:“吴大哥,饭好了!”</p><p>  “来喽!”卓均迫不及待地答应。“快饿坏了,师妹我们先吃饭吧!”</p><p>  百里初晴和戚艳点点头,可一出门就见卓均和这店家少女眉来眼去,方才的嘱咐怕是白讲了。</p><p>  戚艳粉面含煞,握剑的手浮露青筋,已是怒急。百里初晴作为丫鬟也不好插话,只希望吃顿饭,能让她消消气吧。</p><p>  天色已黑,客栈里的灯火显得格外明亮,店家少女奢侈地点亮五根火柱,将桌上的饭菜照得油光泽亮。</p><p>  一份炖鱼,三份素菜,对一路风餐露宿的三人已是不可多得的美味。</p><p>  “袁夫人的手艺真好,真好吃!”卓均大快朵颐,看袁琳走来,嘴里塞满食物还溢出赞美之词。</p><p>  “恩,吴大哥若喜欢,就多吃点!”四方的桌子,袁琳坐在卓均旁边,小手捧着脸蛋,微笑着看着卓均。少女显是刚刚打扮过的,卯发梳得齐整,两髻各扎一朵粉花,陪着翠裙,真如鲜花绿叶一般娇艳欲滴。</p><p>  卓均显得有些紧张,反而吃不下饭了。戚艳面色不善阴沉道:“师兄,吃饱了吧,快点上楼休息吧。”</p><p>  “啊,好!”卓均放下碗,摸了摸嘴角的汤汁。</p><p>  “吴大哥,吃完饭就休息对身体不好,不如让琳儿陪你出去走走,消消神。”袁倩星眸闪闪,充满暗示。</p><p>  戚艳当即起身,以命令口吻道:“走,回房间。”卓均咽了咽口水,两头为难。</p><p>  这时庖房内传出动静,老板娘捂着胸口跑了出来,身后还跟着一个男子。</p><p>  男人有着鸟窝般乱糟糟的头发,约莫四十多岁,体型干瘦,手臂颀长,身穿深蓝色的曲裾布衣,右腋下的纽扣没有系好,衣襟敞开,一只手插进衣里,搔挠胸膛,不急不缓地走了出来。</p><p>  “你怎么出来了?”袁琳脸色一变,惊诧中带着愤怒。</p><p>  “呦,看你这小骚蹄子勾搭男人,我自然要出来管教管教了!”糟蹋男子冷哼一声,朝袁琳走去。</p><p>  老板娘抢先抱住女儿,少女也吓得抓起母亲花簇的裤子。</p><p>  “你是谁?”卓均看不下去,横剑在身前,挡住糟蹋男子。</p><p>  “小子你问我?我就是当家的,这小骚蹄子她爹,的朋友。他托我帮忙照看着客栈,你说是不是啊老板娘?”糟蹋男子弄得卓均脸色忽惊忽怒。</p><p>  “今日有客人来了,你不要太放肆!”老板娘冷着脸,将女儿护在身后。</p><p>  听老板娘似是默认,卓均依旧没让开,义正词严道:“有我在此,你休要放肆!”</p><p>  “哈哈哈……”糟蹋男子闻言大笑:“我看小子怕你是看上那小骚蹄子了!”</p><p>  卓均脸霎时一红,羞愧难言,迟疑片刻,噌地将极光剑抽出半截来,亮出粼粼寒光。“你休要胡说,但你要欺凌她们,就先试试我的剑来。”</p><p>  “好剑,好剑!少侠果然英勇侠气,我刚才只是开玩笑了!”糟蹋男子摆摆手,后退数步,认怂道:“而且我看同少侠随行的二位女侠也都身手不凡。我藏在幕后都被发觉!”说着他盯向百里初晴,眼里带着疑惑和思忖,场面一度陷入尴尬的死寂。</p><p>  “咚咚!”客栈内有些紧张的气氛被新的敲门声打断。</p><p>  “看什么开门去!”中年邋遢男子叫嚣道。</p><p>  “混蛋!”店家少女唾骂一声,不情不愿地去开门。夜风徐入,而少女穿得清凉,见到来客直打了个寒颤。“你!”她向屋内退了两步,像是见了鬼般。</p><p>  其余人一看,也不禁惊诧。门外站着个白衣女子,白衣从额头到脚遮盖,宛如幽魂般。夜晚乍见,怎能不叫人害怕。</p><p>  “住店!”白衣女幽幽道,走进屋内,遍视众人。</p><p>  袁琳面色微白,说不出话来。倒是糟蹋男子回答道:“大周有规制,住宿不招待藏头遮面的客人,还请这位姑娘摘下面纱,出示符节。”</p><p>  白衣女摇摇头道:“我没有符节,也不便摘下面纱。若不行,我便走了。”说完便要转身离去。她腰后挂着一个兜子,里面圆鼓鼓的。</p><p>  “慢着!”糟蹋男子一步跃起,脚踩临近的木桌边角,如蜻蜓点水般掠到门口,拦住白衣女。 </p><p>  好厉害的身法。百里初晴暗暗吃惊,但见这干瘦男子手指白衣女喝道:“本店和官府早有合约,今日遇到可疑之人必要留下,等六扇门派人来查清才能走。”</p><p>  “我不是可疑之人,请不要拦我。”白衣女的声音略有些慌乱,其举止不似会武功。</p><p>  “不是?那你腰后袋子里装的是什么?”糟蹋男子摸了摸胡子拉碴的下巴,见对方没有反应,倏地厉声喝道:“休要瞒我,那袋里可是人头?”</p><p>  “是,但……”白衣女点头承认,刚想解释,对方就伸出猿猴般的长臂,要去取白衣女的面纱。</p><p>  眼见白衣女徒遭此人欺凌,百里初晴当即决定出手。她早对这偷窥许久,又跳出来种种挑衅的男子感到不忿,见他出手也不快,便一把攥住他的瘦削的胳膊。“不让人住店便罢,你怎能如此无礼?我从未听说六扇门准许百姓参与拘寇之事。”</p><p>  男人的脸转过来,面露愠色,但瞥见小丫鬟下滑衣袖间露出一截白玉般的皓腕,咧嘴一笑:“姑娘真是深藏不露,明明生得冰肌雪肤,却偏偏把脸和手涂黑,倒是最可疑呢。”他看穿百里初晴的伪装,目光炙热。</p><p>  百里初晴被他盯着发毛忙缩回手,别过头不作理会。卓均也站了出来:“你休要过分!”</p><p>  糟蹋男子看看欲要拔剑的两名剑宗弟子,干笑两声道:“误会,诸位请自便吧!”说着就迈着大步走进当家的卧房内。</p><p>  “多谢!”白衣女微微屈身表达谢意,随后又要出门。</p><p>  “姑娘这么晚孤身一人,住在店里还安全些。”百里初晴好意提醒道。</p><p>  “既不合朝廷规制,便不能勉强。”白衣女的声音飘荡在耳边,但人已经消失在门外。百里初晴一时看得痴了,好似刚刚做了场梦。</p><p>  “琳儿,这男的到底是谁?若欺负你们母女,只管告诉我便是。家师有言,仗剑走江湖,必恪守侠道,打抱不平,守护弱小。”卓均义正词严道。</p><p>  袁琳有些胆怯地看了看百里初晴,嗫嚅道:“吴大哥,我,我之后再和你说罢!”说着,她就跑回庖房内,没再缠着卓均。老板娘也道:“我也在烧热水,店里没有浴桶,只有一个池子,江女侠若不嫌弃,就来这边沐浴吧。”</p><p>  “那我回去拿个东西就来。”戚艳面色阴沉,便当先走回房内。百里初晴作为丫鬟,紧跟着回去,但想自己身份也暴露了,也没必要再隐藏。</p><p>  “你怎么突然出手暴露身份!”两女关起门来说话,戚艳当即责问道。</p><p>  百里初晴也觉自己冲动了些,但也有理由:“我是看不惯那人的轻薄举动,而且他早看穿了我会武功,且睥睨窥觎许久,我怕他有图谋,便上去试他深浅,也表明我们三人皆不好惹。”</p><p>  “好吧,我和师兄是把身家性命都交给仙子了,出了事也只能以命相赔。”戚艳不免责难,但对百里初晴总比自家师兄客气许多。</p><p>  “嗯,我今晚来守夜,戚姐姐沐浴后就早点休息吧!”百里初晴自知有愧,只好以付出作补偿。</p><p>  “好啦,我先去沐浴,百里妹妹不去吗?”戚艳情绪缓和下来,从行囊中拿出换洗的衣物。</p><p>  “嘿,我若去洗澡,身份就暴露了。”百里初晴理了理包头布道,暗想要把黑灰在手臂上擦深一些,免得被人看到。</p><p>  戚艳莞尔一笑:“我倒是羡慕仙子的体质,肌肤始终如寒玉般洁净,不像我受不了这江南的鬼天气,每天都一身是汗。”</p><p>  见她再度调侃,百里初晴只好服软道:“姐姐说笑了。我只是出汗少些,若可以也想和戚姐姐一起洗呢!”</p><p>  “哦,我还没见过仙子香汗淋漓的模样呢。”</p><p>  “嗯姐姐怎么没见过,在剑宗初见卓大哥时,我就有些汗流浃背了。”百里初晴记起初见这位剑宗少侠时,对方腼腆殷勤的模样。</p><p>  “噗哈哈,那还真是!”戚艳也被逗笑,笑罢便提起画眉剑,抱着新衣服就出去了。“等下我很快回来!”</p><p>  当房间仅剩她一人,那种不安感便油然而生,总觉有一双眼睛在监视她,这种感觉从下天山后便有。任她乔装打扮,加快赶路也摆脱不了。找了两名剑宗弟子同行,才有点安全感。</p><p>  “是担惊受怕的日子过得太久的缘故吗?”百里初晴怪自己多疑,闭上窗户,在火烛照亮的房间内凝神休息。许是因为身心憔悴,疲倦的眸子悄悄合上,睡意朦胧间,一股清甜的气息充斥鼻端,似熟悉的旧梦,激起冷彻的寒意。</p><p>  “迷魂香!” 百里初晴猛然惊醒,急捂住口鼻,已感到一阵晕眩,急运气寒月心法保持清醒。但见一股白色轻烟从棚顶透下,笼罩住整个房间。</p><p>  见状不妙,百里初晴推开窗棂,任月光洒落进来,而她从窗口一跃而出。</p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23283385 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23283385 Sun, 27 Oct 2024 02:57:16 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #10 第十章 青梅竹马,暗里情长 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>又是全然不同的一章,欢迎评论哦。</p> <hr> <article><p>张昊刚进玄武城,从六扇门的人手里脱开,便没急着回风信居,而是跑去浣衣坊,花钱请人把他藏在脚底的黑丝袜洗净臭味,舒平褶皱,晾干如新,便于日后当作礼物送给田凝。</p><p>  之所以弄成这样,全都怪六扇门的紫衣捕快皇甫羽,他以这是调查山匪的证据为名强收了张昊的战利品不说,还押着张昊前去落霞寨再探究竟,却默许唐馨儿独自离开晋州。害得张昊重走两遍山路,连个安稳觉都没睡上。好在张昊早有所料,把他认为最适合田凝的黑丝袜早早藏在鞋底,才没有被搜出来,但踩了几日早成了臭烘烘又皱成一团的破布条,只好破费去找专人去洗。</p><p>  这新奇的东西只怕要到汉州才有得买,价格怕也是贵得出奇,现在只能寄希望浣衣坊能洗好了。</p><p>  “吼,你小子可算回来了!”离别六天,当张昊回到风信居时,负责前台工作的魏老头以近乎感激涕零的眼神看着他。</p><p>  这眼神看得张昊直发毛,肯定是有事要求他,但张昊跟着六扇门的人多折腾一整天,连眼皮都快睁不开了,连忙回绝:“魏老伯好,你有什么事都让我先睡一会儿再说,凝儿在吗?”</p><p>  “哼,不在!那丫头这几天忙得很,这会儿又不知道跑哪去了?”魏老伯没好气地说,手上重重顿了下笔。</p><p>  听这语气,张昊一下就猜出他背后的苦楚。自己不在,田凝那小妮子定是一点忙都不肯帮,前台后台的活全落在一个老人家头上。好在这老头业务熟练,又任劳任怨,这里没准他就要砸摊子了。</p><p>  此地是风信居在玄武城城西分部,只有一个前堂和一间三合院,住的人除了魏老伯负责前台接待,张昊后台管理信笺,也就一个哑巴下人和田凝这个小主人了,看起来寒酸冷清。而风信居还有个城东分部,与其说是分部,倒不如说是晋州风信居总部,有三间大堂,个顶个的气派不说,后面也是前朝公卿的宅院,奢华秀丽,上上下下有上百人在内办公居住。</p><p>  张昊常跑去城东办事,对那边舒适的环境眼馋得很,心里头想着何时也能搬过去,但碍于田凝身份的关系,多半是不可能了。他作为渔民出身,还是靠青梅竹马才当上风信居弟子的,自然同她牢牢绑定在一起。</p><p>  我永远不会背叛那小妮子,她也是这般对我吧。这次回来我还有个天大的好消息要转告她。张昊躺在床上,朦胧间就回忆起他和鱼商的女儿一起在海边嬉戏打闹的时光,夹带着微笑睡了过去。</p><p>  等他醒来,天已经黑了,也不知是什么时辰,头晕晕的,掌了灯方见院门已关,魏老伯的偏屋黑着,正房却灯火通明,看来田凝那丫头没睡。都说小别胜新婚,自己这次立了大功,不知凝儿要如何奖赏自己嘞!张昊想到这,顿觉神清气爽,嘴角露出淫邪的笑容,忙穿鞋洗把脸,换上新衣服,出门前还不忘梳理一次。</p><p>  “凝儿,是我。”张昊夜敲闺门,自是又轻又慢,生怕被旁人撞见坏了好事。</p><p>  “进来吧!”小妮子的声音悠悠传来。</p><p>  张昊不客气地推开门,见她正在书房内埋头写着文案,套着身素色睡袍,湿哒哒的秀发拧成卷搭在肩膀上的棉巾上,显然是刚沐浴过,身上还带着一丝皂荚的香气,让张昊更加兴奋:“嘿嘿 ,凝儿,我回来啦。”</p><p>  “刚回来还不去休息,这么晚跑我闺房里做什么?”田凝只抬眼看了下他,并不在意。</p><p>  张昊只觉一股冷水浇在身上,从头到脚地冷, 尤其是心。“凝儿 你知道不,我差点见不到你了。”他必须表现得殷殷热忱,才能换来田凝多一丝的关注。</p><p>  “恩?你不是跟着六扇门的人去青山镇做剿匪记录,遇上危险了?”田凝搁下笔,有些惊异地问。</p><p>  看她关切的目光,张昊心底欢喜,却做出一个夸张的惊悚之色:“我这次真的是九死一生,差点就死在山贼手里。但大难不死,却获知到天大的秘密。”</p><p>  张吴径直坐在她身边,抢过笔,再拿张新纸,边说边画,直说了一壶茶的时间,说得嗓子发肿,才把这次落霞寨曲折的剿匪经历讲完。纸面上画着六扇门,唐门,灵机堂,落霞寨,还有一个能提供火雷的幕后势力的复杂关系。</p><p>  田凝听时一直蹙着柳眉,等他讲到最后道出灵机堂的名字时才娇斥道 :“你这混蛋故意编故事玩我是吧?”说着,她已经动手捏住张昊的脸蛋。</p><p>  “诶不是!”张昊没习过武,而田凝小时曾拜过一个师傅,有了些内力,便让张昊招架不来。眼见情形不妙,只好身子一仰,假装从椅子躺到地上。</p><p>  可这小妮子依旧不依不饶,骑在他身上,将比自己高半头的男子压住,狠狠扯他的脸,蹙着小鼻子道: “不是?什么白衣女鬼现世飞天,什么无头女尸夜半复活?这不都是奇诡之说?还有朝廷禁止使用的火雷,还牵扯到朝廷倚重的灵机堂!我呸,你可真敢编啊,不怕掉脑袋!”</p><p>  “诶呦 ,都是真的了!”张昊抓着她的手, 感受她肌肤的光滑柔软,脸上真真斯痛也能忍受了。</p><p>  “还敢嘴硬!你若敢把这些上报给上面,我定要被你害死!"田凝松开手,骑在张昊身上道。张昊注意她裸着脚,纤巧白哲,便又生了调戏之意 :“都说光脚不怕穿鞋的,你今天这么怕我呦。”</p><p>  “你找死!”田凝脸蛋微红,收敛起脚,小手捏成拳头举手要打, 吓得张昊攥紧她的手腕,解释道:“我 ,我发誓刚则说的都是真的。不信你问那个唐家大小姐!”</p><p>  “少胡扯了,让六扇门的人问去。姑奶奶今天就要好好拷问你!”田凝反按住张昊的手,仍然要锤他。</p><p>  “问我?问我就对了,真正秘密的事我猜不会和六扇门那帮人说的,全得留给我们黄泉司的稽查使不是!”张昊忙说出自己想了很久的事。</p><p>  田凝闻言从张昊身上起来,坐在椅子上,翘着腿,饶有兴趣地看着他,但那微微闪动的目光中已有说错话就要挨打的神色。“哦是什么,可别说是要我去查灵机堂?”</p><p>  张昊也不起身,就躺在地上看着她,这个角度他能看见凝儿粉酥酥的足底和素袍下白皙纤细的小腿,咽了咽口水,但还是十分克制道: “凭你我没确切证据举报灵机堂的确是在找死,这触朝廷眉头的事该让六扇门自己去弄,我们只要暗地里推波助澜即可。倒是要举报灵机堂的人我觉得很可疑!”</p><p>  “那个让你当了一路跟屁虫的唐家大小姐。”田凝将目光瞥向张昊手写的关系图:“我知道唐门和灵机堂的关系不好,但远在中州的唐门怎么会在千里之遥的晋州山贼扯上关系?”</p><p>  “凝儿你果然你一看就透,我可是想了好几天的。”张昊恭维道,但其中多番细节还是要他来补充:“六扇门叫我们风信居的人去就是要给唐家大小姐写传记的。明面上是六扇门的紫衣捕快唐嫣安排,因在山寨中发现白氏帝国留下的机关阵,才请唐门大小姐出山破阵。但我觉得呀,唐门拉上官府折腾这么一大圈绝对不是给自己后人扬名立万,这么简单可笑的理由,绝对不可能!”张昊越说越觉得自己的想法没错。</p><p>  田凝用手拄着下巴,漆黑如墨的眸子流露出震惊之色。“那,唐门的目的是对付灵机堂?想让朝廷猜忌灵机堂。可他们的火雷是从哪来的?六扇门可是从不用火器的,江湖上更禁止制造倒卖火器。”</p><p>  “想来也是那唐嫣私下偷来的吧,你看他们连六扇门的图纸都弄来了!哦我这有!” 张昊这才想起,从怀里拿出向唐馨儿要来的一小张灵机堂的图纸,起身递给唐馨儿时,手似不经意间抓住她翘起的小脚丫,入手细腻微凉柔滑,而对方的手拿着图纸,没办法立时发难。</p><p>  田凝默许了张昊的小心机,让他摸了一会才摆开脚道:“这是一个弩机的设计图?灵机堂汉州分部司空晓,真的是灵机堂的印章。”</p><p>  “就是了!”张昊玩过一番,又想得寸进尺,把头靠得近一些,拉过田凝的手指向图案上的印章道:“你瞧,这弩机的墨迹上附在印章上的,照理肯定先绘制完,再盖章。”</p><p>  “你是说这印章是盖在空纸上,然后有人在上面绘制图纸。是有人偷了偃师的印章和灵机堂的图纸后续伪造的!”田凝恍然大悟,愣愣地看着发小近在咫尺的脸,不知是不是烛灯照耀,青年少女的脸都有些红晕。</p><p>  凝儿不如唐馨儿那般明艳妩媚,五官身段更无法和堪称绝色佳人的女山贼相比,可张昊就是喜欢她这样伶俐秀气,又带点天然野性,偶尔会凶巴巴的样子。快十年的相处,只让张昊一往情深。</p><p>  “唐门勾结六扇门陷害灵机堂,而黄泉司的访查使田凝早早勘破其中阴谋,在六扇门将被误导的情报上奏,影响到朝廷的安危时,你提供了重要情报化解危机,极大打击了六扇门在陛下心中的信任,反而提升了黄泉司的威望。如此不是让陛下和首座都赞赏的天大功劳啊!”张昊情不自禁地抱住她,不顾小妮子微弱地挣扎,嗅闻着她头发,脖颈处的香气,一边诉说他心中的伟大构想。“如何,这就是你张大哥冒着生命危险为凝儿探知的消息,你该怎么感谢我啊?”</p><p>  “诶呀,还大哥,明明我比你大上一天!”田凝俏脸越来越红,说话也娇憨起来:“而且,你要我怎么感谢,我可是你的上司,不辜负你的情报,将来带你升官发财不是最大的奖赏么?”</p><p>  “吼,你说什么?我没听见,要不要大点声?在外面你可是我的未婚妻,是随我才住进风信居的。”张昊亲吻她的脸颊,脖子,将额头碰在她的额头上,手指从她的肩膀上滑下,开始揉捏她胸前的柔软。</p><p>  “讨厌,不要乱讲!”田凝羞红着脸,却伸手勾住他的脖子,将他的腰身抱紧。“喂你说,我和那唐家大小姐谁更漂亮呀?”</p><p>  张昊灵机一动,趴在她耳边道:“那个大小姐不过蒲柳之姿,还不及一个女山贼漂亮呢。”</p><p>  “哈哈,真的喽。”小妮子很满意这个答案。</p><p>  “当然,骗你我是海王八!”张昊碰了碰她的小鼻子,不想少女竟主动献上双唇,与他激烈纠缠起来,披在身上的睡袍也从肩膀滑落。</p><p>  小情侣缠绵了好一会才分开,田凝摇了壶清水洗了洗你粘着污秽的脏手,没好气地斜眼看他:“哼,这下满意了。”</p><p>  张昊系上腰带,一本正经道:“凝儿,你知道,我,我是真的想娶你回家。”</p><p>  “家?你是说那个小渔村。哼,尽管尊父在当地是个有头有脸的人物,和我父亲也是挚友,但他们身上那股鱼腥味我是再也不想闻到了,再也不要!”田凝露出厌恶的神色,她已经爱上了这座繁华的玄武城。</p><p>  “不是,或许我能用这个情报换来一次奖赏,在玄武城附近的城镇置办房子,然后就可以”张昊了解过玄武城的房价,让他此生都不敢奢求, 只得退而求其次。</p><p>  “我又何尝不想,在这里虽然不错,但说不定何时就要被撵出去,自此过上飘零的日子。”田凝擦干手,年轻的脸上已积满对生活的无奈,对现状的不甘,她道:“但你这个情报怕是要从长计议,而我们当下还有别的任务要做。”</p><p>  “那是什么?”张昊不解地问。</p><p>  “一件在黄泉司所有事务内都是最要紧的事。”田凝说着还得意地卖起关子来,拿起桌面上她差不多写完的文案道:“瞧,这是我跑遍全城从各处线人手里汇总的情报,连夜写好,必须明早汇报给上级的,你想不想看?”</p><p>  “我?”张昊记得田凝一般不让她看自己写的文案,但他早偷偷查看过,要么是鸡毛蒜皮的市井小事,比如醉鬼喝多说了大不敬的话,要么是捕风捉影的无稽之谈,检举劫教的爪牙已经渗透到玄武侯身侧,甚至还有夸大其词编造的故事,竟扬言说百越要联合造反拿下玄武城。在张昊看来这些都毫无意义,根本得不到上面的重视,或许田凝也嫌自己写的东西不靠谱,才不给自己看的。</p><p>  但这次她却大方地给自己看,张昊觉得她应该是有任务要交给自己。他拿起信纸粗略读了一遍,似乎都是在说一个人的行踪轨迹。此人目前从玄武城前哨站下船,近日即将入城。</p><p>  “这个人是谁,竟有这么多个眼线在盯着她!”张昊惊讶道。</p><p>  “告诉你,这是一位仙子呢。寒月宫的吟雪仙子!”田凝一字一顿地说出她的名字:“叫百里初晴。”</p><p>  “寒月宫!”张昊清楚这寒月宫是朝廷每年花重金供奉的一教三宗四派中的四派之一,乃当今朝廷认可的顶级宗门,其位居燕州极北的寒月天山上,当属最神秘的隐世存在。而其宫门的传承也和其他宗门不同,是如同皇室和王爵般的世袭,这个吟雪仙子便是寒月宫的传人,未来的宫主。</p><p>  “我,我听闻五年前这寒月宫的上一任宫主名叫百里寻梅,就是在晋州失踪的。当时闹得武林一片哗然,争论不休,后被朝廷强压下才作罢。现在她的女儿也要来了。”张昊不难理解其中缘由,但也震惊于朝廷狠辣的手段,其真正的执行者却到了自己和田凝手中。</p><p>  这样的事办不好也是要惹祸上身的。“凝儿,你可不要参合太深。”</p><p>  “要你提醒,我只负责搜集情报,然后上报就完了!对了,你说了那女贼手里用的火铳没有火绳,扣动扳机就能发射!”田凝一翻白眼,又突然仔细追问道。</p><p>  “是啊,那火器被唐家小姐带走了!”张昊道。</p><p>  田凝听完叹了口气道:“若我能有一把就好了!”</p><p>  “拿来方便打海鸟吗?”张昊揶揄道,不由回忆起两人的初次相识。那时他的个头还不及这女娃高,就替父亲看守船上打捞上来的鱼。不料一群海鸟围攻而来,差点把年幼他的当鱼一起啄食掉。就在此时,田凝像个女侠般出现,手握弹弓用海滩上的石子驱散了鸟群,救下了张昊。</p><p>  那时起,张昊就把这小妮子当成自己一生无法取代的存在,快十年都没变过。</p><p>  “滚吧!我是要拿这火器射穿那吟雪仙子的胸膛,向朝廷证明我的价值。看着让天山上不可一世的仙子死在我手里,想想都是一幅美妙的情景。”田凝坚定地说,骨子里的凶悍和对地位的渴望展露无遗。</p><p>  她自幼喜欢玩弹弓,年长些便喜爱射箭打靶,现在又痴迷上了火铳不成。火器是朝廷力压武林的利器,但似乎并非万能。张昊不禁想起白衣女子的恐怖,无论是近距离射中的火铳,还是威力足可断金碎石的火雷都无法伤到她一分一毫。</p><p>  那个天山上的吟雪仙子或许也是非常可怕的人物。田凝可不要去和这般传说中的人物正面对上,极其危险。 “但既然没有能杀人百步外的火器,就不要想着逞英雄,打草惊蛇了。”</p><p>  “知道啦,说说而已么?”田凝坐回椅子上,摇晃着小腿,显出些许的不耐烦:“快走啦,姑奶奶我要休息了,你明天也赶紧帮魏老头把他的事弄完,这些天我的耳朵都要被磨出茧子了。”</p><p>  “好,包在我身上。”张昊又道了句晚安,便默默离开,走进辉月下空阔寂寥的庭院中。</p><p>  张昊全然没有睡意,自顾自在院子里走圈,心中深觉在黄泉司这样一个阴影中的衙门任职,总是极其危险的,又想到他们来此地的缘由。是田凝的父亲买通一个姓董的监察使的路子,给田凝谋求来一个黄泉司的职位。当张昊听说此事,也毅然放弃父亲渔民头领的衣钵,跟她来到这陌生巨大的城市守护她。</p><p>  张昊自认是个为爱舍弃一切的人,但这小妮子的举动总是若即若离让人捉摸不透,或者说她的心不安分于此。</p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23273855 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23273855 Fri, 25 Oct 2024 15:00:39 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #9 第九章 云起雪落,江南剑踪 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>和旧版完全不同了。</p> <hr> <article><p> 烈日高悬,天空如蓝,滚滚长江水色如玉,三艘穿行的商船已到长江中下游。</p><p>  这是百里初晴第一次乘船,还是在如此汹涌不息的浪涛上日奔夜行,她站在船舷旁,迎着扑面而来的江风,感受着波涛翻滚下的颠簸,不由心头忐忑。烈日高悬,天空如蓝,滚滚江水如墨如玉,泛着粼粼波光,江南的风景如画卷般在她眼前徐徐展开。桂花樟树瑟瑟轻语,麋鹿漫步岸边呦呦低鸣,碎石沙滩洁白发亮,如同涂抹过的明粉,还有群鸭乘浪在浅滩戏水觅食,每个飘飘而过的瞬间都仿佛在为这幅江南画作增添几分灵动的气息。</p><p>  她的目光随着岸边的景色游弋,心中被这片生机盎然的景象深深吸引。比起天山的冷峻与死寂,这里的一切显得如此生动,如此鲜活。</p><p>  “真美啊……”百里初晴轻声自语,脸上浮现出一抹笑意。眼前的画面如此迷人,似乎要将她的所有忧虑和不安都一并驱散。</p><p>  若仅是来江南游玩,那该多好,这也是母亲也见过这样的景色。尽管她很少提及,不让自己怀有非分之想,老实待在天山,完成血脉的传承。百里初晴一想到过往之事,神色就黯淡下来,再看向未知而陌生的世界,不知这繁华和美丽的背后蕴藏着怎样的危机与险情,让母亲一去不返。</p><p>  “都别傻看了,进仓看住货物!”这艘商船的管事站在二层桥楼上叫喊。原是领头的船突然转向,驶入右岸支流的古淮河中,预示着船队从中州跨江抵达西南晋州。</p><p> 商船转向时必然引发船舱震动,管事是让无事的船夫和随行的下人前去货仓看守货物。</p><p>  终于快到了!百里初晴理了理包头布,跟着甲板上的健壮船夫走到船舱内。这次运是中州的土产,有香椿,荠菜,芝麻籽等包在一个个透风的麻袋中,固定在货仓内。这些土菜的各种味道充盈在密闭的空间内,交织成一股呛人的怪味。</p><p>  有人进来就打了喷嚏,有人不住干咳,百里初晴虽不喜这里潮湿污浊的空气,但暗自运起修习的功法,便没太多不适了。</p><p>  感受到大船的底板在隆隆震动,仓内叠得一人来高的麻袋也在随之发抖,尽管有几道绳索捆扎,但还是要再加几道保险。</p><p>  “喂,小丫头,把这个绳子递过去。”百里初晴和在船上讨生活之人并非一路,但听商贾领队讲的规矩,上了船就要听吩咐,有事搭把手,没事就歇着。</p><p>  “好。百里初晴乖巧接过粗厚有掌大的麻绳,绕去货堆的另一边,当行走半途,便觉绳子一沉,险些从掌心滑落。是有人在刻意踩绳子。百里初晴本可使用内力挣脱,不过此时她仅是轻轻拉了拉示意那皮肤黝黑、满脸胡渣的船夫把脚挪开。</p><p>  “小丫头,走得这么慢,怕是脚太小没两步就酸了吧。要我给你揉揉不。”船夫脚踩绳子靠近百里初晴,口吐酸味,两撇胡子上挑,笑得暧昧,眼神肆无忌惮地打量她的身影。</p><p>  “不用!”若非在火炉边,百里初晴从未感受过皮肤的灼热,但赤裸裸地面对男子的调戏,她的心还是不免加快跳动。她想丢下绳子快点跑开,但好在管事的进来解了围。</p><p>  “喂,都磨叽什么呢,还不快点。”听见管事的声音,船夫当即松开了脚,也有人回应道:“快好了,放心吧管事。”</p><p>  百里初晴咬咬嘴唇,默然提着绳子送到货堆另一边的老船夫手里。这人咧嘴朝她笑笑,露出不齐不全的黄黑牙齿:“丫头别生气,这老胡就喜欢开下流玩笑,没别的坏心思。”</p><p>  “没,没事。”百里初晴垂着头,怯生生地答道。这船上除她外没有别的女子,饶是百里初晴出傲梅山庄后,便换了身普通的麻布衣,用长巾包裹住头,还以黑灰涂抹了脸,让自己看起来卑微而不起眼,可众人的目光自然多投射在她身上。</p><p>  随船航行一天一夜间,她听到许多背后谈论她的声音。有的道她皮肤虽黑,身材却着实不错,五官也比那在领头商船上的戚艳更标致些,颇像他见过大派中的女弟子。</p><p>  这些话让百里初晴以为自己暴露了身份,更不敢多和他们说话了,好在没人真找她麻烦。</p><p>  航程已至尾声,待商船转舵安然驶入古淮河,就只剩约莫半个多时辰的水路。船舱内的事忙完,百里初晴和众人都走出令人窒息的船舱,到达甲板上呼吸新鲜的气息。</p><p>  周边的环境也随之一变,河面收窄,河岸近在咫尺。没了长江急涛助行,商船的速度降了下来,顺着古淮河缓缓漂流。</p><p>  这时古淮河是玄武城的护城河,沿此河可直达玄武城的前哨堡,商队若想入城,必须停靠在那边接受严格的盘查。而百里初晴一行因身份皆是伪造,将直接下船绕开这道审查,绕离护城河,从陆路抵达玄武城的西门。据情报,那边的盘查要宽松许多,不会乱翻旅人的行囊装束。</p><p>  百里初晴极怕有人翻开自己的包头,那样便是暴露了。</p><p>  岸边的哨塔屋舍渐渐被茂密的林木掩盖,船上众人也一改悠闲怠惰之色,人人拿起长矛短剑,还有四五个手执长弩的在桥楼上巡察四周。此般举动是因这段河道有水贼出没过,必须严加警惕,剑宗的两名弟子也是因此才受雇上船做护卫。</p><p>  百里初晴作为随行丫鬟的身份自是躲在不碍事的地方就行。她眺望前方的领头船,那船的桥楼就比后面的货船高上一层,专供五洲商会的骨干们起居使用。</p><p>  百里初晴很快就在桥楼外围的栏杆前发现一身白衣,腰佩长剑的卓均,她装作没看到,不想打扰卓均的巡视工作,可反而是卓均看到她呼唤道:“小雪,我在这!”</p><p>  “吴公子,您当心呀!江小姐可好?”百里初晴忙走出去,挥起手臂回应道,也提醒他快点去忙,不要做这么惹人注目的事。吴卓是卓均的假身份,江燕是戚艳的假身份,这两个名字都是傲梅山庄弟子的,百里初晴借用了他们的名节,以假乱真。</p><p>  “都好!你放心!”卓均的回答不该是对下人的语气,怕惹人起疑,百里初晴不想再同他讲话了。</p><p>  船上众人手执利器,本是一片肃穆氛围,但听了二人喊话,那爱寻事的船夫便一撮牙花,笑出了声:“小雪?哈哈哈,原来你叫这个名字,你家公子一定是希望你生得再白净些!”</p><p>  “看得出你家公子挺喜欢你。你们别说若是白粉涂厚点,再梳妆打扮一下就是绝色美人了!”</p><p>  这引发船夫们的轰然大笑,管事的也没忍住,唾沫和蒜味弥漫在整艘船上,让百里初晴羞得恨不得掉进河中,将脸上黑灰洗尽,真变成小雪再回来。</p><p>  “你们!”见卓均明白她的意思转身离去,百里初晴一跺脚,快步跑进无人的货仓内,不去理会那些下流玩笑和低俗论调。</p><p>  很快就过去了,一路上这种事不少发生,百里初晴渐渐习惯,只是她依旧沉默寡言,几乎不与路人交谈。</p><p& ```

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http://localhost:1200/pixiv/novel/series/12360103 - Success ✔️ ```rss "红尘玉女录"/"青玉浮尘" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/12360103 【仙侠绿文】【长篇剧情】那缕凄惨的月光,最终也被黑云笼罩。 耳边传来若有若无的哭喊声。伴随着目光逐渐聚焦,那声音也逐渐清晰。“啪啪啪啪啪......”一阵阵激烈的肉体撞击声响在耳边回旋,男人的狂笑,女人的呻吟,构成了男欢女爱的原始乐章。秦轩逐渐听清了,是姐姐秦瑶的声音。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://embed.pixiv.net/novel_series.php?id=12360103&mdate=20241113210601 "红尘玉女录"/"青玉浮尘" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/12360103 Thu, 21 Nov 2024 16:06:43 GMT 5 #16 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23401586 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23401586 #15 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23382555 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23382555 #14 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23321930 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23321930 #13 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23262111 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23262111 #12 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23255970 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23255970 #11 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150507 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150507 #10 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23112719 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23112719 #9 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22998138 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22998138 #8 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22928176 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22928176 #7 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22873666 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22873666 ```
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http://localhost:1200/pixiv/user/novels/79603797 - Success ✔️ ```rss 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels 勘違いものばっかり書きます。 マイピクは不健全なやつとかボツ集とかあります。作者の癖に従ってるやつばかりなので気をつけてください。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://s.pximg.net/common/images/no_profile_s.png 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels Thu, 21 Nov 2024 16:11:06 GMT 5 NRC退学RTAを決めたい俺と古巣 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br><br>今回は勘違い要素薄めになっちゃったな…。どっちかっていうとペル先輩掘り下げ回となっております。人生いろいろあるよネ!<br><br>次はアンケートで多かった番外編を書こうと思います!一つ前にアンケートがあるからもし見たいものがあったら投票してくれると嬉しいです!<br><br>あとシャイニーを聞いてください</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 Mon, 11 Nov 2024 08:15:19 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新速度が神 ついに視界が曇り始めたヴィル・シェーンハイト 更新通知で息してる サニーくん可愛いね…活きがいいね… 幼馴染揃って高校デビュー失敗 全方向に性癖を歪めさせる男 NRC退学RTAを決めたい俺と休めない休暇 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>読了後推奨!<br><br>続いたね!映画の「ジー○ーさんでーーす!!」が好きで、つい…出来心で…。でも彼と違ってうちの部長は三つ目のお願いで自由を願われなかった人だね!何かを擦り合わせた時にお願い事を叶えてくれるとっても素敵な人なのに!<br>いつも思うけど勘違いもの難しいね〜。でもこりずに書くよ!ええっ、部長がそろそろ退学に向けて走り始めた!?そんな!!この先何も考えてないのに!!止めといて副部長!!<br><br> <br> <br> <br> <br> <br>追記<br>スカリーくんってとんでもない男な気がするんですけどなんですか彼は<br> <br> <br> <br><br>さらに追記<br>一応最終回までの折り返し地点に来たから番外編でも書こうかなって思う!アンケートする!<br>もしどうしてもこのイベントのストーリーがいい!とかこの効果の魔法薬がいい!とかあれば言ってね〜。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23297715 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23297715 Tue, 29 Oct 2024 07:55:25 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新が生きる糧 特定の男性に人生を狂わされそうな時の(無駄な)対処法百選 完璧にタイミングを分かってる()新聞部部長 呼ばれて飛び出る新聞部部長() 人生狂わしてくタイプの魔神 アンケートに全部がない NRC退学RTAを決めたい俺とモストロ・ラウンジ <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>誰かの地雷たくさんあります<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br><br> <br> <br> <br> <br>続いたよ。びっくり!今回は先輩特に何もしてないよ。ペルフェットの穏やかな日常って感じ。最近新聞部に囚われつつあります。<br><br>話は変わりますが、映画の曲の中の「時間がないのよさっさとおし!」みたいなセリフが結構好きです。焦らせて正常な判断力無くしてる感じ?<br>重い男が少なめだから、そろそろ増やしたいね〜の気持ちで書いた。やっぱ勘違いもの難しいっすね。でも好きだからいっぱい書きたい。いっぱい増えてほしい。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150991 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150991 Sun, 06 Oct 2024 13:34:30 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 待ってました! 更新感謝!! 続きを全裸待機 性癖の歪む音がした このシリーズ大好き!!! ポキっと歪んだ性癖 【ほのぼの】みんなで成長を見守るしかなくなってきた【一家】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>すみません気が狂って蛇足の蛇足という訳のわからないものを出します。私は悪くないです。<br><br>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>捏造しかないです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br>矛盾もあると思います許してください<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください。<br><br> <br>読了後推奨<br><br>話は変わりますが、私は青監や日本のサムライブルーのおかげでサッカーのイメージカラーが青となっています。そこで会長の目の色とゼーリヒの目の色を思い出してみましょう。<br>サッカーといえばやはり白黒のサッカーボールでしょうか。私はそのイメージがあります。そこでゼーリヒの髪の毛の色を思い出してみましょう。そう、もうわかりますね?<br><br>サカギルは<br><br>ありま<br><br> <br> <br><br>もしどうしてもどうしてもどうしてもドドドド不健全ゼゼギルが見てぇよ〜!!見なきゃ死んじまうぜ!!!といった方がいらっしゃいましたら、こっそりこの先を見てください。<br><br>よくわかりませんが、ここを出てプロフィールに行ったところにマイピク申請があります。よくわかりませんが、そこで申請するとお望みのものがあるそうです。よくわかりませんが。<br> <br> <br> <br> <br>追記 サカギルもあるよ(錯乱)</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23088981 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23088981 Fri, 27 Sep 2024 13:37:20 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ブルロちゃんねる 久々の脳焼き 更新ありがとうございます!!! ギャン泣きゼゼくんwww やはり脳焼き…脳焼きしか勝たぬ この更新が生きる糧 夢ルーロック1000users入り NRC退学RTAを決めたい俺とマジフト大会 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誰かの地雷たくさんあります<br>なんでもいいよ!といた方は見てくれると幸いです。<br><br>続きました。おどろきもものきさんしょのき〜♪感情の表現の仕方が一生わかんないよー!勘違いものの書き方もわかんないよー!助けてー!オクタとかめちゃくちゃ勘違いもので感情重めにしたいのにわかんないよー!!!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22897280 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22897280 Sat, 31 Aug 2024 04:27:20 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 待ってました!!!! 続きを全裸待機 もっと評価されるべき!! twst夢5000users入り NRC退学RTAを決めたい俺とそうはさせないアイツら <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/05/07/16/11/ci22708674_af2948ff722374f661ba32ae847874e7_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>これはtwst夢小説となります!<br>矛盾、キャラ崩壊、誤字、その他様々な皆様にとっての地雷があるものと思われます!<br>許すよ!大丈夫!という方は見てくれると光栄です!<br><br>久しぶりに祖母の家に行ったら机の上に新聞紙があったので書きました。性懲りも無くロクデナシトンチキ勘違いもの〜重めの男どもを添えて〜です。作者は六章七章未履修監督生なので続くかはわかりません。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22708674 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22708674 Sun, 04 Aug 2024 14:38:33 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 伝説のはじまり シリーズ化希望 温度差が酷い twst夢10000users入り あなた様でしたか ギルくんと小ネタ! <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは本編軸と関係あるやつもあればないやつもあります!補足的なアレです!<br>矛盾もあります!<br>キャラ崩壊あります!<br>地雷あります!<br>女体化あります!<br>なんでもおっけー!な人だけ見てください!<br><br>今回はいつもよりほのぼので愛憎の愛多めでお送りしております!<br><br>これはひどい!ってなったボツネタとか、こんなのが見たい!っていうリクエストをなんとか書き直したりした小ネタの集合体です。なので結構ぶつ切りです。<br>見なくても本編には全然影響無いから大丈夫だよ!<br><br>もし二足歩行の気分が乗ったり、面白いな!と思う小ネタを提案してくださったりしてくださったらコッソリここに追加していきますね。<br><br>追記<br>増えたよ<br>増えすぎたかもね<br>Xでちょくちょく言ってた個人ルートが増えたからもしそういうのが苦手だったら自衛してね</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22135663 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22135663 Thu, 09 May 2024 14:02:45 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 待ってました! 何回キメてもやめらんねぇなコリャア‼︎!脳が焦げるぜ! やっばりインゲボルグは各方面に激重感情を募らせてるなー、ウン 全方面に歪んでる 一生続けてくれてもエエんやで??(続いて下さいお願いします) 夢ルーロック3000users入り 夢ルーロック5000users入り 【気になる】みんなで成長を見守るスレ【あの子】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>蛇足蛇足蛇足〜!!<br><br>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>捏造しかないです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br>矛盾もあると思います許してください<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください<br><br>だって息子くんの話が読みたいっていっぱいあったから!(言い訳)<br>私の好きなように書いていいよって言われたような気がしたから!(言い訳)<br>番外編の後日談ならもうあんまり性癖とか隠さなくていいかなって思ったから!(言い訳)<br>どうせなら一番書いてて楽しかったスレ形式で書こっかなって…(言い訳)<br>四万五千字書いてるの控えめに言って頭がおかしいよ。<br><br>読了後推奨のやつ<br><br>インゲボルグ・フォン・ファーレンハイト<br><br>何も知らない。何もわからない。ウキウキではじめての専業主夫してたら急に息子が全方位宣戦布告して怯えてベットに立て篭もった。最近の悩みは、息子が可愛すぎて喧嘩してても、まぁ若い頃はヤンチャすべきだよね…と思ってしまうこと。<br><br>サッカーは嫌いじゃない。かといって好きでもない。<br><br>ゼーリヒ・フォン・ファーレンハイト<br><br>父命。<br>よくも殺したなと殺してくれてありがとうおかげで俺のところに堕ちてきました、が同居してる難儀な男。父の前以外では常に治安が悪い。<br><br>ローゼ<br><br>止まった時計の針を眺めてたら急に誰か来て<br>「もう2024年だよ?」とか言いながら時計をぶち壊されて思わず笑っちゃった人。この後ポルシェに乗った。<br><br>追記<br><br> あの!ゼーリヒくん目線の視点のやつを付け足した結果五万字に届きそうになってしまいました!!ごめんなさい!!性癖なんです許してください!!!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22024153 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22024153 Mon, 22 Apr 2024 10:17:18 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ブルロちゃんねる 待ってた!!!!!!!吐血 ありがとうこざいますありがとうこざいますありがとうこざいます 感情の大洪水(健全) 更新ありがとうございます!!!!! サッカー選手のSAN値がピンチ生きてる〜? ギル様春のban祭り 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、凡人に戻ろうと思う <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>本編おしまい!!!<br><br>アテンション!<br>捏造しかありません<br>地雷たっぷり<br>キャラ崩壊もあります<br>矛盾や誤字脱字もあると思います<br><br>それでもいいよという方はぜひ!<br><br> これで一旦本編は終わりです!今まで読んでくださったみなさん、ありがとうございます!たくさんのコメントや評価を見てニヤニヤさせてもらいました。チマチマある小ネタを拾ってくれる人もいてびっくり。さくっと終わるシリーズにしようと思っていたのに意外と続いちゃいましたね。書いてて楽しかったので結果オーライ。終盤の方結構駆け足ですいません…。<br> 主人公の最期をどうするかは最初から決めていたけどなんか寂しくなったからラスト付け加えちゃった。<br><br>読了後推奨のヤツ<br><br>スレでもちらっと出てきた息子くん<br><br> 父さん!(キラキラお目目)(純粋無垢)(父さん大好き)(外野は黙ってろ)<br><br>スラム生まれのシンデレラサッカーボーイ。このあといろんなところから殺意を受けるけどインゲボルグに育てられるため精神がオリハルコン。ノーダメ。最推しと暮らせる毎日。とりあえず父さんを殺した選手を殺すぐらいの選手になることを目標としている。<br><br>もしどうしてもどうしてもどうしても見たいというものがあればこっそり教えてください。善処します。善処。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21859249 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21859249 Wed, 27 Mar 2024 10:14:05 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 ッカァーーーー最高!!!! 世界一豪華な葬式 待って、お願い、終わらないで、もっと続いてください! 夢ルーロック5000users入り メンタルオリハルコンのシンデレラボーイ 【番外編】インゲボルグくんといろいろ! <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>捏造しかありません!<br>キャラ崩壊があります!<br>地雷もあります!<br>誤字脱字矛盾も多分たくさんあると思います!<br>本編とは違う番外編なのでいろいろと違うところがあります!<br><br>なんでも許せるよという方は見ていってください<br><br>叔父さんと女体化の話二本立て<br>今回も文字数が多いよ!<br>叔父さんの話はインゲボルグくんの家庭の話が出ます。苦手ならスルー推奨。<br>女体化のヤツは恋愛要素といえるほどかと言われると微妙だけど、ぽいのがあるから気をつけてください。苦手ならスルー推奨。続きは気が向いたら。<br>会長やめたいって言ったら最初に助けてくれるのは叔父さんなのかもしれない。主人公は気づかない。お家芸。<br><br>いつも評価やコメントありがとうございます。みなさんのコメントが面白くてちょくちょくお話の中にも採用したりしてます。他のやつもニヤニヤしながら見てます。気持ち悪いね。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21739216 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21739216 Sat, 09 Mar 2024 03:33:30 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 続きをお恵みください 更新ありがとうございますぅぅぅぅ! もうあるから多分何もしない サーチ・アンド・デストロイ 続きを全裸待機 男主 夢ルーロック5000users入り 【我らが】いい加減にしろインゲボルグ【会長】 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>これは某ちゃんねる風小説となります<br>地雷がたくさんです<br>キャラ崩壊がたくさんあります<br>多分誤字脱字もあります<br>多分時系列もバラバラです<br><br>なんでも許せるよ、という方は見ていってください<br><br>番外編も本編もかなり行き詰まっているので息抜き程度の落書きとなります<br>本当に雑な小説ですが、書いてるうちに四万字…よんまんじ!?!?となってしまったので上げます<br>適当に何も考えず書いたのでツッコミどころまみれだと思いますが許してください<br>それでもよければ是非見ていってください</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21670711 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21670711 Tue, 27 Feb 2024 11:11:18 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い ブルロちゃんねる Chu!傾国でご・め・ん! ジュッ 全人類がこの質量で拗らせてると思うと笑えてくる 夢ルーロック5000users入り 続きを全裸待機#男主 スイスの擬人化した神がギルくんいやギルさまでしょ? 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、引退カウントダウンを始めたい <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/06/23/15/sci11530467_08ac95741014976dad58a5ad29aacb92_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてます<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br> いっぱい書いちゃった…。ここから先何も考えてないのに…。とりあえず息抜きにアンケートをやってみたかったのでアンケートします!アンケートとか言いながらゆくゆくは全部書くかもしれません!ワガママですいません!主人公よりはマシだと思って許してください!おふざけも入れましたすいません!<br><br> 叔父さんは私の癖によって生まれた人です通してください。</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21561066 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21561066 Sun, 11 Feb 2024 09:38:13 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機!! 夢ルーロック5000users入り 続きを土下座待機 なにこれおもしろい 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、そろそろ家に帰してほしい <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/31/07/30/45/ci21490964_6bc03cd9a9d54abbd9f58b1f64c3c4c9_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてるかもです<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br>ルビの振り方がわかった!<br><br>前回の作品を見ていただいた読者の皆様、本当にありがとうございます。思っていた三千倍ぐらい評価をいただき戦々恐々でした。この時期に全裸は寒かろうということで頑張って書いてみましたので暇なら見ていってください。<br><br>頑張って終わらせようと思ったのにU-20編だけで三万弱書いてしまった…。本編完結は次か、次の次ぐらいになると思います!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21490964 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21490964 Tue, 30 Jan 2024 21:58:10 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機!! カイトモ 2位は僅差で胃薬 続きを全裸待機 国際サッカー連盟会長になってしまったただの凡人だが、なぜか崇められている <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/01/23/18/34/16/ci21445993_718fd91bd3d1c03a39ca1c63e1d8052e_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!<br>二次創作です<br>捏造がたくさんです<br>キャラ崩壊を起こしてるかもです<br>誰かの地雷があります<br><br>なんでも許せるよ、という方は読んでくれると嬉しいです<br><br>一気読みしてハマった!暇だったら続くかも!<br><br>追記<br> いろんな人に読んでもらえて作者もビックリしております。今頑張って続き書いてるので、もうしばらくお待ちください!</p> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21445993 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21445993 Tue, 23 Jan 2024 09:34:16 GMT 二足歩行 夢ルーロック 勘違い 男主 続きを全裸待機 夢ルーロック10000users入り 続きを土下座待機 あなたが神か 伝説の始まり ```

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http://localhost:1200/pixiv/user/novels/79603797/true - Success ✔️ ```rss 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels 勘違いものばっかり書きます。 マイピクは不健全なやつとかボツ集とかあります。作者の癖に従ってるやつばかりなので気をつけてください。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://s.pximg.net/common/images/no_profile_s.png 二足歩行's novels - pixiv https://www.pixiv.net/users/79603797/novels Thu, 21 Nov 2024 16:11:09 GMT 5 NRC退学RTAを決めたい俺と古巣 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br><br>今回は勘違い要素薄めになっちゃったな…。どっちかっていうとペル先輩掘り下げ回となっております。人生いろいろあるよネ!<br><br>次はアンケートで多かった番外編を書こうと思います!一つ前にアンケートがあるからもし見たいものがあったら投票してくれると嬉しいです!<br><br>あとシャイニーを聞いてください</p> </div> <hr><article><p><br></p><h2>チャート14、文化祭</h2><p></p><p> 山と積まれた本を手に取り、背表紙を見る。9。物語。</p><p>「小説の棚〜小説の棚〜」</p><p> 赤紫色の背表紙をなで、手を離す。本は重力に従って落ちる…ようなことはなく、蝶々のように軽やかに舞い上がりするんと本棚の中に滑り込んだ。俺はそれを見届けたあと、次の一冊を手に取った。<br> <br> 本が好きだ。そう言うといつも意外そうな顔をされるが、何を隠そう俺の実家は本屋さんである。電子書籍より実物の本が好き。本屋さんも図書館も好き。だからいつもだるそうな司書に『本の買付の間、しばらく雑用頼んでい〜い?』と頼まれたとき、俺は快諾した。両親の手伝いをしていたからおおざっぱなことはわかる、と。</p><p> チリーン</p><p> 受付のベル音だ。手に持っていた次の本をワゴンに置き、俺はふらふらカウンターに向かって歩き始めた。</p><p>「おまたせしまし…た、ぁ」<br>「…」</p><p> 利用者を目にした瞬間俺は言葉を失いかけたが、意地で愛想よく笑みを浮かべながら貸し出しの用意を始めた。</p><p>「よぉ」</p><p> 長かった休暇も終わり、生徒は続々と普段の学校生活に戻り始めている。レオナ・キングスカラーもその一人だったんだろう。返却ボックスには本が数冊入っている。カウンターの下からインクスタンプを取り出す。期限は二週間。Dayを14に設定し、NAMEの欄に利用者の魔力を少し込めてもらう。数秒経って”レオナ・キングスカラー”の名前が浮き上がった。 本の裏表紙を開き、貼り付けてあった紙にペタリと押す。</p><p>「ずいぶん楽しい休暇を送ったんだってな?」<br>「それなりに」<br>「聞かせろよ。どこからどこまで、お前の悪趣味な計画通りに進んで、どんな褒美を得たのか。」</p><p> 俺はペッタン!と力強くスタンプを押した。</p><p>「期限は二週間後です。三日前にはインクが赤く光って、一日前には定期的に振動します。期限が過ぎたら罰則があります。ご利用ありがとうございました。」</p><p> ふう、やりきったぞ。キングスカラーは、黙って席を立とうとする俺を見て、手を一度振った。<br> 透明な手に引っ張られたかのように本棚を飛び出た数十の本が俺の目の前に積み上がった。これが……厄介クレーマーを相手するときの気持ち……!</p><p>「俺は読書家で。」<br>「…素晴らしいですねー」</p><p> 座り直してスタンプを持つ。</p><p>「なにがあった?」<br>「知らない間にバイパーがオバブロった。俺は何にも関係してないけどな。」<br>「タコ野郎の話とはずいぶん違うようだが?」</p><p> ぺた、ぺた、ぺたと続けざまにスタンプを押す。彼は他の利用者を気にもとめず、椅子を引きずってきてドカリと座り込んだ。どっかいけよ。</p><p>「主観と客観は違うだろ?」<br>「ハッ、どうだか」</p><p> 俺は過去最高速度でスタンプを押した。</p><p>「それに俺は、何も得られてねぇよ。」</p><p> 嘘だ。俺は心中にやにやしながら数十冊の本を持ち運びやすいように紐でくくった。</p><p> 退学。おお退学。数百人のうち数人しか得られることのできぬ素晴らしき不名誉。不肖ペルフェット、この称号を学園長の手から奪いとるためだけに生きてきた。ゴロゴロ転がっている俺より優れた生徒ども。頭が良い、魔力が豊富、運動神経がいい、金持ち、顔がいい。常に劣等感を刺激され続ける毎日。正直しんどい。俺にはもう退学しかないのだ!<br> そんな中転がり込んできたこのチャンス。これを逃すようなアホはいないはずだ。学園の汚点、オーバーブロットをした生徒を納めた、たった一本の動画。これをネタにして学園長を脅す!そして退学!!道が見えてきた。俺の進むべき覇道がなァ!!</p><p>「以上です。重いので持ち運びにはお気をつけて。」</p><p> ぱんぱんとエプロンについたホコリを叩いて立ち上がった。</p><p> なんか…ついてくるんすけど。え?怖。キングスカラーは楽しくもない俺の観察をし始めた。軽く恐慌状態だ。なんで?何が目的で??理解できないことをするのはやめろよ!</p><p>「なぁ、なに?仕事の邪魔」<br>「寮長会議」<br>「……はん?」<br>「今日の放課後は寮長会議だ。お前にも招集がかかってる。聞いてなかったのか?」<br>「うっげ。そういやあれ今日?オンボロ寮なんて呼ばなくていいってのに…」</p><p> クックッと喉を鳴らして笑ったキングスカラーは細かい日時と集合場所を教えて去っていった。なんだ、それだけだったのか。疑って悪い。…あれ、寮長会議って鏡の間だったよな?なんでオンボロ寮前集合…?今日はちょっと趣向変えてんのかな。</p><p> </p><p>「お前ら〜!俺寮長会議行かないとだからしばらく任せるぞ〜〜!!!」<br>「はーい!」<br>「任せてくださいよー!」</p><p> 最近新聞部は二ヶ月後に控えている文化祭のため非常に忙しい。パンフレットを出したり、広告の印刷を請け負ったり、本業の新聞を作ったり、出し物の用意をしたりと休む間もないほどだ。そんな中放課後抜けることになるのは申し訳ないが、みんなには頑張ってもらおう。うわー!寮長会議行きたくねぇー!!絶対行かなきゃダメぇ!?</p><p>「はぁ…行くかぁ……」</p><p> 扉を開ける。オンボロ寮前に人がいた。早いなぁ。もう集まってるよ。</p><p>「ごめんキングスカラー。待たせた?こんなとこで会議やんの?」<br>「遅すぎて一眠りしようかと思ったな。会議は鏡の間だ。」<br>「え?じゃあそっち集合で良かったじゃん。」<br>「うるせぇな、遅刻グセのあるお前を迎えに来てやったんだからありがたく思えよ。」<br>「恩着せがましい……」</p><p> 俺は競歩みたいにずんずん突き進んでいくキングスカラーの足の長さにひいこら言いながらついていった。</p><p> 鏡の間。マレウス・ドラコニアを除いて他の寮長はすでに揃っていた。生身じゃないやつもいたが。自分の寮につながる鏡の前で堂々と寮服を皆が着こなす中、くたびれた制服一つの俺は少し気まずく、端の方でできるだけ小さくなって座った。</p><p>「ペルフェットも来たの?あら…学園長、理由は?」<br>「ええ、少し彼とお話ししたいことがあってですね!それに学祭も迫っていることです。“全寮参加”が望ましいでしょう?」<br>「くふふ、なるほどのう」<br>「なにがなるほどなんだ!?ペルフェット!ジャミルが出禁解除だって言ってたぞ!!いつでもスカラビアに来いよ!!」<br>「最近忙しいから無理だわ。早く始めてくれません?」</p><p> それからというもの、学祭運営委員長リドル・ローズハートが淡々と進行する会議を俺は黙って聞いていた。飲食、クラフト系のブース。文化部の発表。研究発表。そして『VDC』。文化部の発表と飲食の話だけは俺は耳を澄ませて必死に聞いた。それ以外は虫の羽音のようなものだ。研究をしたいわけでも歌って踊りたいわけでもないし。</p><p> 二月上旬に行われる、全国魔法士養成学校総合文化祭。その会場がNRCに決まってからというもの、先生も生徒も学園丸ごとひっくり返ったかのような大騒ぎを続けていた。世界的な祭りがここで行われるのだからそれも当然か。だからといってオンボロ寮が何かするわけでもないので俺は呼ばれなくて当然のはずなんだけどな…。</p><p>「…インフルエンサーたる…」<br>「……押し寄せるファンの……」<br>「…対価の要求を……」</p><p> よくできた資料だなぁ。弟も来るだろうか。これをもとに案内プランとか立てて…いや俺行き当たりばったりの権化として名高いから、突撃!弾丸学祭ツアー!とかしたいよな。謎飯いっぱい食いたい。一期一会を楽しみたい。</p><p>「…です、ペルフェットさん。」<br>「はぁ…タコ野郎。またテメェはこいつになんでもかんでも振りやがって、一人じゃ何もできねぇのか?八本も手があるくせに。」<br>「いいじゃない?適材適所よ。」<br>「フヒ、キャリー乙。おんぶに抱っこですな!」<br>「じゃあイデア先輩がやったらどうですか?ボクの威信にかけてお手伝いしましょう。」<br>「アッ…拙者持病の腹痛が…」</p><p> え?待って。聞いてない。聞いてなかった。何?ご飯の話?みんなで仲良くご飯食べよーみたいな。それはないか。オケ、おっけー…?落ち着け俺。今の俺はオンボロ寮代表兼新聞部代表。無様を晒すわけにはいかない!</p><p>「手伝い?それならいくらでもしてやるよ。」<br>「…ほう?」</p><p> 意外や意外、俺の言葉に反応したのはそれまで聞いているのか聞いていないのかよくわからない態度で会議に出席していた学園長だった。</p><p>「どれだけの支援を考えているので?」<br>「どれだけぇ?」</p><p> なにその質問。変なの。その時ぶぶっとポケットに入れていたスマホが振動した。ちょい待ち、と呟いてスマホを取り出す。</p><p> ……待てよ、母さん?母さんから、メッセージ??</p><p> 俺は恐る恐る画面を開いた。<br> </p><p>『顔が見たいわ。文化祭、行ってもいい?』</p><p> <br> ほとんど反射的に、俺は学園長に顔を向けた。</p><p>「全部」<br>「えっ?」<br>「このイベントが無事に何事もなく終了できるために必要とされる全部のことを、俺は協力する。」<br>「…待つのじゃ。お主…まさかそれだけのことが起きるのか?」</p><p> 急に水を打ったように静まり返った鏡の間で、俺は恐怖を抱きながら首を横に振った。なんだよ。なんの話?何が起こるのかって…そりゃもちろん、文化祭の馬鹿騒ぎだろ。誰かが調子乗ってボヤ騒ぎ起こしたり未成年飲酒したり。それぐらい起こったっていいじゃん。</p><p>「起こるだろ。普通に。何言ってんの?」<br>「何言ってんのはアンタよ!!説明の一つや二つしなさい!!!」<br>「んぇー?でもさシェーンハイト。諦めよう?こんだけデカいイベントだぜ?避けられないことも一つや二つあるって…」<br>「ジョルナーレくん、防ぐことはできますか?いえ、学園長命令です。防ぎなさい。」<br>「やってはみますけどぉ…多分無理だと思うっすね!まあそこまでひどいことにはならないだろうし?それに俺の力と新聞部の力をフルで活用しても目の届かないところはありますよ。どんだけの規模でやると思ってんですか。」</p><p> ね、と俺は念押しした。無理なもんは無理。できないことはできないと言おう!そうしないと大変な仕事を押し付けられるからな!</p><p>「わかりました。治安維持委員会を設置します。」<br>「そりゃよかっ…なんだって?」<br>「治安維持委員会です。委員長はペルフェット・ジョルナーレくん。あとのメンバーは君に任せます。何があってもこのNRCを守ってください。よろしいですね?」<br>「ちあん……えっ、俺?俺ですか?」</p><p> 首を振って横を見てみる。みんな顔を背けた。何が円卓会議だ。何が平等な寮長会議だ。誰も俺を救おうとしねぇじゃん!上座も下座も無くみんなで助け合う場じゃないのかよ!!</p><p>「んなこと言われても…」</p><p> まあ、そろそろ退学するし、最後に学園のためになんか頑張っておくのも悪くないか。</p><p>「全力は尽くしますよ。できる限り。失敗しても責めないでくれると嬉しいです。」<br>「はいっ!ここですアーシェングロットくん!!」<br>「お任せを学園長!対価は後ほど!!」<br>「は?おいおいおい待てって!おい!なんで契約書が出てくるんだよ!おかしいだろ!!ヴワー!!!」</p><p> 俺は金ピカの契約書にサインをした。いつかの悪夢の再来である。対価は新聞部の施設の拡充だそうだ。さてはこいつら最初から結託していやがったな…?これだから寮長会議は嫌なんだ!毎度毎度俺の知らないところで何かしら裏取引だの権力闘争だのやってんだから!</p><p>「それではこれで解散ッ!…あぁもちろんジョルナーレくんは残ってくださいね。」<br>「…はぁい」</p><p> 来た。</p><p> 怪訝な顔をして去って行く寮長陣を見送り、俺は黙って学園長についていった。ここだ。ここだ!ここなのだ!!</p><p>俺の悲願。</p><p>退!!!学!!!</p><p> 先日俺はジャミル・バイパーオーバーブロット事件に巻き込まれ、悲しいかな宝物庫での窃盗品が全て失われた。しかし!何も悲しいことばかりではない!何を血迷ったか、アーシェングロットはその様子をマジカメライブで流したという旨の情報をご丁寧にも映像付きで俺に送りつけた。もちろん焦った。だが俺は天才。そこでこう閃いた。</p><p> ここで全ての責任を俺が被れば、退学できるのでは?</p><p> まさに天才。神才の所業。ありがとうアーシェングロット。キスしてあげたい気分だ。<br> それを学園長に提案し、なんのかんのと時間稼ぎをされつつもとうとう今日!今!!俺は学園長に呼び出された!!!よっ、待ってました!おまんが権力者!!</p><p> ワクワク。ワクワク!俺は両手をこすったり揉んだりしながら学園長室に足を踏み入れた。</p><p>「…がくえんちょ、」<br>「ありません」<br>「…何がですか?」<br>「映像が、です。」</p><p> 俺は彼が何を言っているのかわからず目をパチパチさせた。</p><p>「そもそもバイパーくんのオーバーブロット動画は、ありません。」<br>「いやいや…俺はしっかりこの目で、」<br>「フェイク動画です。アーシェングロットくんは侮れませんね。動画自体は存在しますが、それがライブ公開されたといつのは真っ赤な嘘、偽りです。」<br>「………はァ?」</p><p> ま、待て。待てよ。そんなのってアリ?じゃあ俺があんなに頑張ったのは!こんなにウキウキこの日を待ったのは!!なんだったんだよ!?!?話が違う!!俺は、今日、ここに、退学を、</p><p>「君の考えはわかっています…無理矢理私を呼び出して事件の後始末かつ早急な沈静化、アジームくんを寮長にしたスカラビアの一件の説明ですね?私も君には聞きたいことが山ほどあるのですが、まぁいいでしょう。今回は私からのサービスです!私、優しいので!!」</p><p> そこからの話を俺はよく覚えていない。茫然自失、全てを失った気分だった。椅子に浅く腰掛け、宙を見る俺を見て何を思ったのか学園長はペラペラペラペラ弁を回し、俺の退学の主張は無効だ!と訴えた。その窓から飛び降りてやろうかと思った。</p><p>「と、いうわけです!おわかりですね?」<br>「…ハイ」<br>「いやぁよかったよかった!それでは文化祭も…頼みますよ?」<br>「…ハイ」</p><p> そんなのってありかよ!!!</p><p>「「「文化祭治安維持委員会??」」」<br>「そうなんだよ、押し付けられちまった。」</p><p> 説明しよう、文化祭治安維持委員会とは!?</p><p>「二月上旬に行われる全国魔法士養成学校総合文化祭。この世界でも指折りのちょービッグイベントである!そうなるとやはり出てくるのは不届きな調子に乗った参加者ども!喧嘩をし、無銭飲食をし、出し物を壊し、やりたい放題好き放題の阿呆ども!それを<ruby>滅 <rt> メッ</rt></ruby>し、文化祭の治安を維持するのがこの委員会の仕事だ!!」<br>「また厄介ごと押し付けられたんですか?」<br>「言うなそれを」</p><p> オンボロ寮につくなりなんなり、どうだったー?とワラワラ囲まれた俺は一切合切を丁寧に説明してやった。あまりの仕事量に忙殺されかけているウィザベルを助けながら。</p><p>「誰か手伝ってくんね?委員会一人しかいないんだよ。」<br>「えぇー?めんどそっすよ。」<br>「部長が『絶対に何かが起こる』って言ったんですよね。じゃあ死んでもごめん!たとえお昼寝してる美女に声をかけるような仕事だったとしてもやりたくないっす!」<br>「お前ら…思いやりの心とかないわけ?」</p><p> もともとあんまり期待してないけど。それにしても、俺は司書さんに頼まれた書庫の整理や部活の出し物でただでさえ忙しいって言うのに…それに加えて治安維持委員会?たまったもんじゃない。誰かに押し付けられないか?</p><p> そしてなにより、母さんが来る。俺は母さんが好きだ。優しくて美人で聡明で自慢の母親。反抗期も特になく、出来るだけ文化祭を一緒に回りたいという気持ちだけあった。なんで…治安維持なんて…。</p><p>「はぁ…最近、運が無いなぁ…」</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート14 裏、狩人</h2><p></p><p> 的を絞る。弓を引く。弦をビンと弾いて、手応えを確かめる。一連の動作を清涼な雰囲気すら持って終わらせたルーク・ハントは、深々と鏃が突き刺さり軟体生物のようになったウサギを持ち上げた。</p><p>「ハント!」<br>「…オーララ、インクの君!」</p><p> ルークは声が聞こえるよりも早く気配を感じてそちらを向いていた。ペルフェット・ジョルナーレ。かつて…いや、今もかろうじてポムフィオーレに籍を置いている級友だ。しかし実を言うとルークとペルフェットはほとんど同じ寮で過ごしたことはない。途中でサバナクローから転寮してきたルークと、途中でポムフィオーレから出ていったペルフェット。悲しいかな、喋る機会はほとんどなかった。</p><p>「君がこんなところにいるなんて珍しい!どうかな?今からこのウサギを捌こうと思うんだけど、焚き火を囲みながら君と語り合える名誉を私に与えてくれないかい?」<br>「アンラッキーなウサちゃんだな。で、残念だけど今日はそういう話じゃないんだ。文化祭の時、暇?」</p><p> ルークはキュッと目を細めてペルフェットを観察した。ツヤのない跳ね放題の銀髪。首筋は隠れている。発汗はナシ。目の色は青黒く瞳孔が捉えにくいが何かしら嘘をついている兆しは見えなかった。</p><p>「とても残念だ…。私はVDCを盛り上げるという重大な仕事を毒の君から仰せつかっている。」<br>「マジ?あーあ、もうだぁれもいやしねぇ。ぼっちでやるかー。」<br>「孤独とは時に何よりも恐ろしい毒となるものだよ、インクの君。一体何があったのか、聞かせてくれるかい?」</p><p> ルークは常々ペルフェットに対し強い違和感を覚えていた。天才と呼ばれる彼。悪魔的と呼ばれる彼。だがその動きはまるで寝床を無くしたリスのように一貫性が無くジタバタと暴れ回っているようにさえ見える。そのはずが、全てが収束していく恐ろしさたるや。自然の摂理を捻じ曲げるかのごとく美しく整えられる手腕たるや。並大抵のことではない。つまり、ルークは。</p><p> ルーク・ハントは、ペルフェット・ジョルナーレが苦手だった。<br> </p><p> 許しがたい事態だ。狩人たるもの恐怖を悟られてはいけない。その点全てを悟ってくるペルフェットとの相性は最悪だと言えた。お世辞にも澄んでいると言いがたいあの濁った目で見つめられるのは腹を空かせたクマと見つめ合うより恐ろしいことのように思う。</p><p>「治安維持委員会に任命されたんだけど、ビックリするぜ?なんと委員が俺しかいないんだよ!ビビるだろ?俺が一番ビビってるぜ!」<br>「マーベラス!学園のために動く君は美しい!」<br>「だっろー?俺美しいの!…でもやっぱ一人は無理だから誰かに助けて欲しいんだよ。いい人紹介してくんね?」<br>「ポムフィオーレの寮生たちはみんな素晴らしいよ。一人一人いいところを紹介してあげたいぐらいさ。」</p><p> 彼がやろうと思えば一人で全て処理できることなどわかっている。しかしペルフェットは仲間を望んだ。そこにはきっと標的がある。必要とする人間がいて、その人にしかなせない仕事があって、それによってペルフェットの目標も達成される。ならば本来彼の脳内で『メンバー』は決まっているはずだ。ルークが口を出す話ではない。</p><p>「ふふふ……私に隠し事かい?」</p><p> だが、それがルークの敬愛するヴィルにも関わる可能性があるのなら話は変わってくる。ダメ元でルークは口角を上げてみた。いつも通りの口調で。いつもより少し声を張り上げて。</p><p>「….ねぇよ、そんなもん。」<br>「インクの君!まるで大事に恋心を抱え込む乙女のような反応じゃないか!!聞かせてほしいな!ぜひ聞かせてほしい!!」<br>「でぇいうるさーい!無いったら無い!!なんにも無いの!!どっかいけー!!」</p><p> 自分から関わってきたにも関わらず、ペルフェットは両耳をおさえてバタバタと足を動かし逃げていった。足跡は残り、音をうるさい。狩人には向かないだろう。</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート15、下準備</h2><p></p><p>「強制招集の時間よ。」<br>「助けてーッ!!!ウィザベル、助けてーッ!!!!」<br>「さようなら先輩」</p><p> 治安維持委員会委員長として猛々しく会場のあちこちにカメラを設置する業務に勤しんでいた(決して学園長からの雑用ではない)ある日のこと。俺は“元”寮長のヴィル・シェーンハイトに強制招集ならぬシンプル誘拐をされた。バケーションではユウくん。文化祭では俺というわけだ。次、ウィザベルな。</p><p>「なんすか…俺忙しいんだって!」<br>「アンタ、今年のVDCにはアタシも出ることは知ってるのよね?」<br>「あー、寮長会議で言ってたなそんなこと。」<br>「アンタって男は…まぁいいわ、ルークに聞いたのよ。」<br>「何を?」</p><p> 俺は先ほどあったルーク・ハントと可哀想なウサちゃんを思い出した。自然界とは残酷だ。あのアンラッキーなウサちゃんはハントに射抜かれ絶命してしまっていた。</p><p>「人、探してるんですって?」<br>「まぁ…探していると言えば探してるな…。」<br>「ちょうどアタシたちも一緒に出る生徒を探してたところなの。オーディションが今から始まるわ。落ちた生徒はアンタの好きなようにすればいい。これ以上ない提案じゃない?」<br>「いや、それ、シェーンハイトのメリットは?」<br>「あら」</p><p> スーパーモデル。その笑顔は伊達ではない。寸分の狂いもなく整えられたヘアスタイル。計算され尽くされたアイシャドウとリップの色の組み合わせ。のしかかるような美の暴力で俺を圧倒しながら、シェーンハイトはゆっくりと輝く唇を動かした。</p><p>「誰が審査員が一人だと言ったの?」</p><p> ツイてない。本当に、一から百まで、頭からつま先まで、最近の俺はいいことナシだ。退学の件は無かったことにされ、面倒な仕事はさらに増え、なんと古巣のゴタゴタまで!立つ鳥跡を濁さず?俺に言わせればそこら中に糞尿を撒き散らしたい気分だ。俺、もしかして退学できなかったりするのかな…。</p><p>「伸び代のある瑞々しくエネルギッシュな踊り!ボーテ!百点!!」<br>「小手先のテクニックだけ。アタシの基準には遠く及ばないわ。」<br>「「…………」」<br>「えっ、あ。えと…俺は上手だと思ったけど…歌がちょっとアレだったな。五十点?」</p><p> なんだよコイツら、ゼロか百しかないのか?俺が…!バランサーになるしか…!!<br> 懐かしきポムフィオーレのボールルーム。ここはダンスやストレッチなど室内で体を動かしたいポムフィオーレ生のために設置されたプレイルームのようなものだ。そこの一角で俺はやたらきらめかしいハントとシェーンハイトに両脇を固められ、次々やってくる試験者たちの評価を行っていた。といっても俺はダンスも歌もからきしなのでありふれた批評しかできないが。基準は弟より上手いかどうかである!</p><p>「なぁ、なんでこんなに人が来るんだ?歌って☆踊って☆がそんなに好きなのか?いつからRSAに…」<br>「優勝者の賞金は百万マドルよ。」<br>「ひゃっ…なぁるほど。そりゃ来るわ。」<br>「動機はどうあれ、目標のために奮闘するその姿は美しい!ボーテ!百点!!」<br>「あのガバガバ判定機どうにかしてくんね?」<br>「今更どうにもならないわ。」</p><p> 諦めて次の参加者を呼ぶシェーンハイトに、これは長くなりそうだぞと俺は気合を入れた。</p><p>「ペルフェット!?ペルフェットじゃないかー!!なんでこんなところにいるんだ?金に困ってるのか?いくらでも出すぞ!!」<br>「金くれんの?マジ?」<br>「審査員の買収はアウトね。」</p><p>「ゲェーーーーッ!?!?なんでいるんっスかー!!!」<br>「いちゃ悪いか?」<br>「尻尾巻いて逃げるのはいいけれど、このアタシに無駄な時間を取らせないで。」<br>「やるっスけどぉ…」</p><p>「あっ、ペルフェットさん!こんにちは、いるとは思わなかったです!兄さんも…」<br>「オルトくんじゃん。歌って踊る…ロボってどうなの?シェーンハイト。」<br>「…判断が難しいわ。」<br>「だそうだ。でも俺が見たいから!やって!」<br>「もちろん!」</p><p> ふぅ、とひと段落ついた頃にはもうほとんど終わっていた。次が最後かな。</p><p>「よろしくお願いしゃー…あっ!?!?」<br>「あっ!ペルフェット先輩!?」<br>「ふな!?お、お前〜!!」</p><p> おいおいおい、ユウくんと仲良しの三人組じゃんかよ。まさかまさかこんなところに来るとは…そういうイメージなかったわ。シェーンハイトとなにやら二言三言交わした彼らは審査に立ち向かい出した。少しおバカじみたところはあるが、トラッポラとスペードはバケーションの時、ユウくんの危機を聞きつけわざわざ公共交通機関を乗り継いできた友人思いの連中でもある。俺的にはポイント高め。</p><p> ちょっと。ちょっっっぴり。他の人よりも怪しいかな〜位のパフォーマンスレベルだったが、俺はやりきった彼らに惜しみない拍手を送った。結構よかったよ。うん。</p><p>「じゃあ俺、落ちたやつの勧誘してくるわ〜。」<br>「ええ、審査ご苦労様。」<br>「素晴らしい審査眼だったよインクの君!!是非これからも…」<br>「今忙しいから無理」<br>「おーらら…」</p><p> 基準に届かなかった者、一人一人にあてて手紙を送る。丁寧に万年筆を走らせて、フラれないといいなーなど考えて。それを見て字が綺麗だね、とハントが声をかけてきたので俺の機嫌も爆上がりだ。だっろー?俺字綺麗なんだよ。馬鹿みたいに字ばっか書いてきたからな!</p><p>「お前らは…へぇー!あの三人組も呼ぶの!?見る目あんじゃーん。」<br>「毒の君の決断さ。そうだろう、ヴィル?」<br>「えぇ、それに…ペルフェット、アンタが拍手したの、彼らだけよね?」</p><p> 俺は肩をすくめた。</p><p>「そうかもな」<br>「これで全てよ。いつ帰ってもらってもいいわ。精々この祭りで何も起こさず、このアタシが世界で最も輝く場面を脳裏に焼き付けることね。」</p><p> 俺は何人かに宛てた手紙をハントに渡し、彼が弓矢でそれを正確に届けてくれることを祈りながらポムフィオーレを去った。途中何人かの寮生と目があったが、見事に逸らされてしまった。悲しいことだな。</p><p>「RSA放送部と顔合わせぇ!?」<br>「そうです先輩。どうやら今回の文化祭、放送やアナウンス、司会は基本的にRSAに任せるそうで。ほら、うち放送部が無いでしょう?」<br>「それはそうだが…なんで顔合わせしなきゃなんないんだよ、俺たちが。」<br>「広告は僕たちが出すからじゃないですか?それに合わせて放送することもあるでしょうし…」</p><p> オンボロ寮に帰ってくるやいなや、また新たな面倒ごとに巻き込まれる予感に俺は頭を掻き回した。やるしか、ないか…。</p><p>「おーいおいおい!ペルフェット・ジョルナーレじゃねぇの!!みすぼらしい姿になったなぁ!?」</p><p> くそったれ。コイツかよ。<br> 俺はふい、と顔を背けた。頭に響くキンキン声だ。サニー・グランキオ。俺の幼馴染。やたらとでかい図体にド派手な見た目をしたうざい男。まさかRSAに行っていたなんて。しかも放送部。最悪。<br> パステルブルーとパステルピンクの目に優しくないオッドアイを光らせ、サニーは馴れ馴れしく俺と肩を組んだ。大量につけられた金の髪飾りがジャラジャラ揺れる。こいつの後ろの席にだけはなりたくないな。反射凄そう。</p><p>「し、ん、ぶ、ん、ぶ!!ハッ!!過去の遺物だ!!そうだろ?白くて黒くて、たかだかインクと紙のかたまりに誰が見向きするってんだ?時代はテレビだ!オレを見ろよペルフェット!!」<br>「ヤダね。目がいてぇもん。」<br>「……なっ、はぁ゛!?お前が言うべき言葉は『輝かしいですねサニー様!』だろうが!!」<br>「キショ。変な性癖押し付けんなよ。」</p><p> いるよなー洗脳して様呼びさせようとするヤツ。な、バイパー。<br> ウィザベルから話を聞いた直後、慌てて学園長に連絡をとり、新聞部と放送部が協力して今回のイベントを盛り上げましょう!と言われたときはカラスの正気を疑った。NRCとRSAの部活が手を取り合って、ナカヨクだァ?ムリムリ。狂人の発想だ。</p><p>「…お、お前はいつもそうだ!!このサニーをいつもいつも…ッ!……いいや、ははーん?ペルフェットォ…さてはお前、妬んでるんだな?この!サニーの!芸術を!!」</p><p> ウザ。何こいつ。うるせぇし。滔々と動く画面の素晴らしさ、喋る人間の面白さ、色のついた景色の美しさ、そして着飾った自らのゴージャスさ!を語るサニーにずっとウンウンソウダネ!と笑いかけられるほど俺は辛抱強い性格の人間じゃない。NRC新聞部、そしてRSA放送部の人間が固唾を飲んで見守る中、我慢の限界を迎えた俺は一つ舌打ちをした。</p><p>「黙れよサニー。」<br>「は?」</p><p> ポケットに突っ込んでいたインクの瓶の蓋をこっそり開ける。服をつたい、肌を撫で、影にぽちゃりとインクが落ちた。そのまま影を渡り数滴のインクは一縷の糸のようになってサニーの足に巻きついた。人差し指をクンと動かす。サニーは間抜けな顔をしてすっ転んだ。ざまみろ。</p><p>「い゛っ…!?」</p><p> 顔を歪めたサニーに笑いかける。いい眺めだ。ヤツは地面に肘をついてすぐに立ちあがろうとした。なんてこった。胸に虫が!これはいけない!</p><p>「助け合って行こうぜ?お互いが不幸にならないように。」<br>「ど、の口…ぐ!」</p><p> 真っ白な制服に靴の跡をつけてしまう申し訳なさを噛み締めて、俺は彼の顔を覗き込んだ。ほんと、ゴメンね?あの時は。</p><p> </p><p>「もういじめねぇからよ。」</p><p> <br>「………ッ!!!この、」<br>「NRC新聞部!!撤!!収!!」</p><p> 茹でガニみたいに真っ赤になったサニーを見て俺は笑いながら駆け出した。ウィザベルが頭を抱えている。悪役けってーい!でも俺より弱いくせに噛み付いてくるやつは弱いものいじめしたくなるんだもーーん!!<br> ん?アイツ、RSAに行ったのならもしかしてそれなりにメチャ強になったのか…?やっべ。まぁもう顔合わせウィザベルに頼んどけばいけるだろ。知らんけど。</p><p>「ふざけんなよ!次はオンボロ寮乗っ取りか!?」</p><p> サニーに喧嘩を売った次は、VDCメンバーがオンボロ寮を使いたいと既に準備を進めていた。なんなんだ。なんなんだよ本当に最近はさぁ!!!あと治安維持委員会全員に辞退されたんだけど!!!俺ぼっち!!!ふざけんな、絶対退学してやるこんなとこ!!!<br> 四週間も滞在することになった彼らに俺は苦しんだ。ボンジュール!とか言わないでほしいハント。俺その明るさについていけるほどテンションアゲじゃない。クローバーの手土産ぐらいしかアゲるものがない。</p><p>「ふんだりけったりだ…」</p><p> “絶対退学する”略して“絶退”をスローガンに掲げる俺にとって、ここ最近の現状は辛すぎる。ドヤドヤと乗り込んできたシェーンハイト率いる一団に寮の一部を占有され、俺は半泣きで自室に篭った。ハント…これから俺のことは自室の君No.2と呼んでくれ…。</p><p> 夜。インクが飛んでも汚れないよう、新聞部共通のクラブウェアを着た俺はぼんやり椅子に腰掛けて唸る印刷機を眺めていた。<br> 文化祭が約一ヶ月後に迫る中、やはり危機感が出てきたのか急にポスターの印刷の依頼が舞い込んだのだ。それだけならまだいいのだが、夜中に、大量に。明日の朝にしてくんねーかなーとは思ったが俺は偉い部長。黙って階下に降り、VDCのために頑張る彼らを起こさずにごぅんごぅんと悲鳴をあげる印刷機を一撫でし、インクストレージを引き出して補充を入れた。クラブウェアは簡素なデザインのツナギだが、無いよりはマシの精神。かっこいいしな。</p><p>「はらへった〜…!」<br>「おい、こんなことしたら…」<br>「早く食べちまうんだゾ!」</p><p>「んっ?」</p><p> 談話室の向こうから声がする。ぐったりと体を投げ出していた俺は深く椅子に腰掛け直し、機械に足を乗せて扉を見た。あの声は…トラッポラとスペード?それにグリムもいるな?何してんだこんな時間に。ははーん、わかったぞ!腹が減ったんだな?わかるわかるこの時間は間食したくなるよな〜!<br> でも…。</p><p>「ヴィル先輩に怒られるぞ!」</p><p> いやそうだよな。シェーンハイトに食事制限されてたよな。俺強化合宿説明会の時みんなの後ろで寝転びながらスナック食ってたら馬鹿怒鳴られたもん。</p><p>「なぁにしてんの。」<br>「「「!?!?」」」<br>「今から何が起こっても俺は寝てたってことで通すからな?自己責任で頼むわ。」<br>「ふな!何してるんだゾ!ペルフェット!!」<br>「こっちのセリフ」<br>「すんませんペルフェット先輩!!自分が全部…」<br>「びっっっっ……くりした!なんで…ッ、やっぱ、バレてたっすか?」</p><p> 茶目っ気たっぷりに頬をかくトラッポラと今にも泣きそうなスペードの年相応な態度に絆されて俺はコクンと頷いた。</p><p>「バレバレ。やるならもっと上手くやれよ。」</p><p>「なにを、上手くやるんですって?」</p><p> シェーンハイト!!<br> 声を聞いた瞬間俺はその場で仰向けに倒れて寝たふりをした。蹴られた。ヒールがいてぇよ。</p><p>「いでっ!!いてて…んぁ?なんかあったのか?悪い悪い、印刷してる間に寝ちまってて…。どうしたトラッポラ!スペード!!グリム!!なんでそんな青い顔をしてるんだ!?可哀想に…今毛布を持ってきてやるからな!!」</p><p> 俺は逃げた。脱兎の如く。もう帰らないぜ!毛布!?自分で用意しな!!</p><p>「幸運を祈る、三馬鹿!!」</p><p> 途中、誰かとすれ違った気がした。</p><p> それはそれとして、ウサギは好きだ。逃げ足が早いところとか可愛いところとか俺に似てる気がする。可愛いし。可愛い。俺可愛いよな?ウサちゃんハントにハントされちゃってたけど…。紙をバリバリ食って作業を遅らせるネズミより遥かに可愛い。</p><p> 次の日の午前中。</p><p>「ん、こらしょ」</p><p> 店舗の壁、コロシアムの壁、校舎の壁にあらゆるポスターを貼り付ける。魔法の力を借りても丸半日かかった作業は終わりの兆しを見せていた。これが終わったら、前もって設置しておいたカメラの様子をシュラウドに確認してもらって…あとは、新聞部の出し物の動作確認をして…俺、今回結構働いてるなー。ぼっちだけど。</p><p> こいつを除けば。</p><p>「兄さん、兄さん、ペル兄。サニーさんには会ったんだよね。なんで僕には会おうとしないのに?彼には?あったとか?冬季休暇一回も連絡くれなかったよね。父さんも母さんもすごく心配してたのに。」<br>「邪魔〜。お兄ちゃん仕事してるだろ。見えねーの?」</p><p> 弟は無言で俺からポスターの束を半分取り上げて黙って貼り付け始めた。仕事のできる弟を持ててお兄ちゃん嬉しいよ。</p><p>「サニーさんが『ペルフェットなんてぶちのめしてやったぜ!』って言ってた。」</p><p> 俺は片眉を跳ね上げた。お灸が足りてなかったみたいだな。</p><p>「アイツやっぱりRSAってガラじゃないだろ。」<br>「兄さんもNRCってガラじゃない。」<br>「お前は俺を過大評価しすぎ。…終わった?次は東側な。」<br>「兄さん!話聞いてって!」</p><p> テコテコ足早についてくる弟を振り切るように歩を進める。三桁通知を未読無視したのがいけなかったのか、弟は悲痛な声を出して俺がいかにNRCにいてはならない存在か説得しようとした。</p><p>「心配しなくてもすぐにやめるって言ってるだろ…。」<br>「いつ!!」<br>「わかんない、けど…そのうち…」<br>「にぃさ、」</p><p>「見つけたぞペルフェットーー!!!!」</p><p> きぃん!と頭を突き刺す声に俺は唇を歪めた。<br> <br>「うわでた」<br>「サニーさん、ああ見えて兄さんのこと大っ嫌…大好…うぅん、なので…」<br>「知ってる」</p><p> まさかあいつ、RSAから走ってきたのか?ぽいな。膝をガクガク震わせ、シャンシャンうるさい頭を振りながらサニーは俺の前に立ち塞がった。長くなりそうだ。俺はセリオにもたれかかって、偉いことに話を聞いてやることにした。</p><p>「なんで!お前!出てこないんだよ!!やたらうるさいヒツジの獣人寄越しやがって!!!」<br>「自慢の部下なんだよ。かわいーだろ?」<br>「アイツオレたちの予算案を全否定して変えやがったんだぞ!!おかしいだろ!?」<br>「愛嬌だよな」<br>「なんでお前は来ない!?」<br>「浮かれ金ピカ成金野郎みたいな知り合いと話すの無理。ゴキブリと対話した方がマシ。」<br>「にいさん…」<br>「は、はんっ!オレにそんな口を聞けるのも今のうちだ!!見てろ!!ヴィル・シェーンハイトとネージュ・リュヴァンシェの頂上争いを他でもない我が放!送!部!が独占ライブしてお前たちの名声を叩き落としてやる!!残念だったなペルフェット!!新聞なんて古臭いものに執着してるからいけないんだ!目を覚ませよ、エ?お前ももっと早く現代技術の素晴らしさに気づいていればなぁ?このサニー様のように輝けたというのに!!」<br>「だからなんでお前RSAなんだよ」<br>「兄さんが絡まないともっと良い人なんだよ、サニーさんは。よく海鮮料理作ってくれる。」<br>「おい!!言うな!!!」</p><p> 装飾が日光に反射して目に光がチラチラ当たる。マジでだるい。何コイツ。俺を見返すために全力尽くしすぎだろ。</p><p>「おーぼえてーろ!!!」<br>「走ると転ぶぞ、お前鈍臭いんだから。」<br>「ハ!?オレが、いだぁっ!!!」</p><p> インクを足に纏わり付かせて足を掬うといとも簡単に彼は地面の上をのたうちまわった。たのしー。一番生を実感するわ。</p><p>「兄さん、あんまりいじめないであげて…。そういえば、父さんと母さんも文化祭に来るんだって。聞いた?」<br>「えっ、父さんも?母さんは聞いてたけど。マジかよ。うぇ、めっちゃ頑張らないといけないじゃん。なんでよりによって文化祭に来ちまうんだよ…」<br>「そのぐらいじゃないと兄さんに会えないんだもん。帰ってきてくれないし!」<br>「悪かったって…深い理由があるんだよ。」</p><p> 深い理由が。口に含ませるようにそう言うと、セリオは目を伏せて黙り込んでしまった。はーあ。思春期ってやつかしら?彼にもいろいろあるんだろうな。てかそろそろ行っていい?ダメ?俺仕事がたくさんあるんだよ。</p><p>「…てつだう」<br>「あんがと。途中までな。」</p><p> 諸々済ませて自分の寮に帰る途中、セリオから『これ兄さんの知り合い?』と海に向かって叫ぶフェルミエとスペードの写真が送られてきた。何俺を置いて青春してるんだアイツら。ずりぃだろ。悔しかったので『しらない』とだけ返しておいた。</p><p> 今日はもう疲れた。そうフラフラ寮に帰ると、俺は談話室の暖炉の前で何やら物思いに耽るシェーンハイトを見つけてしまった。ちょっとばかり気まずいな。</p><p>「ペルフェット」<br>「バレてた…。何?」<br>「来なさい」</p><p> 女王に逆らうのは恐ろしい。嫌がる足を無理に動かし、パチパチと柔らかな拍手のような音を奏でる暖炉の前に辿り着き、シェーンハイトのそばに腰を下ろした。</p><p>「アタシは、VDCに全てを賭けてるわ。」<br>「ああ」</p><p> それは、この一ヶ月のシェーンハイトの頑張りを見ていればなんとなくわかる。まさに粉骨砕身の働きだ。</p><p>「その上で不確定要素は全て消しておきたいの。言ってペルフェット。何が起こるの?」</p><p> 俺は彼の顔を見た。彼は迷子の子供のような、珍しく眉根を寄せた苦しそうな表示をしていた。</p><p>「アンタになんかあったら治安維持委員会委員長として俺が助けにいってやるよ。てかそもそも火の粉は自分で払うタチだろ?」<br>「もちろんよ、でも…」<br>「天下のヴィル・シェーンハイトがそんな顔すんなって!なんとかなるなる!」<br>「…そうね。いつにも増して能天気なジャガイモだこと。ペルフェット、ペルフェット、アタシは…美しいかしら?」<br>「もち」</p><p> 俺はピースサインを突き出した。入寮した最初の日、談話室での細かい説明会で俺はシェーンハイトの右斜め後ろに立っていた。その時チラリと彼の顔を見て、この世にこんな綺麗な人間がいるもんなのかと驚いたのを覚えている。心配しなくてもシェーンハイトはぶっちぎりの美人だ。<br> それに、何を隠そう俺はシェーンハイトに弱い。それはポムフィオーレを出ていった負い目もあるし、退寮のきっかけとなるやらかしうんぬんもある。俺は彼に嘘がつけない。</p><p>「そう…ネージュよりも?」<br>「ネージュ?ああ、あのネージュ、ネージュ・リュ…まぁいいや、アイツ可愛い系じゃん。綺麗系のアンタとは比較できないだろ。俺の顔の好みはシェーンハイトだな!俺昔から美人の年上の、包容力があるナイスバディーな金髪お姉さんと結婚したいって思っててさ!」</p><p> 彼はしばらくの間呆然と暖炉の炎を見た後、ゲラゲラと心底面白いコメディ映画を見たかのように笑い出した。目には涙さえ浮かんでいる。面白くって仕方がないらしい。一方めちゃくちゃ笑われてる俺は男の夢だろうが!と勇ましく怒った。さらに笑われた。この野郎!</p><p>「それがアンタの本音なのね?ふふ…もう、いつでも帰ってきていいのよ!」<br>「やなこった。まだ揉めてるんだろ?寮の中での俺の扱い。気まずいったらありゃしねぇよ。俺は一悶着が起こってるところにわざわざ突っ込むようなバカじゃないし。」</p><p> 俺がなかなかポムフィオーレに帰ろうとしない理由の一つには、あそこでの俺の扱いがある。毎月一日目にあるポムフィオーレでの定例会議、そこで話題になるのはもっぱら『ペルフェット・ジョルナーレの処遇をどうするか?』だ。引き戻すべき、という意見もあれば、あんなの無理、といった意見もあり寮は真っ二つに分かれている。元はと言えば俺の責任だが、やるならどうぞご勝手に!俺はここを動きません!というスタンスなので巻き込まないで欲しいのが正直なところ。<br> <br>「初耳ね。趣味なのかと思ってたわ。」<br>「なわけねーよ」<br>「オーララ!こんなところにいたのかいヴィル、ペルフェット。君たちの小鳥の囀りのような麗しい会話に、この私も混ぜてくれないかな?」<br>「何が聞こえてんのコイツ」<br>「いつものことよ。ルーク、エペルのリンゴジュースを持ってきて、三人分でお願いね。」<br>「ウィ!」</p><p> ルークが持ってきたリンゴジュースは驚くほど美味しかった。これはウィザベルも喜ぶぞ。アイツリンゴジュースが大好きだから。</p><p>「君たちは美しい!」</p><p> リンゴジュースで酔っ払ったようにルークはそう言い続け、俺とシェーンハイトは顔を見合わせて苦笑するばかりだった。</p><p>「ヴィル、君の輝かんばかりの美貌も!ペルフェット、君の圧倒的な知能も!私は君たちを時に恐ろしいと思うが、それ以上に、あぁそれ以上に!愛している!!」<br>「ふふ、えぇ、そうね。ありがとう。」<br>「実にぼーて!ってやつな、むしゅー。発音合ってる?」</p><p> ルークは嬉しそうにジュースを飲み干した。</p><p>「私が今まで聞いた中で最も美しい発音だよ、インクの君!」</p><p> <br></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート15 裏、立入禁止</h2><p></p><p>「何故来たペルフェット!我が寮の敷居は跨がせないぞ!」<br>「ごめんごめん、すぐ出てくからよ。」</p><p> ペルフェット・ジョルナーレ。あぁなんと憎たらしい響き!<br> 紫色のベストはどこに?我が寮に相応しき者にだけ与えられた腕章は?アメジストのような魔法石は?</p><p> ああ!憎たらしい!!</p><p> 例えば。そこに小さな花があったとして。踏まれれば折れる儚い生物があったとして。<br> それを観察し、誰も気づかなかったその花の存在を指摘し、そして最後に「あー綺麗だった」と踏み躙っていくのがペルフェットとという男であった。</p><p> 元より私はペルフェットが嫌いだ。ボサボサの髪の毛に手入れの手の字も知らないような肌、目元にはいつも色濃いクマがあり、猫背気味で、おまけに口も悪い。どこをとってもポムフィオーレには相応しくない。努力している様子も見られず『奮励』なぞクソ喰らえという態度にはいつも苛立たされた。</p><p> 嫌いだ!</p><p> 毎月初めの定例会議で、決まって議題に上がるペルフェットの処遇。多数決で決まるソレに私はいつもポムフィオーレの敷居を跨がせてはならないと票を入れた。一度は『合わない』と出て行った人間だ。なぜ引き戻そうとするのか。皆最初は口を揃えて相応しくないと言ったはずなのに、彼が生き生きと新聞部として活躍するのを見て、やはり寮にいてもいいのでは?ところりと意見を変えたのは何故なのか!ポムフィオーレ生たるもの一度決めた意見は最後まで貫き通すべきだ!</p><p> そう、私は間違えていない。なぜなら。</p><p>『なぁ、一緒に激ウマコッテリ豚骨ラーメン食おうぜ。』<br>『今が何時だと思ってるんだこの馬鹿者め!贅肉がつくぞ!?』<br>『いいのいいのそんなこと。ここ食事制限が厳しすぎるだろ?飯食お!な!黙っててやるから!』</p><p> ベットの脇からひょっこり顔を出して、ペルフェットはニコニコと最悪な堕落への道に手招きした。この時間に、大量の油。なんと恐ろしい悪魔のような提案か。</p><p>『全くなんだいこの髪の毛は!』<br>『んなこと言ってもうち海岸沿いにあるしなー…。髪の毛が潮風でゴワゴワになっちまうんだよ。』<br>『…ッ、貸したまえ!私が髪質に合うトリートメントの選び方を教えてやろう!!』<br>『マジ?ありがとう!』</p><p> ヤツの何の裏表もない笑顔を覚えている。丁寧に手入れしてやった銀髪の指通りの良さも、バランスの良い食事を食わせてやった時の肌艶の良さも、静かに本を読んでいた時の落ち着きも、徐々に元気が失せていったあの一年も。</p><p> 私は間違えていない。なぜなら、</p><p> <br> 私だけは全てを覚えているから。<br> </p><p>『なぁなぁ、ラッキー』</p><p> ラッキー、とは私のあだ名だった。トランプ。ダイス。ルーレット。全ての賭け事において私は一度たりとも負けたことがなかったが、私に言わせればペルフェットがアンラッキーなだけだった。</p><p>『べんきょ、おしえてー』</p><p> 間の抜けた声。へらへらした薄い笑み。わかんねーよー、とグッタリ投げ出された体。アレは全部嘘だったのか?私が見るペルフェットはいつでもどこでも、狡賢く、悪知恵はよく働かせるものの少し頭が足りない愚かな男であった。四人部屋であったはずがたまたま人数が合わず、二人部屋となった時の私のルームメイト。<br> 何があったのか、あの一年。ペルフェットの顔は徐々に暗くなっていった。側から見てもわかるほど追い詰められていった。誰も彼に興味が無いから誰も気づかなかっただけで。</p><p> ペルフェットは学校が嫌いなようだった。</p><p> 友人の一人も作らず教室の隅でくだらなそうにクルクルと万年筆を回し、課題と授業に苦戦し、ポムフィオーレではグサグサと見た目についてひたすら注意を受けて。本人なりに頑張ろうとはしていたのだろうが、不幸なことに彼にはあらゆる点で才能がなかった。勉強の才能も魔法の才能もメイクの才能も。私が見る限りは。</p><p> だから寮を出ていったと聞かされた時は、ああもう退学するんだなと思ったしそれも妥当だと思った。大雑把で少し馬鹿で、憎めないルームメイトではあったが。</p><p> ある日、鏡舎の片隅に置かれた紙の束を見つけるまでは。<br> </p><p>『新聞、同好会?』</p><p> 私は見事に裏切られたわけだ。ポムフィオーレたる証を全てゴミ箱に突っ込み、彼は心底楽しそうにキャンパスライフを楽しみ始めた。“天才”として。…悪い冗談だろう?ヤツは天才じゃないから苦しんだのに。平凡だから誰にも見向きされず落ち込んでいったのに。</p><p>『なぁラッキー!』</p><p> 昔のような笑顔で、新聞部同好会から部活の部長に。平凡で何の取り柄もない男から誰もがその一挙手一投足を見守る天才へと孵化した男を見て思った。</p><p> ああ、これで、</p><p>『聞いたぞ!映研の奴らがまた賞を取ったんだってな!?すげぇじゃんお前!』<br>『寮長の尽力が大きいのだよ、馬鹿め』<br>『またまたー。あ、でも大賞は俺が前紹介したRSAの作品だったな。すげー偶然もあるもんだ。』<br>『この大馬鹿者め!』<br>『はぁ?!なんでだよ!!俺悪くないだろ!!』</p><p> 無邪気な笑顔で天才に相応しい振る舞いをするこの男はもうポムフィオーレにいるべき人間ではなかった。奮励。なるほど、確かに、彼は奮励の精神を持っていたのだろう。私たちが見つけられなかっただけで。大切に守るものができた時にようやく彼は奮励の精神を見せ、立ち上がり、新聞部を守った。素晴らしいことだ。美しいことだ。</p><p> それがたとえ、彼と過ごした一年が丸々虚像であったと思い知らされるようなことでも。<br> 出来が悪く、なんのかんのと性根が優しく、気の抜けた笑顔でイタズラに誘ってきたペルフェットが全て嘘だったとしても。</p><p>「ウィザベル、たぁすけてぇー!!」<br>「はぁー…何してるんですかまた先輩は…」</p><p> また何か面倒ごとに巻き込まれたのか、ドタバタと隣を走り去っていったペルフェットの楽しそうな横顔。染み込んだインクの重い香り。弾んだ声。憎たらしいあの姿。</p><p> 戻ってくるな。あんなヤツを引き戻すための票など入れてやるものか。あの顔を見るためにまたヤツと同室になるなんてごめんに決まってる。これでいい。ああこれでいい!</p><p> お前なんて、二度と。</p><p>『ラッキー、ヤベェ!魔法薬かっぱらっちゃった!一緒に隣室の人ビビらせに行こうぜ!』<br>『何してるんだ馬鹿者!』</p><p> 二度と。</p><p>『なぁ…魔法史のレポートってやった?全然終わらなくてさぁ…今日のデザートやるから手伝って!』<br>『提出日が明日の朝の?なんでお前はいつもそうギリギリまで放っておくんだ!』<br>『ごめんってー!』</p><p> 二度と!</p><p>『ラッキーってさぁ…NRCいて、一番楽しかったことって何?』<br>『私か…?うぅん、そうだな、私は…友人と、馬鹿なことをするのが案外楽しかったかもしれない。』<br>『へぇ!お前友達とかいるんだ、性格悪いのに!』<br>『…黙りたまえ馬鹿!!!そういう、お前は?』<br>『俺?』</p><p>『俺かぁ、』</p><p> <br> <br>『無ェな、そういえば。』</p><p> 二度と戻ってくるんじゃない。大嘘つきのルームメイトのための居場所など、元々ここには無いのだから。</p><p> <br></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート16、本番</h2><p></p><p> とうとう運命の日がやってきた。</p><p> 全国魔法士養成学校総合文化祭の、日が!!</p><p>「お前らーちゃんと準備できたかー?できたなー?動作確認オッケー?」<br>「オッケーっす部長!」<br>「よし!じゃあ俺ちょっくら治安維持してくるわ!」<br>「頑張ってくださいねー!」</p><p> 機械の隙間からオイルを差し込んだり、ガタガタ悲鳴を上げる機械と格闘しなんとか音を抑えようとしている部員たちに投げキッスを送って俺はコロシアムに向かった。ブーイングを食らったが知ったことではない。泣いて喜ぶべきなのにな。</p><p>「『校門の入り口、カラスさんの足元にいるわ。』また変なところに…えと、あっ!かぁさーーん!」</p><p> うねる銀髪を肩に届かぬあたりで整え、真珠のピアスを耳につけた小柄な女性が、俺にそっくりな目元を柔らかく緩ませニコリと微笑んだ。</p><p>「会いたかったわ!ペルフェット!」<br>「母さん!久しぶり!父さんは?」<br>「あの人ならセリオにどうしても渡したいものがあるって先にそっちに行っちゃったの。しばらくしたら合流すると思うわ。…それにしても…なに!?その目は!!そのかりんちょりんの体は!!食べてるの!?」</p><p> ガッ!と彼女は俺の腰を掴んだ。</p><p>「たべ、たべてま、」<br>「購買でパン!とかじゃないでしょうね!ありえないわ!!ああもうもっとご飯持ってくればよかった!とりあえずこの袋に、」<br>「うわ何このタッパーの量」<br>「カルボナーラ、ピッツァ、フォカッチャもあるわ。このスープボトルはミネストローネよ、それからカルツォーネとミートボールのトマト煮と」<br>「母さん、母さん?多くない?」<br>「何言ってるのこのゴボウさん!セリオから話は聞いてたけどまさかここまでだなんて…!今日は何かお仕事あるの?」<br>「そうそうある!すごくある!俺やんなきゃいけないことが結構あって、」<br>「ご飯が先よ!」<br>「はい…」</p><p> 俺はこうなった彼女に逆らえない。というか我が家に母を止められるものはいない。治安維持などとうに放り捨て、俺はあと三、四時間もすれば開場されるイベントエリアの外側のベンチで母と共に少し早めのお昼ご飯を食べた。</p><p>「お友達とはどう?上手くやれてる?」<br>「まあね。」<br>「今日はどんなお仕事があるの?」<br>「何かあった時に連絡が来るからそれに対応しなきゃいけないのと…あとは、この後から始まるパープルステージでのVDCを新聞部部長として取材もしないと。」<br>「たくさんなのね!」</p><p> そうだね、と頷くと同時に耳障りな声が頭上のスピーカーから鳴り響いた。<br> <br>『あー、テステス、これはリハーサルです。紳士淑女の皆様、ご来場ありがとうございます…』</p><p>「まぁ!これってサニーくんの声!おっきくなったわねぇ…ほら、覚えてる?あの子よあの子、あなたについて回ってた…」<br>「覚えてるよ母さん」</p><p>『第三エリアの同人誌即売会では…』</p><p>「同人誌即売会!?!?!?!?」<br>「落ち着いて母さん」<br>「あのど田舎じゃ一生かかっても開催できない同人誌即売会ですって!?私のティーンからの夢、同人誌即売会ですって!?」<br>「第三エリアは右だよ。」<br>「あなたも行くのよペルフェット!!物語とは生み出された瞬間から美しいもの!!その輝きを目にせず死ねというの!?」<br>「そこまで言ってないよ母さん。あとまだ開場してないからやめてね。」<br>「行くわよ!!」</p><p> 俺は一度こうと決めたら猪突猛進、突き進むしかなくなる母に頭を抱えた。</p><p> そう、あれは、母に会うほんの少し前。パープルステージにて。</p><p>「おおい、こっち照明ズレてんぞ!」<br>「うっす!すぐ直します!」<br>「馬鹿野郎、誰だこんなとこにロープ放置してんのは!」<br>「はーい、追加の資材通りまーす!」</p><p>「やー、やってんなー。」</p><p> ステージの設置を担当するのはムキムキゴリゴリでお馴染みサバナクロー寮だ。一応様子を見に行ってくださいね、とローズハートにも念を押されたもののキングスカラーとは色々あったのであまり行きたくはなかった。で、ギリギリまで粘ったのだがここらが潮時だろうという俺の判断だ。</p><p>「やってんの?ハウルくん。」<br>「…ッ!?あ、ウス。性格なコントロールの浮遊魔法が意外と難しくて苦戦してるところです。」<br>「な!むずいよな、アレ!」</p><p> 分かるぜその気持ち。俺はニコニコしながら何度も頷いた。なんなら俺もそれ下手。全然できない。なんであれ手ぶれ補正つかないんだろうな?</p><p>「おいおい、お出ましか?」<br>「きん、ぐすからー…」</p><p> 運動着に身を包み、髪を一本にくくったキングスカラーはいつのまにか俺のすぐそばに立っていた。一応にへらと笑いかけてやる。媚を売っとこう。誰にでも。</p><p>「ここか?」<br>「…あん?」</p><p> 彼は小さく鼻を鳴らした後、もう一度俺に声をかけた。</p><p>「やっぱり“ここ”で何が起こるのか?」<br>「なんっ、何言ってるんスかレオナさん!ここはパープルステージっスよ!?世界中の人が観に…待ってください、やっぱり?」<br>「この性悪が言ったんでな。学園祭では何かが起こる。しかも最悪なことに、ペルフェットの手に負いきれない可能性があるんだとよ。」<br>「…………はっ?な、んスか、それ……」</p><p> 俺を置いたまま話は進む。キングスカラーとバイト戦士ブッチはひどく深刻そうな顔をしながら俺をチラチラと見た。なんてこった。また俺の知らない話だ。すごいな、俺の知らないところで俺は“何かやらかすけど絶対に解決する男”として認定されてるようだ。そのペルフェット・ジョルナーレって人、ワンチャン俺と同姓同名の他人だったりしないか?</p><p>「どういうことですか!?説明は!!俺たちはここを設営する責任が!!」<br>「まぁ落ち着けハウルくん。何もおこりゃしねえよ。な?そうだな、もしどうしても心配ってんなら…」</p><p> その場しのぎ、苦し紛れに俺は口を開いた。ぐりんと視線が集まる。もうこの場から逃れるには適当なことを口走ってなぁなぁのうちに収めるしか無さそうだ。</p><p>「ステージは、できるだけ頑丈にな。」<br>「…ご忠告どうも、ペルフェット。」<br>「どういたしまして〜」<br> <br>「帰しちゃっていいんスか?」<br>「むしろ来ただけでも奇跡だ。アイツの場合は。」</p><p> そんな言葉を聞きながら俺は踵を返してスタスタ帰った。まったく…人をなんだと思ってるんだ!ステージなんていくら頑丈でもいいんだから!バイブス上がった誰かがドカンと一発いくかもしんないんだし?</p><p> こういうやりとりがあった。だからコロシアムを通って、サバナクローとまた顔を合わせるというのはできれば避けたい。</p><p>「ちょっと遠回りしていこ?」</p><p> そう言うと母はダッシュで出店の準備をしていた生徒からいらなくなった袋を剥ぎ取り、マドルの両替を行ってソワソワと校門前に向かい始めた。</p><p>「母さん、そっちじゃないけど…」<br>「ねえ、ペル?私は本屋の店主の妻であり、それ以前にマナーあるオタクよ。」<br>「う、うん…。」</p><p> 彼女は凛と背筋を伸ばし、懐からベレー帽を取り出して被り直した。</p><p>「創作者側でもないのに先行入場でめぼしいものを漁ろうだなんて浅ましいことはしないわ。整理券を手に取り、水筒で水分補給して、スマホで神絵師神字書き様方の出店位置を確認してから手土産と共に挨拶するの。」<br>「何言ってるかわからない…でもまぁ、母さんがそうしたいならそうすればいいと思う。学生の出し物だから、あんまり、その、強い期待は…」<br>「学生だから何!?熱よ!!創作とは熱!!いかに技術があるかじゃないの!!いかに狂ったかなの!!!!」<br>「たすけて…せりお…たすけて…」</p><p> 怖かった。母の情熱が怖かった。元々彼女は創作者側の人間であったらしいが、俺は詳しいことは知らない。聞くと少し気まずそうな顔をするので聞いちゃいけないんだ!と幼心に思ったぐらいである。ちなみに父は微妙な顔をし、弟は何もわかっていなさそうな間抜けヅラを晒していた。</p><p>「私は開場時間を待つわ。開場したらアナウンスが流れるのよね?拍手すればいいのよね?ああっ、大変!こんなところで初めての即売会参加なんて夢にも思わなかった!もっと下調べしてくれば…!悔しい!スケッチブックとか持ってくればよかった!サインが!!顔に書いてもらおうかしら!?」<br>「じゃ俺行くね…」<br>「もうっ、いつになったら始まるの!いいえ落ち着きなさい、こうしている間にも創作者様たちはコツコツ準備を進めてらっしゃるの…!敬意を持って、何時間かかろうとも待つのよ!夫がデートに遅刻したら待たないけど今回ばかりは話が違うの!!」<br>「寒いから風邪ひかないようにね。」</p><p> 母さんが戦場へと向かうことが決まり、俺はまたぼっちでポツンと佇むこととなった。何と戦ってるんだろう彼女は。わからない俺が悪いのか?</p><p>「あっ、ペルせんぱーーい!!」<br>「ユウくん!」<br>「股下何センチですか!?」<br>「こんにちは。今日も楽しそうだな。」</p><p> 彼はへへへと頬をかいた。ユウくんのマイブームは『股下何センチ?』である。本人曰くそれは挨拶らしい。ので、俺も挨拶で返している。</p><p>「ペル先輩ペル先輩ペル先輩!」<br>「なんだよ。なんで俺の周りをグルグル回ってんだよ。」<br>「VDCのマネージャーをすることになったんですけど、そうなると新聞部部長で治安維持委員会の委員長もしてるペル先輩と全然お話しできなくて寂しかったんです!」<br>「ええ〜!!可愛い後輩だなユウくん〜!!!」<br>「うえっへへへ!」</p><p> 笑い方は微妙だがな。</p><p>「ユウくんは今からリハーサルの方に行くのか?」<br>「はい!先輩は何してたんですか?」<br>「ちょっと前まで母親と一緒にいたんだ。」<br>「エッ!?!?生み出してくださった方!?!?」<br>「言い方が気持ち悪いけどそうだな。実は今回両親だの弟だの幼馴染だの身内が大集合してて…できれば何も起こさず終わらせたいんだ。父さんは弟の方に会いにいったからしばらくこっちには来ないが、母さんならその辺にいるから会えると思うぜ。」</p><p> 見た目だけなら俺そっくりだし、見ればわかるはず。…今はちょっと正気を失ってるからなんともいえないが。</p><p>「ペル先輩、VDCは見に行かなくていいんですか?」<br>「あー…あそこか…」</p><p> もちろん行くつもりではあったのだが、なんにせよあそこにはサニーがいる。MCついでに俺のことをディスってくる可能性すらあるのだ。めんどくさい。馬鹿にされるなんてたまったもんじゃないね。</p><p>「面倒ごとが起こるから行きたくはねぇな。あとからこっそり行く分には問題なさそうだし、そうしようかと思ってるぜ。」<br>「…それは…ペル先輩が言ってたっていう、『ペルフェットの手に負いきれない事件が起こる』ってことですか?」<br>「そりゃ話が大きくなりすぎてるな。この世には俺の手に負いきれないことばっかだよ。」</p><p> ユウくんは少しばかり顔を固くして険しい視線を地面に向けながら、俺の手を握った。</p><p>「きて、くれませんか」<br>「無理な相談だな。今日はやらなきゃいけないことがたっぷりある。」<br>「対価は払います!」<br>「いらねぇよ。後輩からなんかぶんどろうってほど俺も性格終わってないし。」<br>「ポムフィオーレだから?」<br>「あん?」<br>「先輩が今回手を出しにくいのは、ポムフィオーレの寮長と副寮長が深く関わってるからですか?」</p><p> ほほう、そう来たか。確かに一度離れた場所の人間と会うのは気まずい。退職した職場の人間とお茶できますか?って話だ。</p><p>「ウィザベル先輩に聞いたんです。ペル先輩は元々ポムフィオーレ寮生で、いろいろあって出てきたんだって…。」</p><p> ああ起こしたよ。事件なら起こした。“いろいろあって”俺は退寮処分を受けたが、この学園の転寮手続きはあり得ないほど面倒臭いので俺は一応籍を置いているだけ。細かいところを語るとあまりにアホらしくて説明するのも嫌になる。悲しいことだ。</p><p>「よく考えたらペル先輩のこと何も知らなかったなって思うんです。あんなに助けてもらったのに。今まで何があったのかとか、どんなご飯が好きで、どんなところで育って、どんなことをされると嬉しくて、悲しいのか。なんにも…。」<br>「ミステリアスで素敵なお兄さんだろ?」<br>「そうやってまた煙に巻こうとする!!」</p><p> 俺は大人しく両手をあげてゴメンゴメンと呟いた。しょーがないじゃん。俺の人生マジで薄っぺらすぎて語るところがないんだよ。調子乗ってたらボコボコにされました、ぐらいしか言うことがない。それを可愛い後輩に?死んでもごめんだ!ダサすぎ!<br> しかもチヤホヤされるのが好きで貶されるのが嫌いだなんて子供っぽい返しをしたくない。時間ちょうだい。大人っぽい返し考えるから。</p><p>「そんなに俺のことが知りたいわけ?大好きじゃん。」<br>「大好きです!!!!」<br>「お、おぅ…。強いね言葉が…。しょうがないなぁ。そんなに言うならリハーサルぐらい覗いてやるよ。」<br>「はい!それが終わったら、一緒にたくさんお話ししましょう!」</p><p> ユウくんは俺よりも黒みが強い瞳をキラキラ輝かせた。どうしてだろう。俺よりも色彩は濃く暗いはずなのに、俺より生命力に満ち溢れている気がする。俺は一体どこでこれを落としてしまったんだ……。</p><p>「あっ、どこで道草食ってるのってヴィル先輩が!早く行きましょペル先輩!このままじゃ二人揃って怒られますよ!」<br>「俺もぉ!?罠だろこんなの…。」</p><p> </p><p> はいほー、はいほー、たのーしいうったー!</p><p> はいほー、はいほー…</p><p> <br> 俺はやけに耳に残る歌にバッグを漁った。ああ、耳栓持ってくりゃよかったな。こんなに容量もあって謎の道具もたっぷり入れてるのになんで耳栓に限って見当たらないんだよ。別に歌は嫌いじゃないが、こういう子供っぽすぎる童謡はあんまり長く聴きたくなるもんでもない。</p><p>「心が洗われるような歌声…流石はネージュ・リュヴァンシェだ!」<br>「リハーサルでこれとなると、やはり本番でも…!」<br>「意気込みをお聞かせください!」</p><p> わじゃわじゃと群れる記者たちの声、人の多さ、その中心で端然と微笑むネージュ・リュヴァンシェ。俺はこの世で最も優れた、強者への感知機能(副作用として妬み嫉みが伴う)をフル活用して結論をはじき出した。</p><p> オレ、アイツ、キライ。</p><p> なんだあのキラキラは。なんだあの勝者の余裕は!腹立たしい!しかも顔めちゃくちゃいいし!おい!!俺にもなんか一つぐらいよこせよ!!顔の良さでもいい!くれ!!</p><p>「はぁー…気分悪りぃわ。」</p><p> あんなもん見せられていい気分になるNRC生の方が少ないだろ。キラキラニコニコ、パーフェクト笑顔。優しい歌声。誰にでも分け隔てない笑顔。あれでなんの裏もないなんて反吐が出るね。俺が虚しくなる。</p><p>「ペルフェットォ!!!」<br>「もういいよ。お前俺のこと大好きすぎるだろ。ハニーとか呼べよ。振り向くから。」<br>「ぬかせ!!!」</p><p> 三度目ましてだなサニー。そりゃまぁそうか。ここはステージ。コイツが司会をするステージだ。いないわけがない。馴れ馴れしく肩に絡めてきた手を叩き落として数歩分距離を置いた。そろそろガツンと一発痛い目見せてやるか…。</p><p>「どうしたんだ、え!?初耳だなぁ!!新聞部の席があるんだったか!?まぁ聞けよ。オレたちの席がどこにあるのか。どーこだ!」<br>「公衆便所の前」<br>「ステージの目の前でーす!!!」<br>「あっそ」<br>「おいおいどこにいくんだ?まさかあの天下のペルフェット様が逃げようとしている!?ははー、最高の気分だ!」<br>「よかったな。」<br>「おい!聞けって!!なぁ、…っ、待ってよ!!」</p><p> ずべしゃ!!と後ろで音がした。転んだな。手は貸さない主義だから無視させてもらう。<br> …サニー。やっぱり、おまえ…絶対にそうだろうとは思ってたが俺は空気を読んでみんなの前では黙っててあげた。でも、でも…。</p><p>「お前、ハイスクールデビューでイメチェンしてキャラ変しようとしたけど中途半端なんだろ。」<br>「う、うる、うるさいうるさいうるさい!!!黙れ!!!オレは失敗してな゛いもん゛!!!!」<br>「うるさいのはお前だろアホ間抜け。ついてくんじゃねえよ。ご自慢のゲンダイギジュツで余すところなくあの二人の対決でも撮ってこい。」<br>「ゔぅ〜〜〜!!!!」<br>「赤ん坊が…」</p><p> これだから幼馴染ってやつは嫌なんだよ…顔見たらアヒルの子みたいについてこようとしやがる。しかも鳴きながら。俺はお母さんじゃない。くんじゃねぇ!</p><p> ドタバタと昔のように追いかけっこをしながら、一目散に走り込んだところは舞台裏だった。舞台裏。VDCの。子供の頃、サーカスがど田舎の地元に来てくれたのが嬉しくて嬉しくて、俺はサインをもらいに舞台裏に潜り込んだ。そこで出演者のど修羅場に会ってから俺は舞台裏ってとこが苦手だ。</p><p>「はぁ…はぁ…!だからついてくんなっていってんだろ…!もういいよな!?相手してやったしさぁ!!いじめられたいのか!?ア!?」<br>「…だって…」<br>「う!る!さ!い!」<br>「お前が聞いたんじゃん!」<br>「黙れ!俺が望んだ回答は『ごめんなさいもう行きますね』だ!!それ以外は喋んな!!」<br>「このいじめっ子野郎が!!なんでもかんでもお前の思う通りになると思ったら大間違いなんだからな!!」</p><p> ワァワァ口喧嘩をすること三分。こんなことしたって意味がない。生産性がない。俺たちは俺たちの仕事をするべきだ。そうだろ?だからもう、和解を…</p><p>「するわけねーだろヴァーーーカ!!!!」<br>「お仕置きが足りねぇみたいだなこの成金カニ野郎!!!『虚構は…』…あっ?」<br>「はっ?」</p><p>「「え???」」</p><p> もわり、と足首を優しく何かが撫でた。</p><p> 俺たちは取っ組み合った姿勢のまま硬直状態に陥った。煙。煙。煙。足元を覆い隠す、煙。紫色。ワァ毒々しい色!奥さんご覧になって?多分毒ですわ!</p><p>「なぁ、これ、毒か…?」<br>「かもな。ちょっと手足がピリピリする。」<br>「ふぅん」</p><p> 俺たちは顔を見合わせた。</p><p>「「ギャァァアアアアアアア!!!!」」</p><p> ドン!と同時に走り出す。こういう時ばっかり息が合うよな、俺たちって。そうだろサニー?</p><p>「サニー!お前俺よりデカいんだから俺を抱えて走れよ!!毒吸いたくねぇよ俺!!」<br>「無理に決まってんだろ!!馬鹿!!」<br>「は!?……あ、待てよ?俺たちってどこに向かって走ってる?」<br>「出口だろ!」<br>「出口ってどこ?」<br>「しらねぇけど、走れば…」<br>「ここってコロシアムだよな」<br>「うん」<br>「コロシアムって円形だよな」<br>「うん」</p><p>「走ったらよ、一周して毒煙の発生源に辿り着いちまうんじゃね?」</p><p>「ばや゛ぐい゛え゛よ゛!!!!」</p><p> サニーは地面を転がりまわって泣き始めた。頼りになるのは自分だけ。VDCで毒ガス事件だって?治安維持委員会の俺がどれだけ責任に問われるかわかったもんじゃない!やばい!怒られたくない!!!</p><p>「サニー!おいこの能無し!起きろ!いいか!?リハーサルとはいえまだステージには準備してる奴らがいるだろ!?なんとかしてアイツらを避難させて…!」</p><p> ゴォ…ン、ととてつもない轟音がした。重いものが床を叩く鈍い音と衝撃が連続で何度も体を震わせて、俺は両手をだらんと下ろした。</p><p>「遅かったか…」<br>「どうなってんだよ!こんなことが起きちまったら、おれの、おれのきゃりあが…」<br>「そんなもん元から無いだろ。おい、兎にも角にも逃げるぞ。いちにのさんで飛び降りる。オッケー?」<br>「わかった。オレは風魔法を地面に向かって全力で飛ばすから、お前は空中に浮いてる岩に当たらないように水魔法で押し返せ。おんぶで行くからな。絶対に離すな!」<br>「お前そんな状況判断できるキャラだった?」<br>「うるさい!この三年でオレは変わったんだ!!行くぞ!!いち、」</p><p> サニーの背中にしがみつく。この雰囲気。ピシピシと肌に当たる小石。圧縮された魔力が空気に滲んだ重圧感。</p><p> オーバーブロットだ。</p><p>「にの、」</p><p> 誰が?この膨大な魔力は誰のもの?<br> サニーの背中で伸び上がって下を見下ろした。あれは、もしかして、シェーンハイト?</p><p> シェーンハイト???</p><p> 俺たちが今行こうとしてるのは…地獄????</p><p>「まっ、」</p><p>「さーん!!」</p><p> ダン!と力強く床を蹴る音がした。俺の制止は間に合わず、ごうごう耳元で風を切る音と浮遊感を味わいながら俺たちは重力に逆らわず落下した。</p><p>「あの岩どかせ!!」<br>「どっせーーい!!!」</p><p> ばしゃーんと水流で行手を塞ぐ岩をどかし、強い上昇気流で落下の勢いを殺し。それでなんとか死なずに着地!ああ視界がぐるぐるする。ゴロゴロ床を転がって、かふっと咳しながらなんとか体を起こす。頭が痛い。ふらふらする。俺こんなことばっかりやってるな…。</p><p>「インクの君!どうして…」<br>「げっほ、げほ、うぇ…!はぁ…。治安維持委員会のものでーす。治安維持に参りましたぁ!」</p><p> いぇーい!と両手を挙げると、ハントは本当にしょうがないなというふうに笑顔を見せた。ちなみにサニーは俺の下敷きにしている。なんか叫んでるが無視することにした。</p><p>「我らが愛しき毒の君のために、手を貸しておくれ。」</p><p> ハントの言葉に体が固まった。俺が?手を?<br> 救うためとはいえ、シェーンハイトに危害を加えて大人しくさせるために?</p><p> 無理だ。</p><p>「ペル先輩!!あとでいくらでもお叱りは受けますから!!」</p><p> 無理。</p><p>「何がステージは頑丈に、だ。無理に決まってるだろ…。責任とってなんとかしろペルフェット!!!」</p><p> ああ、俺は何もできない。<br> 魔力が少ないとか、運動神経がそこまで良くないとかいう話じゃなくて。本当に、無理なんだ。</p><p>「ペルフェット」</p><p> シェーンハイトが俺を認識した。地を這うような低い声で名前を呼ぶ。ごめんなさいで許してくれないかな。これは誤解なんですって言えば。この呪いも。</p><p> <br>「醜く、アタシに、反抗したのね?」<br> </p><p> ズキンズキンズキンと頭が痛くなった。胸元から何かが込み上げてくる。立っていられず、膝から崩れ落ちる。げほりと咳をした口元に手を当てれば、血がベッタリと。</p><p> 毒だ。</p><p> これは呪いだ。</p><p> 俺は彼の毒を飲んだことがある。<br> 経緯はあまりにもアホらしくて省くが、一度だけ彼の呪いを受けた。ポムフィオーレ伝統の寮長交代毒薬比べの時。俺がポムフィオーレを出ていったきっかけ。</p><p> <br> 内容は?<br> </p><p>『ペルフェット。これを飲みなさい。』</p><p>『出ていくのはいいわ。でも、寮長を交代してすぐに寮生が一人出ていくなんてアタシのメンツが潰れる。』</p><p>『だから…』</p><p>『期限は四年生になるまでの二年。破った時の効果は、動けなくなる程度に体にダメージが入ること。内容は、』</p><p> “何があってもアタシを裏切らないこと”<br> </p><p> 俺は彼に逆らえない。逆らおうとも思わないし、嘘はつけないし、裏切るなんてもってのほかだ。で、こんな結末になったわけだから。まさか内部ダメージとはな。<br> ほとんど動かぬ体を動かし、バックに手を突っ込む。何かが手に引っ掛かる。なんだろう、この、あかくて、ぱちぱちした…。</p><p> あ、そういや俺ポムフィオーレから爆薬かっぱらったんだっけ。</p><p> 吐血に頭痛、手足の痺れ。これが呪いのせいなのか充満してる毒煙のせいなのかはわからないが、少なくとも一方は吹き飛ばせそうだ。</p><p> 誰かが何か叫んでる。耳も聞こえなくなってきた。</p><p>「くらえー……」</p><p> 最後の力を振り絞って投げたフラスコは、地面に接地し割れるなり衝撃波を放って爆発した。<br> <br> そこからの意識はない。</p><p></p><hr><p></p><p></p><h2>チャート16 裏、鏡よ鏡</h2><p></p><p> 二つの大釜から湯気がたちのぼる。薬の色は等しく濃い紫色。ポムフィオーレの色。頭の芯がジンと痺れる匂いを発しながら、それはランプの光を反射して天井に水面を作った。</p><p>「では、今から判定を行いまーす。」</p><p> 判定役は気の抜けた顔をしたペルフェット・ジョルナーレという男だった。同級生らしいがはっきりと認識したことはない。それぐらいジャガイモで平凡な男だった。<br> 手にしたスポイトからポトリと一滴無色透明の液体が落ちる。結果が無色に限りなく近くなればそれは強い毒薬を意味する。色が変わらなければ弱い。簡単で、わかりやすいルールだ。</p><p> ポムフィオーレの寮長を決める伝統的な毒薬の争い。もちろん妨害はあるものと思っていた。しかし使おうと思っていたあらゆる道具の内側にびっしりと解毒薬が塗り込まれていたのを見た瞬間、どこかで失望する気持ちがあったことは隠しようもなかった。美しくない。なんと美しくない行いであることか。かろうじて解毒薬を取り除き仕上げたものの、時間がかかりすぎた。</p><p>「ヴィル・シェーンハイトくん。君の毒は素晴らしかったが…」<br>「あ、シェーンハイトの勝ちっすね。」<br>「「…………はっ??」」</p><p> なんでもないことのようなジャッジに目をむいて大釜を覗き込む。ヴィルの毒薬がまるで山の湧き水のように澄んだ色をしている一方、寮長の毒薬は真紫の毒々しい色を保っていた。</p><p> おかしい、なんで、これは。</p><p>「ってなことで、勝者はヴィル・シェーンハイト。今日から寮長はヴィル・シェーンハイトです。よろしくお願いします。」<br>「おかしいだろう!?そんなわけがない!!」<br>「エ゛、なんでっすか。結果は結果っす。受け入れた方がかっこいいっすよ。」<br>「はぁ!?不正だ!!」<br>「不正はどちらかしらね。」<br>「なっ…!」</p><p> グッと下唇を噛んだ寮長は、お世辞にも美しいとは言い難い顔つきで足早に部屋を出ていった。残されたのは二人っきり。ヴィルは席を立ち、気まずそうに視線を泳がせるペルフェットと向き直った。</p><p>「アンタ…」<br>「ゆっ、許してくれ!」<br>「はい?」<br>「悪気はなかった!マジで!でもさ、アンタも寮長になれたわけだし、今日ここで起こったことは二人だけの秘密ってことになったりしない!?無理か!?」<br>「ちょっと待ちなさい。なんの話よ?」<br>「俺が!ミスって寮長の鍋に紙置いちまったことだよ!」<br>「は?」</p><p> 聞けばペルフェットは心からの善意のつもりで寮長の鍋の中に埃が積もらないように紙を敷いたのだという。ヴィルの鍋の中にも置くつもりだったが、その前に二人が部屋に入ってきてしまい普通に調合を始めてしまった。あまりにもスムーズに始まったので何も言えなかったとも。</p><p> 今になればきっとこれも彼の罠だったのだろうが、当時のヴィルはそんなことのためにあの性根が醜い寮長が蹴落とされたことがあまりにも面白く腹を抱えて笑ってしまった。ほんの少し調合が変わるだけで大きく効果も変わる魔法薬の中に、紙を丸々一枚!</p><p>「やっぱり俺…追放?!」<br>「そうね。アタシは少なくともフェアじゃない勝負は嫌いよ。でも今回は向こうも不正をした。アタシは気づいて、向こうは気づかなかった。これはフェアじゃないかしら?」<br>「…そうかも?でもよ、バレたら終わりだぜ。俺元々退寮するつもりだったし、いい機会だ。出てくことにするよ。」<br>「もったいないわね。でもそれがアンタなりの責任の取り方ならアタシも何も言わないわ。そのかわり…」</p><p> 毒を飲みなさい。<br> そう言った時のペルフェットの顔といったらなかった。</p><p>「寮長交代してすぐに退寮者なんてアタシのメンツの問題もあるのよ。でも担保があるなら話は別よ。」<br>「たんぽ…」<br>「絶対に、アンタは、これ以降アタシを裏切らないで。心にも思ってないことを言わないで。おべっかもお世辞も聞き飽きたの。心からの言葉をアタシにぶつけなさい。」<br>「そんなことでいいの?」<br>「ええ、その代わり、破ればアンタは悶え苦しむことになるわ。」<br>「こわ…」</p><p> 彼は呪いを腹に入れた。ほんの思いつきだ。芸能界に身を置き続けているヴィルにとって、なんの忌憚もない意見が少し恋しくなっただけ。なのに。<br> <br> ペルフェット、ペルフェット、アタシは美しいかしら?<br> <br> ヴィルは道端や授業でペルフェットに会うたび、心の中で問いかける。もちろん自分の美に圧倒的な自信は持っている。それだけの努力は積み重ねてきた。だが彼が実績を積み重ねるうち、少しの不安が芽生えたことも事実だ。<br> <br> 彼にとって自分は美しく見えているのか?</p><p> 彼は呪いがあるから絶対にヴィルを裏切らない。絶対にヴィルに嘘をつかない。無理矢理メイクを施そうが、無理矢理オーディション現場に連れて行こうが、強い抵抗はしない。それは呪いのせいで?本音で?少し呪いをかけなければ良かったとも思う。嘘でも美しいと言ってほしかった?</p><p> そうだ。</p><p> ネージュよりも美しいと、言ってほしかった。</p><p> <br>「ペルフェット、アタシは美しいかしら。」</p><p> 美しいとも、女王様。</p><p>「誰よりも?」</p><p> もちろん、女王様。</p><p> <br> ああ、なんて悍ましい。なんて単純な。暖炉の前で!あのたった一言で!</p><p> 救われてしまった自分の、なんと醜いことか!</p><p> </p><p> ふい、と視線を下す。そこにはもう指先一つも動けなさそうな青年が仰向けにに倒れていた。<br> <br> ペルフェット。どうして血を吐いて倒れているの?ここはステージよ。倒れるなんて相応しくないわ。動けないの?アタシを裏切って、呪いが発動したのね。アンタが言った『自分にはどうしようもない事件』はアタシのこと?わかってたの?そう。そうでしょうね。あんなにも賢いアンタが、なんとかしようとしただけで血反吐を吐いて倒れるしかなくなるんだもの。だからあれだけ不干渉を貫こうとしたのに、自分には無理だと言ったのに、押し付けられて、後輩を見捨てられずに来てしまったのね。バカだわ。心の底からアンタを愚かだと思うわ。</p><p> アタシと同じね。</p><p> ほんと、鏡を見ているみたいで嫌になるの。ペルフェット。アンタは性格も悪いし、自分磨きは怠るし、変なところでお人好しだったり気が抜けてたりするけど。全くもって完璧で申し分のない男よ。嫌になるわ。</p><p> 嫌に…。</p><p> 何かが引っ掛かって顔を上げた。後輩を助けに?それじゃ誰を?ユウ?ウィザベル?ウィザベルはここにはいない。新聞部の…。ならばユウ?可愛がっているし…。</p><p>『アンタになにかあったら、俺がなんとかしにいってやるよ。』</p><p> あぁ、と胸の奥から重く暖かな色をした何かが込み上げた。これは視聴率の取れない感情だ。そんなもの消えてなくなってしまった方がマシだ。消えて。消えてよ。早く!!あーもうどうして!!</p><p> <br> どうして。</p><p> <br> アタシを助けに来たの?見捨てられなかったの?だから来たの?毒も呪いも浴びながら?</p><p> <br> どっどっどっ、と耳元で心臓の音が鳴り響く。ナイフで抉り出したのかしら?とても鮮明に聞こえるわ。ペルフェット。聞こえるわよね。</p><p> 全部全部全部、アンタのせいよ。</p><p></p><hr><p></p><p>「先輩」<br>「はい」</p><p> 部屋は暖かい。暖炉がついているから?それともさっきからずっとユウくんが俺の胸の上で泣きじゃくっているから。おや寒くなってきた。なんだろう。なぁるほど!ウィザベルが怒ってるからか!!</p><p>「すいません…」<br>「何に謝ってるんですか?」<br>「俺の人生における全て…」<br>「そこまではいりません。なんで言わなかったんですか?」<br>「えっと…家族が来てたことを?」<br>「違います。…来てたんですか?いやそれは後でいいです。」<br>「ううん、治安維持委員会ちゃんとしてなかったこと?」<br>「それはもういいです。」<br>「わかった!インク詰まりを黙ったまま寝て次の日の朝一番に気づいたフリしてお前らに修理させたこと!」<br>「余罪がありそうですね。」<br>「ア…アア…ッ!!」</p><p> クソ!全外し!全外しした!<br> まぁ…うん…十中八九…。</p><p>「俺が呪いについて黙ってたこと?」<br>「…」<br>「ごべんなざい゛…!!よん゛だり゛じちゃっで!!」<br>「いいよ。俺も半分忘れかけてたし。一年前の約束だぜ?覚えてねーってそんなもん。」<br>「マレウス・ドラコニアがシャツに大量の血がこびりついたアンタを運んできました。」<br>「げ。また借り作っちゃった。」<br>「VDCは一票差でRSAに負けたそうです。」<br>「ああそう。俺も投票すればよかったな。」<br>「見舞い客は今全力で追い返してます。」<br>「なんでぇ!?!?」</p><p> ウィザベルはひどく冷たい目をした。極寒である。少なくとも尊敬する先輩に向ける目じゃねぇ。俺はベットの中で怯えながら丸くなった。</p><p>「今から日が暮れるまで先輩にお説教するからです。」<br>「あの…ッ、最後に、家族に連絡を…」<br>「どうぞお好きに。」</p><p> ウィザベルの地獄のお説教四時間コースを乗り越えた俺に敵はない。いろいろと面倒な後処理も終えた後で、何もなかったことにして俺は家族と一緒に文化祭を楽しんだ。父さんは薄々何か勘付いたのか、母さんには心配かけるなよという耳が痛い一言を貰ってしまったので流石にちゃんとしないとな。自重だ自重。</p><p>「失礼するわ!!!」<br>「あっ…ウス」</p><p> そして文化祭も終わり、祭りの後片付けというどこか不思議な空気感の漂うオンボロ寮にシェーンハイトは一人で突撃してきたのだという。</p><p> 俺ではなく壁を向きながら。</p><p>「シェーンハイト…言いにくいんだけど、俺今アンタと話すとウィザベルにブチギレられるし、なにより…どっち向いてんの?」<br>「わかってるわ。用事が済んだらすぐ出て行く。…オンボロ寮に百万マドルの話は聞いたわね?」<br>「ああ、アンタなりのけじめの話?ありがたくいただくよ…なぁどっち向いてんの?」<br>「醜い姿を見せた。恥ずべきことよ。それに、ペルフェットにも…。もう呪いは発動した。オーバーブロットもして魔法の状況はリセットされた…はず。」<br>「うん」<br>「裏切っても、いいわ。アタシを殴っても。醜いと罵っても。そうでもしないと、」</p><p> 俺はかくんと首を傾けて蜘蛛の巣が取り払われた天井を見た。オンボロ寮を改築できるほどの資金。償いとしては十分なのかなとは思うが。相変わらず高潔な精神性をお持ちなようで。</p><p>「じゃあ、一個頼みがある。」<br>「…っ、なにかしら!」</p><p> 続く俺の頼みに彼は一瞬怪訝そうな顔(?)をしたが最後には納得した顔(?)をしてくれた。…いや顔見えんわ。いい加減こっち向けや。</p><p>「ご自慢のお顔が見えないんですが。」<br>「今のアタシには重大な認知機能の低下が起こってるの。」<br>「へぇ、例えば?」<br>「アンタの顔に謎のフィルターがかかってる。」<br>「俺の顔がジャガイモになってたりする?」<br>「…に、…るの」</p><p> あんだって?俺は彼に耳を近づけようとして、その向こうにいるウィザベルと目があった。あ、やべ。接近禁止令No.2が出てんのに接近してるとこ見られちった。てへ♡</p><p>「アンタが!!王子に!!見えるって言ってんの!!」<br>「正気に戻ってくださいヴィル・シェーンハイト!!これですよ!?これ!!!見てくださいこの濁り切った目!!先輩やっぱこの人の顔って殴ったらダメですかね!?!」<br>「へへへ…照れる」<br>「照れるな!!!」<br>「殺してちょうだい!!!!」<br>「落ち着けって、なぁ。聞いてる?なんで素直に褒めてくれないんだよ。泣くぞ。」<br> </p><p></p><hr><p></p><p>ペルフェット・ジョルナーレ</p><p>いろいろ押し付けられて大忙し!はわわ、俺どうなっちゃうの〜!?の気持ちで生きてた。概念としての王子の座を手に入れそうだが道は遠い。</p><p>ウィザベル・ショーン</p><p>なんかしてんな〜と先輩を眺めてたら血まみれで返却されてピキピキした。怒りしかない。この学園の三年生はろくなものがいないのではないかと思い始めている。</p><p>ヴィル・シェーンハイト</p><p>お前がプリンセスになるんだよォ!<br>呪いをかけたけど呪いをかけられた。</p><p>サニー・グランキオ</p><p>高校デビューいじめっ子見返してやるぞマン(タイプ:アズール)<br>なんだかんだ仲良し</p><p>両親</p><p>久しぶりに家族で揃えてアゲ</p><p>ハーツラビュル <br> 一悶着がひと段落した<br>サバナクロー <br> 一悶着がひと段落した<br>オクタヴィネル<br> 一悶着がひと段落した<br>スカラビア <br> 一悶着がひと段落した<br>ポムフィオーレ <br> 一悶着がひと段落(?)した<br>イグニハイド <br> 一悶着あった<br>ディアソムニア<br> 一悶着してる</p><p> </p></article> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23387267 Mon, 11 Nov 2024 08:15:19 GMT 二足歩行 twst夢 勘違い 男主 not監督生 更新速度が神 ついに視界が曇り始めたヴィル・シェーンハイト 更新通知で息してる サニーくん可愛いね…活きがいいね… 幼馴染揃って高校デビュー失敗 全方向に性癖を歪めさせる男 NRC退学RTAを決めたい俺と休めない休暇 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/08/07/08/43/29/sci12362645_d84d241786c98b7fc4a3519302240a19_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="ja"> <p>アテンション!!<br><br>これは二次創作です。<br>捏造注意<br>矛盾あります<br>キャラ崩壊あります<br>時系列おかしいかもです<br>誤字も多分あります<br>地雷たくさんです<br>なんでもいいよ!という方は見てくれると幸いです。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>読了後推奨!<br><br>続いたね!映画の「ジー○ーさんでーーす!!」が好きで、つい…出来心で…。でも彼と違ってうちの部長は三つ目のお願いで自由を願われなかった人だね!何かを擦り合わせた時にお願い事を叶えてくれるとっても素敵な人なのに!<br>いつも思うけど勘違いもの難しいね〜。でもこりずに書くよ!ええっ、部長がそろそろ退学に向けて走り始めた!?そんな!!この先何も考えてないのに!!止めといて副部長!!<br><br> <br> <br> <br> <br> <br>追記<br>スカリーくんってとんでもない男な気がするんですけどなんですか彼は<br> <br> <br> <br><br>さらに追記<br>一応最終回までの折り返し地点に来たから番外編でも書こうかなって思う!アンケートする!<br>もしどうしてもこのイベントのストーリーがいい!とかこの効果の魔法薬がいい!とかあれば言ってね〜。</p> </div> <hr><article><p><br></p><h2>チャート11、ハッピーバケーション</h2><p></p><p> サボタージュ。遠い輝石の国に端を発するこの言葉は、現在“サボる”という独特な略称をもって若者のみならず様々な世代に多用されている。<br> そして現状、ペルフェット・ジョルナーレはこのサボりによって非常にまずい状況に陥っていた。</p><p> そもそもペルフェットは臆病で凡庸な小心者である。教師から怒られるなどもってのほか。いやーなんも勉強してねーわーとか言いつつちゃっかり高得点を取り、先生に媚びて内申点を上げてもらい、「えー!なんでお前の成績そんなにいいんだよー!!」とみんなにチヤホヤしてもらうのがNRC入学前の彼であった。<br> だがここにきて事態は急展開を迎えた。そう、その原因こそNRCだ。学校の勉強についていけない屈辱と悔しさはペルフェットに退学の決意を促した。そうなるともうわかるだろう。</p><p> 退学するなら…勉強しなくてよくね?</p><p> 課題とか…意味なくね?</p><p> 人は一度甘えてしまうと後は簡単に堕ちていく。一回退学するって決めちまったもんな〜出しても出さなくても一緒か〜♡と課題を先送りにした結果が、無様なことにバケーション全カットの補習授業である。いつかより返しが来るとは思っていた。しかしまさか長期休暇に被せてくるとは。明日から長期休暇だね〜!親に何かお土産買って帰るか〜!何する何する〜!?などと校内が浮き足立つ中、ペルフェットは一人異様な風格と大量の課題を抱え図書室の一角を占領していた。</p><p>  そして。</p><p>「あの…帰ってもらっていいですか。」</p><p> 向かい側になぜか一席分空間を空けて座る一学年下の後輩たちに向かって声をかけた。</p><p>「ボクには君を監督する義務がある。」<br>「…おやリドルさん。貴方のことをトレイさんが探していましたが。」<br>「そうなのかい?アズール。トレイは昨日からずっと兄弟に作るスイーツのためにキッチンを占領しているから、ボクを呼んでいるのならよっぽどのことがあるんだろうね。」<br>「ふふふ…」<br>「アハハ…」<br>「俺が席を移ればいいのか?」<br> <br> これ俺か?俺が悪いのか?俺が諸悪の根源なのか?<br> 俺は席を立った。彼らも席を立った。どうやら俺が悪いらしい。<br> こいつらは何故か俺がこの席で勉強を始めようとしてからずっといる、二年生で最も優秀な二人である。この超名門校NRCで。要するに、バケモンだ。<br> 実を言うとつい最近リドル・ローズハートともアズール・アーシェングロットともかなぁり込み入ったすったもんだがあった。一から説明すると時間がかかるが、要約すると<br> “オーバーブロットした後輩の現場にたまたま居合わせてしまった可哀想な俺”<br> だろうか。まず間違いなく俺は巻き込まれた側である。しかし何をどうツイステッド解釈されたのか、彼らの認識ではこうだ。<br> “自らのオーバーブロットを見越した上で静観して一人勝ちしたクソ先輩”<br> やだ〜!!!誤解なんですぅ〜〜!!!!はぁ…最近マジでついてない。これはもう退学するしかない。一人で面接訓練も始めたんだよ、退学のための。準備なら整ってるのに…いつまで経っても学園長は俺を退学させてくれない…!そろそろボイコットしようかな。</p><p>「俺今から課題するんだけど、どいてくんね?」</p><p> 俺は泣きそうな本心を覆い隠してにっこりと笑いかけた。</p><p>「何故ですか?」</p><p> 何故ときたか…。</p><p>「そもそもペルフェットさん。貴方ともあろう人が、何故課題という簡単なことを始末しなかったのか。僕はそこに興味があります。え、えぇ、別に貴方自身に興味があるといったようなことは一切ありませんがこれは個人的な興味関心の範疇に収まることでして」<br>「課題ってムズイからさ〜」<br>「ペルフェット先輩!またよくわからない言動でボクを出し抜こうというのならこちらにも考えがありますが!」<br>「出し抜こうなんてとんでもなぁい。俺は無罪だよ。課題の邪魔〜」<br> <br> 退く気配はない。しょうがないので俺はまずはじめに動物言語学の教科書とノートを開き、こそっと机の下でペン先にインクをまとわせた。こうするとインクの補充がなくても長持ちするのだ。</p><p>「犬って言語系統単純でいいけど猫は…あの、あんたらいつまで居座る感じっすか?お兄さんお勉強があるんですけど。」<br>「ペルフェットさんは…この休暇にどこか行く予定はないのですか?」</p><p> 痛いところを突かれて俺は一瞬真顔になった。</p><p>「見ての通り課題に追われてんだよ俺は。家に帰る時間はありません!」</p><p> その瞬間の沈黙をなんと言ったらいいだろうか。何かを探るような重苦しい静けさと痛い視線の中、俺は万年筆の先を自らの唇に押し当てて苦しみから逃れようとした。俺は無罪だ。まったくもって危険人物などではない。全ては誤解だ!そう叫んでしまいたかったがここは図書室。俺は泣く泣く声を抑えてここにはなんにもねぇぞ、とだけ呟いた。なんとまあ厄介な後輩を持ってしまったものである。</p><p> そんな後輩たちもあるものはとどまり、あるものは両親の元へ行き、あるものはここを逃すなと言わんばかりに遊びに行った。ウィザベルもいない。寂しいねえ。もちろん新聞部も何人か残ってくれているものの、寂しいものは寂しい。俺一人でやっていけるかな…。<br> だが今年は一味違う!!そう、なんていったってユウくん達がいるのだ!!<br> テーブルゲームをしたり、ユウくんの元の世界の料理を御馳走になったり、残った数少ない仲間たちと一緒に俺は俺なりに休暇を楽しんだ。<br> だがやはり、みんなが眠ってしまったあと。どことなく静かなオンボロ寮はもはやただのお化け屋敷と言っていい。なぜかここ最近ユウくんの姿も見ていない。いやー寂しい……。そんな俺に福音のようなドアベルが鳴り響いたのは長期休暇三日目の夜だった。</p><p>「せんぱい……」<br>「どーしたウィザベール!!!!」</p><p>「もう何もかもクソです!!!」<br>「そんな…お前まさかカフェラテで酔ったのか?ごめんカフェイン摂取させて……。」</p><p> 一体何があったのか。ウィザベルは三日目の夜、自らの大荷物を抱えて半泣きで帰ってきた。我が親愛なる副部長が!とっても悲しい顔をして!これは部長たる俺がなんとかせざるを得ない。金色の大きな目を蜂蜜みたいにとろけさせて、彼はカフェラテを抱えつつポツポツ語り始めた。</p><p>「尊敬する人がいたんです……」<br>「お前が!?尊敬!?俺されたことないのに!!!」<br>「とても聡明な、うさぎの……かわいらしい……」<br>「ハアッ!!!!」</p><p> 俺はそれで全てを察した。恋だ。ドキドキトキメキ♡恋バナタイムである。男子校たるせいか生徒の性格が終わっているせいか(多分八割後者)この学園では滅多に恋バナを聞かない。そんな中の、可愛い後輩の、恋バナらしきもの!俺は慌ててフカフカのブランケットを用意し、いつもひとりでに動き回ろうとするテーブルランプを捕まえて縄で縛り付けた。ムードはバッチリだ。</p><p>「うさぎの獣人です。アッパーキックが誰よりも強い子でした……。」<br>「思ってたんと違うな……。」<br>「正義感が強くて、僕は何度もあの子に助けてもらいました。近所に大柄なくまの獣人がいて、僕はよくそいつにいじめられてたんです。あの子はそいつを軽々蹴飛ばしてくれました。その子は警察官になることが夢で、体格こそ劣っていましたが、弛まぬ努力でどんな相手にも立ち向かえるようになっていました。」<br>「急に少年漫画になったな。」<br>「僕は尊敬してたんです。弱い立場の草食動物の中でも、真っ直ぐ、自分を曲げず、前を向いて進む姿が…とても…素敵だと……!」<br>「それで?」</p><p> ははーん、ここだな。俺は先を促した。とうとうウィザベルの目からボロリと一粒涙がこぼれた。</p><p>「あいづ〜〜〜!!!きっ、きっ、きつねの゛!!よくわがんないおとごとッ!!!ぼ、ぼく、ぼく、あんなに゛!肉食動物はあぶないよっでいったのに゛〜!!!」<br>「美味しくいただかれちゃったか…」<br>「ちがゔ!!!ぞんなごどない!!!」<br>「いやそういうことだろ。まぁまぁ…次があるぜ。かわいーウサちゃんのことは忘れてさ、」<br>「ゆるさない…きつね…いたいけな小動物を…むりやり、バディを組むなんて!!!!」<br>「ん?」</p><p> バディを、組む?</p><p>「あ?なに?付き合ってるわけじゃねぇの?」<br>「つっ!?ち、違います!!相棒です!!肉食動物と草食動物がバディを組むなんて危険極まりない!!!捜査中に偶然を装って殺されてしまうかも……!!」<br>「心配性だなぁ。案外どうにかなるって。つえーんだろ?そのウサギの女の子。」<br>「男ですッ!!!!」<br>「男かよ。つまんね〜。」</p><p> あーあ、恋バナ…違うのかよ…。どうも親愛みたいだ。また一層肉食動物への恨みつらみを募らせたウィザベルを介護しながら、俺は今頃家族がどうしているだろうかと考えた。最後の冬季休暇ぐらいは帰ってもよかったかもしれない。</p><p>「あの…ぶちょ…」<br>「っっっくりしたぁ……!!お、どうした?そういやお前も残ってたのか!ユウくんと一緒にいたんじゃなかったのか?」<br>「ぶ、ぶちょ、ぶちょう……!!!」<br>「な、なになになに!?どうしたんだよお前ら!揃いも揃って!!」</p><p> 俺は後ろから急に声をかけられて飛び上がるように振り向いた。もっさりした前髪に、もじもじと所在なく揺れる両手。彼は最初期からこの新聞部に所属してくれているスカラビアの生徒だ。もともと人付き合いが苦手で陰の気がある彼は、スカラビアのウェーイwみたいなノリが苦手だったが、寮長がカリム・アルアジームになってからというものその傾向が顕著だ。自寮めっちゃ嫌いらしい。わかるぜその気持ち……。<br> それはそれとして、昔スカラビアでドカンと一発やらかして今なんと出禁命令が出てしまっている俺としてはスカラビアはあまり関わりたくない。まぁ一悶着してない寮の方が少ないんだけど。俺まじでなにしてんの?苦し。</p><p>「そういえば、スカラビアは全員残ってるんだったか?なんで?」<br>「テストの成績が悪いことに加えてマジフト大会の結果も……他の寮に比べると自分たちぶっちぎりで悪くて。自分はもうほとんど寮抜けてるんですけど、まだ退寮届出してないから強制招集されたんです……。」</p><p> 可哀想に。そういえば残ってる新聞部もほとんどがスカラビア寮生だ。でも……。</p><p>「アジームってそんなキャラじゃなくね?家族を大事に!みんな仲良く!って感じじゃん?わざわざウインターホリデーを潰してまでそんなことするかあ?」</p><p> ぺかー、と輝く笑顔を持つ少年を思い浮かべて俺は唇を少し曲げた。アイツはこの学園じゃ絶滅危惧種の思いやりの精神性を持つ男だ。しかも確かRSAから転入してきたとか。そんな男が非道な行いをするだろうか。信じがたい。誰が主導だ?</p><p>「先輩の言うとおりです……僕はアイツと同じクラスですが、寮生の里帰りを潰すような人じゃないですよ……。」<br>「だよなぁ!ウィザベル!」<br>「じ、自分、もそう思ってたんすけど……なんだか最近様子がおかしくて。」</p><p> 俺とウィザベルは顔を見合わせた。</p><p> プルルルル!!</p><p>「!」</p><p> 電話だ。俺は慌ててスマホを手に取り、画面を見た。<br> 相手は…“ユウくん”</p><p>「もしもし!」<br>『ペル先輩!!た、助けてください!!』</p><p> ぽち、と俺はスピーカーボタンを押した。</p><p>「落ち着けよユウくん。助けを求める相手が間違ってるぜ。学園長だろ…まさか…」<br>『バカンス中でっ!電話が繋がらなくて!!』</p><p> 頭を抱えた。あのカラス、そろそろ何かしらの罰を与えた方がいいんじゃないか?</p><p>「わかった、わかったから。まず、ユウくんどこにいんの?迎えに行くから。」<br>『スカラビア寮のどこかです!』<br>「なんだって?」<br>『部屋に鍵をかけられて…美味しいご飯も温かいお部屋ももらったのに、何故か出してもらえなくなってしまって!ごめんなさいペル先輩!あんなにタダで飯を食える時は何か裏があると思って言ってくれたのに!!』</p><p> 電話の向こうからはふな〜〜!!という鳴き声が聞こえる。<br> どこか異変のあるスカラビア寮とその寮長、閉じ込められたユウくんとグリム、学園長のいないウィンターバケーション…。</p><p>「ほほう…?」</p><p> きな臭くなってきたんじゃねぇの〜〜〜!?!?</p><p>「ウィザベル」<br>「調べます。今新聞部にいるスカラビア生全員に小型カメラを用意させます。」<br>「問題はユウくんをどうすっかだな…。俺スカラビア出禁なんだよ。」<br>『な、なにが…?』<br>「まぁいろいろあって」<br>「救出は厳しいでしょうね。」<br>『エッ!?!?』<br>「当たり前です。カリム・アルアジームは世界有数の大富豪、アジーム家の長男。彼が裏で手を引いているとなれば…そんな性格ではありませんが、睨まれれば僕らはおしまいです。金に勝る力はありません。とびっきりの頭脳があるなら話は別ですが、先輩?」<br>「あ?なんで俺に話ふるんだよ。」<br>『だずげでペル゛ぜんばい゛!!!』<br>「だからなんで俺だよ!?」<br>「ぶ、ぶちょう…!」<br>「キラキラお目目やめろ!!」</p><p> 人選がおかしいって!!なんでみんな俺を見るんだよ!!とびっきりの頭脳!?ローズハートとかキングスカラーに言えよ!!お前ら俺の成績知ってるだろうが!!平均かそれよりちょい下だぞ!!<br> ウワ…自分で言ってて悲しくなってきた…退学しよ…。</p><p>「もう…君はどうしてそう問題ごとに巻き込まれるんですか。」<br>『すいませんウィザベル先輩…。返す言葉も…。』</p><p> どうにか助けるって言っても、普通に忍び込んで鍵盗んでうちの寮生を返してもらうことぐらいしか思いつかない。俺頭悪いからな…。</p><p>「とりあえず、なんかやってみるか!!」</p><p></p><hr><p></p><p> <br> </p><h2>チャート11 裏、お願い事は三つまで</h2><p></p><p> たすけて、と言った。<br> <br> 助けてくれた。<br> <br> それが全てだった。</p><p> 自分には誇れるものなど何もない。実家は細く、コミュニケーション能力もなく、運動勉強ともにバツ。見た目は陰鬱で近寄りがたい。それなのに配属されたのは陽キャばっかのスカラビア。当然馴染めるわけもなく四人部屋の片隅で息を殺すように過ごす日々だった。一年の途中でカリム・アルアジームが転入してきてからは、もっとひどくなった。</p><p> そんなある日、変な人が来た。『スカラビアの食事について取材したい』だかなんだか言って、底抜けの善人であるカリムは快く頷きその日の晩は豪勢な宴が開かれた。いつものことだが、鼓膜を突き刺すようなどんちゃん騒ぎと刺激の強い料理がどうも苦手だ。</p><p> 今思えば、その後起こったことはノリの悪い自分に対するささやかな嫌がらせだったのだろう。<br> かちん、かちん、と石同士を叩き合わせるような音がした。視線を上げる。彼らは花火の準備をしていた。とびきり大きなやつ。そしてカリムやその従者のジャミルには見えない位置、自分にはっきりと向けられた一番小さな花火の筒。防御魔法を展開すればいい。その場から逃げればいい。やろうと思えばすぐ避けられる。<br> だけど何を思ったか、自分はその時足の上に大鍋でも置かれたようにその場から動けなかった。</p><p> これから三年間あまり、この寮で過ごすのが少し嫌だったんだと思う。ちょっと問題が起これば。ちょっと不都合があれば。もしかしたらこの寮から。</p><p> さあ火がつくぞ。ちょっとだけ拳が震えた。マジカルペンが導火線に触れる直前、自分は、</p><p>「たすけて」</p><p> と誰にも聞こえないような声で呟いた。</p><p>「あっ!」</p><p>「え?」</p><p> カランカランカラーンという間抜けな音に目を開けた。一人の、今日宴にお邪魔していた図太い男が不思議なポーズで固まっていた。まるで足を踏み出す直前で時が止まったかのように、ビタッと。両手はカレーとナンで埋まっており、その口もリスのように膨らんでいた。光のない目がパチパチ瞬いた。<br> ころころころと音のする方を見る。花火の先端は、まっすぐカリムの方を向いていた。</p><p>「カリムーーーーーーー!!!!」<br>「うわっ、なんだ!?!?」</p><p> こいつ、花火を蹴飛ばしたのだ。そう気づいたのはパァン!と芸術的に火が弾けたあとだった。それだけならまだよかった。開放的な談話室を、角度が悪かったのかパァンパァンパァン!!と飛び回る。もうひどいものだった。しかもなんと他の花火にもぶつかり引火。ウギャー!!とこの世の終わりのような悲鳴が蔓延する中、引き起こした当の本人は</p><p>「ミギャーーー!?!?」</p><p> と尻尾を踏まれた猫のように叫んで、何故か自分の手を引いて逃げ出した。もうどうにでもなれ、と思って笑いながらついていった。波紋を広げて鏡に飛び込み、叫び声と賑やかな破裂音、時々飛び回るドラゴンや誰かの泣き顔を模した花火がバンバンバンと打ち上がる中、息を上がらせて鏡の間に滑り込んだ。耳が飛行機の真下に立ったみたいにキーンとしていて。</p><p>「なっ、なんで、つれて、きたんですっ、か。」</p><p> はふはふと荒い息を吐き出しながらそう聞いた。</p><p>「はっ!?だっ、おま、」</p><p> 彼はくすんだ銀髪を指に絡めて、苛立ったように何度も鏡の縁を叩きながら眉尻を釣り上げた。</p><p>「お前が助けてって言ったんじゃん!!俺やらかしちゃったからさぁ、責任取って助けないとって思ったんだよ!!俺出禁かなぁ……。」<br>「え?」<br>「な、なぁ、怒ってる?悪かったって…えと、俺、俺が連れ出しちゃったからそうだよな、共犯だと思われてるかも……。あ、実は新聞同好会やっててぇ…入会してくれたら寝床とメシぐらいは用意できるぜ!」</p><p> そう丸め込まれて、同好会所属の欄に丸をつけた。別にスカラビアに思い入れは無いので特に感慨もない。自分の名前を書いて彼の顔を見た時初めて彼の名前を知った。</p><p>「うぉー!会員ゲット!!部活への一歩!やった、うれしー!よろしく!俺はペルフェット・ジョルナーレ!!」</p><p> まだペルフェットのことを何も知らなかったから、自分は何も疑わずに彼について行った。ちなみに彼は同じことをこれを含んで三回やってスカラビアを出禁になった。正直馬鹿なのかなと思った。でも半年近く一緒にいてわかったが、彼はとことん無駄な行動を嫌うくせに時々お人好しすぎるせいで貧乏くじを引くことが多い。<br> たすけて、と聞いたら親愛なる友人のように手を引いて逃がしてくれるぐらいには。<br> そんなことさえしなければ、ペルフェットは今頃好きに学園を動かせる強い権力を持っていただろうに、部活が抑止力になってしまっている。自分たちさえいなければ、彼はもっと輝けたはずなのに。<br> <br> </p><p>「ぶ、部長」<br>「あぁ?」</p><p> 黒いインクが染み込んだ爪を何度か机に押し当て、彼はぼんやりと焦点を合わせた。吃音癖のある自分の言葉を黙って待っていることがわかったので、深呼吸して手のひらをこすり合わせた。</p><p>「かっ、かん、監督生、は」<br>「……」<br>「め、めし、メシがッ、うまい、す……」<br>「はぁ……」</p><p> 前髪の隙間から部長がため息を吐いたのが見えた。ああ、だめだったかもしれない。くっ、と視線をおろした自分の頭の上から、彼の静かな声が降り注いだ。</p><p>「確かに、うまい飯が食えなくなるのは嫌だしな。」</p><p> ほら、この人はお人好しが過ぎるから。</p><p>「ウィザベール、ドローン出してー。新しくシュラウドから買ったやつ。」<br>「また首突っ込むんですね。」<br>「うちのが監禁されてるわけだし…部員からも、遠回しに頼まれたからな。前はちゃんと大人しくしてたじゃん?」<br>「そうですかねぇ…?」</p><p> 御伽話にあるあの古びたランプの精霊みたいに、願いを叶えてしまうのだ。</p><p>「部長、あ、あり、ありがとう、ございます。」<br>「ん?うん。俺最高の部長だろ?」<br>「はい!」</p><p> </p><hr><p></p><p></p><h2>チャート12、救出はディナーの後で</h2><p></p><p> </p><p>「おいおいまじかよアイツら!!!砂漠を行進してやがるぜ!!!」<br>「はァ!?嘘でしょう!!脱水症状で死にたいんですか……!?」</p><p> 次の日の朝、ぶぃんぶぃんと砂漠の上でシュラウド製ドローンを飛ばしながら、俺達は映し出された光景に愕然と顎を落とした。信じられないほど大きな象の上で一人悠々自適に座り込み檄を飛ばすアジームのなんと傲岸不遜なこと!そんなキャラじゃねぇじゃん!変わっちまったな……。</p><p>「ああッ!アイツもいる……!見てみろよウィザベル、ヒョロヒョロなのにがんばって……あー、いるじゃんユウくん。頑張って歩いてるよ。痩せそうだな。」<br>「もともと痩せてる方でしょうに。にしても、アジームの様子が妙におかしいですね。」<br>「うーん…な。」</p><p> ワンチャン俺が抱えきれない問題の可能性も出てきた。まぁいつものことなんだけど。どうも砂漠を歩くことで体力の増強を促進しているようだが、普通にかわいそうだ。水をばっしゃばっしゃとアジームのユニーク魔法で出している間は、いつものような快活な笑顔を見せているのだが……。</p><p>「ここでなんかしててもしょうがないしよ、今日の夜モストロ・ラウンジに一緒にいかね?ウィザベル。たまには昔みたいに二人でメシ食いにいこーぜ。」</p><p> ウィザベルは困り眉で俺を見た。</p><p>「行くのはいいんですけど…なんでよりにもよってあそこに行くんですか?草食動物の危機察知能力がやめとけって言ってます。」<br>「いやー実をいうと、この前アーシェングロットと一悶着あったあとに『お詫びです』ってディナー無料券もらったんだよ。しかも二人用個人席だぜ!」<br>「…また、なにか起こったりしませんよね?」<br>「キングスカラーに貰った時とはちげぇよ!しかもあん時はただ弟と兄弟仲良くしてただけだろ?俺になんか言うのはお門違いってやつだよ!」</p><p> マジで!と俺はダメ押しにウインクとともに無料券を押し付けた。ウィザベルはしばらく唇を噛み締めたあと、ゆっくり俺を見上げて頷いた。</p><p>「…信じますからね。」<br>「おうよ!」</p><p>「ようこそお越しくださいましたペルフェットさん。」<br>「シャチちゃん来たの〜?」<br>「来たぜ!」</p><p> 俺は意気揚々と無料券を掲げた。今回は前のようにコソコソ人目を避けて入る必要もない。冬季休暇中はやってないかと思われたが、お詫びなのだからペルフェットさんが来たら店を開けるとまで言われてしまってはしょうがない!いやー悪いね!VIP対応で頼むわ!!<br> こっちこっち〜と促されるまま前とは打って変わって静かなラウンジ内を歩く。ウィザベルはもともと肌が白い。青っぽい照明に照らされて高級な羊皮紙みたいに恐ろしいほど白い顔をしていた。</p><p>「支配人は今来ますので。」<br>「いや呼ばなくていいけど。」<br>「アズールが泣き虫タコちゃんになっちゃうじゃん。」<br>「なればいいんじゃないですか?先輩、僕このシーフードカルボナーラが食べたいです。大盛りで。あと食後にこのパフェも。ラージサイズ。」<br>「食うねぇ。じゃー俺、サーモンのボイル焼きでお願い。食後はプリンで!」<br>「はーい」<br>「飲み物はどうします?」<br>「うぅん、俺は…水と、プリンと一緒にレモンティー。ウィザベルはアップルジュースだろ?」<br>「はい」<br>「かしこまりました」<br>「お前マジでそれしか飲まねぇよな。」<br>「そんなことないです」</p><p> 客二人しかいないのに給仕二人ってかなり贅沢だなぁ。暇なの?あんたら。そう聞きたかったが殴られるのが怖かったのでやめた。力isパワーだ。</p><p>「そういえば先輩昼いませんでしたけど、何してたんですか?」<br>「あ?補講。」<br>「ほっ!?」<br>「補講だよ補講。三年になってから課題全く手ェつけてなくってさ。休暇潰されちゃった♡そうそうめっちゃ怖いんだよ!昼間俺が勉強サボんないか人形がジーって見てくんの!昼寝したらベシッといかれるんだぜ!」<br>「アンタ部長だろ!?何してんですか!!」<br>「いや…あのっすね…ちがくて…」</p><p> 一瞬ウィザベルは横長の瞳孔をブワリと楕円形になるまで膨らませたが、運ばれてきたアップルジュースを前に嘘のように落ち着いた。俺をガン見しながらカルボナーラを貪り始めたので、俺は自分がツルツルでもちもちな麺になったのかと恐れを抱いた。ヒツジが草食動物だというのは嘘な気がする。これは捕食者の目だぜ。</p><p>「ね〜アズールぅ、いつまで鏡見てんの?そんな変わんねーって。」<br>「だっ、黙りなさいフロイド!すわってる、座ってるんですよ!あそこに!」<br>「蛸壺用意しましょうか?入れば見えませんよ。」<br>「絞られたいのかジェイド!」</p><p>「なんか言ってんな。」<br>「無視でいいでしょ。ていうかこのカルボナーラ美味しい…!レシピって教えてくれたりするんですかね?」<br>「そういうのは門外不出だろ。…てかうるせー!さっきからなんだよ!メシぐらいゆっくり食わせろ!」</p><p> こっちはなぁ!せっかくの休みを潰されて(自業自得)後輩監禁されて気が立ってんだよ!やろうってのか!ア!?やっちゃってくださいよウィザベルさん!!!</p><p>「ったくよー!なんなんだよ!」<br>「ゔぁ!」</p><p> イライラしながら扉を蹴り開けると、アーシェングロットが立っていた。いつもより心なしかビシッとした格好をしている。だからって言って俺のディナーを妨げていい理由にはならないけどな!</p><p>「何してんだよアーシェングロット。俺たち今ディナー中。」<br>「ぃ、いえ、いえ、その…新聞読みました!冬季休暇前のおすすめ観光スポット特集!」<br>「あぇ?読んでくれたの?」</p><p> なんだ読者か…許してやろう。俺は静かに席に着いてサーモンの身をほぐしながらアーシェングロットの話に耳を傾けることにした。ほどよく塩気が効いていて柔らかい。美味しいな。</p><p>「アズールねぇ、あの後シャチちゃんが書いた記事全部何回も読み直してんだよ〜。」<br>「へー、暇なの?」<br>「違います!僕はペルフェットさんのっ、と、とにかくですね!貴方が一位に上げた珊瑚の海付近の太陽の島!今年は記録的な暖冬のおかげで何種類かの魚介類が安く大量に手に入るとか!教えてくださり本当に…」<br>「偶然だな。そうだろウィザベル?」</p><p> ウィザベルは肩をすくめ、カルボナーラをペロリと食べ切った。一体その体のどこに入っていってるんだろう。</p><p>「他にも、」</p><p> 二人用席なのにアーシェングロットがあんまりにも俺に近いもんだから、俺は彼に向かって少し手を振った。食事の邪魔である。</p><p>「三歩下がりな。食べにくいわ。」<br>「……」</p><p> そう言って彼が数歩後ろに下がったのと、ラウンジの出入り口がぶち壊れたように開いたのはほぼ同時だった。</p><p>「ふな〜〜〜〜〜〜!!!!!」<br>「うわぁあああああ!?!?!」</p><p> 音をつけるならゴロンゴロンドカーン!だろうか。奇天烈な何かに乗り、ユウくんとグリムらしきシルエットが触れるものすべてを破壊 ```

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github-actions[bot] commented 22 hours ago
http://localhost:1200/pixiv/novel/series/11824916 - Success ✔️ ```rss "仙尘残雪"/"非常很无聊" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/11824916 长篇玄幻武侠喋血文。 融合武侠、玄幻,历史文的一些设定,摒弃传统秘技功法打怪升级为主导的大主角单线爽文。 采用POV手法,主以各类人物在时代大变迁下的抉择与挣扎。 此文是全年龄版,不会正面描写色情和性器破坏等内容,以使得剧情推进更为顺畅。里面有大量女性角色喋血(99%),喜欢长篇... - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://embed.pixiv.net/novel_series.php?id=11824916&mdate=20241116213108 "仙尘残雪"/"非常很无聊" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/11824916 Thu, 21 Nov 2024 16:11:14 GMT 5 #15 第十五章 剑心初涉,轻纱褴褛 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p></p> <hr> <article><p> “诶,小雪你当心啊!”见百里初晴走得匆忙,卓均把吃得正香的锅贴都吐了出来,站起叮嘱,但佳人已不见踪影。</p><p>  “师妹,我们也走!”卓均心中焦急,拿起剑便要出发,但窥见戚艳一副看蠢才的表情,飞速跳动的心像是被攥住一样,又停了下来。</p><p>  “等我吃完。”戚艳抬眼瞪了下卓均,又低头吃着早餐。</p><p>  卓均却没心思按小雪说的享受早餐,如坐针毡,等着戚艳吃完。</p><p>  “我们现在去东市,进步快也还要走半个时辰。”卓均提醒戚艳加快脚步,但戚艳却充耳不闻,不急不缓地擦干嘴,提剑朝楼上走去。“走啦,先跟我回房间休整。”</p><p>  “可是!”</p><p>  见卓均不肯挪步,戚艳冷笑道:“不用担心小雪,她比你冷静聪慧得多。”言罢,头也不回上二楼了。</p><p>  卓均不敢违拗师妹,一跺脚像受教育的小娃子一样追了上去。看在别人眼里,就像小情侣吵架,都在背后咯咯发笑。</p><p>  “师妹现在形势紧迫,我们必须早些去探寻消息,多待在这里一天,都有可能被劫教的眼线发现。”一回房间,卓均就迫不及待敌解释。</p><p>  戚艳却像事不关己一样,盘腿坐在床榻上,闭目打坐。“师兄,你之前可没这样大喊大叫过?听百里姑娘的,别让昨晚的事影响你的情绪。”</p><p>  “我!”卓均语塞,昨夜就放佛噩梦一般,深刻又痛苦,他几乎愿意去相信曾真实发生过,但那股负罪感始终如乌鸦般盘旋在头顶挥之不去。</p><p>  戚艳道:“我问你,东西市是什么时辰开市?”</p><p>  “常言日中而市,是指午时,但五年前朝廷就准许在前后各加一个时辰,也就是巳时到未时。”卓均回到,却不知师妹的意思。</p><p>  “那现在是什么时辰?你一大早就去市口闲逛,不被劫教的人怀疑,也要被六扇门的人盯上。”</p><p>  卓均恍然,点了点头,承认是自己莽撞,老实在椅子上坐下,试图和戚艳一样闭目休息,缓解疲惫,但只要眼前漆黑,卓均便看见袁琳的身影,她的一颦一笑,都让人心痛,兀地又变成死亡时猩红双目怨毒的神情,仿若恶鬼般朝卓均冲来,吓得少侠从椅子上蹦了起来。“师妹,我,我有点,我无法像师父说的那样剑心如水。”</p><p>  “哼,所以师尊才让我来看着你,不要你太冲动做出傻事,丢了性命。”戚艳嘀咕一声,睁开眼睛:“既然你不让我好好休息,那我便问你,你去西市打算怎么打探消息。茶馆,戏院,还是说你要去青楼?”</p><p>  卓均沉思片刻后,一本正经地回答:“最好是去青楼。” </p><p>  “我可不觉得你在开玩笑!”戚艳一听这话,顿时瞪大了眼睛,怒火中烧。</p><p>  卓均见状,连忙解释:“听闻这位玄武侯沉迷酒色,我们去那里确打探最方便的,稍花些银子就能换到许多情报。”</p><p>  “你有认识的人?”戚艳不解。</p><p>  “不认识,但我听人说这天下青楼,路子都差不多,背后都有朝廷的人做东干预,从中多抽取暗税,自然也包含买情报的税。”卓均也不绕弯子,把他所知的全部坦白。</p><p>  “什么?你听谁说的?朝廷会干这样的事?”戚艳有些半信半疑。</p><p>  “一个江湖朋友!”卓均敷衍道,拍拍胸脯许诺:“交给我吧,师妹,我肯定能胜任。”</p><p>  临到巳时,剑宗的两名弟子便在市坊门口等待。东市的东西往往是寻常百姓不敢奢求的价码,也就缺了西市的烟火喧嚣,却有着另一派奢华繁华的景象。这里常来常往的多是有头有脸的朝廷官员和身价不菲的商贾地主,再有便是卓均戚艳这般名门大派的弟子。</p><p>  步入西市三纵三横的街道,每一条街都排满琳琅满目的商铺。卓均还在找青楼的位置,戚艳已经被一家首饰店吸住了眼球,店内摆满各种花钗玉钿,宝环耳珰,让从未来过繁华市集的戚艳看花了眼,忍不住便要伸手戴上一试。</p><p>  “师兄,你喜欢逛青楼就自己去吧!我在别处转转。”戚艳背对卓均,抛下一句话,就和店掌管攀谈起来。</p><p>  “那好!”卓均也求之不得,一早他便打听到玄武城西市里有家名叫“怡翠楼”的青楼,是晋州最大最高档的花柳之所,定对城内上流阶层的动向了若指掌。</p><p>  独自朝着怡翠楼走去,此楼有三层高,门脸装饰得极为艳丽,大红的灯笼高高挂起,宛如一颗颗熟透的红柿子,在微风中轻轻摇曳。门窗上雕刻着些暧昧的花纹,似是在向过往行人诉说着里面的旖旎风光。二层站着几个浓妆艳抹的女子,她们身着色彩鲜艳的纱衣,美好的身段半遮半掩,脸上涂抹着厚厚的脂粉,嘴唇如同滴血一般殷红。这些女子正娇笑着招揽客人,声音娇柔婉转,仿佛能勾去人的魂魄。</p><p>  卓均心绪微颤,但也能保持镇定,大步走进门去,和门口的姑娘招呼道:“找个包间,不要花酒,来点清酒。”</p><p>  那姑娘果然听得明白,道了声:“公子稍等。”便找人带卓均去了个只有茶桌的小包厢。</p><p>  很快进来的不是姑娘,而是一个穿着丝绸锦衣的中年男人,笑着提了壶酒,给卓均倒上。“这位少侠,想要些什么?”</p><p>  卓均径直将一张百两银票拍在桌子上:“可要我先说我的来意?”</p><p>  中年男子拍拍手称赞道:“少侠年纪轻轻就对这里的规矩了如指掌,不一般不一般!”</p><p>  楚师兄,除了你,我还能相信谁呢。卓均信心倍增,举止更加从容:“我是五洲商会方掌柜的护卫,掌柜的头一次来玄武城做生意,就让我来问问这边有什么乐子,和可结交的朋友。”</p><p>  中年男子抚掌笑道:“哈哈哈,方掌柜果然是巨商,昨日刚进城就来打听,做事就是干练。在下也不隐瞒,这玄武城内,要结交的有三位,一个在庙堂,一个在市井,都不用劳烦方掌柜奔走,他们自己就会去找方掌柜。”</p><p>  “那第三位是?”卓均听出这最关键的是第三位。</p><p>  “哈哈看你就是外来的,第三位就是城中的马老爷!不过也不怪你,这位马老爷在城内也十分低调,从不让自己的名号传出去。”中年男子道。</p><p>  “竟有这等奇人?他既然要广交朋友,为何还要隐姓埋名,不让人知。”卓均更想知道玄武侯的行踪,然后再打探在他身边潜伏的劫教妖女。</p><p>  “理由么不便多说,但总是要亲自上门拜访这位马老爷的。”中年男子讳莫如深道。</p><p>  “那这位马老爷的府邸在何处,掌柜的必然亲临拜访。”话已至此,卓均只好佯装感兴趣。</p><p>  “诶,既是隐姓埋名,必然也要藏踪匿影了。不过今晚就有个千载难逢的机会,别让你家掌柜错过。”中年男子喝口酒润润喉咙。</p><p>  卓均早听得有些不耐烦了,直问道:“今晚在何处?”</p><p>  “就在东市,今晚玄武侯要请马老爷看露天戏,想来会有很多名人同往,方掌柜想交朋友,来此就可一举多得。”</p><p>  听到玄武侯要来,卓均不禁两眼放光。上流名人聚会交往,少不了美人相伴助兴,说不定玄武侯此行就会带着那劫教妖女,是不可多得的机会了。“多谢前辈提点。在下想问的都问过了,告辞了。”</p><p>  “好也麻烦少侠替怡翠楼向方掌柜问好。来人送送这位少侠!”中年男子收起银票,起身相送。</p><p>  卓均被一个小姑娘带离青楼,看看日头,约莫也快过了小半个时辰。卓均带着消息,跑回那首饰店找师妹,但对方早已不在。</p><p>  听掌柜说戚艳在戏院那边等着,卓均立刻像一阵风似的冲了出去,心里只想着快点将消息告知戚艳,根本顾不上身边热闹的街市。此时街道上到处都是穿着轻盈纱衣的江南女子,个个如花似玉,美得让人移不开眼。可是,他的脑海里全是昨夜百里初晴失望的神情,连那些婀娜的舞姿和清脆的笑声也被他抛在了脑后,心中只有急切地期待,期待她听到自己时会喜笑颜开。</p><p>  她笑过吗,卓均印象中似乎只有礼貌性的假笑。或许我帮她铲除劫教妖女,完成朝廷的任务,她会笑一笑。少侠充满了期待。</p><p>  戏楼似乎是东市中最高的建筑,矗立在东市的中央。此刻被数十上百名的劳工围着,在楼下搭建巨大的舞台,还铺上长长的红地毯。戚艳就在执剑静立在路边,仿佛和周围热闹的景象相隔,卓均也顾不得那么多,三步并作两步地冲了上去。“师妹,我帮掌柜的打探到需要的消息了?”</p><p>  “是吗,让我猜猜?”戚艳耸耸肩,出奇地抱有兴趣。</p><p>  “诶好?”卓均有些不适应。</p><p>  “我猜是玄武侯今晚要来这里看戏,说不定还有美人相伴,对吗?”戚艳眸子一瞥快要搭成的戏台,嘴角似笑非笑。</p><p>  “你,你怎么知道?”卓均错愕得瞠目结舌。</p><p>  戚艳反问:“还有别的吗,你花了多少钱买到的?”</p><p>  “没了,共花了一百两!”卓均支支吾吾地说。</p><p>  “呵呵,我和那首饰店的掌柜谈几句,就知道这消息了,没花宗门里的一分钱。”戚艳笑道:“走吧师兄,今晚的戏很精彩,一定要带小雪来看看。”</p><p>  卓均点点头,感到胃里一阵酸水翻搅,如同又做了错事。</p><p>  回到客栈时,百里初晴已在那里等他们,双方自互换了一番消息。</p><p>  “没想到第一天就能见到玄武侯,这银子花得很值得。卓大哥,你怎么没精打采的。”百里初晴疑惑道。</p><p>  “可不是值得!”戚艳耸耸肩没有多说。</p><p>  卓均心中酸楚也不好说,目光游移道:“希望今晚能看到那劫教妖女。”</p><p>  “离晚上还早,我们先去找丐帮,还能打探到更多的信息。”百里初晴心情不错,微笑这看着两名剑宗弟子。“走吧,想不到第一天就如此顺利。”</p><p>  纵横长街,阡陌小巷,三人跟着百里初晴带来的瘦弱乞丐在城中穿行,离开热闹熙攘的街坊,越走越偏僻,巷子里渐渐只剩下了过往的乞丐,用奇异的眼神打量前来的三人。</p><p>  “还有多远!”卓均感到一丝不安,问道。</p><p>  “快了,快了,马上就到!”瘦弱乞丐不是第一次这么说。又过了几百步他才停下脚步,手指一堆黑白砖瓦矮房包裹着的红漆大院。这所宅院深藏在城角,甚为隐秘,院墙有一扇小铁门。</p><p>  “两位稍等!”瘦弱乞丐扣起铜环把铁门敲得叮当响。“开门,转告舵主今天有生意了!”</p><p>  很快,门上开了个小窗,露出一只漆黑的瞳孔。瘦弱乞丐微微侧身,让门内人看到他身后的三人。</p><p>  不一会儿,门 “吱呀” 一声开了。一个手执漆黑木杖的男子出现在门口,他身材高大魁梧,穿着一身破旧却洗得干净的衣衫,头发有些凌乱地束在脑后,脸上带着严肃的神情。</p><p>  他看了看三人道:“鄙人姓柳。两位少侠如何称呼。”</p><p>  “在下吴卓,这位是我的师妹,江燕,我们是五洲商会方掌柜的护卫。今日见到柳护法,实属三生有幸。”卓均拱手介绍道。</p><p>  柳护法回礼道:“吴少侠幸会。有事里面说吧。”</p><p>  跨进门栏,正是大宅院的后花园,正前方摆着假山,山后绿叶繁盛,当是座林园。卓均和戚艳对视一眼,都不觉这里不像是乞丐窝。绕过假山,发现这林园颇具规模,林木郁郁葱葱,遮阳避暑。树荫下,躺着三三两两躺着乞丐,有男有女,几对相拥在一起,身上盖着毯子,像是刚云雨过,正安详午睡。</p><p>  “你怎么知道他是丐帮的护法?”戚艳在卓均身边小声问。</p><p>  卓均解释道:“丐帮弟子的拐杖不只是防身的武器,还是地位的象征。帮主使用的翠玉杖,而长老则用黄梨木,又称香杖;舵主用紫檀木,又称紫杖;而像这位护法,用的便是铁力木,叫铁杖。柳护法,我说的可对?”</p><p>  柳护法微微点头,脸上露出一丝不易察觉的微笑,却做了个噤声的姿势,卓均心领神会,默默跟着他进了间客房。</p><p>  “两位少侠稍等,黄舵主会来亲自招待两位。”柳护法又回头吩咐那引路的瘦弱乞丐:“你带着她去给方掌柜拿些礼物。”</p><p>  百里初晴道:“公子,那我去了!”</p><p>  “去吧,小雪。”卓均点点头。</p><p>  不过一盏茶的功夫,柳护法就跟着一个白发老者走了进来,老者身披一件麻布长袍,手中握着一根黄梨木杖,他走进屋中,径直在主位坐下,柳护法伫立在身边,神情肃穆。“我就是丐帮在城内的舵主,你们叫我黄舵主就行。”</p><p>  “见过黄舵主!”卓均和戚艳小心翼翼地起身见礼。</p><p>  “嗯。”黄舵主示意两人坐下,语气缓慢道:“我听说两位是方掌柜的护卫,我记得以前代表五洲商会来晋州做生意的人,姓王,如今怎么换了人。”</p><p>  “若我没记错,以往都是贾掌柜负责晋州的生意。”卓均皱皱眉,怀疑自己记错了,但对方只是试探真假。</p><p>  “哦对,看我这记性,是姓贾,贾掌柜,我见过他。但还没见过你们这位方掌柜,若蒙方掌柜看得起我丐帮,不妨今晚就请他来此做客。”黄舵主用拐杖点了点地,一双略浑浊的眼睛变得清明。</p><p>  卓均自没办法请人过来,只好编个靠得住理由道:“方掌柜今晚要去西市戏院拜访马老爷,就无暇来拜访黄舵主了。改天可好,我们今日来是有些事想请教?不知”</p><p>  话未说完,便被老乞丐用木杖敲地打断:“老夫想问二位是哪个门派的弟子?”</p><p>  “南剑派!”卓均不假思索地答道,还递上南剑派的符节。</p><p>  “哦。”黄舵主看后,嗯了一声,柳护法用铁力木杖敲敲木墙,咚咚两声,门外即有两名丐帮女弟子端上了新茶。</p><p>  “尝尝吧,今年新上的龙井,是给贵宾的茶。”黄舵主轻笑道,露出几颗残次不齐的老黄牙。</p><p>  一看有戏,卓均当即举杯,把茶当酒般一饮而尽,直烫得喉咙生烟。“呼,谢舵主,好茶,哈哈哈。不知可否向舵主请教几个……”</p><p>  卓均刚想切入正题,不想舌头打卷,说不出话,又感力量一瞬间从体内消去,直从木椅上滑下。</p><p>  这,这是怎么了?卓均看向戚艳,师妹仅抿了一小口,也扶着把手,无力起身,目光慌乱地看向卓均:“师,师兄……”</p><p>  “这是我丐帮的软筋散,半个时辰内让内力无效,两位不要费劲挣扎了。”黄舵主列着黄牙森森怪笑:“方掌柜既然请了两个劫教旗下的弟子做护卫,还派到我丐帮地界上耀武扬威,想来是打算抱紧劫教大腿,不顾我丐帮的面子了?”他不怀好意地打量两人。</p><p>  卓均还想解释,舌头却不住打卷,身体也松软成一滩烂泥。</p><p>  “那个叫小雪的下人就留在丐帮看好方掌柜的礼物,你们回去告诉他,今晚,要他亲自来这里拿。不然,就给我滚回中州去。”黄舵主拿木杖点了点卓均的额头,随后甩手而去。</p><p>  剑宗的两名弟子被柳护法一手提起一个,从客房一路提带到宅院外,像丢小鸡般丢了出去。</p><p>  “我们的剑!”戚艳还能说话,开口索要。</p><p>  柳护法冷哼一声道:“叫你们的方掌柜来拿,记得今晚,改日不见。”言罢,关上了门。</p><p>  百里姑娘!一股无名的怒火涌上心头,他想呐喊,然后提剑杀进这乞丐窝,救出百里初晴,但现在的他只能用中指扣弄地上的泥土。卓均用手指扒着泥土,一下下爬到那铁门前,不住敲打。</p><p>  开门,开门,让我解释。卓均卓均喝了太多的软筋散,仍不能说话,只是舌尖跳动,喊声在心底震颤。</p><p>  “该死!”戚艳扶着墙起身,将他从愚蠢的行为中拉出道:“你还想惹怒他们吗?现在我们要等这该死的软筋散药效褪去,然后去找那个方掌柜,求他来救小雪和我们的剑。”</p><p>  卓均痴愣愣地看向宅院门,他不知自己做错了什么,但似乎又搞砸了一切,迫切地想要补救,又无能为力。他祈祷,百里初晴不会被遭受丐帮刁难羞辱。</p><p>  等待的每一分每一秒都是煎熬,但不到半个时辰,那铁门就再次开了。走出的正是脚步踉跄,玉颜白如寒月的百里初晴,还有一个身材纤瘦的青衫少女搀扶着她,高出二女一头的柳护法也伫立在后,肃穆不言。</p><p>  卓均张大了嘴,僵硬地吐出模糊的声调。</p><p>  戚艳问道:“小雪,你没事吧!”</p><p>  百里初晴摇摇头,惨然一笑:“误会,都是误会。洪帮主在等我们”<br></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23420456 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23420456 Sat, 16 Nov 2024 12:31:08 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #14 第十四章 雄城屹立,根蟠错节 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>进入到玄武城篇了,剧情会改得更多。</p> <hr> <article><p></p><p>  天边翻起微许鱼肚白,日月无光,前路晦暗不明,一片迷茫。不久,地平线上缓缓升起一道黑线。</p><p>  到了吗?百里初晴惊讶地眺望远方。自极北天山南下千里,终于到了目的地——玄武城,母亲最后的足迹也是在此消失。</p><p>  马儿在胯下飞驰,越是靠近,那漆黑如墨的城墙便拔得越高,如横绝天地的屏障矗立身前,或许只有捍卫帝都的天门关能胜过它了。</p><p>  遥见城门没看,三人便在远处停马歇息,等待时辰。</p><p>  这玄武城原名少昊城,曾为白氏帝国都城。百里初晴听崔庄主讲过很多玄武城的历史。在白氏一族杀死晋王,自立为帝后,动用百万农工匠人来扩建修缮这座都城,自是坚不可摧。</p><p>  “铜墙铁壁,天堑之城果然名不虚传!”百里初晴感慨道。</p><p>  戚艳嘴角微扬,轻蔑一笑:“可惜,这样一座坚城却不战而降。”</p><p>  一路郁郁,沉默少语的卓均也被提起兴致,头一次搭话道:“天军过江南下,自是无人能挡,晋国所依仗的劫教也是螳臂当车。”</p><p>  听卓均开口,百里初晴也追捧道:“听说上任劫教教主便是死在尊派剑圣剑下。”</p><p>  “哈哈,师尊神功盖世,斩了劫教教主,吓得劫教六道闻风丧胆,临阵倒戈。末代晋王走投无路才开城投降。”卓均挤出一丝笑容,讲得颇为激动。</p><p>  “师尊的厉害还用多说,江湖上遍地都是他老人家的传说。那之后劫教龟缩在晋州再不敢出来,现任教主夜阑沉迷酒色,以示恭顺,倒是很识实务!”戚艳也说得眉飞色舞。</p><p>  “剑圣前辈位居天榜榜眼,可见圣心独照。”百里初晴恭维道。不过那高居天榜首位的正是劫教教主夜阑,劫教虽不似之前风光气盛,但其千年基业在晋州龙盘虎踞,强如现在的离武女帝也不敢轻动,不得不选择以功名厚禄招安。</p><p>  千年大教正韬光养晦,绝非剑宗弟子所说那般羸弱,百里初晴心知他们此行最关键的便是避开劫教的耳目,执行完任务后安全撤离晋州。</p><p>  “寒月宫不也参与那次平晋之战,寒月宫主也位居天榜之上。”卓均客套的话刺痛了百里初晴的心。</p><p>  “母亲那时身体不适,未能替陛下效力,是宫中长老甄一禾代表寒月宫南征晋朝。”百里初晴强挤出一抹笑容。她认为这是母亲一生中第二错误的决定,让甄一禾成为她继任寒月宫巨大的阻碍,但背后真正的阻碍是什么,百里初晴摇摇头,想都不敢去想。</p><p>  “笨啊,你算算吟雪仙子的生辰便知了!”戚艳道。</p><p>  “哦对。”卓均恍然又不说话了。</p><p>  百里初晴心道这位少侠虽久经江湖历练,经验老到胜过自己,却是少遇挫折,一经变故便垂头丧气,妄自菲薄,变得唯唯诺诺,一点都靠不住了。进城前必须给他打打气,论打探情报还属卓均最擅长。</p><p>  “卓大哥,我记得你说自己也参加过剿匪的,我听说那些山匪都非常凶悍?”百里初晴问及卓均的过往。</p><p>  卓均点头道:“剿匪的确是比较危险,我只去过一次。当时是楚师兄带我去的,他……”</p><p>  不等百里初晴问那楚师兄是何人,戚艳的脸已经阴沉下来:“宗门内不许提及那个人,你忘了吗?”</p><p>  “这又不是在宗门内!”卓均罕见地直接反驳师妹。</p><p>  百里初晴忙打圆场道:“戚姐姐,我们现在前不着村后不着店,就让卓大哥说罢,我很想听听山匪的事,近些年落草为寇的山匪着实多了些,竟连玄武城附近都有悍匪黑店,也涉及我们的安全。”</p><p>  戚艳闻言冷哼一声别过头去,卓均又有了勇气说道:“那山贼有七八十号人,领头的有三个,身手都不俗,六扇门说他们曾都是乡镇里横行霸道的帮派首领,落草后汇集力量更是为祸一方。我,我当时有幸和他们第二把交椅交过手。”</p><p>  “那你单挑胜过了他!”百里初晴鼓舞道。</p><p>  “没,我只是牵制住了他!那场战斗的胜负不在我身上!”卓均陷入回忆中:“那时楚师兄带我冒着箭矢率先冲进寨子里,当即有十几人包围我们,但楚师兄丝毫不畏惧,并扬言单挑贼首。可笑那贼人只见我们年轻,全不知楚大哥的厉害,就托大答应。”</p><p>  百里初晴暗暗心惊,不想当时的情况如此凶险。</p><p>  “那第三把交椅的人持刀站了出来,却不过三招便被楚师兄劈成两半。后面就是楚师兄和那头把交椅的较量,那人名唤狂斧,用的是两把短斧,全然是个嗜血如命的疯子,砍起人完全不要命。可惜他所仰仗的只有令人恐惧的疯狂,而楚师兄却有着他十倍的天赋和勇武。十几回合后,楚师兄衣衫未乱,而贼人已是鲜血淋漓。仅仅是为了拖延时间,才没杀他。”卓均的声音越发激昂,似是回想起人生最辉煌的岁月。</p><p>  “这位楚师兄这般厉害,他和剑圣传人比?”百里初晴记得剑圣传人名为严鸿风,她在剑宗内也从未听过楚师兄这个人,这后面定是有隐情。</p><p>  “那家伙肯定不如大师兄了。”戚艳插嘴道:“不妨让我来说,那家伙打伤了师长,叛逃了师门,后去挑衅劫教,被劫教的人杀了。”</p><p>  百里初晴注意到卓均的手死死捏住缰绳,显然他和楚师兄的关系非同一般。“那这位楚师兄也是遭了劫教的毒手!卓大哥你此行也是为了……”</p><p>  “对,我要替楚师兄报仇,三年过去了,此仇我从未忘记。感谢百里姑娘能让我有能和劫教交锋的机会,卓均定不辱没剑宗之名。”卓均眼中露出炽热的火焰,即便在灰蒙蒙的晨曦中也显得透亮,少侠坚毅的脸庞在光暗交错下显得格外俊朗。</p><p>  剑宗和劫教的恩怨由来已久,想不到河清海晏的这些年还在暗中加剧,或许卓均真是上天赐给她最好的帮手。百里初晴见卓均找回自信,甚是欣慰,心想此行若顺利,回去该如何报答他。</p><p>  我无法回应他的心意,但妹妹定会喜欢他,我该请他到傲梅山庄做客,他多半不会推辞,如此便顺理成章了。有了剑宗的庇护,傲梅山庄也不会遭受迫害。</p><p>  “但愿如此,别又被劫教妖女迷了去,她能当上玄武侯的情人,姿色就算比不上天仙般的仙子,也是祸水级的了。”戚艳冷嘲热讽道。</p><p>  “师妹请放心,我绝不会了。”卓均决心要将功抵过。</p><p>  “我相信卓大哥。”百里初晴朝卓均浅浅一笑,散去了对方眉间的愁绪。“你们看城门开了,我们快入城吧!”</p><p>  靠近玄武城,三人便不再多话,策马至城下时辰尚早。待寅时一到,巨大的铁门在守兵的拉动下隆隆作响,缓缓敞开,清冷空旷的青砖主街出现在眼前。</p><p>  等守卫到城门前站岗,卓均便上前和之交涉,拿出在客栈地下室发现的符节,直言他们是南剑派弟子,百里初晴是随行伺候的丫鬟。</p><p>  即便是在白朝作为都城时,西门也作为百姓和低阶官员来往的大门,守卫薄弱,关口不严。百里初晴默默祈祷不会有问题。</p><p>  “南剑派弟子,哼来得可真早啊。诶,进去吧?”守卫刚起不久,睡眼惺忪地打量三人,扫了眼符节,打了个哈欠便让几人进去了。</p><p>  见入城无碍,更无须登记,百里初晴松了口气。比起中州的几座大城,作为晋州核心玄武城的治理要松懈许多,但其繁华富丽却是百里初晴平生仅见。</p><p>  只见整条主街都是由石路铺地,两边是鳞次栉比的屋宇,茶楼,酒馆,教坊,铁铺,医馆……都打着黑木红字的醒目招牌,檐下还有数不清支起的各色篷布。刚过宵禁,街上少见行人,但不难想象,时辰一到主街会是怎样一番熙熙攘攘的热闹景象。</p><p>  骑马过市还是太过招摇,三人先找了个刚开张的客栈安置马匹,点了些茶点充饥。百里初晴低声商议道:“目标肯定就在城内,最有可能是在武侯府,但不能贸然行动,最好能打探到确切消息。”</p><p>  “这看起来和中州没什么区别,让我去,我知道去哪好打听。”卓均打着包票。</p><p>  “少卖关子,赶紧说啊!”戚艳不满道。</p><p>  卓均揉揉鼻子,有些得意地讲起他的经验:“要打听这种达官显贵们的风流事呀,就该去赌场,青楼,戏院那些地方,消息可多着呢。”</p><p>  “好呀,说漏嘴了吧!你每次出宗门都是到这些地方鬼混去了?”戚艳瞪着卓均,也是没想到他还懂这些。</p><p>  “没,我,我从来没去过,都是听江湖上的朋友说的。”卓均连忙摆手表示无辜。</p><p>  “哼!鬼才信,师尊让我看着你果然是要道理的,我和百里姑娘同你一起去。”戚艳道。</p><p>  百里初晴摇摇头道:“戚姐姐你和卓大哥去吧。玄武城分东西两市,卓大哥说的那些地方应该都在东市,是达官显贵们喜好聚集的地方。我这身打扮该去西市,那边都是各地商人和农民贸易的地方,兵分两路打探应该效果更佳,日上三竿再回客栈碰面如何。”</p><p>  “好!”卓均和戚艳都点头同意。</p><p>  商量完,卓均仍没吃饱,便叫小二上了玄武城威名遐迩的牛肉锅贴来充饥,想来剑宗给予的盘缠要比甄一禾给的多很多。</p><p>  很快煎至金黄的锅贴便送了上来,卓均介绍说这玄武城的锅贴与众不同,以其酥脆的底部和柔嫩的上部著称,牛肉馅味鲜美,是晋州八绝之一。</p><p>  闻着是香气扑鼻,却太过油腻,百里初晴并不喜好这类食物,便都推给剑宗弟子吃了,她先走出门去查看大街的情况。</p><p>  宵禁刚过的大街只见到行色匆匆的六扇门捕快,一名红衣捕快打头,三名黑衣捕快紧跟在后,沿着街道跑过,后面还有两只这样的队伍,似乎在进行部署。百里初晴不知道发生了什么,但见有捕快注意到自己,就忙缩回目光,扫向别处。</p><p>  非万不得已,不要接触官府的人。百里初晴不断告诫自己,也嘱咐过剑宗的弟子。相对于劫教,她更害怕官府,尤其是不能被玄武侯的人捉到。</p><p>  百里初晴正倚在门口四处乱看,身后突然传来一声呼喝:“诶,麻烦让开一下。”</p><p>  听出是店小二,百里初晴忙让开身子,见他两手举着大端盘,上面放着一碟牛肉锅贴和四碗面条,晃晃悠悠地走出门就去了客栈边的小巷里。</p><p>  百里初晴好奇地跟了过去,见那巷子里等着两名衣衫褴褛的乞丐,各拿一条木棍,正等着店小二把面条送到。</p><p>  “呦,今天就两位呀!”店小二讨好般地笑道。</p><p>  “嗯,保两碗,退两碗吧!”一名年长的乞丐道,另一名已经开始狼吞虎咽。</p><p>  “好嘞!”店小二爽快地答应,然后从袖口掏出一串铜钱递了过去,然后端起两碗面条大步离开,正撞见在巷口偷看的百里初晴。</p><p>  “呦,你这女娃子怎么鬼鬼祟祟的”店小二不信任地上下打量了百里初晴,颇为愤慨:“好好跟着你家公子小姐,出来乱看什么?偷看别人屁股,当心要被抓进乞丐窝去。”</p><p>  “是我家公子想让我问问,你给乞丐送饭,为何还要倒搭钱啊。光那一碟锅贴我家公子可就是付一两银子的。”百里初晴反问道。</p><p>  店小二不怒反笑:“乡下来的吧,这都不懂。我告诉你吧,在城里做生意的,看见乞丐都得叫声丐爷,不然这生意就做不下去。”</p><p>  丐帮!百里初晴惊觉自己竟忘了这样一个庞然大物。丐帮虽不是朝廷承认的门派,但其也是发展数百年的一个门派,弟子何止万人,其在燕州绝迹,中州势微,却不想在晋州还要如此大的影响力。丐帮弟子行走市井之间,消息最为灵通,若能得到他们相助是再好不过了。</p><p>  想到这,百里初晴先是对店小二道了声谢,又回去找卓均,戚艳:“公子,小姐你们先用餐休息,我先去办你们交代的事了!”</p><p>  “诶,小雪你当心啊!”没空听卓均的叮嘱,百里初晴已出门,去找小巷里找那两个乞丐。</p><p>  不过才泡壶茶的时间,三尺巷子里就剩空空的碗碟,不见人影。百里初晴一咬牙,快步追了上去。</p><p>  在清晨的宁静中还能听见一些脚步声,但随着时间流逝,民房内升起袅袅炊烟,鸡鸣狗吠之声从院子里传出,千家民宅的木门吱呀吱呀地打开,有妇人将浑浊的水随意泼到街上,带出人畜混杂的臭气。</p><p>  百里初晴绕开脏水,不禁怀念起天山冰冷清新的空气,但还是捂着鼻子去找丐帮弟子。百里初晴听见一阵脚步声,轻快急促定是有武学功底之人才能发出,便去寻找,不想一道青色身影先跑了过来,迎面撞上了她。</p><p>  “诶!”百里初晴先有防备,只是后退两步,但那撞上来的女子却是扑倒在她怀里。</p><p>  “让开!”不待百里初晴弄明情况,那女子一把推开她就继续奔逃。</p><p>  与此同时,在她来时方向一名红衣捕快的身影也出现:“哼,看你往哪里跑!”</p><p>  这名捕快轻功过人,两个跨步踩在左右砖墙上,就跳过阻路的百里初晴,抬手一把揪住年轻女子的衣领,将她拉倒在地。随后从腰间提起刀鞘,狠狠压在女子丹田之上,对方蹬了蹬腿便没了反抗之力,甚至叫喊都发不出了。</p><p>  “六扇门办案,闲杂人等速速让开!”随后又有三名黑衣捕快尾随而来,将百里初晴驱逐开。</p><p>  “快,搜她身!”红衣捕快吩咐道。三名黑衣捕快两人按住手脚,一人也不顾男女授受不亲,便开始在女子单薄的纱衣上肆意乱摸。</p><p>  百里初晴不忍再看这般粗暴的画面,但也无力阻止六扇门执法,只好权当没看见,默不作声地离开。</p><p>  忽然,嘴被一只温暖的手捂住,纤细的手指捏得她脸颊抽痛。“嘘,不想死就别出声。”身后传来年轻女子的脆声。</p><p>  “呜……”百里初晴发觉后腰被尖锐之物抵住,传来微微刺痛,不由绷直身体。</p><p>  “你想做什么?”百里初晴又惊又怒,她难以置信竟有人在六扇门捕快眼皮底下行凶。</p><p>  “不做什么,想请你和我一起看下去!”身后之人低声威胁道。</p><p>  这有什么好笑的。百里初晴目视女子被撕开纱衣,露出里面的衣服,身体被刀柄上传下的内力压得不能动弹,搜完一面后,又被折了过去,她刚想叫喊,却又被一只铁靴堵住嘴,秀发披散,十分可怜。</p><p>  可六扇门的人仿佛是铁人般浑若未闻,用刀撩起她的裙摆,露出白花花的后臀,上面赫然有一个青色烙印,让百里初晴明白她的遭遇为何如此凄惨。</p><p>  大周律法,凡入贱籍者,男烙左额,女烙右臀,被计入贱籍之人身份为其主人私产,男子为奴,女子为妓,可如牛羊般可被买卖转赠,永世不得翻身。而籍贯的定夺权在中央朝廷和作为封疆大吏的王爵诸侯手上。</p><p>  不过大周不兴奴隶制,贱籍者极少,上一次大批贱籍还是大周平定四方时,离武女帝将反叛者的全族上下一并纳入贱籍,代代为奴为婢。</p><p>  几名男捕快几乎把这贱籍女子撕扯得全身赤裸,私密处也毫不顾及地动手,堪比猥亵。观此女肌肤白嫩,多半是前朝旧贵之女,沦落至此令人唏嘘。百里初晴深感同情,但身后之人却发出阵阵窃笑,全无怜悯之心。</p><p>  “大人没有!”黑衣捕快道。</p><p>  “该死!”红衣捕快把堵住贱籍女子的铁靴挪开,冷冷逼问道:“说,你把侯爷的粉玉玲珑坠藏哪了?”</p><p>  “啊,冤枉,大人冤枉啊!我真的没有偷那枚粉玉,真的!”贱籍女子激动地抓起红衣捕快的鞋子,苦苦哀求。但对方不耐烦地一扬脚,拿铁靴尖再堵住女子的嘴。</p><p>  “嘴硬,捆起来带回六扇门仔细询问。”红衣捕快吩咐,三名手下立即掏出随身携带的粗绳,开始捆她手脚。</p><p>  看六扇门行事雷厉风行,狠辣果断,百里初晴心底也微微有些畏惧。忽然,她发现那女子瞪大眼睛,直勾勾地看着自己,猛地开始挣扎,牙关紧咬似乎想要说话,牙都被铁靴硌出血来。</p><p>  “贱人还敢咬我!”红衣捕快一声怒喝,抽出鞋,眨眼间便是一脚,将她下巴踢得脱臼,没给任何说话的机会,抬抬手,便让手下把贱籍女子拖走了。</p><p>  “呼……”百里初晴长舒一气,她刚刚被女子这一瞪吓得不轻,此时方察觉抵在背上的锐器皆消失。她蓦然回头,果见一个矮自己半头的豆蔻少女。</p><p>  少女身穿鹅黄衣裙,搭配纯白夏布裹腿,肌肤微黑,脑袋像小老鼠般俏小,有着淡茶褐色的明亮大眼,嘴唇很是娇嫩,红红的,很健康,很可爱。她手中提着一个蜜桃形的粉色玉佩,玉质剔透,看起来价值连城。</p><p>  “是你偷的!”联想到捕快所说与女子最后的异样神情,百里初晴惊诧道。</p><p>  “偷?我只是拿来玩玩罢了。”黄衣少女轻轻晃着脑袋:“不过这贱婢可真倒霉,玉佩是在她手里时被人发现不见的,唉!”</p><p>  百里初晴看小女贼笑嘻嘻的满不在乎,大感气恼道:“既然是你拿的,为何不去找六扇门澄清,救她一命!”</p><p>  “咯咯,我刚才已经告诉她真相啦,剩下的她自己去解释不就好了,我才懒得为她多浪费时间呢!”少女说到最后,不禁嘻嘻笑了起来。</p><p>  听她口气,不难想象刚才的贱籍女子定是被此人陷害的。她把别人害惨,还特意来看戏嘲讽,实在可恶。百里初晴握紧拳头,直想给她一巴掌。举棋不定时却见少女拿小粉舌舔舔匕首,怪笑道:“没忍住告诉姐姐这么多,可不能让姐姐出去乱说了。”话到最后语气骤然冰冷,露出杀气。匕首兀地朝百里初晴小腹刺去。</p><p>  之前是这黄衣少女偷袭,自己毫无防备才被擒住。此刻百里初晴早有防备,只后退半步,侧身直抓取对方的手腕,寒意从掌心涌出,那少女叫了声冷,手一松,匕首便被百里初晴躲过,横在她纤细的脖颈上。</p><p>  “啊,不要杀我!”黄衣少女花容失色,娇小身体瑟瑟发抖。</p><p>  百里初晴先夺下她手中的玉佩,冷冷道:“你害人不浅,死有余辜。但我先不杀你,要你去找六扇门澄清偷玉佩的事,还人公道。”</p><p>  见黄衣少女如小鸡啄米般点头,百里初晴心一软,放下匕首,冷声道:“你自己去把六扇门的人带过来,我拿着玉佩在这里等。”</p><p>  我把玉佩放在小巷里便走,不管这少女会如何颠倒黑白,只要六扇门拿回玉佩,也算是能沉冤昭雪了。百里初晴心想,任务当先,她可不打算与六扇门的人扯上关系。</p><p>  “好,姐姐稍等我这就去。”黄衣少女怯生生地点点头,后退了几步,倏地提起一个白底绣着梅花图案的锦囊,炫耀般地摇晃。</p><p>  “你!”百里初晴手持匕首和玉佩愣在当场,这正是她的随身锦囊,不知何时被她偷去的。她刚想去追,却不料少女跑向六扇门的那帮人,喊道:“救命呀,杀人了!”</p><p>  百里初晴闻言一凛,刚要去追又顿止脚步,心急如焚。那锦囊里除了几张银票,更重要的是黄泉司的密令,怎可以弄丢!</p><p>  可六扇门的人若此时回来,看玉佩在我手里,又该如何解释?百里初晴举棋不定,呆滞片刻,最终一咬牙还是先保身为重,收起玉佩,转头朝巷子另一端跑去。</p><p>  寒月传人眼眶湿润,纵有千般委屈只能发泄在奔走上,如此浑浑噩噩地跑过好几个巷角,也不知有无人追她。啪!脚下倏地踢到一物,把她拌了个踉跄。</p><p>  本以为是竹竿,却听见一人哀号,回头才看是一只骨瘦如柴的腿,腿的主人也是衣衫不整的一个乞丐。</p><p>  “诶呦,诶呦,你这人,走路没长眼睛呀!”乞丐年纪不过三十,捂着腿呻吟起来,见百里初晴的年纪样貌,呻吟的声音又小了下去。</p><p>  丐帮弟子!百里初晴眼前一亮,看来有失必有得,也顾不得其他了。</p><p></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23385832 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23385832 Mon, 11 Nov 2024 02:04:59 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #13 第十三章 雪落凡世,白雪仙尘 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>双更,双更!</p> <hr> <article><p> 一片厚云遮月,周边的稻田和错落屋舍皆被黑暗吞噬,身前高耸矗立的客栈仿佛一只漆黑的怪物。“吴公子,江小姐!”百里初晴朝黑店二楼呐喊,而回应她的声音来自客栈楼顶。</p><p>  “别喊了。”此声音正是今晚出现的干瘦糟蹋男子,他坐在屋顶瓦片上,垂着颀长的手臂,轮廓像一只望着猎物的猴子。“再大声,你的同伴听不到了!这村子里的人也不会出来帮你!”</p><p>  “什么?”百里初晴听不见村内有任何的犬叫鸡鸣,更不见一丝烛火,处处透着诡异,但她已无心去管:“你把他们怎么样了?”</p><p>  “愚蠢的问题,你瞧我人坐在这,给你吹迷魂散,还能同时出现在你同伴的身边不成。”糟蹋男子摊摊手道。</p><p>  百里初晴一时语塞,但想起戚艳被叫去庖房沐浴,一时不慎就会遭了迷魂散的道,而卓均所在的房间是那个袁琳一手安排的,怕是要中了对方的仙人跳。</p><p>  都怪我,我该连夜带他们进城,至少要一直陪在戚艳身边,不至于三人全部分散开。百里初晴取下水壶的扭盖,手却因恐惧而轻轻颤抖,零零散散散出几滴水。“他们都被那对母女设计害了?”</p><p>  “呕吼,你还不算笨!都看出来了,但至少那小子不算是害吧。我想此刻他正和那小骚蹄子翻云覆雨,快活似神仙呢!”说着,糟蹋男子的影子已从客栈上两步跃下,灵巧如猴,单论轻功定在百里初晴等人之上。</p><p>  “哼,我告诉你他们可不是这么容易上套的。你就是这个村子的村长吧,不如叫能帮上手的全都出来。”百里初晴又扫了眼漆黑无光的村子,只觉这一村人同流合污,也炸一炸是否还有埋伏。</p><p>  不想糟蹋男子听完一阵咂舌:“啧啧,还是不够聪明。你没看出来这村子处处透着诡异,而我一个外来人是最无辜的那个。那日我窥见她们母女残害一对侠侣才警觉这是家黑店,而周边屋子里的人,到晚上都躲进类似客栈的地下室里,一个都找不到。”</p><p>  “你说就在玄武城附近,大明法度笼罩之地,六扇门为何会容许这样的一个村子存在,或许是假装看不见吧。”他边说,边向百里初晴靠近。“我们都是外乡人,同病相怜,不如好好聊聊!”</p><p>  “别过来!”百里初晴故意示弱,后退一步。但见眼前身影靠近,猛地将壶中清水倒在手中,运起寒月功法,霎时将水凝成一道细长冰刺,插向袭来的黑影。骤然间,只听一道惊异之声,伴随疾风掠过头顶,她的裹头布被摘了去,秀发披散。</p><p>  刺中了,无法判断刺中的是不是要害。百里初晴被开盖的壶嘴里挥洒出的清水迷住眼睛,急用袖子去擦。</p><p>  此刻夜风徐过,稻田沙沙作响,云去夏空,月挂如银,清影十分圆满。光华驱散黑夜,寰宇恢复清明。</p><p>  百里初晴拭去脸上的水,流风徐过,片片霜花在玉手间回溯飞舞。当她睁眼时,黑色瞳孔化为两块冰晶玉髓的宝石,透射淡蓝清光,盈盈闪亮。</p><p>  敷面的灰土被井水洗去,露出本来的肤色,清冷如霜,肤光胜雪。穹顶冰盘高悬,独映琼明雪颜,玉面含煞,尤显绝丽脱俗,冷艳逼人。蔚蓝色长发迎风舞动,一身沙白色的新鲜布衣,宛如广寒清虚之府中的仙子下凡。</p><p>  “嘶嘶,疼死我了,你哪来的武器?”窜到百里初晴对面的男子,握着受伤的手掌,眼睛直勾勾地盯着她,还有她手中染血的寸长冰锥。随后破痛为笑:“看你的手便知蹊跷,天生蓝色长发,会凝水成冰,还有这冰魄般的眸子,啧啧,这普天之下只有寒月宫的吟雪仙子有这等容貌。当真名不虚传,有些惊艳到我了。”男子大发感慨,啧啧称赞。</p><p>  对他一眼认出自己身份,百里初晴习以为常,作为寒月传人,她和母亲一样,天生拥有异于常人的容貌,但这往往会引来灾祸。</p><p>  可惜他反应太快,没能出其不意地重伤他。百里初晴心知不妙,她在傲梅山庄时已知自己五年来武学缺乏教导,根基薄弱,正面恐非此人敌手。</p><p>  “仙子远在燕州极北边境的天山,为何不远千里跑到这边?那两人也或许才是仙子的护卫吧,啧啧。”糟蹋男子拿布条缠了缠右手伤口,发出阵阵淫笑。</p><p>  “哼!”百里初晴轻喝一声,手握冰锥朝他刺去。但疾风飞驰,男子身影转瞬即逝。</p><p>  不行,他身法太快!百里初晴深知此贼的厉害,非自己能敌。加上卓均,戚艳,三人合力或能将他击退。她扭头见此贼半蹲在地上,瘦长的腿曲起,手平放身前,如灵猴般会上蹿下跳。</p><p>  “啧啧,你生气的样子真好看。仙子这般高冷,肯定还是处吧!唉但人不可貌相,我上袁琳那小骚蹄子前也以为她是处来者。”他边说边摇头,同时把手塞到胯下挠了挠。“但我是不会怀疑仙子你的,看我们寻个地方,定让仙子那个冰雪消融,春暖花开。哈哈哈……”</p><p>  听他这般淫词秽语,百里初晴将玉石般的拳头握紧,苦思对策。但天下武功唯快不破,若连碰到他的机会都没有,又该如何。</p><p>  “好了,时辰不早,该与天山上的仙子共度良宵了。”说罢,他弹腿一跃丈许,凌空翻腾落在少女身后。</p><p>  百里初晴旋身便刺,不料手腕却被对方抓住。</p><p>  “草,好冷!”贼人感到手心冰寒刺骨,急松开手。但见冰锥又进,冷笑一声,挪步躲闪,没再给百里初晴反应的机会,一记擒拿手将她按住,又把她身子扭转过来,仗着手臂够长,双手把吟雪仙子的藕臂夹在身侧,运足内力将她按在身下。</p><p>  “啊!”百里初晴吃痛,被贼人玩弄得有些晕头转向,冰锥已脱手而去,身体被死死钳住,腹股沟、臀部和腹下肌肉绷紧,运足内力也动弹不了。眼前是男子分开的大腿,一股骚臭味从他胯下传来,熏得人直要昏厥。</p><p>  “我从中州跑到江南,却能尝到北国冰雪仙子,上天真是待我不薄呀!哈哈哈……”</p><p>  听到他的话,百里初晴心如死灰。卓大哥,戚姐姐,真对不住你们,要死的本只有我一人。还有母亲,你走后,我早已是无能为力了。</p><p>  百里初晴不堪受辱,只欲咬舌自尽。忽见采花贼身后出现一束白裙,如鬼魅,似仙灵。百里初晴贝齿轻启,一瞬惊羡。那股桎梏身体的力量消失,两条干瘦的手臂坠在脚下,无血溅出。</p><p>  百里初晴点步后撤,发现采花贼呆呆盯着自己齐肘而断的手臂,竟未回过神来。“你!”他满脸疑惑看向百里初晴,以为是她所为,但随后发现身后的白衣女子,吓得向外跳出五六步。“见鬼了,这鬼村子里有鬼!”他尖叫着朝水稻田里奔逃。</p><p>  缺了手臂平衡,贼人一个踉跄扑倒在田地里,之后连滚带爬地跑进繁密稻田中,再不见踪影了。</p><p>  期间白衣女就在原地,一动未动,或许她想抬手就能取此贼性命吧。</p><p>  这是先天境的奇术,试想自己出手帮她实为多此一举。百里初晴心中惊喜万分,忙上前道:“多谢前辈,出手相助。”</p><p>  “不必言谢,你帮过我。现在两清了。”她的话如天上人般毫无情感。一身白影渐渐变得虚无,化为点点星光消散无踪。</p><p>  “诶,等下。”百里初晴想要挽留,见她无影,去无踪,喃喃道:“连姓名也不肯告知吗?”</p><p>  无时间多想白衣女的事,卓均和戚艳还在客栈中,生死未卜。百里初晴急奔向客栈。</p><p>  客栈的门虚掩着,厅中的烛灯全部熄灭,漆黑中只有庖屋中泛着烛火,微光穿过幕帘空隙,映照出硕大黑影。</p><p>  百里初晴轻步靠近,绕开桌椅摆设,尽量不发出声响。她掀开幕帘一角,进行窥视。庖屋灯火通明,屏风上挂着戚艳的衣服,其后便是装满热水的蓄水池,池子下面的灶台里还点着火,直把水烧得滚烫。</p><p>  她可没办法将沸水变成坚冰,百里初晴厌恶地扭头又见侧边桌台上横放着一把剑鞘雕刻细柳图案的华丽宝剑,正是戚艳的画眉剑。</p><p>  戚艳果然也遭难了!百里初晴快步走进屋内,先拿起戚艳的剑,随后在屋子东南角发现一个地洞,里面黑黢黢的,幽深不见底。</p><p>  百里初晴左手提着烛台,右手握剑,走下斜坡,进到地洞里。地洞很矮,需猫着腰前行,地上明显有车辙痕迹,是有人推车进去。</p><p>  车上货物应是受害的旅客。联想袁琳之前说客满为患,又全死于剿匪中,未免太不合理。怕不是全遭了店家的毒手。百里初晴愈发担心戚艳、卓均,她细微的脚步声在洞壁间回荡放大,根本无法潜行,索性疾步穿梭。</p><p>  “那女的也带来了?”地洞深处传来老板娘的声音,百里初晴听声不远,果然很快在地廊尽头见到一个足有客栈一层大的地下空间。</p><p>  “怎么是你?”老板娘见是百里初晴,先是惊诧,随即花容失色。她正蹲在一辆木制拉车边,车上躺着的正是戚艳。这位平日冷傲的剑阁弟子,此时全身赤裸,毫无尊严地倒在石台之上,四肢张开,任人宰割。</p><p>  百里初晴二话不说,左腋夹着剑鞘拔剑,画眉剑细长轻盈,剑身抛光华美,在辉煌灯火下闪烁烈烈虹光。</p><p>  “别,别杀我!”老板娘不会武功,忙跪下表示投降。</p><p>  百里初晴环顾四周,发现四面全是棺材,共用十几副,从内散发出怪异的药草味,不禁骇然。石洞中央有一张长桌,可容一人横躺,上面放着几盘工具。样式千奇百怪,不知何用。见没有他人,百里初晴持剑冷声逼问:“哼!你把戚姐姐怎样了?”</p><p>  “只是中了迷魂香。这都是他的主意,我和琳儿上是受他胁迫,本无意加害两位女侠。”老板娘叩首解释,看着颇为诚恳。</p><p>  百里初晴哪里会信,那贼人分明说他是外乡人,撞见你们行凶后才同流合污的。也不同她争辩,她去查看戚艳的情况,手指一探鼻息,见吐气均匀,便松了口气。两指掐中人中,运出寒气,戚艳沉睡的面容顿时扭曲起来,呢喃道:“不,大师兄,你不能这样对我,我为了你。啊嚏!”梦中呓语未尽,便打了一个寒战。</p><p>  “这是怎么了?头好疼,好冷!”戚艳悠悠转醒,还有些神志不清。</p><p>  百里初晴一边安抚道,一边将画眉剑入鞘归还。“戚姐姐,没事了。你中了他们下的迷魂香。”</p><p>  “啊?你!”戚艳为百里初晴的容貌所震,第一眼竟没认出是谁,茫然地接过剑,随后才醒悟:“你是,百里妹妹,啊啊……”她终于发现自己是半裸着身体,忙遮掩羞处,画眉剑就压在半球上,倒是同剑鞘上的花纹相映得彰,甚是美丽。</p><p>  “你先穿好衣服,我来问”百里初晴看向老板娘,话还没说完,戚艳已从她身边掠过,画眉剑飞速出鞘,一剑斩去,血光崩溅。</p><p>  老板娘连惨叫都未及发出,脖子便被砍断大半,头连着薄薄皮肉,朝后仰去。如掀开的盖子,断颈处可见惨白椎骨,随即被淋漓鲜血吞没,流淌下来浸透花衣。</p><p>  百里初晴要阻止的手僵在半空,万分懊悔不该将剑还她。只听戚艳气愤不已道:“一家子贼,敢谋害本女侠,真是”她气得发抖,都不顾身体赤裸了。</p><p>  看她还想举剑虐尸,百里初晴忙拉住她:“好了!你干嘛杀她?”</p><p>  “这贱人不该死吗?”戚艳恨得咬牙切齿。</p><p>  “不是,卓大哥,我还没问出卓大哥的下落。”百里初晴嗔怪道。戚艳这才回过味来,举剑的手缓缓落下“我,我给忘了。”</p><p>  百里初晴叹了口气,待戚艳穿好衣服,两人又急去卓均的房间。</p><p>  戚艳走出密道口,恨声道。“可别让我发现卓均和那小骚狐狸在一起!看她风骚样,定是极乐道的妖女,把卓均当鼎炉用了。”</p><p>  二女直奔卓均的房间,门从里面反锁。百里初晴还想敲门询问,但戚艳冷哼一声,一剑劈开里面的木锁,抬脚踹开。</p><p>  此时屋内灯火熄灭,不见人影。</p><p>  百里初晴提着灯四处查看,又是东南角发现一处开着的地洞,下面是层层阶梯。“这房间果然也有暗门,卓大哥怕也是被迷晕从这里拖进去的!”百里初晴试图为卓均辩解,不过真相很快就会揭开。</p><p>  “呵,哪需那般费事。怕是那小狐狸一撩裙子,他便乖乖跟着下去了。”戚艳此话虽是讥讽,不过回想起卓均躲闪的眼神,像是刻意隐瞒什么。真相或如戚艳所说那般,卓均也该性命无忧,只是害人不浅。</p><p>  “我们快下去就他!”百里初晴道。</p><p>  “等等!”戚艳忽想起来,问道:“那男的呢?”</p><p>  “那个贼人……”百里初晴犹豫一下。那白衣女的事太过匪夷所思,不好解释?便谎称是自己出其不意,用冰锥斩断他的手臂,将他击退。</p><p>  戚艳道了声好,又道:“把卓均拉出来,我们连夜离开此地。”</p><p>  百里初晴点头同意。由戚艳持剑在前,百里初晴秉烛在后,二女同仇敌忾,已是一副要捉奸在床的架势。</p><p>  盘旋的楼梯很黑很安静,直到推开最下方的厚重铁门,才听见一阵男女缠绵的呻吟之声。早有所料的百里初晴未觉生气,只是颇为沮丧。</p><p>  戚艳怒不可遏地冲了进去,竟和卓均打了起来。百里初晴作为外人,不愿撞见剑宗内部的丑事,但也不能坐视他们同室操戈。百里初晴当即出手拦住要跑到外面的店家少女,然后将她压了进去,而卓均看到自己也停下了手中的剑。</p><p>  “戚姐姐,你先把剑放下,让卓大哥穿好衣服。”百里初晴见卓均赤着上身,腰带也没系好,忙别开目光。</p><p>  “百里姑娘,我,我……” 若非戚艳持剑挟持,卓均似乎只想找个缝隙钻进去。</p><p>  “哼,我放下剑,我这师兄为救他的小情人不是,便要提剑朝你去了!”戚艳讥讽道:“妹妹,你快杀了她,断了师兄的念想,我再放下剑。”</p><p>  “百里姑娘莫要伤她!”满脸写着情真意切的卓均,一看便知是还被蒙在鼓里。</p><p>  这两人互相讥讽不说,还把自己牵扯进来。百里初晴真想好好斥责这两人,但眼下她必须化解两人之间的矛盾。若自己直接杀了她,事后再解释怕也要留下芥蒂,必须让这袁琳自己揭开伪装,才能让卓均彻底醒悟。</p><p>  百里初晴解释道:“卓大哥你听我说,这是家黑店,他们在半夜下迷药谋害我们。我和戚姐姐侥幸才没中招,急着来找你。”</p><p>  “卓大哥救我,救我,她的手好冷,好冷啊!”袁琳楚楚可怜的模样,惹得戚艳想杀,卓均相救。</p><p>  “百里姑娘,师妹,你们听我说。那男人才是贼子,她们母子都是被逼迫的,不要伤害她们!”卓均慌忙解释,但只换来戚艳的冷笑:“好一个逼迫,我沐浴时被这小贱人的贼娘亲迷晕,差点就被杀了。幸好有妹妹在,反杀了那男贼,回来救下我。你看这小贱人摆明是魅惑你,再把你撂倒,你却蠢到维护她。”</p><p>  “什么!”卓均大吃一惊,但反应最剧烈的是店家少女,她浑身打颤,吐着白气,直盯着戚艳问道:“你把我娘怎样了?”</p><p>  “你娘?被我一剑杀了!”戚艳怨毒道。</p><p> “啊啊!”袁琳一声尖叫,突然奋起挣扎,摆脱了百里初晴的桎梏,朝石室里侧跑去。</p><p>  戚艳大惊,提剑欲杀之,百里初晴先上前阻拦道:“等等。”</p><p>  只见袁琳跑到一面石墙前,踮起脚乱摸一阵,便听隆隆巨响,机关启动,石壁向外打开。隔壁密室的烛光透入,那股浓厚的药草味也传了过来。</p><p>  “你如何知晓这两个密室相连。”戚艳惊奇道。</p><p>  “从我们下来的位置,大概能猜到吧。”百里初晴边解释,边和戚艳追了上去。后面的卓均手忙脚乱地系着腰带。</p><p>  “啊不,娘,娘!”袁琳见老板娘脖颈断开大半,整颗头后仰耷拉在背上,顿时一声惊叫,吓得瘫软在地。</p><p>  “琳儿!”卓均似是真的关心她,很快追到。</p><p>  虽是蛇蝎心肠,但也母女情深吗?百里初晴想起自己五年未见母亲,若确信得到她罹难的消息,也会如此绝望吧。她轻掩口鼻,缓步走向棺材。</p><p>  店家少女见到卓均如抓住最后一根救命稻草,死命抱住卓绝的大腿。“卓大哥,求你不要杀我,救我,救我……”</p><p>  “卓均你现在明白了?他们三个是一丘之貉!”戚艳缓慢靠近,已快没了耐心。</p><p>  “戚姐姐过来帮我一下!”百里初晴不想让戚艳动手,急忙打断。她用手推了推木棺盖道:“我们一起把棺材打开看看!”</p><p>  “好!”戚艳心领神会,也过来帮忙。</p><p>  两女推开木板,映入眼帘的是一个花季少女秀美的脸,她紧闭双眼如安睡一般,浑身赤裸,身侧铺满一个个药袋子,正是异味的来源。百里初晴去探她的鼻息,果然没了生机,但脸蛋光滑,肌肤弹嫩,与活人无异。即便刚死不久,也该有尸僵出现,在此地显得极为诡异。</p><p>  两女同时倒吸一口冷气,百里初晴看着僵在原地不知所措的卓均,冰冷叙述道:“卓大哥,这还有一具女尸。只怕这些棺材里都是被这黑店害死的客人。那男的只是个外来者,不可能害死这么多人。她们母女造的孽,比那贼人还要严重得多,整个村子都怕是帮凶,才让六扇门无迹可查!” </p><p>  “我,我……”卓均瞠目结舌,僵硬的手臂抓住少女的身体。</p><p>  “我的傻师兄,我看你是直到被装进棺材才知道落泪吧。”戚艳补充道:“卓均,你现在若不来个了断,将功赎罪,就是要害死同门,背叛宗门,还要连累寒月宫的吟雪仙子了!”</p><p>  袁琳惊恐地摇头否认,伏在卓均腿上,嘤嘤哭泣:“卓大哥,你听我说,我和母亲都是被人逼的,阿爹,阿爹他认识六扇门的紫衣捕快皇甫羽,你叫他来,求求你叫,呃呃呃……”话说一半,袁琳的脖子就被一股蛮力扼住。</p><p>  卓均紧闭着双眼,身体颤抖,一边掐住她的脖颈,任凭她挣扎也不肯放手,嘴里一直重复着对不起三个字。</p><p>  直到少女脖子都被掐断,戚艳才强迫让卓均放手。</p><p>  见到袁琳本是活泼可爱的俏脸变得深紫扭曲,一双血红狰狞的眸子死死盯着少侠,卓均似丧失所有力气,瘫坐在地。</p><p>  百里初晴松了口气,只有让卓均亲自动手了结孽缘,才不会在三人间留下太深的疤痕,希望他能有所悔悟,早点走出这段心结。</p><p>  “卓大哥,我们该走了。”百里初晴向卓均伸出手,但这位开朗乐观的少侠只是直勾勾地看着袁琳的尸体,嘴唇动了动挤出一串如低吼般的声音:“对不起!我对不起师傅,对不起师妹,对不起百里姑娘,也对不起她。”说完,他发出疲惫的喘息,目光空洞无神。</p><p>  “这不怪你,卓大哥,你是被她们蒙蔽了!”百里初晴拉起失魂落魄的卓均,同时捡起他的佩剑,送到他手中。长剑会给剑宗弟子力量,就像霜雪同自己的血脉相连。</p><p>  “师兄,你振作一点,我们可没空听你自怨自艾了。这事我不会和师长们说的。”戚艳见卓均如此,也通情达理许多,开口安慰,转头又问百里初晴道:“这么多尸体怎么办?放一把火烧掉?”</p><p>  “不行,那样太引人注目,会惊动村子里的人,到时众口难辨,贼人就成我们了。”百里初晴反对。</p><p>  “那就放在这不管?”</p><p>  “可以。他们行谋财害命之事,定不敢报官。我们将密道封住,短时间内不被人发现,不惊动玄武城的戒备就好。”百里初晴道。</p><p>  “蛇鼠一窝,晋州真是一个肮脏的地方,到处都有劫教的影子。”戚艳点头称是,还把源头引向劫教,虽未必是真相,但对下面的行动没有坏处。</p><p>  三人在密室内简单搜查一番,倒是发现那些来时密室麻袋内装着许多死者遗物,百里初晴从最外面的袋子里看到男女各一套图案相似服饰,还在他们的随身锦囊内搜到两把装饰华丽的长剑,和南剑派弟子的符节。</p><p>  “南剑派?从没听过,猜也是个小门派,竟也是用剑的,怕不是劫教的走狗,用来恶心我们剑宗的。”戚艳不屑一顾道。</p><p>  “我猜他们是要去参加剿匪,却惨遭这店家母女下毒手。”百里初晴解释:“这两枚符节上没有名字,但应该也能用,假扮晋州小门派的弟子,总比中州人的身份好。”说着,她把符节给了戚艳和卓均,往后也没必要再套用假名了,只有她除外。</p><p>  三人从庖房的密道口出来,百里初晴灭了灶台的火,借用一点木灰涂黑了脸。走之前不忘熄灭了客栈里所有的灯,就当所有人安睡在此,无事发生。至于那外来的贼子,想必是不敢再回来了。</p><p>  他们三人各取上坐骑,趁着月色就上路前往玄武城,袁门客栈和整个村子渐渐消失在茫茫夜色之中,如一场短暂的噩梦,而前方还有更大的艰险在等待。</p><p>  母亲,我如何才能到达先天境,获得和你一样的力量,现在的我是如此羸弱,随时会让血脉消亡。百里初晴望着夜空,总觉江南的月太过温和,远不如天山上的寒月那般清寒,能给予她那份难得的宁静。</p><p></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23336205 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23336205 Sun, 03 Nov 2024 14:11:27 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #12 第十二章 情比金坚,情义两难 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>新增卓均的pov</p> <hr> <article><p> 卓均自回到屋内,心中便如潮水般翻涌,既期待又忐忑,生怕密道开启时,师妹和吟雪仙子会突然出现,当场揭穿他的阳奉阴违。</p><p>  为了她们,为了剑宗的名誉,我不该这么做,真的不该!卓均坐在椅子上,焦躁地抓着自己的头发,一遍遍在心中责怪自己,又感到无可奈何。</p><p>  楚师兄,你若在我身边,你会让我怎么做!卓均不由想起了曾经那个放荡不羁,意气风发为人看着有些疯癫却又不失侠义心肠的楚师兄。楚师兄一把将他从闭关练剑的泥潭中拉了出来,带他去见识了真正的江湖,真正的血雨腥风,真正的人情世故。</p><p>  那一次剿匪,他和楚师兄是众江湖豪侠中最耀眼的两个人,背靠背杀进贼巢,久战不败,连六扇门都对他们刮目相看!比起劈砍木桩和同门保守的对练,那在狂乱的呼啸和死亡的边缘挥舞手中长剑,是何等的快意和豪迈!让卓均第一次体会到江湖豪侠的感觉。</p><p>  “呦,卓师弟你坐在这呀!”剿匪凯旋的夜晚,有了生死相交的众豪侠聚在火堆边喝酒吃肉,楚师兄虽然年轻,却能在这群老练的豪侠面前谈笑自如,侃起来也是头头是道:“你呀,你呀,明明天资绝禀,怎么天天摆着一副心虚的模样,嗯?”</p><p>  见楚师兄把话题引到沉默寡言的自己头上,卓均只能挠挠头,讪笑道:“没,没有,今天我可没有怯场。”</p><p>  “诶,我说的不是这个!”楚师兄一把将老实坐在角落的卓均提了起来,拉到众人圈内道:“你们今天都看到这小子的表现了,怎么说?”</p><p>  “卓少侠和楚少侠都是个顶个好样的,胆略和武艺都让人钦佩。”</p><p>  “今日得见剑宗金鳞五剑,果然名不虚传,两位少侠的武功甚至可以说是我们这些人里最出挑的。”</p><p>  听到他们的恭维,楚狂放声长笑起来:“哈哈哈……”</p><p>  卓均心底也兴奋,只是笑容仍有些僵硬,他害怕别人的恭维都是看着楚师兄的面子,他实力不济,若也如此骄狂只怕换来的全是耻笑。</p><p>  “听到了吧卓均,放眼天下五洲整个江湖,你都是个不折不扣的天才剑客,就和我一样哈哈!”楚狂拍着他的肩膀,拿起酒囊和卓均的碰了碰:“诸位也是各怀绝技的英雄豪杰,楚某和师弟鲜少出宗门,不知诸位大名,今日得蒙相识,真是三生有幸,就让我和师弟祝各位一杯,报答救命之恩哈哈……”</p><p>  “好,楚狂老弟,你这个朋友我交定了,日后行走江湖,楚老弟有麻烦可以随时来找我就是。”有人站起,拱手相拜。</p><p>  “客气,祝……”回忆到此,卓均已经忘记了那些人的名字,当时也没能认清几个,但楚师兄全记得,并与他们称兄道弟,结交甚笃。</p><p>  卓均叫不上他们的名字,但也跟着楚师兄一一对饮过,酒过三巡,卓均已头晕得想吐,但喝了更多楚师兄却依旧泰然自若,替自己斗倒了好几人。他的声音虽也微醺半醉,口中的话却更加滔滔不绝,掷地有声:“呦,你们别看这小子看着呆呆愣愣的,这心啊,都快要比天高了。天下没几个女人能入他的法眼,一心想追求那些艳名远播的仙子嘞!”</p><p>  卓均当时已经醉得说不出反驳的话,任凭楚师兄乱说,不过每一个字都听得仔细。</p><p>  那之后卓均回到宗门后变了很多,他向暗恋多年金鳞五剑中的小师妹表达了情意,得知她不喜欢自己这个大师兄的手下败将后,便放弃离开。他再不会为了赶超大师兄而无休止地拼命练剑了,他该有自己的方式,选择像楚师兄一样出门历练,在实战中变强。</p><p>  楚师兄说我心比天高,只想追求仙子,或许我真的可以做到。临江城的踏紗仙子,灵机堂的玲珑仙子,百草谷的妙仙子,以及许多劫教的妖女,种种艳名都是卓均在江湖中听闻的,其中不乏和他年纪相配的,有朝一日或可一窥芳颜。</p><p>  不过卓均做梦也不曾想到,他真的有幸能见到那位在江湖上传闻最为神秘离奇的天山上的仙子,吟雪仙子百里初晴。当师傅引他到内堂中,这位吟雪仙子就坐在红木椅上等着他,披散着冰河般湛蓝的长发,亦如传说中的清美。</p><p>  仙子起身行礼,希望能得到他的相助。这简直如江湖故事中的天赐良缘。</p><p>  可惜卓均没能把握好初见时的绝佳机会,内心狂跳的他遇见心境如冰的仙子,那股胆怯又萌生了起来,说话结巴,畏畏缩缩,几番殷勤表态,都被或明或暗地拒绝。</p><p>  但卓均并不气馁,这一路来,他在前引路,托熟识的豪侠,找商船前往晋州,再和商贾首领周旋不暴露身份,他自觉做到很好,渐渐也能在仙子面前也能谈笑自若,远胜过曾经的自己。他必须尽己所能,表现出可靠和力量,这样有机会抱得美人归,楚师兄就是这般教他的。</p><p>  楚师兄,可我还是那个懦弱胆小的师弟,永远无法做到您那样洒脱。如果楚师兄在就好了,他会让我怎么办,呵……</p><p>  百里姑娘信任自己,希望自己以大局为重,不要惹是生非。但卓均却被一股无名的情感压过了头,不假思索就答应了店家少女的请求。</p><p>  现在房间里的密道就呈现在眼前,少侠右手执剑,左手举着烛灯,回看一眼房门,火光下依稀闪过百里初晴伏门勘察的倩影,那双冰蓝色的眼睛仿佛在劝阻卓均不要下去。可,可是大丈夫一言既出驷马难追,何况是失信于央求自己相助的柔弱少女。</p><p>  或许只是我力所能及之事,并不耽误明日的行程,不行就拒绝他,然后去玄武城报官来救!卓均深吸了一口气,踏步走入密道里头,在下方是蜿蜒楼梯组成的如无底深渊般的黑暗。</p><p>  环廊朝下黑暗的尽头是一丝红黄暖光,推开一扇开着缝隙的厚铁门,在地下等待他的不是什么恶鬼贼人,而是熟悉的俏丽倩影,吊带绿裙挂在白皙的香肩上,雪嫩的胸脯半裸,绿丝带束着小蛮腰,裙摆方及膝盖,露出一双细长的小腿,和踩在凉竹鞋上的娇嫩脚丫。</p><p>  “吴大哥!”店家少女看到卓均按时赴约,涂着薄薄脂粉的脸绽开激动的笑容,一双桃花眼潋滟生光,顾盼流眉。</p><p>  “琳儿!”此情此景,卓均也不禁动情地呼唤她的名字,在隐秘的地下室内,只会有他们两人,听得到彼此的呼吸,还有那扑通扑通越来越快的心声。</p><p>  卓均刚关上厚重的铁门,便迎来少女的投怀送抱!“我差点以为卓大哥明日要早,便嫌累赘丢下琳儿了呢,害我在这等你很久了。”</p><p>  “对不起,琳儿,我……让你久等了”卓均闻言,方惊醒适才自己心神不宁,也不知在密道口犹豫了多久,白让人苦等。少侠只觉自家心思被一语道破,顿生愧疚,却也不好解释。</p><p>  袁琳抬起埋在卓均胸膛的小脑袋,双目放光和卓均对视了一眼,伸出纤细的手指点在卓均嘴上:“吴大哥莫要如此说来,都是琳儿不好,明知你有要事在身,还想给你添麻烦,只是,只是当我看见你仗义出手时,便知你就是我们母女唯一的救命恩人!”</p><p>  “什么?那男人果非善类!”卓均一下便知袁琳所指,顿时正义凛然:“不必怕他,琳儿,我现在就去捉住那贼子,明日将人押去玄武城六扇门。”说着便推开少女,提剑要回去找那糟蹋男子。</p><p>  “别,别急,那男人武功不弱,娘亲为守护我的清白,一直屈身事那贼人,现在他们正在房间里,你若去,定要牵连到娘。”袁琳从后一把拉住卓均,急切道。</p><p>  卓均闻言一怔,一拍脑门,自悔道:“唉,都怪我!竟这般疏忽!”卓均啊卓均,你怎么还是这么鲁莽轻率!</p><p>  “琳儿,你说我该怎么办?”</p><p>  “吴大哥莫要心急,先坐下说!”袁琳拉着卓均走向一张石桌后的木椅。此刻卓均方打量起这地下室的布局。这地下室有五步长宽,除了能躺下自己的大石桌和一张木椅外,还铺张着苇席的木板床,旁侧设有水槽,角落里堆着一道道黑影,仿若许多装得满满的大麻袋,不知里面是什么。</p><p>  靠近石桌,卓均隐隐嗅到一股血腥味,正来自石桌上那一条水槽,上面仍保留着潮气,像是冲洗过不久。</p><p>  “吴大哥,坐呀。”卓均来不及思考,便被推到椅子上。店家少女毫不在意地坐在他腿上,头却羞涩地撇向一边,手把玩着垂髫。</p><p>  嗅到她身上的香气,卓均不禁感到身体发热,目光低垂窥见她单薄的绿裙下那微微隆起的白面团上的点点茱萸。</p><p>  “啊你……”卓均发现少女的秘密,尴尬地移开目光,想推开她的身体,手掌触碰到她屁股时才警觉那裙下就是她光溜溜的身体,再没丝毫遮掩。</p><p>  “啊!”袁琳还以为是卓均在调戏自己,立时热切起来,转过头直盯着他,雪靥微红,直献出娇粉的嘴唇吻在少侠额头上,又在卓均的两颊轻轻点过,亦如卓均见过的风尘女子,在主动狂吻楚师兄的脸颊。</p><p>  那股庸俗放荡,又有些肮脏的感觉一下子在卓均头脑里炸开!少侠猛然睁开眼睛,将少女想唼喋自己嘴的香唇推开,冷声道:“你做什么?”</p><p>  袁琳有些猝不及防,本是含情脉脉的眸子一下泛出了疑惑和惶恐,愣了几秒,倏地站起身,整理了衣衫和鬓发,这才道:“吴大哥,对不起,是我不对,是我不好!”</p><p>  “没事。”见她唐突道歉,卓均也不知要如何应话,只觉得心中被什么东西堵着般,感到难受,但很快又变为警觉:“这地下室里摆放的都是什么?”</p><p>  店家少女忙解释道:“这是,是我们村的粮仓,我和你说过阿爹是村长,建造此密室藏食物,也是为了防贼。”</p><p>  提到贼,卓均便将手放在石桌上的极光剑道:“我现在去找师妹和小雪姑娘,我们三个人一起围剿那贼人。”</p><p>  “不行!”袁琳面露惶恐道,直接翻上桌子,用小翘臀压住长剑一端:“吴大哥,这件事你一定要听我的,不能去找你的师妹帮忙。”</p><p>  “为什么?三人机会大些!”卓均被她的动作一弄,更生气了,他已不再称呼店家少女为琳儿。</p><p>  “我怕打草惊蛇。若让贼人今晚跑了,而吴大哥你们明日离开,贼人必回来报复,我和娘都活不了。”袁琳说着身子伏低了些,抚上卓均抓剑的手。</p><p>  刚毅的心在温软小手触碰下也便松懈了,卓均看她说得有理便又坐了下来。“那怎么办?”</p><p>  “这地下室里有密道能通往他们那,待娘亲哄他入睡自会来唤我,到时卓少侠略微出手,杀了那没防备的贼子就是。”</p><p>  “如此,我一人便可!只是委屈了你母亲。”卓均有些庆幸,若能不惊动她们,还能护得袁氏母女平安,不失为一个做事不留名的大侠风范。</p><p>  “哼哼,没事啦!”</p><p>  有了此念,卓均安心坐回椅子上,目光不知不觉间又被袁琳晃来晃去的小腿吸引,不禁开始幻想她裙下风光,暗咽口水。</p><p>  “诶呦!真隔人!”袁琳从桌子上跳下来,扯扯身后褶皱的裙子,嗲声道:“吴大哥,还是坐你腿上舒服点,可不可以”</p><p>  “哦,但你不许乱动!”卓均心虚道,他更怕自己会乱了性子。</p><p>  袁琳欢快地坐到卓均身上,嘻笑道:“我在村子里待这么久,头一次见到吴大哥这么英俊的少侠,刚才是真的有点情不自禁。”</p><p>  “是,是吗?”卓均闻言,心底十分想抱住她,但手还是僵硬地抱在脑后,礼貌性地回赞道:‘“琳儿,你,你也是我见过最漂亮的姑娘。”</p><p>  “嘻嘻!那多得亏我娘标致,才把我生得好看。你知道不,我娘可是附近绿井村的村花,在玄武城附近闻名遐迩!也只有我阿爹才配得上我娘!”袁琳羞涩地把玩垂发,又一扬小脑袋得意地介绍道。</p><p>  “绿井村?”卓均也对地图颇为熟悉,无须百里初晴引路也能计划好去玄武城的路线。只是百里初晴带来的晋州详图上标明了玄武城周边所有的村镇,两百里内都不记得有这个村子。</p><p>  店家少女似看出卓均的困惑,故意将头靠近卓均的脸,低声道:“你没听过是吧,我告诉你这可是有关朝廷的隐秘!”</p><p>  “什么?”卓均瞪大眼睛来了兴致,任少女吐气如兰,吹得耳朵发痒,心里发痒。</p><p>  “ 五年前在袁家村五十里外还是有个绿井村的,但那一年后便没了,留在村里的人全都死了!”</p><p>  “是山贼!”见过山贼凶悍的卓均立马联系起客栈中那些剿匪不归的人。</p><p>  “不清楚,但比那诡异得多。我娘听闻村子变故后立马和阿爹赶回去看外公。得益于阿爹和六扇门的关系,才能靠近看了几眼。娘亲回来时已经吓得说不出话,还生了场大病,但我求阿爹,他才和我说,嘿我说了你也可能不信?”</p><p>  “是什么?”</p><p>  “阿爹说那村子里仿佛一夜间被黄泉下的恶鬼横行过,遍地是腐烂的肉糜,还有挂满屋子树杈的白色枝条,如鬼索一般,装饰在血红的村子里。还有更诡异的是村子赖以为生的大水井里多了一块巨大的浮冰,六扇门都说是从黄泉里漂上来的。”袁琳说到最后声音竟有一丝颤抖,牢牢抱住了卓均。</p><p>  卓均很难幻想出店家少女描述的地狱绘图,一时无法相信。这世间真的有佛教描述的地狱恶鬼不成,还会从井里爬到阳间来害人。<br>他试探地问道:“既然离得不远,那带我去看看好不好!”</p><p>  “不可能的,从那之后,就有军队就封锁了村子,围得水泄不通。听说是玄武侯亲自下的令,谁去都不让进的。外公外婆还有曾经对琳儿好的人都没再出现过了。之后朝廷也没有任何交代,只是封锁村子。他们,他们在隐瞒什么?我好怕,吴大哥!”袁琳更用力地抱紧卓均,香肩发颤。</p><p>  “这样子,那么办法了!”卓均半信半疑,谁知这不是大人吓唬小孩的故事呢,他也只好抱住少女,轻拍少女的柳背安慰。</p><p>  店家少女似乎哭了,卓均感觉到有湿热的泪水打在肩上,回看怀中少女,肩上的绑带已随着她的颤抖滑落在手肘间,胸前自然也春光外泄。<br>一向孤身的少侠哪里经受得住这般诱惑,心神荡漾,呼吸急促,眼珠快要坠入下去,身体也起了生理反应。</p><p>  他本想再推开少女,但看她在哭泣,楚楚可怜的模样,卓均哪里还忍心。</p><p>  “那都不重要了,吴大哥。若我们母女能再死里逃生,你今后便是我们母女的救命恩人了,琳儿不知道要如何报答你。”</p><p>  “不必,行侠仗义本就是”卓均还想说一些冠冕堂皇的话,却被对方打断。</p><p>  “呜呜……”少女啜泣得越发厉害:“我知道,吴少侠是看不上琳儿,可是觉得琳儿被那贼人玷污过。这真的没有,我娘一 直舍身保护我,保护我的贞洁。吴大哥你不信就来试试。”说着袁琳已捉住卓均的手,按在自己胸膛上。</p><p>  感受那从未有过的弹软,卓均身体如触电般酥麻,本能地动了几下手指,捏了捏妙物,感受到她身体的温暖和砰砰跳动的芳心。</p><p>  “我,我是真心喜欢吴大哥,喜欢你持剑的英姿,更喜欢你的侠义,若,若是不嫌弃,琳儿给你为妾为婢都好,就和小雪一样。”袁琳哭诉着告白,每一个字落在卓均心里都如万钧之重,瞬间把那仅存的一丝清醒压灭,手再也忍不住,开始肆意揉捏,另一边也去撩少女的裙摆。</p><p>  不,你们不一样!卓均心想:她是天山上的明月可望而不可得,而你是,是我的第一个女人。卓均暗暗立誓要担当起男人的责任,有了决断,他再难压制住内心的欲望,侧过头去吻少女的脸颊上的泪痕,随即四唇相贴。</p><p>  少女的身体是如此的甜美让卓均一沾手就欲罢不能,他感到自己的长衫被她灵巧的手指拨开,腰带也松了,而他却笨拙地不知该如何去为少女宽衣解带,大手只顾钻到裙下,贪婪地索取着一切。</p><p>  “床在那边!”少女从卓均的追吻中喘过一口气,指引道。</p><p>  卓均点了点头,将她抱起时,不住亲吻她的脖子,无须看路,便自然和少女滚到了床上。卓均脱去她的凉鞋,从大腿到足尖一遍一遍地抚摸那流水般柔滑的曲线,又开始亲吻她的胸脯。</p><p>  这种事该由媒人介绍,送上彩礼,定下婚约,待迎娶过门后再行周公之礼,不然和登徒浪子何异?</p><p> 但楚师兄说过人不风流枉少年;春宵一刻值千金;有花堪折直须折。卓均不断想起零碎的理由消除内心的愧疚,但少女似乎也没有反抗的意愿,只是动情呻吟着,一遍遍深情地呼唤自己的名字。</p><p>  “吴大哥,吴大哥,吴大哥……”</p><p>  卓均也努力回应着,那些赞美她的美丽的话都未经思索便一溜烟冒了出来,还有他郑重的承诺。“琳儿,等我了结这件事,就来娶你,等我很快……”</p><p>  就在少女一声声娇吟中迷失的卓均猛然听到一个清冷的叱喝:“卓均!”</p><p>  “戚师妹!”卓均脑袋嗡地一下,竟忘了说假名,但兀地想起戚艳也是呼他真名。少侠停下动作,起身看见戚艳正持剑立在铁门口,那眸中的杀意如凶兽般冰冷,令人窒息。</p><p>  “江师妹,你怎么在这!”卓均慌忙地想穿上衣服,但发现衣服早掉在床下,而裤子已掉在膝盖上,忙拉起裤子。</p><p>  “你还好意思问我?好个剑宗的败类,改名化姓在此做不齿之事。”戚艳直接把他们的身份也倒了出来,当卓均迟迟回过味来,如惊雷炸响。</p><p>  眼看戚艳提剑冲来,卓均来不及穿衣服,系腰带,只好一手提着裤子,奔到石桌前一手去抓极光剑。也来不及拔剑,剑宗少侠就带着剑鞘,一个后弹步,仰身递剑,堪堪挡住袭向袁琳的画眉剑。</p><p>  “师妹·,快住手!”卓均急迫喊道,持剑立在衣衫不整的袁琳面前,保护着她。</p><p>  “吴大哥!”</p><p>  “琳儿,你快走!”卓均想象他此刻在少女眼中的身影该是伟岸帅气的吧!</p><p>  “无药可救的蠢货!”戚艳骂了一声,转手间,闪耀烛光的画眉剑化为一道游窜的火蛇,缠向卓均。</p><p>  手握带鞘的剑虽然有些笨重,但也不会伤到戚艳,更好施展招式了。卓均临危不乱,后退把师妹引到侧面,让出路来。“你快走!”卓均重复道,言罢,他的剑势反压,把戚艳缠住,给袁琳争取逃跑时间。</p><p>  戚艳故意透露了他们的身份,就是逼迫卓均不留活口,但今日之事全是他的错,他宁愿回去被宗门清理门户,也不愿连累对他倾心献身的少女。</p><p>  “嗯!”袁琳很机灵,捂着胸口,提着裙子,赤着脚丫就往铁门边跑。</p><p>  “好,师兄你真出息,自甘堕落地同一个小贼女苟且,现在还护着她!”戚艳眼睁睁地看袁琳逃走,怒极反笑。</p><p>  卓均刚想反驳,却听见袁琳的一声惨叫,她被人锁住胳膊压了回来。卓均心里咯噔一下,立时停止了挥剑,任画眉剑的锋芒抵住脖颈,只是凝神看向随后出现的百里初晴。</p><p>  吟雪仙子恢复了往日的容貌,冰蓝长发披散在肩,如寒月般霜白清冷地望着自己,那冰眸子里充满了陌生,责备和失望。  <br></p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23333959 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23333959 Sun, 03 Nov 2024 09:49:08 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #11 第十一章 袁门客栈,红墙绿影 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p></p> <hr> <article><p> 袁家村坐落在玄武城和青山镇往来之路间,位置不算偏僻,整个小村庄被一望无际的水稻所围绕,颇为富饶。但村内俨然有些衰败,古树乱插在村居间,高低错落的木屋大多显着衰朽的景象,木材满是虫蛀空洞,许多屋顶好像一面筛,甚至有些是除了椽子之外,看不见屋盖,其间有几枝横档,仿佛胸前肋骨一样排列。</p><p>  就是这样的村子,却有一家看起来相当不错双层的客栈,外面的柱子和大门上都涂着崭新的红漆,房檐上还挂着灯笼,红纸如火般鲜艳。门匾上黑底红字写着“袁门客栈”四字,不禁让人联想到辕门大营,隐隐有些杀伐之意。</p><p>  更让百里初晴警惕的是田野小路不见人影,而民屋皆大门紧闭如荒村一般,似乎只有这个红火的客栈可以歇脚,都显得太过蹊跷了些。</p><p>  天已半黑,剑宗弟子卓均抢先下了马,前去敲门。</p><p>  “我们今天不接客了!”里面很快传来一声娇脆的回复。</p><p>  “我们行了一天的路,风尘仆仆,还请老板娘通融一下。”卓均又咚咚咚连敲了三下,力道不小,门后随即传来横锁被卸下的哗啦声。</p><p>  正值长昼夏日,距天黑少说有一个时辰,这客栈竟锁得这般早。百里初晴骑着矮骡子,缓慢向前方的剑宗女弟子戚艳靠了几步,以防变故。</p><p>  “叫谁老板娘呦!我哪有那么老!”红漆大门开出一条缝隙,从内挤出来一个俏丽的小脑袋,是一个及笄之年少女,梳着双垂平鬟,明眸皓齿,两颊涂着薄薄脂粉,白里透红,宛如十月桃花般娇艳。长长的睫毛扑闪时,既显得清纯可爱,又颇有几分妩媚。</p><p>  当卓均和这少女四目相对,两人的脸都变了变颜色。“啊,啊,我,我对不起,我还以为。”卓均说话变得磕磕巴巴,一手提剑,一手挠着脑袋,憨憨傻笑。</p><p>  “嘿嘿没关系啦!”少女从门后走出,身着一袭浅绿吊带短裙,很是清凉,肌肤白嫩,香肩外露,可窥见发育良好的半边胸脯,把窈窕娇小的身材展露得淋漓尽致。她眼中倒映着华服白衫,腰系玉带,手指三尺长剑的少年,笑得如蜜般甜。</p><p>  “那就好,那就好!”卓均又犯了痴像,好在戚艳从他身后。戚艳从他身后走上前,青蓝色的裙袍带来一丝冷意。且看她插在脑后的翡翠发簪,脚下绣着锦纹的丝履,彰显她若非有富贵豪门的背景,便是名门大派的弟子,自带着一种威势,也让那店家少女露出惊羡之色。</p><p>  “这位是少侠的侠侣吗?”少女怯生生地问。</p><p>  “小姑娘莫要胡说了。我们只是同门,想在此留宿一晚,你们怎么这般早就打烊了,是客满了?”戚艳白了眼自家师兄,板着脸询问店家少女。</p><p>  店家少女双手背后,转着脚尖,低声道:“前两日还是客满的,但现在又一下全空出来了,能不能住请稍等,我问问娘亲!”说完,她就轻掩上门,只听见门后一阵轻快的脚步声。</p><p>  “什么叫客满又一下子全都空出来了,莫非这客栈里的人都是一伙的。空出来不让住是什么原因?”戚艳面露不悦,卓均也点头称是:“是有点不对,要寻他处吗?”</p><p>  话到此,剑宗二名弟子齐刷刷看向最后面的自己。百里初晴见二人皆面露疲色,其意不言而喻,便摇摇头轻声道:“附近也没别的村子了,还是在此修整。此地离玄武城不过三十里,皇城脚下应不会有什么问题,我觉得是有什么变故,可能”</p><p>  百里初晴还没说完,但听那店家少女的脚步由远及近,便默然不语。</p><p>  仅开了一条缝隙的红漆大门被缓缓推开,卓均见她有些吃力,便出手相助,把两扇门全敞开。</p><p>  “谢谢,我娘说袁门客栈今晚重新开张,两位可以住店啦!”店家少女伸开手臂,兴奋地宣布。“不知客官要住多久呢!”</p><p>  “嗯……”卓均有些难以启齿,还是戚艳开口道:“开两间房,就住一晚!”</p><p>  店家少女听了果然有些失落,撅起小嘴嘟囔道:“好。来往客官都是只住一晚,不是去城里,就是到镇子,都不肯在我们这多留一天呢,好没劲。”</p><p>  “我们连赶几天路,也想多休息几晚呢,不过有要事进城,唉只能……”卓均搔着头似有些难为情,但随后被下马的戚艳捏住肩膀,不由咧咧牙,闭上了嘴。</p><p>  “啊这位是两位的丫环吗?我可以把她安排去马房!”店家少女不敢直视戚艳,便指着后方的百里初晴道。</p><p>  眼见被人轻视,百里初晴也坦然接受,她只穿了件布衣,以麻布缠头,灰头土脸的,和郎才女貌,鲜衣怒马的剑宗弟子相比,实在是相形见绌。为适应身份,她从骡子上下来,将骡背上的两担行囊扛在肩上。</p><p>  “她和我睡一间,去多弄个厚点的毯子铺地上。”戚艳瞪了眼店家少女,对方退了一步,扭过头去朝里面喊道:“娘,快出来!客人进来了!”</p><p>  “来了。”庖房的白帘子一掀开,一位三十五岁上下,披着花布褙子,身材窈窕,面红齿白的老板娘就从里面走出。她一边走一边慌乱地整理胸前斜扭的抹胸,挪步间露出不少风情。</p><p>  “琳儿,还站着干什么,快去打扫出两间房!”老板娘一横眉,看得出和少女颇为相像,只是身上带着一股脂粉香气,不似少女那般清甜。</p><p>  “知道了!”被叫做琳儿的少女朝卓均卡卡眼睛,踏着小碎步跑上楼,卓均的眼珠子也被她的背影一路吸了上去。</p><p>  “师兄!银子可都在你身上呢!”戚艳阴沉遮脸,拿剑柄狠怼了卓均后腰一下。</p><p>  卓均一个激灵,从腰际掏出一张五两的银票。“老板娘,这够了吧!”</p><p>  “呦,二位少侠真是豪爽,两间上房是绰绰有余了,多余的钱么,便使饭菜丰盛些。”老板娘接过银票,笑得合不拢嘴。</p><p>  “我还要洗个澡,等不到进城了!”戚艳补充,斜了眼她的丫鬟。</p><p>  “没问题,我先准备饭菜,再烧热水给女侠。”老板娘满口答应,从柜台下取出账簿道:“敢问二位少侠贵姓?”</p><p>  大周法度,凡留宿者必须留下姓名和出身,还需出示符节。“免贵姓吴,单名卓字,她是我师妹叫江燕!我们都是中州傲梅山庄庄主崔东来的弟子。”卓均和戚艳同时递了张冠李戴的两枚符节,然后齐齐看向百里初晴。“还有她是”</p><p>  “仆从是不必登记的。留二位的名字就好!请几位先坐,待小女打扫好房间,再入房吧。我先去把马送去槽子里吃草料。”老板娘在账簿上写下二人的名字,随后去牵三人的马和骡子。</p><p>  “我帮你!”卓均忙跟了过去献殷勤。百里初晴趁机靠近柜台,窥见柜台后堆着八九个行囊,大为诡异,和戚艳对了个眼神。戚艳冷哼一声,把画眉剑拍在桌子上,翘腿而坐。</p><p>  待卓均和老板娘从外面回来,见戚艳长眉倒竖,面露杀意,卓均惊道:“师妹你做什么?”</p><p>  戚艳没搭理师兄,冷笑着对老板娘道:“我听你女儿说刚才说这里本是满房的,怎么就突然全空出来了,还没时间打扫。莫非是这出了什么变故?”</p><p>  百里初晴也握着随行的水壶,目光提防着庖房的白门帘,准备随时动手。</p><p>  老板娘忙摊开手表示没有武器,立刻解释:“不是这里出了变故,是三十里外的青山镇出了事!他们去那青山上剿匪,结果没一个回来的。”</p><p>  “山匪如此凶悍,敢在玄武城附近作祟!”卓均激愤道。朝廷发布悬赏令让武林中人帮助剿除山匪是近两年常有的举动,遍及五州,但如此死伤惨重的却不多见。</p><p>  “那柜台后的行囊都是剿匪之人一去不归留下的?”戚艳恍然。</p><p>  “不错,你都看见了,难怪。”老板娘叹息一声,无奈地解释:“他们一去不回两天两夜,一直占着客房。直到今日尚午接到六扇门的问查,方知晓消息。听捕快大人说从山上回来的只有两人,都不是住我们这的。有此变故,恰逢当家的不在,我和女儿只好闭店去收拾房间内的遗物,只等他们亲友寻来,自给他们领回去。”</p><p>  “哦,抱歉,是误会了!”戚艳闻言,冷着的脸也缓和下来,拱拱手致歉。</p><p>  两名少侠的‘丫鬟’一言不发,却敏锐地发现庖房帘子后有一只眼睛在偷窥他们三人,心道:若是客栈老板何必如此鬼鬼祟祟,说不准是老板娘的情夫,我该不该叫他出来。</p><p>  百里初晴正思索间,楼上传来店家少女的声音:“哼,就该把有人他们的行囊都该缴了充房费。有人只付了一日的钱,却多占一晚就不说了,可恶的是有几人赊了账,说等剿匪领赏后再付,这下全打水漂了!”她夹着腰,从楼上气鼓鼓地走下来。</p><p>  “姑娘不必气恼,等他们亲友来寻遗物时,再结清就好。”卓均宽慰道。</p><p>  “但愿吧。”少女闻言便转怒为喜道:“吴大哥,傲梅山庄是哪里呀,好玩吗?”看她是把楼下对话听得清晰。</p><p>  卓均先看了百里初晴一眼,尬笑道:“额……小庄子而已,不值一提哈哈!”</p><p>  “早听说中州富甲天下,真是令人向往呢。我记事起就只在村子附近生活,还没出过远门,倒是阿爹见多识广,去过好多地方。卓少侠你能带我去中州玩吗?”少女看卓均的眼神早变得暧昧,水汪汪的大眼睛满是憧憬。</p><p>  卓均一时也不知如何回答,但听老板娘教训道:“琳儿,休要叨扰客人,否则当家的回来揍你屁股!”</p><p>  “啊,娘亲求你别告诉阿爹啦!”店家少女扑到老板娘怀里撒娇,母亲也温软抚摸她的小脑袋。</p><p>  “老板娘这店里没有别人了吗?”百里初晴被那隐匿在幕帘后的眼睛盯得有些不安,不禁问道。</p><p>  不等老板娘开口,店家少女先没好气道:“你什么意思,我爹爹都出去数日了,这店里只有我们,要有歹心,劝你早打消念头。爹爹可认识玄武城的紫衣捕快皇甫羽,他回来便能请捕快大人捉凶归案。”  </p><p>  “莫要乱说!”老板娘脸色一变,狠掐了下女儿的耳朵,喝止道:“你快带二位少侠上去休息,备酒上茶,我去准备饭菜,劳二位稍等。”</p><p>  “是!”少女揉了揉耳朵,委屈地说。</p><p>  老板娘自回庖房,少女端了两壶茶,便带三人上楼,并自报家门,她芳名袁琳,是这袁家村村长的女儿,想来这村里人全都姓袁。而老板娘也是邻村绿井村的女子,称呼她为袁夫人即可。</p><p>  袁琳先将戚艳带到二层中间的一间,又要带卓均走向走廊角落的一间。</p><p>  百里初晴遥觉得三人相距太远,有事会不好照应,便问:“不都是空房吗,两间挨着的更方便吗。”</p><p>  袁琳将一壶茶塞进百里初晴手里,没好气道:“你这下人,如此多话?拿好便是。”转看向卓均怏怏不乐,语气旋即变得甜腻:“吴大哥你信我,客栈中属房子最宽敞,我地铺都铺好了。”</p><p>  “哦,好,多谢袁姑娘美意。”卓均见那少女笑靥,霎时没了火气,挠挠头反有些羞愧。戚艳没好气道:“一会来我这,有话要和你讲!”说完,她拉着百里初晴先入房休息,目送卓均被少女带去廊道尽头的房间。</p><p>  这房间果然宽敞有床榻,书桌,脸盆,茶具设施俱全。打开窗户,窗外视野所及,皆是绿油油的水稻,在夕阳的照射下一片辉煌,令人心情舒缓。</p><p>  “我师兄这个色痞子,真给剑宗丢脸,又让吟雪仙子见笑了。”戚艳自坐下倒了杯茶,润润嗓子,话中却不变寒芒带刺。</p><p>  “那小姑娘生得俊俏,又主动示好,卓少侠有些心动,也是人之常情。”百里初晴依旧看向窗外,在一览无余的麦田中寻找监视她的眼睛。</p><p>  “你看卓师兄和那小狐狸进屋子,半天不出来,定是在撩骚呢。”戚艳持剑狠拍一下木桌又道。</p><p>  百里初晴思绪还在查找周边异样,听到闷响,才回过头来道:“我们明早便要启程赶路,我不信以卓大哥的为人,会做出什么出格的事。”</p><p>  “哼,他若敢带这小姑娘去中州?看我不禀告宗主,重重罚他。”戚艳对她的师兄完全没有信任,百里初晴只好出言调和这两名同门的关系:“戚姐姐别生气,稍后提醒他一下便好。”</p><p>  “哼,最可气的那小狐狸还轻视妹妹,一个穷乡僻壤的小村姑,仗着有几分姿色,得意什么?”戚艳开始怼起袁琳。</p><p>  百里初晴心想自己奴籍下人的打扮遭人轻视也在情理之中,她伸手摸了摸头上的包巾,察看边缘有没有露出发丝。“就是要这样,不惹人怀疑才好。”</p><p>  戚艳调侃道:“不过那小狐狸若知道你是寒月宫的吟雪仙子,未来的寒月宫宫主,不知会做出什么表情,咯咯!”</p><p>  “别说了,叫人听见。”百里初晴嗔怪地看她一眼,神情黯淡。不单是因为对方取笑自己,但凡提到宫主二字,便让她想起自己失踪多年的母亲百里寻梅,还有如今的代理宫主甄一禾,以及在寒月宫中担惊受怕的日子。</p><p>  少顷,门外出现两道脚步声,疫情一种,不用想便是卓均和袁琳了。卓均拉开门,进屋前还和那店家少女含情脉脉地对视一眼。</p><p>  “吴大哥,等饭好了我来叫你。”袁琳轻快地跑下楼去,像个欢快的小雀鸟。</p><p>  “去你那边聊!”戚艳没让卓均进门,和百里初晴齐去卓均屋子里。关上门,戚艳先四处查看一番房间有没有古怪,百里初晴在门口注意有无人偷听。</p><p>  “切,一股小骚狐狸的味道。”戚艳并未发现异常之处,手在鼻尖扇扇道。</p><p>  卓均看二女如此举动,即摆出一副羞愧表情:“师妹,我错了。”</p><p>  “哦,你错哪了?”戚艳坐到他面前,如同审问。</p><p>  “我,我太不谨慎了些。”</p><p>  “哦,我倒觉得你谨慎得很,牺牲色相去撩那小丫头,是为了从她嘴里套些情报吧。”</p><p>  不想再听戚艳毫无意义的阴阳怪气,百里初晴直言道:“卓少侠,袁琳找你说了什么?你应知劫教在晋州眼线密布。”</p><p>  “不会吧!”卓均惊诧,思索片刻又道:“她才十五岁,应该不是。她只是问我喜欢吃什么,让老板娘给做,”</p><p>  戚艳不信:“孤男寡女相处那么久,就聊了这个?”</p><p>  “嘿嘿,她想看我的剑,我便小露了两手!”卓均挠着头,讨好似地憨笑道。</p><p>  “哟,我还以为你们两情相悦,换了八字,交了底细,私订终身了呢。”戚艳继续冷嘲热讽。</p><p>  闻言,卓均慌忙摆手:“师妹,你别开这种玩笑?”</p><p>  “卓少侠不是不分轻重的人。”百里初晴替他解围:“何况是袁琳先找上来的。只是我们明日便要启程,实在不宜和人有过多交往。”</p><p>  “百里姑娘放心吧,我以剑宗信誉担保,定不会做出有损自身和宗门名节之事。”卓均如释重负地松了口气,投来感激的目光。“但袁姑娘心思纯真,真不必多疑。”</p><p>  “纯真?百里妹妹你瞧,那丫头见你遮掩容貌,便轻贱你,我这师兄色迷心窍,替她说尽好话。”戚艳不禁讥笑起来。</p><p>  “这身粗布麻衣隐藏身份最好不过,只是头发太麻烦,学禅宗一样剔掉才好!”百里初晴半开玩笑地话里带着怨气。</p><p>  “别!”卓均出口后方知是玩笑。</p><p>  戚艳不禁莞尔:“你看,妹妹舍得,自有人舍不得呢,咯咯。” </p><p>  此言一出,卓均大窘。百里初晴尴尬地看他一眼,心道自己在剑宗和路上已经明白拒绝他三次了,他不会还没死心吧。</p><p>  一阵沉默后,百里初晴道:“只要店家不起疑就好。不过我看这客栈有些异样,先不说住店中人全死于剿匪已是桩骇人听闻的大案,引六扇门来问查。而那袁琳姑娘说他父亲认识玄武城的紫衣捕快皇甫羽,怕是有些来历,而且我觉得她这般说不是给我们听的?”</p><p>  见到剑宗两名弟子疑惑的神情,百里初晴不免感慨他们两人一个只顾着贪图美色,一个只想着斗气逞凶,全然没注意庖房幕帘后有人在监视他们。“你们记得老板娘出来时衣衫不整吗?那庖房后还有一人鬼鬼祟祟地看着我们,不敢露面。”</p><p>  “什么!”卓均似恍然大悟,连连点头:“那定是老板娘的姘头了!”</p><p>  “多半是了,我也没去戳穿此人。但店家之事都与我们无关,此行更不能被六扇门的人注意到。”他们三人此次是替黄泉司做事,而黄泉司与六扇门一向不睦,且有职权上的冲突。百里初晴安排道:“今夜好生休息,明日鸡鸣时便起行。”</p><p>  “好啊,这天热,我求之不得呢!”戚艳轻笑答应。</p><p>  “好,但入城后要如何做,我们还需再仔细商议一下。”百里初晴将话题引向正轨,三人就在屋内展开谈论,但一如既往没太多头绪,不久袁琳就来敲门:“吴大哥,饭好了!”</p><p>  “来喽!”卓均迫不及待地答应。“快饿坏了,师妹我们先吃饭吧!”</p><p>  百里初晴和戚艳点点头,可一出门就见卓均和这店家少女眉来眼去,方才的嘱咐怕是白讲了。</p><p>  戚艳粉面含煞,握剑的手浮露青筋,已是怒急。百里初晴作为丫鬟也不好插话,只希望吃顿饭,能让她消消气吧。</p><p>  天色已黑,客栈里的灯火显得格外明亮,店家少女奢侈地点亮五根火柱,将桌上的饭菜照得油光泽亮。</p><p>  一份炖鱼,三份素菜,对一路风餐露宿的三人已是不可多得的美味。</p><p>  “袁夫人的手艺真好,真好吃!”卓均大快朵颐,看袁琳走来,嘴里塞满食物还溢出赞美之词。</p><p>  “恩,吴大哥若喜欢,就多吃点!”四方的桌子,袁琳坐在卓均旁边,小手捧着脸蛋,微笑着看着卓均。少女显是刚刚打扮过的,卯发梳得齐整,两髻各扎一朵粉花,陪着翠裙,真如鲜花绿叶一般娇艳欲滴。</p><p>  卓均显得有些紧张,反而吃不下饭了。戚艳面色不善阴沉道:“师兄,吃饱了吧,快点上楼休息吧。”</p><p>  “啊,好!”卓均放下碗,摸了摸嘴角的汤汁。</p><p>  “吴大哥,吃完饭就休息对身体不好,不如让琳儿陪你出去走走,消消神。”袁倩星眸闪闪,充满暗示。</p><p>  戚艳当即起身,以命令口吻道:“走,回房间。”卓均咽了咽口水,两头为难。</p><p>  这时庖房内传出动静,老板娘捂着胸口跑了出来,身后还跟着一个男子。</p><p>  男人有着鸟窝般乱糟糟的头发,约莫四十多岁,体型干瘦,手臂颀长,身穿深蓝色的曲裾布衣,右腋下的纽扣没有系好,衣襟敞开,一只手插进衣里,搔挠胸膛,不急不缓地走了出来。</p><p>  “你怎么出来了?”袁琳脸色一变,惊诧中带着愤怒。</p><p>  “呦,看你这小骚蹄子勾搭男人,我自然要出来管教管教了!”糟蹋男子冷哼一声,朝袁琳走去。</p><p>  老板娘抢先抱住女儿,少女也吓得抓起母亲花簇的裤子。</p><p>  “你是谁?”卓均看不下去,横剑在身前,挡住糟蹋男子。</p><p>  “小子你问我?我就是当家的,这小骚蹄子她爹,的朋友。他托我帮忙照看着客栈,你说是不是啊老板娘?”糟蹋男子弄得卓均脸色忽惊忽怒。</p><p>  “今日有客人来了,你不要太放肆!”老板娘冷着脸,将女儿护在身后。</p><p>  听老板娘似是默认,卓均依旧没让开,义正词严道:“有我在此,你休要放肆!”</p><p>  “哈哈哈……”糟蹋男子闻言大笑:“我看小子怕你是看上那小骚蹄子了!”</p><p>  卓均脸霎时一红,羞愧难言,迟疑片刻,噌地将极光剑抽出半截来,亮出粼粼寒光。“你休要胡说,但你要欺凌她们,就先试试我的剑来。”</p><p>  “好剑,好剑!少侠果然英勇侠气,我刚才只是开玩笑了!”糟蹋男子摆摆手,后退数步,认怂道:“而且我看同少侠随行的二位女侠也都身手不凡。我藏在幕后都被发觉!”说着他盯向百里初晴,眼里带着疑惑和思忖,场面一度陷入尴尬的死寂。</p><p>  “咚咚!”客栈内有些紧张的气氛被新的敲门声打断。</p><p>  “看什么开门去!”中年邋遢男子叫嚣道。</p><p>  “混蛋!”店家少女唾骂一声,不情不愿地去开门。夜风徐入,而少女穿得清凉,见到来客直打了个寒颤。“你!”她向屋内退了两步,像是见了鬼般。</p><p>  其余人一看,也不禁惊诧。门外站着个白衣女子,白衣从额头到脚遮盖,宛如幽魂般。夜晚乍见,怎能不叫人害怕。</p><p>  “住店!”白衣女幽幽道,走进屋内,遍视众人。</p><p>  袁琳面色微白,说不出话来。倒是糟蹋男子回答道:“大周有规制,住宿不招待藏头遮面的客人,还请这位姑娘摘下面纱,出示符节。”</p><p>  白衣女摇摇头道:“我没有符节,也不便摘下面纱。若不行,我便走了。”说完便要转身离去。她腰后挂着一个兜子,里面圆鼓鼓的。</p><p>  “慢着!”糟蹋男子一步跃起,脚踩临近的木桌边角,如蜻蜓点水般掠到门口,拦住白衣女。 </p><p>  好厉害的身法。百里初晴暗暗吃惊,但见这干瘦男子手指白衣女喝道:“本店和官府早有合约,今日遇到可疑之人必要留下,等六扇门派人来查清才能走。”</p><p>  “我不是可疑之人,请不要拦我。”白衣女的声音略有些慌乱,其举止不似会武功。</p><p>  “不是?那你腰后袋子里装的是什么?”糟蹋男子摸了摸胡子拉碴的下巴,见对方没有反应,倏地厉声喝道:“休要瞒我,那袋里可是人头?”</p><p>  “是,但……”白衣女点头承认,刚想解释,对方就伸出猿猴般的长臂,要去取白衣女的面纱。</p><p>  眼见白衣女徒遭此人欺凌,百里初晴当即决定出手。她早对这偷窥许久,又跳出来种种挑衅的男子感到不忿,见他出手也不快,便一把攥住他的瘦削的胳膊。“不让人住店便罢,你怎能如此无礼?我从未听说六扇门准许百姓参与拘寇之事。”</p><p>  男人的脸转过来,面露愠色,但瞥见小丫鬟下滑衣袖间露出一截白玉般的皓腕,咧嘴一笑:“姑娘真是深藏不露,明明生得冰肌雪肤,却偏偏把脸和手涂黑,倒是最可疑呢。”他看穿百里初晴的伪装,目光炙热。</p><p>  百里初晴被他盯着发毛忙缩回手,别过头不作理会。卓均也站了出来:“你休要过分!”</p><p>  糟蹋男子看看欲要拔剑的两名剑宗弟子,干笑两声道:“误会,诸位请自便吧!”说着就迈着大步走进当家的卧房内。</p><p>  “多谢!”白衣女微微屈身表达谢意,随后又要出门。</p><p>  “姑娘这么晚孤身一人,住在店里还安全些。”百里初晴好意提醒道。</p><p>  “既不合朝廷规制,便不能勉强。”白衣女的声音飘荡在耳边,但人已经消失在门外。百里初晴一时看得痴了,好似刚刚做了场梦。</p><p>  “琳儿,这男的到底是谁?若欺负你们母女,只管告诉我便是。家师有言,仗剑走江湖,必恪守侠道,打抱不平,守护弱小。”卓均义正词严道。</p><p>  袁琳有些胆怯地看了看百里初晴,嗫嚅道:“吴大哥,我,我之后再和你说罢!”说着,她就跑回庖房内,没再缠着卓均。老板娘也道:“我也在烧热水,店里没有浴桶,只有一个池子,江女侠若不嫌弃,就来这边沐浴吧。”</p><p>  “那我回去拿个东西就来。”戚艳面色阴沉,便当先走回房内。百里初晴作为丫鬟,紧跟着回去,但想自己身份也暴露了,也没必要再隐藏。</p><p>  “你怎么突然出手暴露身份!”两女关起门来说话,戚艳当即责问道。</p><p>  百里初晴也觉自己冲动了些,但也有理由:“我是看不惯那人的轻薄举动,而且他早看穿了我会武功,且睥睨窥觎许久,我怕他有图谋,便上去试他深浅,也表明我们三人皆不好惹。”</p><p>  “好吧,我和师兄是把身家性命都交给仙子了,出了事也只能以命相赔。”戚艳不免责难,但对百里初晴总比自家师兄客气许多。</p><p>  “嗯,我今晚来守夜,戚姐姐沐浴后就早点休息吧!”百里初晴自知有愧,只好以付出作补偿。</p><p>  “好啦,我先去沐浴,百里妹妹不去吗?”戚艳情绪缓和下来,从行囊中拿出换洗的衣物。</p><p>  “嘿,我若去洗澡,身份就暴露了。”百里初晴理了理包头布道,暗想要把黑灰在手臂上擦深一些,免得被人看到。</p><p>  戚艳莞尔一笑:“我倒是羡慕仙子的体质,肌肤始终如寒玉般洁净,不像我受不了这江南的鬼天气,每天都一身是汗。”</p><p>  见她再度调侃,百里初晴只好服软道:“姐姐说笑了。我只是出汗少些,若可以也想和戚姐姐一起洗呢!”</p><p>  “哦,我还没见过仙子香汗淋漓的模样呢。”</p><p>  “嗯姐姐怎么没见过,在剑宗初见卓大哥时,我就有些汗流浃背了。”百里初晴记起初见这位剑宗少侠时,对方腼腆殷勤的模样。</p><p>  “噗哈哈,那还真是!”戚艳也被逗笑,笑罢便提起画眉剑,抱着新衣服就出去了。“等下我很快回来!”</p><p>  当房间仅剩她一人,那种不安感便油然而生,总觉有一双眼睛在监视她,这种感觉从下天山后便有。任她乔装打扮,加快赶路也摆脱不了。找了两名剑宗弟子同行,才有点安全感。</p><p>  “是担惊受怕的日子过得太久的缘故吗?”百里初晴怪自己多疑,闭上窗户,在火烛照亮的房间内凝神休息。许是因为身心憔悴,疲倦的眸子悄悄合上,睡意朦胧间,一股清甜的气息充斥鼻端,似熟悉的旧梦,激起冷彻的寒意。</p><p>  “迷魂香!” 百里初晴猛然惊醒,急捂住口鼻,已感到一阵晕眩,急运气寒月心法保持清醒。但见一股白色轻烟从棚顶透下,笼罩住整个房间。</p><p>  见状不妙,百里初晴推开窗棂,任月光洒落进来,而她从窗口一跃而出。</p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23283385 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23283385 Sun, 27 Oct 2024 02:57:16 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #10 第十章 青梅竹马,暗里情长 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>又是全然不同的一章,欢迎评论哦。</p> <hr> <article><p>张昊刚进玄武城,从六扇门的人手里脱开,便没急着回风信居,而是跑去浣衣坊,花钱请人把他藏在脚底的黑丝袜洗净臭味,舒平褶皱,晾干如新,便于日后当作礼物送给田凝。</p><p>  之所以弄成这样,全都怪六扇门的紫衣捕快皇甫羽,他以这是调查山匪的证据为名强收了张昊的战利品不说,还押着张昊前去落霞寨再探究竟,却默许唐馨儿独自离开晋州。害得张昊重走两遍山路,连个安稳觉都没睡上。好在张昊早有所料,把他认为最适合田凝的黑丝袜早早藏在鞋底,才没有被搜出来,但踩了几日早成了臭烘烘又皱成一团的破布条,只好破费去找专人去洗。</p><p>  这新奇的东西只怕要到汉州才有得买,价格怕也是贵得出奇,现在只能寄希望浣衣坊能洗好了。</p><p>  “吼,你小子可算回来了!”离别六天,当张昊回到风信居时,负责前台工作的魏老头以近乎感激涕零的眼神看着他。</p><p>  这眼神看得张昊直发毛,肯定是有事要求他,但张昊跟着六扇门的人多折腾一整天,连眼皮都快睁不开了,连忙回绝:“魏老伯好,你有什么事都让我先睡一会儿再说,凝儿在吗?”</p><p>  “哼,不在!那丫头这几天忙得很,这会儿又不知道跑哪去了?”魏老伯没好气地说,手上重重顿了下笔。</p><p>  听这语气,张昊一下就猜出他背后的苦楚。自己不在,田凝那小妮子定是一点忙都不肯帮,前台后台的活全落在一个老人家头上。好在这老头业务熟练,又任劳任怨,这里没准他就要砸摊子了。</p><p>  此地是风信居在玄武城城西分部,只有一个前堂和一间三合院,住的人除了魏老伯负责前台接待,张昊后台管理信笺,也就一个哑巴下人和田凝这个小主人了,看起来寒酸冷清。而风信居还有个城东分部,与其说是分部,倒不如说是晋州风信居总部,有三间大堂,个顶个的气派不说,后面也是前朝公卿的宅院,奢华秀丽,上上下下有上百人在内办公居住。</p><p>  张昊常跑去城东办事,对那边舒适的环境眼馋得很,心里头想着何时也能搬过去,但碍于田凝身份的关系,多半是不可能了。他作为渔民出身,还是靠青梅竹马才当上风信居弟子的,自然同她牢牢绑定在一起。</p><p>  我永远不会背叛那小妮子,她也是这般对我吧。这次回来我还有个天大的好消息要转告她。张昊躺在床上,朦胧间就回忆起他和鱼商的女儿一起在海边嬉戏打闹的时光,夹带着微笑睡了过去。</p><p>  等他醒来,天已经黑了,也不知是什么时辰,头晕晕的,掌了灯方见院门已关,魏老伯的偏屋黑着,正房却灯火通明,看来田凝那丫头没睡。都说小别胜新婚,自己这次立了大功,不知凝儿要如何奖赏自己嘞!张昊想到这,顿觉神清气爽,嘴角露出淫邪的笑容,忙穿鞋洗把脸,换上新衣服,出门前还不忘梳理一次。</p><p>  “凝儿,是我。”张昊夜敲闺门,自是又轻又慢,生怕被旁人撞见坏了好事。</p><p>  “进来吧!”小妮子的声音悠悠传来。</p><p>  张昊不客气地推开门,见她正在书房内埋头写着文案,套着身素色睡袍,湿哒哒的秀发拧成卷搭在肩膀上的棉巾上,显然是刚沐浴过,身上还带着一丝皂荚的香气,让张昊更加兴奋:“嘿嘿 ,凝儿,我回来啦。”</p><p>  “刚回来还不去休息,这么晚跑我闺房里做什么?”田凝只抬眼看了下他,并不在意。</p><p>  张昊只觉一股冷水浇在身上,从头到脚地冷, 尤其是心。“凝儿 你知道不,我差点见不到你了。”他必须表现得殷殷热忱,才能换来田凝多一丝的关注。</p><p>  “恩?你不是跟着六扇门的人去青山镇做剿匪记录,遇上危险了?”田凝搁下笔,有些惊异地问。</p><p>  看她关切的目光,张昊心底欢喜,却做出一个夸张的惊悚之色:“我这次真的是九死一生,差点就死在山贼手里。但大难不死,却获知到天大的秘密。”</p><p>  张吴径直坐在她身边,抢过笔,再拿张新纸,边说边画,直说了一壶茶的时间,说得嗓子发肿,才把这次落霞寨曲折的剿匪经历讲完。纸面上画着六扇门,唐门,灵机堂,落霞寨,还有一个能提供火雷的幕后势力的复杂关系。</p><p>  田凝听时一直蹙着柳眉,等他讲到最后道出灵机堂的名字时才娇斥道 :“你这混蛋故意编故事玩我是吧?”说着,她已经动手捏住张昊的脸蛋。</p><p>  “诶不是!”张昊没习过武,而田凝小时曾拜过一个师傅,有了些内力,便让张昊招架不来。眼见情形不妙,只好身子一仰,假装从椅子躺到地上。</p><p>  可这小妮子依旧不依不饶,骑在他身上,将比自己高半头的男子压住,狠狠扯他的脸,蹙着小鼻子道: “不是?什么白衣女鬼现世飞天,什么无头女尸夜半复活?这不都是奇诡之说?还有朝廷禁止使用的火雷,还牵扯到朝廷倚重的灵机堂!我呸,你可真敢编啊,不怕掉脑袋!”</p><p>  “诶呦 ,都是真的了!”张昊抓着她的手, 感受她肌肤的光滑柔软,脸上真真斯痛也能忍受了。</p><p>  “还敢嘴硬!你若敢把这些上报给上面,我定要被你害死!"田凝松开手,骑在张昊身上道。张昊注意她裸着脚,纤巧白哲,便又生了调戏之意 :“都说光脚不怕穿鞋的,你今天这么怕我呦。”</p><p>  “你找死!”田凝脸蛋微红,收敛起脚,小手捏成拳头举手要打, 吓得张昊攥紧她的手腕,解释道:“我 ,我发誓刚则说的都是真的。不信你问那个唐家大小姐!”</p><p>  “少胡扯了,让六扇门的人问去。姑奶奶今天就要好好拷问你!”田凝反按住张昊的手,仍然要锤他。</p><p>  “问我?问我就对了,真正秘密的事我猜不会和六扇门那帮人说的,全得留给我们黄泉司的稽查使不是!”张昊忙说出自己想了很久的事。</p><p>  田凝闻言从张昊身上起来,坐在椅子上,翘着腿,饶有兴趣地看着他,但那微微闪动的目光中已有说错话就要挨打的神色。“哦是什么,可别说是要我去查灵机堂?”</p><p>  张昊也不起身,就躺在地上看着她,这个角度他能看见凝儿粉酥酥的足底和素袍下白皙纤细的小腿,咽了咽口水,但还是十分克制道: “凭你我没确切证据举报灵机堂的确是在找死,这触朝廷眉头的事该让六扇门自己去弄,我们只要暗地里推波助澜即可。倒是要举报灵机堂的人我觉得很可疑!”</p><p>  “那个让你当了一路跟屁虫的唐家大小姐。”田凝将目光瞥向张昊手写的关系图:“我知道唐门和灵机堂的关系不好,但远在中州的唐门怎么会在千里之遥的晋州山贼扯上关系?”</p><p>  “凝儿你果然你一看就透,我可是想了好几天的。”张昊恭维道,但其中多番细节还是要他来补充:“六扇门叫我们风信居的人去就是要给唐家大小姐写传记的。明面上是六扇门的紫衣捕快唐嫣安排,因在山寨中发现白氏帝国留下的机关阵,才请唐门大小姐出山破阵。但我觉得呀,唐门拉上官府折腾这么一大圈绝对不是给自己后人扬名立万,这么简单可笑的理由,绝对不可能!”张昊越说越觉得自己的想法没错。</p><p>  田凝用手拄着下巴,漆黑如墨的眸子流露出震惊之色。“那,唐门的目的是对付灵机堂?想让朝廷猜忌灵机堂。可他们的火雷是从哪来的?六扇门可是从不用火器的,江湖上更禁止制造倒卖火器。”</p><p>  “想来也是那唐嫣私下偷来的吧,你看他们连六扇门的图纸都弄来了!哦我这有!” 张昊这才想起,从怀里拿出向唐馨儿要来的一小张灵机堂的图纸,起身递给唐馨儿时,手似不经意间抓住她翘起的小脚丫,入手细腻微凉柔滑,而对方的手拿着图纸,没办法立时发难。</p><p>  田凝默许了张昊的小心机,让他摸了一会才摆开脚道:“这是一个弩机的设计图?灵机堂汉州分部司空晓,真的是灵机堂的印章。”</p><p>  “就是了!”张昊玩过一番,又想得寸进尺,把头靠得近一些,拉过田凝的手指向图案上的印章道:“你瞧,这弩机的墨迹上附在印章上的,照理肯定先绘制完,再盖章。”</p><p>  “你是说这印章是盖在空纸上,然后有人在上面绘制图纸。是有人偷了偃师的印章和灵机堂的图纸后续伪造的!”田凝恍然大悟,愣愣地看着发小近在咫尺的脸,不知是不是烛灯照耀,青年少女的脸都有些红晕。</p><p>  凝儿不如唐馨儿那般明艳妩媚,五官身段更无法和堪称绝色佳人的女山贼相比,可张昊就是喜欢她这样伶俐秀气,又带点天然野性,偶尔会凶巴巴的样子。快十年的相处,只让张昊一往情深。</p><p>  “唐门勾结六扇门陷害灵机堂,而黄泉司的访查使田凝早早勘破其中阴谋,在六扇门将被误导的情报上奏,影响到朝廷的安危时,你提供了重要情报化解危机,极大打击了六扇门在陛下心中的信任,反而提升了黄泉司的威望。如此不是让陛下和首座都赞赏的天大功劳啊!”张昊情不自禁地抱住她,不顾小妮子微弱地挣扎,嗅闻着她头发,脖颈处的香气,一边诉说他心中的伟大构想。“如何,这就是你张大哥冒着生命危险为凝儿探知的消息,你该怎么感谢我啊?”</p><p>  “诶呀,还大哥,明明我比你大上一天!”田凝俏脸越来越红,说话也娇憨起来:“而且,你要我怎么感谢,我可是你的上司,不辜负你的情报,将来带你升官发财不是最大的奖赏么?”</p><p>  “吼,你说什么?我没听见,要不要大点声?在外面你可是我的未婚妻,是随我才住进风信居的。”张昊亲吻她的脸颊,脖子,将额头碰在她的额头上,手指从她的肩膀上滑下,开始揉捏她胸前的柔软。</p><p>  “讨厌,不要乱讲!”田凝羞红着脸,却伸手勾住他的脖子,将他的腰身抱紧。“喂你说,我和那唐家大小姐谁更漂亮呀?”</p><p>  张昊灵机一动,趴在她耳边道:“那个大小姐不过蒲柳之姿,还不及一个女山贼漂亮呢。”</p><p>  “哈哈,真的喽。”小妮子很满意这个答案。</p><p>  “当然,骗你我是海王八!”张昊碰了碰她的小鼻子,不想少女竟主动献上双唇,与他激烈纠缠起来,披在身上的睡袍也从肩膀滑落。</p><p>  小情侣缠绵了好一会才分开,田凝摇了壶清水洗了洗你粘着污秽的脏手,没好气地斜眼看他:“哼,这下满意了。”</p><p>  张昊系上腰带,一本正经道:“凝儿,你知道,我,我是真的想娶你回家。”</p><p>  “家?你是说那个小渔村。哼,尽管尊父在当地是个有头有脸的人物,和我父亲也是挚友,但他们身上那股鱼腥味我是再也不想闻到了,再也不要!”田凝露出厌恶的神色,她已经爱上了这座繁华的玄武城。</p><p>  “不是,或许我能用这个情报换来一次奖赏,在玄武城附近的城镇置办房子,然后就可以”张昊了解过玄武城的房价,让他此生都不敢奢求, 只得退而求其次。</p><p>  “我又何尝不想,在这里虽然不错,但说不定何时就要被撵出去,自此过上飘零的日子。”田凝擦干手,年轻的脸上已积满对生活的无奈,对现状的不甘,她道:“但你这个情报怕是要从长计议,而我们当下还有别的任务要做。”</p><p>  “那是什么?”张昊不解地问。</p><p>  “一件在黄泉司所有事务内都是最要紧的事。”田凝说着还得意地卖起关子来,拿起桌面上她差不多写完的文案道:“瞧,这是我跑遍全城从各处线人手里汇总的情报,连夜写好,必须明早汇报给上级的,你想不想看?”</p><p>  “我?”张昊记得田凝一般不让她看自己写的文案,但他早偷偷查看过,要么是鸡毛蒜皮的市井小事,比如醉鬼喝多说了大不敬的话,要么是捕风捉影的无稽之谈,检举劫教的爪牙已经渗透到玄武侯身侧,甚至还有夸大其词编造的故事,竟扬言说百越要联合造反拿下玄武城。在张昊看来这些都毫无意义,根本得不到上面的重视,或许田凝也嫌自己写的东西不靠谱,才不给自己看的。</p><p>  但这次她却大方地给自己看,张昊觉得她应该是有任务要交给自己。他拿起信纸粗略读了一遍,似乎都是在说一个人的行踪轨迹。此人目前从玄武城前哨站下船,近日即将入城。</p><p>  “这个人是谁,竟有这么多个眼线在盯着她!”张昊惊讶道。</p><p>  “告诉你,这是一位仙子呢。寒月宫的吟雪仙子!”田凝一字一顿地说出她的名字:“叫百里初晴。”</p><p>  “寒月宫!”张昊清楚这寒月宫是朝廷每年花重金供奉的一教三宗四派中的四派之一,乃当今朝廷认可的顶级宗门,其位居燕州极北的寒月天山上,当属最神秘的隐世存在。而其宫门的传承也和其他宗门不同,是如同皇室和王爵般的世袭,这个吟雪仙子便是寒月宫的传人,未来的宫主。</p><p>  “我,我听闻五年前这寒月宫的上一任宫主名叫百里寻梅,就是在晋州失踪的。当时闹得武林一片哗然,争论不休,后被朝廷强压下才作罢。现在她的女儿也要来了。”张昊不难理解其中缘由,但也震惊于朝廷狠辣的手段,其真正的执行者却到了自己和田凝手中。</p><p>  这样的事办不好也是要惹祸上身的。“凝儿,你可不要参合太深。”</p><p>  “要你提醒,我只负责搜集情报,然后上报就完了!对了,你说了那女贼手里用的火铳没有火绳,扣动扳机就能发射!”田凝一翻白眼,又突然仔细追问道。</p><p>  “是啊,那火器被唐家小姐带走了!”张昊道。</p><p>  田凝听完叹了口气道:“若我能有一把就好了!”</p><p>  “拿来方便打海鸟吗?”张昊揶揄道,不由回忆起两人的初次相识。那时他的个头还不及这女娃高,就替父亲看守船上打捞上来的鱼。不料一群海鸟围攻而来,差点把年幼他的当鱼一起啄食掉。就在此时,田凝像个女侠般出现,手握弹弓用海滩上的石子驱散了鸟群,救下了张昊。</p><p>  那时起,张昊就把这小妮子当成自己一生无法取代的存在,快十年都没变过。</p><p>  “滚吧!我是要拿这火器射穿那吟雪仙子的胸膛,向朝廷证明我的价值。看着让天山上不可一世的仙子死在我手里,想想都是一幅美妙的情景。”田凝坚定地说,骨子里的凶悍和对地位的渴望展露无遗。</p><p>  她自幼喜欢玩弹弓,年长些便喜爱射箭打靶,现在又痴迷上了火铳不成。火器是朝廷力压武林的利器,但似乎并非万能。张昊不禁想起白衣女子的恐怖,无论是近距离射中的火铳,还是威力足可断金碎石的火雷都无法伤到她一分一毫。</p><p>  那个天山上的吟雪仙子或许也是非常可怕的人物。田凝可不要去和这般传说中的人物正面对上,极其危险。 “但既然没有能杀人百步外的火器,就不要想着逞英雄,打草惊蛇了。”</p><p>  “知道啦,说说而已么?”田凝坐回椅子上,摇晃着小腿,显出些许的不耐烦:“快走啦,姑奶奶我要休息了,你明天也赶紧帮魏老头把他的事弄完,这些天我的耳朵都要被磨出茧子了。”</p><p>  “好,包在我身上。”张昊又道了句晚安,便默默离开,走进辉月下空阔寂寥的庭院中。</p><p>  张昊全然没有睡意,自顾自在院子里走圈,心中深觉在黄泉司这样一个阴影中的衙门任职,总是极其危险的,又想到他们来此地的缘由。是田凝的父亲买通一个姓董的监察使的路子,给田凝谋求来一个黄泉司的职位。当张昊听说此事,也毅然放弃父亲渔民头领的衣钵,跟她来到这陌生巨大的城市守护她。</p><p>  张昊自认是个为爱舍弃一切的人,但这小妮子的举动总是若即若离让人捉摸不透,或者说她的心不安分于此。</p></article> </div> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23273855 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23273855 Fri, 25 Oct 2024 15:00:39 GMT 非常很无聊 中国语 中文 仙侠 败北 敵女 女侠 喋血 武侠 女反派 古风 #9 第九章 云起雪落,江南剑踪 <img src="https://i.pixiv.re/c/600x600/novel-cover-master/img/2024/04/06/20/51/49/sci11824916_c8abc7d0d4239ec26488e6763b5db8ee_master1200.jpg" referrerpolicy="no-referrer"> <div lang="zh-cn"> <p>和旧版完全不同了。</p> <hr> <article><p> 烈日高悬,天空如蓝,滚滚长江水色如玉,三艘穿行的商船已到长江中下游。</p><p>  这是百里初晴第一次乘船,还是在如此汹涌不息的浪涛上日奔夜行,她站在船舷旁,迎着扑面而来的江风,感受着波涛翻滚下的颠簸,不由心头忐忑。烈日高悬,天空如蓝,滚滚江水如墨如玉,泛着粼粼波光,江南的风景如画卷般在她眼前徐徐展开。桂花樟树瑟瑟轻语,麋鹿漫步岸边呦呦低鸣,碎石沙滩洁白发亮,如同涂抹过的明粉,还有群鸭乘浪在浅滩戏水觅食,每个飘飘而过的瞬间都仿佛在为这幅江南画作增添几分灵动的气息。</p><p>  她的目光随着岸边的景色游弋,心中被这片生机盎然的景象深深吸引。比起天山的冷峻与死寂,这里的一切显得如此生动,如此鲜活。</p><p>  “真美啊……”百里初晴轻声自语,脸上浮现出一抹笑意。眼前的画面如此迷人,似乎要将她的所有忧虑和不安都一并驱散。</p><p>  若仅是来江南游玩,那该多好,这也是母亲也见过这样的景色。尽管她很少提及,不让自己怀有非分之想,老实待在天山,完成血脉的传承。百里初晴一想到过往之事,神色就黯淡下来,再看向未知而陌生的世界,不知这繁华和美丽的背后蕴藏着怎样的危机与险情,让母亲一去不返。</p><p>  “都别傻看了,进仓看住货物!”这艘商船的管事站在二层桥楼上叫喊。原是领头的船突然转向,驶入右岸支流的古淮河中,预示着船队从中州跨江抵达西南晋州。</p><p> 商船转向时必然引发船舱震动,管事是让无事的船夫和随行的下人前去货仓看守货物。</p><p>  终于快到了!百里初晴理了理包头布,跟着甲板上的健壮船夫走到船舱内。这次运是中州的土产,有香椿,荠菜,芝麻籽等包在一个个透风的麻袋中,固定在货仓内。这些土菜的各种味道充盈在密闭的空间内,交织成一股呛人的怪味。</p><p>  有人进来就打了喷嚏,有人不住干咳,百里初晴虽不喜这里潮湿污浊的空气,但暗自运起修习的功法,便没太多不适了。</p><p>  感受到大船的底板在隆隆震动,仓内叠得一人来高的麻袋也在随之发抖,尽管有几道绳索捆扎,但还是要再加几道保险。</p><p>  “喂,小丫头,把这个绳子递过去。”百里初晴和在船上讨生活之人并非一路,但听商贾领队讲的规矩,上了船就要听吩咐,有事搭把手,没事就歇着。</p><p>  “好。百里初晴乖巧接过粗厚有掌大的麻绳,绕去货堆的另一边,当行走半途,便觉绳子一沉,险些从掌心滑落。是有人在刻意踩绳子。百里初晴本可使用内力挣脱,不过此时她仅是轻轻拉了拉示意那皮肤黝黑、满脸胡渣的船夫把脚挪开。</p><p>  “小丫头,走得这么慢,怕是脚太小没两步就酸了吧。要我给你揉揉不。”船夫脚踩绳子靠近百里初晴,口吐酸味,两撇胡子上挑,笑得暧昧,眼神肆无忌惮地打量她的身影。</p><p>  “不用!”若非在火炉边,百里初晴从未感受过皮肤的灼热,但赤裸裸地面对男子的调戏,她的心还是不免加快跳动。她想丢下绳子快点跑开,但好在管事的进来解了围。</p><p>  “喂,都磨叽什么呢,还不快点。”听见管事的声音,船夫当即松开了脚,也有人回应道:“快好了,放心吧管事。”</p><p>  百里初晴咬咬嘴唇,默然提着绳子送到货堆另一边的老船夫手里。这人咧嘴朝她笑笑,露出不齐不全的黄黑牙齿:“丫头别生气,这老胡就喜欢开下流玩笑,没别的坏心思。”</p><p>  “没,没事。”百里初晴垂着头,怯生生地答道。这船上除她外没有别的女子,饶是百里初晴出傲梅山庄后,便换了身普通的麻布衣,用长巾包裹住头,还以黑灰涂抹了脸,让自己看起来卑微而不起眼,可众人的目光自然多投射在她身上。</p><p>  随船航行一天一夜间,她听到许多背后谈论她的声音。有的道她皮肤虽黑,身材却着实不错,五官也比那在领头商船上的戚艳更标致些,颇像他见过大派中的女弟子。</p><p>  这些话让百里初晴以为自己暴露了身份,更不敢多和他们说话了,好在没人真找她麻烦。</p><p>  航程已至尾声,待商船转舵安然驶入古淮河,就只剩约莫半个多时辰的水路。船舱内的事忙完,百里初晴和众人都走出令人窒息的船舱,到达甲板上呼吸新鲜的气息。</p><p>  周边的环境也随之一变,河面收窄,河岸近在咫尺。没了长江急涛助行,商船的速度降了下来,顺着古淮河缓缓漂流。</p><p>  这时古淮河是玄武城的护城河,沿此河可直达玄武城的前哨堡,商队若想入城,必须停靠在那边接受严格的盘查。而百里初晴一行因身份皆是伪造,将直接下船绕开这道审查,绕离护城河,从陆路抵达玄武城的西门。据情报,那边的盘查要宽松许多,不会乱翻旅人的行囊装束。</p><p>  百里初晴极怕有人翻开自己的包头,那样便是暴露了。</p><p>  岸边的哨塔屋舍渐渐被茂密的林木掩盖,船上众人也一改悠闲怠惰之色,人人拿起长矛短剑,还有四五个手执长弩的在桥楼上巡察四周。此般举动是因这段河道有水贼出没过,必须严加警惕,剑宗的两名弟子也是因此才受雇上船做护卫。</p><p>  百里初晴作为随行丫鬟的身份自是躲在不碍事的地方就行。她眺望前方的领头船,那船的桥楼就比后面的货船高上一层,专供五洲商会的骨干们起居使用。</p><p>  百里初晴很快就在桥楼外围的栏杆前发现一身白衣,腰佩长剑的卓均,她装作没看到,不想打扰卓均的巡视工作,可反而是卓均看到她呼唤道:“小雪,我在这!”</p><p>  “吴公子,您当心呀!江小姐可好?”百里初晴忙走出去,挥起手臂回应道,也提醒他快点去忙,不要做这么惹人注目的事。吴卓是卓均的假身份,江燕是戚艳的假身份,这两个名字都是傲梅山庄弟子的,百里初晴借用了他们的名节,以假乱真。</p><p>  “都好!你放心!”卓均的回答不该是对下人的语气,怕惹人起疑,百里初晴不想再同他讲话了。</p><p>  船上众人手执利器,本是一片肃穆氛围,但听了二人喊话,那爱寻事的船夫便一撮牙花,笑出了声:“小雪?哈哈哈,原来你叫这个名字,你家公子一定是希望你生得再白净些!”</p><p>  “看得出你家公子挺喜欢你。你们别说若是白粉涂厚点,再梳妆打扮一下就是绝色美人了!”</p><p>  这引发船夫们的轰然大笑,管事的也没忍住,唾沫和蒜味弥漫在整艘船上,让百里初晴羞得恨不得掉进河中,将脸上黑灰洗尽,真变成小雪再回来。</p><p>  “你们!”见卓均明白她的意思转身离去,百里初晴一跺脚,快步跑进无人的货仓内,不去理会那些下流玩笑和低俗论调。</p><p>  很快就过去了,一路上这种事不少发生,百里初晴渐渐习惯,只是她依旧沉默寡言,几乎不与路人交谈。</p><p& ```

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http://localhost:1200/pixiv/novel/series/12360103 - Success ✔️ ```rss "红尘玉女录"/"青玉浮尘" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/12360103 【仙侠绿文】【长篇剧情】那缕凄惨的月光,最终也被黑云笼罩。 耳边传来若有若无的哭喊声。伴随着目光逐渐聚焦,那声音也逐渐清晰。“啪啪啪啪啪......”一阵阵激烈的肉体撞击声响在耳边回旋,男人的狂笑,女人的呻吟,构成了男欢女爱的原始乐章。秦轩逐渐听清了,是姐姐秦瑶的声音。 - Powered by RSSHub RSSHub contact@rsshub.app (RSSHub) en https://embed.pixiv.net/novel_series.php?id=12360103&mdate=20241113210601 "红尘玉女录"/"青玉浮尘" Series [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/series/12360103 Thu, 21 Nov 2024 16:11:14 GMT 5 #16 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23401586 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23401586 #15 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23382555 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23382555 #14 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23321930 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23321930 #13 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23262111 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23262111 #12 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23255970 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23255970 #11 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150507 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23150507 #10 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23112719 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23112719 #9 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22998138 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22998138 #8 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22928176 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22928176 #7 ----- PIXIV_REFRESHTOKEN is required to view the full content.<br>需要 PIXIV_REFRESHTOKEN 才能查看完整內文。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22873666 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22873666 ```