ShogoHirasawa / 2023-syuron

ShogoHirasawa's master's thesis
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要旨の作成 #10

Open ShogoHirasawa opened 1 year ago

ShogoHirasawa commented 1 year ago

要旨ver1.0

本研究は、洪水被害時に通信インフラがダウンした状況で自治体が主導で普及を行うことを想定した、市民がスマートフォンを通じてハザードマップにアクセスするためのオフラインWeb地図サーバーを提案することを目的とする。オープンソースソフトウェア(OSS)、オープンソースハードウェア(OSHW)、およびオープンデータを活用し、サーバーの設計を行うことで、自治体が抱える予算制約やベンダーロックイン問題を考慮し、低コストかつ独自の地図サーバー設計を実現する。使用感の観点から、スマートフォンのカメラでサーバーに付随するQRコードをスキャンするだけでハザードマップが表示されるの手軽さを提供し、使用者のITリテラシーに依存しないで誰もが使えるサービスとして設計を行う。検証過程では、オフライン環境下の接続試験を行い、志願者によるシステムの使用感やアクセス速度、避難ルートの正確性に関する評価が実施する。アンケートとインタビューを通じて得られたフィードバックにより、本システムは通信障害時でも、自治体が市民への普及を容易に行い、持ち運びが可能で、IT知識の有無に関わらず確実にハザードマップにアクセスする手段として効果的であることを明らかにする。

ShogoHirasawa commented 11 months ago

要旨ver2.0

近年、自然災害が多発するなかで、市民の避難を適切にかつ安全に実施することは極めて重要な点である。避難の際にはハザードマップを利用することが一般的であるなかで、その多くは紙媒体で配布がなされている。2005 年 Google maps のサービス開始を皮切りに、地図は紙からデジタルへと媒体を変化させた。この流れからインターネット接続を前提としたデジタルマップの利用が一般的となった。しかし、激甚災害発生時の特に洪水被害が発生した際にはインターネットが断絶する事例が報告されている。停電、土砂崩れ等によりインターネット回線が断絶し、多くの避難者がオフライン状態となる。オフライン環境下では、従来の紙媒体での洪水ハザードマップの利用が想定されるが、避難所や浸水域等の情報を 1 枚の紙に集約しなくてはいけない都合上、インターフェイスが雑多になってしまうことや、配布されて時間が経過することによってハザードマップを紛失してしまう住民が存在するなどの課題がある。また、洪水災害における避難時には高地と低地を区別するため、傾斜を把握するために標高情報が避難経路の検討に必要となるが、既存の紙媒体のハザードマップではこれを十分に表現できていない。上記を踏まえて、本研究の目的は洪水害発生時に通信インフラがダウンした状況でも、スマートフォンのブラウザアプリケーションを通じて避難ルートを検討するための情報が掲載された洪水ハザードマップを閲覧可能とするシステムの提案することとする。本目的を達成するために、Raspberry Pi4 を基盤とした Web 地図サーバーを作成し、避難者が手持ちのスマートフォンサーバーを用いてイントラネット内でサーバーにアクセスすることで、オフライン環境下でもハザードマップにアクセスできるようにした。表示するハザードマップが避難者に対して標高情報を十分に表現できているか、必要避難時間以上にサーバーが稼働できるか検証するため、サーバーが稼働すため消費電力の計測を行った。また、サーバーから配信する Web 地図がオフライン環境下で十分なページ表示速度を担保できるかを検証した。検証を行い、〇〇という結果が得られた。